菅野 洋充(宅建士・リフォームスタイリスト)
社会に必要とされ人に役立つ企業を目指します
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公開日:2020年6月13日
菅野です。
5月の東日本不動産流通機構レインズの月例速報が出て、データを見たのですが、東京都の中古マンションの成約㎡単価が
しかも、5月は前年比2.5%⇑、前月比でも0.5%⇑と、前年比でも、前月比でも、上がっちゃっています。
ただ、新規登録(売り出し)物件の価格は、売主さんが少し弱気になっているようで、前年比―1.5%、前月比―3.4%となっています。
今年は繁忙期の3月4月の販売がコロナショックの直撃でほぼ出来ず、季節外れの売り出しとなった物件は、若干の値下がり傾向があると見てよいと思います。
在庫の価格は前年比で3.3%⇑となっているので、直近で売り出し始めたマンションのほうが価格が安く、新規売り出し物件から売れていく状況になりそうです。
景気は決して弱くなっていないようです。
現に、先日NYダウの値下がりはあったものの、日本株は上昇基調となっております。
しかも、弊社だけではなく都内の不動産業者はみな、非常に忙しい様子です。
問合せの状況も、繁忙期以上の活気を呈しており、3月4月のマイナスを取り返す勢いで、首都圏の不動産は動き出しています。
ですので、売る方も買う方も、今はチャンスです。
買う方は新着物件を、目を皿のようにして見ていてください。
売る方は、需要復活していますので、お早目に動き出したほうが良いです。
コロナ自粛を吹き飛ばす勢いで、経済は動きだしていますので、自粛せずぜひREDSにお問い合わせください!!
公開日:2020年6月6日
菅野です。
本日、提言したいのは
「家は20代に買ったほうが良い!」
ということです。
かくいう私も20代で家を買っています。
今まで、ITバブルやリーマンショック、東日本大震災などいくつもの困難な時期を越え、かつ3回転職をしてきましたが、家を買っていたおかげでなんとか乗り切ることができました。
で、なんで20代に家を買ったほうがよいのか?という理由を3つ述べます。
① 35年借りても60代で完済できる!!
少子高齢化が進んだこともあり、定年が65歳になり、今後は70歳になるかもしれないそうです。
一般的な住宅ローンの借入期間のMAXは35年です。
仮に29歳に買ったとしても、35年後の64歳で完済できるわけで、仕事の現役中に返済できてしまいます。
しかも、繰り上げ返済してもっと早く完済することができれば、その後はローン返済していたお金を貯蓄等に回すことができるので、老後も安心!となります。
これが39歳に35年ローンを組むと完済は74歳、44歳で組むと79歳となります。
そして、住宅ローンは80歳の誕生日までに返済しなければならないルールとなっていますので、45歳以降は35年借りることができなくなってくるのです。
住宅ローンは、期間が長ければ長いほど、月の返済額が低くなりますので、35年借りられないと月の負担は増えてくることになり、40代半ばを超えて買うのは負担もリスクも大きくなってきます。
しかも年をとってくると、飲みすぎて肝臓病になったり、糖尿病や高血圧などの生活習慣病に罹ったり、他にもいろんな病気になったりします。
そうなってしまうと団信(団体信用生命保険)に入れなくなったりして、住宅ローンが借りられなくなったりしてしまいます。
ですので、なるべく若くて元気なうちに住宅ローンは組んだほうが良い!のです。
② まだ稼げないうちに買うことで、逆にリスクを減らすことができる。
20代は、入社して時間が経っていないこともあり、年収はそれほど多くないと思います。
ですのであまり高い物件は買えません。
その時の月収で毎月ローンが支払える価格の物件を買うことになります。
ただ、入社後に年を経て経験をつみ、役職があがれば給料も上がります。
そうすると必然的に月収に占めるローン返済額の割合は低くなっていき、余裕が生まれてきます。
余裕が出てくれば、それを貯蓄に回してある程度貯まったところでローンの繰り上げ返済ができたりします。
もちろん、その余裕資金を他のことに回すこともできたりしますので、いろいろな生活のリスクに対応することもできるようになります。
早く家を買うだけで、その後の生活に余裕が生まれるとすれば、買わない理由は無いですよね!
