小野田 浩(宅建士・リフォームスタイリスト)
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最終更新日:2020年5月10日
公開日:2020年5月6日
こんにちは。
不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】の【REDS】の小野田です。
今回は、5月4日に政府の専門家会議が示した「新しい生活様式」の実践例から、今後の不動産の購入に際しての需要の変化について考えてみました。
5月4日、政府は新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言を5月末まで延長することを決定しました。
5月末まで延長なんて、経済への悪影響が心配されますが、感染拡大防止の為にはここが最初の正念場と思って一致団結して耐えるしかないですね。
(仮に5月で感染拡大に低下傾向が見られても、第2波、第3波が来る事も十分に覚悟しておいた方が良いんでしょうね…)
5月4日、新型コロナウイルスの感染拡大防止策を検討する政府の専門家会議は長期的に感染拡大を防ぐために「新しい生活様式」の実践例を下記の様に示しました。
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◆ 「新しい生活様式」の実践例 ◆
【一人一人の基本的感染対策】
◇感染防止の3つの基本
(1)身体的距離の確保
(2)マスクの着用
(3)手洗い
・人との間隔は、できるだけ2メートル(最低1メートル)空ける。
・遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ。
・会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。
・外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用。
・家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。
・手洗いは30秒程度かけて水とせっけんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)。
◇移動に関する感染対策
・感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える。
・帰省や旅行は控えめに。出張はやむを得ない場合だけにする。
・発症した時のため、誰とどこで会ったかをメモにする。
・地域の感染状況に注意する。
【日常生活を営む上での基本的生活様式】
・こまめに手洗い、手指の消毒を行う。
・せきエチケットの徹底。
・こまめな換気。
・身体的距離の確保。
・「3密」の回避(密集、密接、密閉)。
・毎朝体温測定、健康チェック。発熱または風邪の症状がある場合は無理せず自宅で療養する。
【日常生活の各場面別の生活様式】
◇買い物
・通販も利用する。
・1人または少人数ですいた時間に買い物に行く。
・電子決済の利用。
・計画を立てて素早く済ます。
・サンプルなど展示品への接触は控えめに。
・レジに並ぶときは、前後にスペースを空ける。
◇公共交通機関の利用
・会話は控えめに。
・混んでいる時間帯は避けて。
・徒歩や自転車利用も併用する。
◇娯楽、スポーツなど
・公園はすいた時間、場所を選ぶ。
・筋トレやヨガは自宅で動画等を活用。
・ジョギングは少人数で行う。
・すれ違うときは距離を取る。
・予約制を利用してゆったりと。
・狭い部屋での長居は無用。
・歌や応援は、十分な距離かオンラインで。
◇食事
・持ち帰りや出前、デリバリーも利用。
・屋外空間での利用。
・大皿は避けて、料理は個々に。
・対面ではなく横並びで座る。
・料理に集中、おしゃべりは控えめに。
・お酌、グラスやおちょこの回し飲みは避ける。
◇冠婚葬祭などの親族行事
・多人数での会食は避ける。
・発熱や風邪の症状がある場合は参加しない。
【働き方の新しいスタイル】
・テレワークやローテーション勤務の実施。
・時差通勤。
・オフィスは広々と。
・会議はオンラインで。
・名刺交換はオンラインで。
・対面での打ち合わせは十分な換気とマスクの着用。
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新型コロナウイルスによる経済活動や移動の制限等は、ワクチン等の治療薬の開発とその効果の発現により、段階的に1~2年程度で解決されるかも知れませんが、
働き方改革やIT技術の発展等も相まって、これを契機に働き方や生活様式自体が変わる可能性が指摘されています。
もしそうなった場合、新型コロナウイルスの騒動が終息した後も、今後の不動産購入に際しての需要に変化が出て来ることが考えられます。
具体的には「少し遠くても、もう少し広い物件に」という需要が一定割合で増えるのではないかと考えています。
「テレワーク」が浸透すれば、家の中に「仕事部屋」が一部屋欲しいという人は確実に増えますし、これまで会社にいた人間が在宅勤務で家にいる時間が増えれば、広いリビングが欲しくなるかも知れません。
「時差通勤」や「ローテーション勤務」で通勤ラッシュの混雑が緩和されて、通勤が楽になると「同じ予算でもう一部屋増えるなら、広いリビングが手に入るなら、10~15分位は長く電車に乗っても良いか」と考える方も増えて来るのではないでしょうか。
現在は、物件のご購入を検討されていても「緊急事態宣言」が解除されるまでは、内見等を自粛しようとお考えの方も多いかと思います。
この機会に新型コロナウイルスの騒動が収まった後の働き方や生活様式を想像して「少し遠くても、もう少し広い物件に」という選択肢を加えて、購入物件の希望条件を考え直してみるのも良いのではないでしょうか。
では、また。
最終更新日:2020年4月23日
公開日:2020年4月21日
新型コロナウイルスによる「緊急事態宣言」の対象地域が日本全国に広げられる事になり、東京はもとより日本全国の街中から人影が消えています。
こういう「空気を読む」日本人の国民性は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に確実にプラスでしょうから、アメリカやヨーロッパ諸国の様な事にならずに、このまま徐々に沈静化してくれるんじゃないかと期待しています。
(アメリカは「経済活動再開」って、免疫検査するとしても大丈夫なんでしょうかね?)
