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菅野 洋充(宅建士・リフォームスタイリスト)

社会に必要とされ人に役立つ企業を目指します

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公開日:2020年7月31日

菅野です。

まず、7月29日のアットホーム㈱のリリースです。

 

首都圏新築戸建て価格、再び下落

 

これは6月のデータになりますが、新築戸建の平均成約単価が下落に転じたとのニュースです。

一都三県の個別データを見ると、

東京23区 2.1%上昇

東京都下 1.0%下落

神奈川県 0.3%上昇

埼玉県 1.0%下落

千葉県 5.9%下落

と、23区と神奈川県は相変わらず上昇していますが、伸び率はかなり鈍く、他はかなり厳しい下落状況です。

 

そして国土交通省の本日のリリースです。

 

建築着工統計調査報告(令和2年6月分)

 

6月の新規住宅着工数は前年同月比でマイナス12.8%と、大きく減少したとのこと。

季節調整した換算値でも2.1%の減少だそうです。

データで見ると、かなり住宅業界にとって強い向かい風の状況に見えます。

 

しかし、実はコロナ禍によって人々の住宅需要の傾向は大きく変化していて、住宅の広さや部屋数の多さを重視する人は確実に増えています。

身の回りを見ると、先月から今月にかけて、REDSを利用して新築一戸建てを契約された件数が区分マンション契約件数と並ぶ事態となっています。住宅用の土地や中古戸建の契約数も例年にないレベルの件数となっていて、一戸建て需要の拡大が非常に感じられる結果となっています。

ただ、着工数が減っているということは、そのうち値上がりしてくる可能性が高いので、今買うことのできる方は、待つことなく早めに、値下がり基調のうちに購入されることをお勧めします。

不動産は景気の悪い時期に買う、というのが後の含み益につながります。

新築住宅購入

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公開日:2020年7月24日

菅野です。

先週のブログ

重要事項説明は災害や事件との戦いの歴史である

でも少し触れましたが、令和2年7月17日に宅地建物取引業法施行規則が改正され、「契約を締結するかどうかの判断に多大な影響を及ぼす重要な事項」の説明内容として、水防法(昭和24年法律193号)の規定に基づき作成された「水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」という項目が追加されました。

本規則は8月28日より施行となりますので、8月28日付の重要事項説明には必ずこの項目が盛り込まれていなければなりません。

なお、国土交通省が提示したガイドラインは以下の通りです。

 

・水防法に基づき作成された水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップを提示し、対象物件の概ねの位置を示すこと
・市町村が配布する印刷物又は市町村のホームページに掲載されているものを印刷したものであって、入手可能な最新のものを使うこと
・ハザードマップ上に記載された避難所について、併せてその位置を示すことが望ましいこと
・対象物件が浸水想定区域に該当しないことをもって、水害リスクがないと相手方が誤認することのないよう配慮すること

 

ですので、最新のハザードマップを重要事項説明に添付するだけでは足りず、物件所在地がハザードマップのどの位置にあるかを明示しなくてはなりません。

さらに、仮に浸水想定区域に該当しなくても、安心しないで災害の発生危険がある時は十分注意して、さっさと避難してね!という説明が必要となります。

 

REDSでは、既に水害ハザードマップについては必ず説明をしてまいりましたので、特に影響はありませんが、他社の作成する重要事項説明についてはまだ記載のないものも多くございます。

最近の風水害の苛烈さを見るに、水害リスクというのは不動産の価値に大きく影響すると考えられますので、説明必須とされるのは当然であると考えます。

ただ、今まで人気のあった土地で水害リスクの高いところというのは少なからずございます。

(武蔵小杉とか、二子玉川とかは比較的水害リスクの高い人気地です。)

今後、この説明事項追加はそういった地域の価格に影響を及ぼすのかどうか、注目したいと思います。

床上浸水

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公開日:2020年7月18日

菅野です。今日は重要事項説明について書いてみようと思います。

 

ちょっと恥ずかしい話ですが私の近しい身内で、かれこれ十数年前に埼玉の市街化調整区域の土地を買った者がおります。「水道もガスも通っているし、駅からも近いからそのうち家を建てられるようになる」と騙されて買わされてしまったようで、その後現在に至ってもそこは市街化調整区域のままで、その土地は区画分けされた菜園のまま存在します。

家庭菜園

宅建業者に課せられている「重要事項説明」、説明する内容は年を経るごとに増えていっております。約20年近く前、と言っても既に21世紀に入ってから私は家を買いましたが、その時の重要事項説明書は、B4のノンカーボン複写紙3枚しかありませんでした。

昔はお上の決めた内容だけ紙で説明して署名捺印をもらっておけば、あとは口八丁手八丁で丸め込んで買わせたもの勝ち、という業者が跳梁跋扈していましたが、消費者保護意識の高まりでそういった悪徳業者は淘汰されていく時代に少しずつですが変わってまいりました。

今、弊社で新築一戸建ての売買契約をするときの重要事項説明書はA4で15ページ以上となり、重要事項説明をおこなうには少なくとも1時間以上は必要となっております。

 

重要事項説明の説明内容は、今までに起こったトラブルや事件、災害に対応するかたちで増えていきました。

例えば、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けたあとには「津波災害警戒区域」について内・外の別を説明する事項が追加され、身近なトラブルについてでは、プロパンガス会社の契約切り替えに伴うトラブルが増えたことから、売買の際に家庭用プロパンガスの配管設備がプロパンガス販売会社にある場合はその旨を説明することとなりました。