考え方としては「稼いでからいい家を買おう」ではなく「稼いだらもっといい家を買おう!」です。
③ 親に援助をお願いしやすい。
20代で家を買おうとすれば、親もまだ若いのです。
若い方だと40代でおじいちゃん、おばあちゃんになったりします。
現役世代のグランドファーザー、グランドマザー爆誕です!
孫が生まれる前に、(または)生まれたから家を買いたい、だから一部資金を出してちょうだい?とストレートにおねだりしてみましょう。
まあ、親御さんはいろいろな条件を言ってくるかもしれませんが、それも子や孫かわいさのあまりなので、許してくださいな。
子供ができる前、結婚を視野にいれて家を買うのも有りだと思います。
親は亡くなる前に、動けなくなる前に使ってあげましょう。
「立ってるものは親でも使え」です(違うか)。
親子の愛情があれば、親に対する子供の前向きなお願いはウエルカムなはずです。
国も、親からの資金援助は
という制度を作って後押ししています。
親から子への財産の移動に対する、もっとも強力な減税制度の一つですので、親御さんにお金があるなら絶対使ったほうが良い制度です。
(「直系尊属からの住宅取得資金贈与の非課税」については以下のブログで解説しています。)
デメリットとすれば、引っ越ししづらいってことだと思いますが、資産性の高い物件を買っていれば、売って住み替えることは難しくありません。
じゃあ「資産性の高い物件」って何?と思った方は、ぜひREDSのエージェントにご相談ください。
とにかく、家は早く買えば買うほど、メリットが大きくなります。
将来をある程度考えている方はもちろん、漠然としか考えていない方でも、買えるなら買っておいたほうがいいんです!!
これは20代にボロ家を買ったにもかかわらず満足している私の経験上の提言です。
ホントに、はやく買ったほうがいいんですってば!!
公開日:2020年5月29日
菅野です。
先週、こんなニュースが入ってきていました。
東京23区のマンション、全面積帯で家賃大幅上昇 | 最新不動産ニュースサイト「R.E.port」
これはアットホームの調査だそうで、アットホームのニュースリリースを確認してみました。
23区のマンションのデータを貼ります。
なんと、こんな状況にも拘わらず、がっつり値上がりしちゃってます。
50㎡以上のファミリータイプは3月と比べても上がっている状況で、前年同月比で1万円以上も上がっています。
なるほど、これではゴールデンウイーク中から弊社に購入の問い合わせが殺到していたことも納得です。
家賃は値上がりしますが、住宅ローンの金利は低いままで価格は下がり気味ですので、どう考えても買ったほうが得する状況です。
しかも、新型コロナウイルス対策で給付金をじゃぶじゃぶと出しているので、インフレに向いていくことが予想されます。
そうすると一時的な需要減少で下がり気味だった不動産価格が、一気に上昇に向かう可能性が高くなってまいりました。
家賃補助って他に使えないから、右から左へと大家に流れていくだけですからね。
しかも、一時的に家賃補助を受けてしのいでも、また家賃支払い日は来るんです。
こんな状況でも、部屋を借り続けますか?
買える人は早く買うに越したことはない、と思いますよ!!