ところで、「緊急事態宣言」を受けて、大手の不動産業者が軒並み店舗を閉めている影響もあり、先週から来月6日までは、お客様が全く動かないと思っていましたが、当方のお預りしている一部の売却物件については、 4月7日の1都6県の「緊急事態宣言」の発令以降の方がお問い合わせが増えています。
(たまたまなのかも知れませんが)
お問い合わせが増えたのはどんな物件かと言えば、下記の2件です。
この2物件の共通点は、「資産価値」の高さ です。
先日のブログ「新型コロナウイルスの影響による今後の不動産価格について」にも記載したような、「資産価値」が落ちにくい物件 は、通常の市況では大幅な価格交渉は中々出来ません。
そこで、あえてこの様な市況下だからこそ価格交渉を有利に進められると考えた、資金的な不安の少ない方々がご購入に動かれているのではないかと思われます。
確かに、当方が先週末にお手伝いさせて頂いた 都内のタワーマンションのご購入の際にも、価格交渉を有利に進める事が出来ましたので、確実に今は 交渉がしやすい状況と言えます。
この先の住宅ローンのお支払いにあまりご心配がない方であれば、今は「資産価値」の高い物件をお得に買えるチャンスですので、コロナショックの鎮静化を待たずとも、このタイミングで物件のご購入を検討されるのも一つの手かも知れません。
では、また。
最終更新日:2020年5月6日
公開日:2020年4月14日
こんにちは。
不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】の【REDS】(株式会社 不動産流通システム)の小野田です。
「新型コロナウイルス」が世界経済に悪影響を与えていて、その影響が表面化する「コロナシック」が起きるのは、これからが本番と言われています。
2008年に起きた「リーマンショック」とこれから起きるであろう「コロナショック」の原因と解決方法の違いを比較して考えてみました。
【原因の違い】
「リーマンショック」は、アメリカ発の「サブ・プライムローン」に端を発した金融不安が、世界中を駆け巡り、「信用収縮」によって金融システムが機能不全を起こしたことが原因でした。
これに対して、今回の「コロナショック」は、「新型コロナウイルス」によって、人の移動や生産活動の停止などで、実体の経済活動が縮小したことが原因となります。
【解決方法の違い】
「リーマンショック」の時は、「サブ・プライムローン」という毒(不良債権化のリスク)の強さと量の分からない「毒饅頭」を世界中の金融機関が保有した事で、どれだけのリスクをどの金融機関が抱えているかが全く見通せない混沌とした状況が「金融不安」を引き起こしていた為、これを解消する為に世界中で「公的資金注入」を行い、万一の時には政府が後ろ盾となり、力業で「金融不安」を捻じ伏せて事態を収拾しました。
多額の資金を必要とはしましたが、「リーマンショック」は、原因が「金融不安」でしたので、「お金」と「与信」で解決する事が出来ました。
これに対して「コロナショック」は、原因が「新型コロナウイルス」ですから、まずはワクチンの開発など治療法が確立する事が重要となります。
ワクチン開発については、ここ数日で明るいニュースが出て来ましたので、上手く行けば年内にも事態が大きく好転するかも知れません。
ただ、ワクチンが開発されても、ウイルスの感染拡大の規模が、経済活動や社会生活に影響を与えなくなる程度にまで小さくなるには、最低でも数ヵ月の期間が必要でしょうから、ワクチンが開発されから、その効果が社会に出て来るまでの時間も必要となります。
そう考えると「コロナショック」(=新型コロナウイルスに起因する景気悪化)の解決法(予防法)は、ワクチンが開発されて新型コロナウイルスが経済活動や社会生活に影響を与えなくなるまでの期間を、いかに景気の悪化による社会への影響(倒産、失業、インフラの毀損等)を最小限に食い止めながら時間稼ぎをするか という事になるのかと思います。
(こう考えると、最近の政府の大盤振る舞いのバラマキ政策にも合点が行きます)
これから「コロナショック」が日本経済にどの程度の悪影響を及ぼすのか分かりませんが、ある程度の期間の「持久戦」を覚悟する必要はありそうです。
個人的には、短くても1年間位は不況の嵐が過ぎ去るのを待つ事になるのではないかと考えています。
(それまで、うちのマスク足りるかな…)
では、また。
最終更新日:2020年4月21日
公開日:2020年4月7日
いよいよ新型コロナウイルスにより「緊急事態宣言」が発令される事になりました。
諸外国の様な「ロック・ダウン」(都市閉鎖)程の行動の制限はない様なのですが、やはり「緊急事態宣言」が発令されるなんて事になると、「大変なことになっているんだ」という事を改めて自覚させられます。
(4/4(土)16:30 の JR山手線 有楽町の線路脇です。
「緊急事態宣言」の発令前ですが、誰も歩いていませんでした)
日本中、いや世界中がこれから景気が悪くなると言われています。
リーマンショックを超える影響が出るなんて言われています。
(ワクチンが開発されても、しばらくはダメなんでしょうかね?)