国土交通省HP「宅地建物取引業法 法令改正・解釈について」

この国土交通省のウェブサイトには、平成13年からの宅建業法に関する改正の履歴が表示されています。

それによると、令和2年までになんと70件もの改正があり、説明事項が追加されていることがわかります。

また、東日本大震災のあった平成23年以降から、災害対策に係る説明事項の追加が目立ってきます。

直近では「水害ハザードマップにおける対象不動産の所在」が説明事項として追加となり、令和2年8月28日より施行となります。

これは最近の豪雨災害の被害を鑑みてのことと思われますが、先日下った、水害被害のあった分譲地の販売で販売者であった福知山市が水害リスクの説明を怠ったとした判決

水害リスクの説明責任訴訟、市側が敗訴、全国初 台風で住宅水没、京都地裁

などの影響もあろうかと考えられます。

土嚢

 

宅建業は「衣・食・住」のうちの「住」をつかさどる、なくてはならない業です。

ところが不動産業は「千三つ屋」などと言われ、嘘つき=不動産屋などと揶揄される存在でもあります。

お客様の財産を守る砦となるのか、それとも嘘八百の千三つ屋となるのか、それぞれの宅建業者の質が今、問われる時代となっています。

私たちREDSの宅建士は、お客様の財産を守る砦となれるよう、日々研鑽を積み、お客様の期待にこたえられるよう努めております。

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公開日:2020年7月10日

菅野です。

7月8日に出た、国土交通省からのリリースです。

長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づく長期優良住宅の認定状況について(令和2年3月末時点)

これによると、長期優良住宅の制度が出来てからの累計で、111万戸の新築住宅が認定されたとのこと。

結構多いなあ、と考える方もいるかもしれません。

でも、年間で新築って何軒建てられていると思いますか?

令和元年で「約88万3000戸」建っているんです。

そのうちの「約10万7000戸」が長期優良住宅です。

約12%の割合です。

 

全然、少ないいい!!

ちなみに、始まったのが平成20年からですから、12年経っています。

平成20年度から令和元年度まで、新築住宅は約1091万戸!建っているんです。

約1割が長期優良住宅となる計算ですが、これで「長期優良住宅の普及を促進」しているとは、ちょっと言い難いかと。

結局「長期優良住宅」が「ちょっと贅沢住宅」みたいな扱いになっていて、買う人はあまりそこを求めていないというか、気にしていない感じになっています。

 

 

 

あと、長期優良住宅は「面倒くさい」と言われることが多いです。

その面倒くささの原因の最たるものは

維持保全計画

です。

35年分の計画を立て、その通り点検・修繕を行い、記録を残さなければなりません。

違反すると是正指導や改善命令がおこなわれ、改善命令に違反した場合は、長期優良住宅の認定を取り消されます。

さらに、所管行政庁からの報告の求めに応じない場合や虚偽の報告をした場合には、30万円以下の罰金に処せられることがある!という、罰則までついています。

ここでダメだと思う人も多く、これが長期優良住宅の普及を阻む原因と考える人も少なくありません。

 

法の建てつけがおかしいのです。

建てる業者に制限と義務を課すべきで、建築会社の年間の着工棟数の割合を一定以上、長期優良住宅とする義務とか、そういった方向でやるべき話だと考えます。

日本の住宅性能は、諸外国に比べ劣る、という見解は共通のものとなっています。

まずはその性能の部分の最低限度を引き上げることから始めて、「長期優良住宅」という名前が形だけにならないよう、性能の良い中古住宅の流通を促進する方向性を加速してもらいたいです。

なので、長期に渡って面倒な義務を所有者に負わせるのではなく、性能の良い頑丈な建物を建てる義務を建築会社に負わせてください。

スクラップアンドビルドはもうダメ、なんて大分前から言っているのに、その状況が全然変わっていない。

レジ袋なんか比べ物にならないくらい、環境負荷が高いんですよ、家を壊して建て替えるのって。

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公開日:2020年7月4日

菅野です。

都内の不動産市況は空前絶後の活況を呈しています。

こういうタイミングで悪い業者が「囲い込み」しまくってます。

ホントに、非常に増えてきていて困っています。

最近の傾向としては

①レインズには登録する

②物件確認の際には「紹介可能です」という

③実際に案内希望を入れると、売主のせいにして案内を断る

というやり方です。

売主のせいその1、コロナが怖い

「売主さんが新型コロナウイルスを怖がっていて、案内させてくれない」

っていう断わり文句です。

「じゃあ、売れないじゃないですか」

「そうなんですよ」

までがワンセット。

その後、普通に契約されちゃってレインズにも成約登録されたりしてました。

平然と嘘つけるあんたがこわいですわ。

 

売主のせいその2、売主が忙しい

「売主さんが忙しくて、2週間前から案内希望を入れないと見れないんですよ」

これ、次の週に契約予定となりました。

「前に見たお客さんで決まったんですよ」

それ、この間売り出したばかりですよね?

 

売主のせいその3、売主が部屋を使うので

これは空室物件を断る時に言ってきます。

「お客さんが来て一時的に部屋を使うらしいので、今週末は案内できないんです」

本当ですか?!

売るためのハウスクリーニングを入れてピカピカにしてるのに、使っちゃうんですか?

 

こんなこともありました。

「清掃が入るので今週は見れません」

次の週

「先週、全部掃除できなかったそうなんで、今週も清掃中です」

って言って断られたのはびっくりしました。

 

REDS以外の業者さんで売っている方、大丈夫ですか?

勝手に自分のせいにされて、お客様の案内を断られているかもしれませんよ!!

機会損失!!

 

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