公開日:2020年5月18日
菅野です。
今年の5月は良い気候ですね。コロナが無ければ、の話ではありますが・・・
14日に39県の緊急事態宣言が解除され、その前後の1週間については東京でもCOVID-19の新規感染者が10人を割るかどうかという状況です。
もちろんまだ油断はできませんが、そろそろ巣ごもりから目覚め、動き出すフェーズに入ってきたように感じます。
物件選びの志向が”コロナ前”と”アフターコロナ”では変わっていくだろう、ということを以前のブログで書きました。
実際に、5月に入っていろいろなお問い合わせを受けておりますが、戸建の購入や買い替え希望のお問い合わせが多くあり、戸建需要が拡大しているように感じられます。
また、ご案内に行った物件(特にマンション)で気に入らなかった理由を聞くと、「狭い」とか「囲まれてる感が強い」とか「陽当り、風通しの悪さ」という理由が非常に多いです。
狭くて新しい物件より、少し広くて古い物件を選ぶ率も高くなってきています。
やはり「新しい生活様式」は、住宅の選択に大きく影響していると思われます。
また弊社では、東京23区近郊を取扱いエリアとしておりますが、すこし遠方からのお問い合わせが増えています。
これは他の不動産業者が営業を控えているからかもしれませんが、都心にくらべて周辺地域の需要が膨らんでいるせいでもあるのではないかと考えます。
対応できないところのお問い合わせをいただきましたお客様におかれましては、誠に力不足で申し訳なく存じます。
COVID-19の流行で、不動産価格は下落傾向になりそうではありましたが、実際のところ、そこまで大幅に下がってきている様子は感じられません。
4月の東日本不動産流通機構(レインズ)の取引記録データでは、取引件数は前年から大幅に減少しましたが、成約価格については全くの横ばいで、神奈川などではむしろ上昇していたりします。
このまま流行がおさまっていってくれるのであれば、オリンピック延期もあいまって、もう少し売り場の相場が続くかもしれません。
もうダメだ、とあきらめかけていた売却希望のお客様も、あきらめずこれからの相場に賭けてみてもよいのではないかと考えます。
公開日:2020年5月11日
菅野です。
今日の新型コロナウイルス感染症新規感染者数は、東京では15人とのことでした。事態の収束が見えて参りました。
ゴールデンウイークを外出自粛期間としたことが、功を奏した結果だと思われます。
政府は、14日に緊急事態の解除を一部の県で行う可能性を示唆しているようです。
ただ、いったん収束に向かった一部の国で第二波の感染者急増が起こっているところもあり、決して油断はできません。
ワクチンや抗コロナウイルス薬が実際に開発されて、はじめて「収束した」というべきであろうと思います。
ところで、5月4日に新型コロナウイルス感染症専門家会議から「新しい生活様式」というものの提案がありました。
この「新しい生活様式」は、しばらくは人々の生活に対して影響し、居住空間となる「家」の選び方にも関わってくるものと思われます。
新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました 厚生労働省
「新しい生活様式」については、上記のURLよりご確認いただければと思いますが、その中で特に「家選び」に関係しそうなのは
・身体的距離の確保
・こまめに換気
・「3密」の回避
・(食事を)屋外空間で気持ちよく
・テレワーク
こんなところでしょうか。
一時期に話題となった、家族がリビングにひとまとまりでいる「リビ充」は流行らなくなっていくでしょう。
先日テレビで、テレワークをする際に自室を持たないお父さんが小学生の娘さんの学習机を使って仕事をしている、という報道がありました。
その後、小学生の娘さんもオンライン学習が始まり、父娘が時間を分けて机を利用しているという状況になってしまい、親子とも大変そうでした。
また、部屋数が少ないと、感染疑いが家族内に出た場合に隔離できる部屋がないため家族全員に伝染してしまう、という事態もあるようです。
もともと「リビ充」というのは、家族が全員リビングで暮らせばそれほど広い専有面積は必要ないだろう、という考え方で、都心の値上がりしたマンションをなんとか買わせたい不動産業者と、通勤を考えて都心に住みたい家族持ちの世帯主とのニーズがマッチした”新たな生活様式”でした。
しかしCOVID-19の流行はそういった家族が密集、密接して暮らす生活を壊してしまったと言えると思います。
これは一時的かもしれませんが、都心郊外の庭付き一戸建てに住むライフスタイルが復権する可能性はあると思います。
一戸建ての住み替えを検討されている方は、売却のチャンスが来るかもしれません。
また話は変わりますが、COVID-19の収束による緊急事態宣言の解除はおそらく、高揚感を国民に与え、一時的に消費が拡大する可能性があります。
不動産についても、おそらく2千万台後半から4千万円台の実需物件を中心に短期間、需要が拡大するものと思われ、現在、売却を検討されている方は、緊急事態宣言の動向を注視して売り出していただくのががよろしいかと思います。