そうなると、不動産の売買を検討されている方が気になるのが、今後の不動産価格の動向かと思います。
先日のブログ「新型コロナウイルスの影響による今後の不動産価格について」にも書きましたが、都心のタワーマンションなどの一部の物件は、今後も資産価値が下がりにくい傾向が続くと思いますが、駅から遠いマンションや、郊外の戸建は残念ながら下落傾向が続いて行くと思われます。
こうした物件については、もともと人口減少による「空家率」の増加で、価格が下落傾向にありましが今回の新型コロナによる影響が、更に追い打ちをかける事になります。
私の暮らしている場所は都心から電車で40分、駅から家までは徒歩10分、低層の戸建て住宅の立ち並ぶ住宅地域です。
このエリアの地価は、バブル崩壊前を100とすると、その後は基本的に徐々に下落が続いていて、現在は60~70%位になっています。
買い物も便利で、治安も良く、住環境の良い住宅地ですが、おそらく今後も価格が上がって行く可能性は高くないと思われます。
人口減少による「空家率」の増加が改善されない限りは、需給の関係で構造的に価格は下に引っ張られるからです。
じゃあ、不動産は絶対に買わない方が良いのか? といえば、私の答えはノーです。
絶対に倒産しない会社に勤めていて、働いている限り家賃補助が出て、退職までに十分な貯蓄が見込め、その貯蓄で退職後の生涯分の家賃を余裕を持って払えるならば、「購入しない」という選択肢をお勧めするかも知れませんが、そうでないなら、住宅ローンを組める間に無理のない返済計画で住宅ローンを組んで、住宅を購入すべきだと思います。
(※ あくまで無理のない返済計画である事が前提です)
住宅ローンには、完済までの年齢が決められており、いつまでも「35年」でローンを組める訳ではありません。
(ローンを組める期間が短くなれば、当然月々の支払いは多くなります)
健康状態を損なってしまい「団体生命信用保険」に加入できない場合には、住宅ローンを組むことが難しくなってしまいますが、このリスクは年齢を重ねる毎に増して行きます。
また、不動産が下がってから買おうと考えた時には、自分の年収も下がっているかも知れません。
今後は「売却時にも同じ価格かそれ以上の価格で売却が出来る」という状況は期待できないかも知れませんが、それでも、気に入った物件に住む事による満足度はなくなりませんし、購入した物件は自分の資産になります。また、自分の身に万一の事が起こっても、団体生命信用保険に入っていれば、残された家族に生活する為の家を残す事が出来ます。
今後はこの様な視点での住まい選びも多くなってくるのではないでしょうか。
ではまた。
最終更新日:2020年4月13日
公開日:2020年3月21日
(弊社の渋谷スタジオにて篠原アナウンサーから取材を受けている様子です)
番組の内容は、コロナショックの影響でご案内のお客様が減っていること。中国製の部品が入らないためにキッチン・トイレ等の設備機器の納入が遅れて、この為に新築物件やリノベーション物件のお引き渡しに遅れが出ていること。お引っ越しにも異変が起こっているという内容でした。
先日、当方が新築戸建ての建売業者さんから聞いたお話では、こちらの業者さんでもコロナショックの影響で引渡し直前の物件のトイレが手に入らなくなってしまい、お約束の期日に物件のお引渡しが出来なくなりそうになった為(お客様と合意の上で)、何とか確保できた賃貸アパート用のトイレを仮設置して、取りあえずお引渡しをさせて頂いたという事でした。
(後日、戸建用のグレードの高いトイレが手に入ったら、改めて付け替えるお約束だそうです)
売主業者さんも、お客様も大変ですね。
多分、似たようなお話は色々な所で起きているのではないでしょうか。
私が聞いたお話みたいに何とかお引渡しを受けられるケースは良いのですが、住み替えやお引越しのスケジュールが絡んでいたりすると、仮住まいを探す必要も出て来ますから、これは経済的にも精神的にも本当に大変ですよね…。
ところで、今回の新型コロナウイルスの影響による景気悪化(コロナショック)を契機に、これまで上昇傾向を続けていた不動産の取引価格は一旦、下落に転じる可能性がとても高いかと思います。
特に外国人観光客によるインバウンド景気に沸いていた地方の観光地等の地価は、大きく下落するのではないでしょうか。
このところの地価公示等を見ても明らかな様に、こちらは過熱気味だったので、今回の新型コロナウイルスによる騒動が落ち着いて、外国人観光客の客足が戻って来ても、価格水準はすぐには戻らない可能性が高いと思われます。
他方で、マイホームとしての底堅い実需のある物件や、賃貸需要が高く一定水準以上の家賃収入が見込めて、評価額の圧縮による相続税の高い節税効果が期待できるような、都心のタワーマンション等の資産価値の高い物件の価格は、今回のコロナショックで一旦、価格が下がっても、比較的短期間で元の価格水準へ戻る可能性もある様な気がしています。
新型コロナウイルスの感染拡大が終息して、一日も早くこれまでの日常が戻る事を祈るばかりです。
では、また。