ただ外国人のインバウンド需要については、しばらくは見込めないと思われますので、都心のハイクラスのレジデンスや、グロスの大きい収益物件については厳しい状況が続くのではないかと思われます。
公開日:2020年5月4日
菅野です。
先ほど、改正新型インフルエンザ対策特措法に基づく「緊急事態宣言」の期限延長が正式決定されました。
期限を5月31日まで延長するとのことです。
正直な私の気持ちとしては、本当に経済が心配です。
今年の4月は本当に酷い月でした。
ニュースも暗いものばかりで、全世界的な不況となり、閉店する店、自営や中小企業で立ち行かなくなってしまった方が多数おられます。
時々使わせていただいていたお店が、この状況に耐え切れずに閉店してしまうのを見るのは、とにかくつらいです。
安倍総理は「持久戦を覚悟」とおっしゃっていましたが、今の状態は各戸「籠城戦」を強いられている状態です。
「籠城戦」とは、とにかく持ちこたえて援軍が来るのを待つ、という戦法です。
はやく籠城している皆さんに援軍を送ってほしいです。
とにかく今は「有事」であり「平時」ではないのです。
戦争反対を掲げる人の中にも、新型コロナウイルスと戦っている人がいるかもしれません。
どこかの元首が演説していたとおり「新型コロナウイルスとの戦争」を今している、と思っています。
太平洋戦争の敗因の一つに「兵站の軽視」があったと言われています。
まずはマスクと一人10万円の支給という補給を速やかに行い、その後も次々と手を緩めることなく補給を続けていただき、兵站をしっかりと確保していただいて、日本国民全員で新型コロナウイルスの包囲網を打ち破ることができるようにしていただきたい。
新型コロナウイルス感染症に罹患しなくても、ご飯が食べられなければ人は死んでしまいます。
みんなで乗り越えよう!のスローガンだけでは、乗り切れません。
公開日:2020年4月21日
菅野です。
新型コロナウイルス感染症の影響は、住宅ローンなどの不動産購入ローンにも暗い影を落としてきています。
各金融機関についても、テレワークや自宅待機などを行っているようで人員が不足し、ローン審査に非常に時間がかかることが普通になってまいりました。
平時で2~3日、早ければ翌日に事前審査がおりてきたものが、一週間かかることもしばしば、となってまいりました。
イオン銀行は、支店がイオンモール内に多いということもあり、かなりの数の支店が一時休業となっていて、どうやら新規受付を休止している、などといううわさも流れてきています。
いくつかの都市銀行でも新規の審査受付を停止するなどといううわさが流れてきていますが、真偽不明です。
さらに審査の厳格化(エビデンス確認、属性に対する融資基準の変更など)が見えてくるようになりました。
今までなら、借りられるだろうと判断できたレベルの内容で、否決されるケースが明らかに増えてきています。
実際、キャッシュをそれなりに用意されているお客様が、土地を購入して住宅を建設しようとした住宅ローンを地方銀行の本審査で否決される、という事態を目の当たりにしています。
フラット35についても、先日の投資物件への不正融資問題が大きく響いており、審査の厳格化が不安を拡大させています。
今まで借りられていたマンションの審査が、急に不適となったりする事態が生じています。
例えば、旧耐震のマンションについては一部の金融機関が既に貸し出し基準から外れた物件という扱いをとっていますが、フラット35でもローンが組めない、となると一層の価値低下が予想されます。
耐震診断、補強、建て替えの検討をしない旧耐震マンションは、今後さらに、資産価値の面から非推奨なものとなっていくかもしれません。
新規受付を停止している、といえばアパートローンについても今は非常に厳しい状況です。
地銀はもちろん、オリックス、三井住友トラストローン&ファイナンスなど、目立ったノンバンクも軒並み受付をストップしているようです。
もともと以前より、スルガ銀行「かぼちゃの馬車」問題、西武信金の反社融資問題などで、投資用不動産への融資は門戸が狭まっていましたが、このコロナ禍がとどめを指す状況となっているようです。
国交省からの賃料のモラトリアム(支払い猶予)要請、家賃減額請求ななどで困っていく大家さんが増えていくことも想像でき、今後、オーナーチェンジ物件はキャッシュを持つ投資家の狩場となっていくことが予想されます。
賃料モラトリアムについては要請レベルではありますが、業界に与えたインパクトは非常に大きく、下手をすると不動産への融資が不良債権化し、バブル崩壊後の銀行破綻の再来があるかもしれません。
日本政府は拙速ながら、いろいろな施策を打ち出しています。
今はとりあえずやるしかないという場面かもしれませんが、緊急避難的政策はあくまでも緊急避難ですので、後に禍根とならないよう、全方向に速やかなバックアップをお願いしたいです。
総量規制がバブルを崩壊させ、後に平成不況、就職氷河期を起こしたように、一部の人、団体、世代、属性に大きな負担をさせるような施策は、その後に大きな歪みを生むこととなると思いますので。
公開日:2020年4月9日
菅野です。
次世代住宅ポイント制度の申し込み期限が、今年の8月まで延長となりました。
内容はリンクをご確認いただければと思いますが、
新型コロナウイルス影響により、令和2年3月31日までに契約できなかった方が、以下の対象期間に契約、着工(着手)を行った場合、ポイントを発行します。
申請にあたっては、やむを得ず令和2年3月31日までに契約できなかった理由の申告が必要です。また、ポイント発行対象となる性能を証明する書類や工事前後の写真などの提出が必要です。
とあり、普通に8月まで契約してもダメなようです。
また、期間が
「令和2年4月7日から8月31日まで」
となっており、
コロナ禍のせいで、この間に契約した人はかわいそうです。
これ、なんとかならないのでしょうか。
最終更新日:2020年4月18日
公開日:2020年4月6日
菅野です。
とうとう新型コロナウイルスSARS-CoV-2の東京の新規感染者確認数が140人を超えました。
4月5日に確認された東京都の感染者143人のうち、92人の感染経路が確認できていない、とのことでした。
今までのように、クラスター対策で封じ込めていくというフェーズではなくなってきたようです。
これからはより一層、各個人での感染防止対策が重要になっていきます。
テレビ等で小池都知事が何度も言っていることですが、新型コロナウイルスの感染防止対策として
ことが重要であるとされています。
この三つの「密」は密閉・密集・密接のことを指しています。
それを避けるため、
・風通しを良くして頻繁に換気をおこなう。
・人の集まるところに近寄らない。
・人と近い距離で発声、会話しない。
ことを徹底しなければならないとされています。
この最初の「風をとおして換気する」ことの意味ですが、新型コロナウイルスの感染方法の特徴として
というものがあります。ウイルスが感染者の口腔から発せられた「エアロゾル」によって伝染していく、というものです。
ここで、「日本エアロゾル学会」のサイトをご紹介します。
日本エアロゾル学会では、口腔内から発せられたエアロゾル粒子に関して以下のような見解を提示しています。
以下、HPより引用です。
ガス分⼦は混ざりやすい(拡散しやすい)ですが,エアロゾル粒⼦の中でも室内にも多く存在する⼤きさが1,000 分の1mm(1μm)程度の微⼩なエアロゾル粒⼦はガス分⼦に⽐べればほとんど拡散しません。さらに、⽬に⾒える粗⼤な粒⼦とは異なり,その沈降速度も⾮常に⼩さく,空間中に⻑く浮遊しています。この微⼩なエアロゾル粒⼦を室内から追い出すには,空気の流れ(気流)により移動させ,排出(換気)または空気清浄機により除去することが必要です。
引用終わり
「エアロゾル」は空気中に長く浮遊し、そこにとどまっている、というのです。
感染者がしゃべったり、くしゃみ、咳をしたりした際に出るエアロゾルは、その場にフワフワと浮いているわけで、それを吸い込んでしまえばその人は感染してしまう、という恐ろしい結果となります。
なので、その「エアロゾル」を風通しで吹き飛ばしてやればよい、ということになります。
以上よりこれからは、住宅(建築物)の要素として
が重要になってくることは間違いありません。
今までも、もちろん良いに越したことはなかった要素の「風通し」ですが、今後は優先順位が上がっていくことでしょう。
風通しを考えると、今まで良いとされていた要素が変わってくる可能性があります。
例えば「内廊下のマンション」は高級な物件とされていましたが、風通しはあまり良くありません。
また「都心の狭小一戸建て」も風通しが決してよいとは言えないでしょう。隣棟間で民法で定められた距離が取れていない建物については、今後は敬遠する人が増えるかもしれません。
また、今までも良いと言われなかったものが、より敬遠される可能性があります。
いわゆる「行灯部屋」と呼ばれる、窓のない部屋のあるマンションは、より敬遠される可能性があります。
タワーマンションは一般的には風通しが良いとは言えないので、今後は窓の多い物件が人気になっていくかもしれません。
また、郊外の一戸建てが見直されてくるかもしれません。
もともと、近郊市街地の一戸建てについては、都心ほど景気の影響を受けないと言われていますが、これから、隣戸との空間がそれなりに取れている住居地域の一戸建てに都心から移住してくる人達が増えるかもしれません。
もともと、都心の住宅は利便性を大きく重視するあまり、今まで重要とされてきた要素を損ねた、無理やり建てられたようなものが多くあり、こういった非常事態でその異常さが表れてしまう、と考えられなくもありません。
立地を重視するあまり、変な建てられ方をした物件は、この機会で淘汰されていくかもしれませんね。
この新型コロナウイルス感染症の流行は、偏った住宅事情を大きく変容させていく可能性があります。
(余談ですが、本来「三密」というと真言宗密教で仏の身・口・意《仏様の身体・言葉・心は人間には計り知れず、密なるものであるという意味》を指し、「三密加持」を行うことでこの三密と合致して大日如来と一体になり即身成仏できる、と説かれています。でも、新型コロナ感染の「三密」に合致して成仏ではシャレにならないですよ。気を付けて!!)
公開日:2020年3月20日
菅野です。
日本テレビ「ZIP!」より取材いただき、その模様が3月19日に放送されました。
ディレクターさんが、先日私の書いたブログを見ていただいたそうで、コロナショックの不動産関係に対する影響についていろいろとお話させていただきました。
その中で、実際に番組内で使われたのは住設機器の発注停止・納入延期による物件引渡の遅延についての部分でした。
例年、この時期は引っ越しに伴う購入、売却の案件が多く、時期の決まった急ぎの購入案件もあります。
今年に限っては、新型コロナウイルスの影響で、企業の転勤異動そのものが減っているようですが、それでもこの時期に引っ越ししないといけない方には、
「状態の良い中古物件」
をお勧めしています。(これにはリフォーム済みのものも含みます。)
理由としては
1、現物を見ることができる。
2、すぐ住める。
3、新築物件に比べると、価格下落のリスクが低い。
ということが挙げられます。
1、現物を見ることができる。
未完成物件の購入で往々にしてあるのは、事前に思い描いていたものと完成品が違っているということです。
これは一つの例ですが、以前、私が所有物件を売却させていただいた方から、せっかく購入契約した新築マンションを解約したという話を聞きました。
もともと、契約したお部屋は南向きではあったものの、あまり陽当りの宜しくない位置だったらしいのですが、完成直前に販売会社から仕様変更の連絡があり、経緯は不明ながらリビングの窓の上の梁が太くなったそうで、結果的に梁が下がり、かつ張り出す形になってしまったそうです。
お客様がお住まいになり、私が売った物件は天井近くまで窓のある、採光に優れたお部屋でしたので、許せない仕様変更だったそうです。
その頃は、新築マンションの値上がりが見込める時期でしたので、私はお客様に「一度買って、気に入らなければ売る方向でも損はしませんよ」というアドバイスをいたしましたが、お客様には分譲会社が不誠実だと感じられたらしく、すったもんだの挙句、解約されたとのことでした。
現物を見ることができれば、このようなこともありません。
また、現物があれば検討者が自分で見るだけでなく、ホームインスペクション(住宅診断)などで物件のチェックをすることも可能です。
2、すぐ住める。
状態の良い中古物件は、簡易なリフォームやハウスクリーニング等を施すことで、すぐに住めます。
リフォーム済み物件ならもちろん、それも不要です。
傷みの大きい物件は、自分の好みの仕様へと大がかりなリフォームを希望されている方には向きますが、工事の滞っている今はあまりお勧めしません。
3、新築物件に比べると、価格下落のリスクが低い。
コロナショックで不動産価格の値下がりリスクが高まる今は、価格相場が天井に達した新築マンションを購入することはプラスはなくリスクでしかありません。
もちろん、中古物件も値上がりはしていますが、それなりに年を経たマンションは減価償却され、ある程度、値段がこなれています。
不動産の価格は、景気を無視すると一般的には、経年の反比例に近い値のカーブになるとされています。
すなわち、新築時が最も高く、そこから急角度に価格が落ちていき、一定期間を過ぎると値下がり率が緩やかになっていきます。
急角度に価格が落ちる新築物件よりも、一定期間たった中古物件のほうが値下がりカーブが緩やかになっているので、リスクが低くなります。
混乱の経済状況下で、私たちは出来る限りのリスク回避をしていきたいところです。
こういう時代だからこそ、変化しにくい「資産価値」がどのようなものであるかを、お客様もご一緒にお考えのうえ、ご購入いただけたらと思います。