エージェントブログ
AGENT BLOG
公開日:2023年11月23日  小野田 浩

道路の幅員はどうやって調査・計測するのか解説:道路②

こんにちは。不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】の【REDS】エージェント、宅建士の小野田(おのだ)です。前回に続いて「道路」について、ブログを書かせていただきます(「道路」については何回かに分けて書く予定で、今回は2回目です)。

前回のブログでは、下記の内容について書きました。

●「道路」は不動産の価値を大きく左右する重要な要素
●道路法と建築基準法での「道路」の違いについて
●「建築基準法」の道路について

本日は建築基準法上の「道路」の「幅員」についてもう少し詳しく解説します。

道路

接道義務と幅員

「建築基準法」第43条では「接道義務」として、建物の敷地は幅員4m以上の(建築基準法上の)道路に間口2m以上で接することが求められています(「幅員4m」という大きさは、日射・採光・通風などの建築物の環境を確保したり、救急車や消防車などの緊急車両が通ったりするために必要な道幅との考えです)。

道路の幅員は、「容積率」や「斜線制限」等を通じて、建築可能な建物の大きさや形状、場合によっては使用用途の制限等にも影響を与えるため、不動産の価値を大きく左右する重要な要素です。

道路幅員の調査の方法

道路幅員の調査では、役所調査と現地調査の2通りの調査を行う必要があります。

役所調査

役所調査では「道路台帳」などでの認定幅員を確認します。ただし「道路台帳」では「公道」の幅員の調査しか行えないことから、必要に応じて「位置指定道路図」、近隣を含めた「建築概要書」など資料を閲覧することも必要になります。

現地調査

現地調査では、実際に現地にて道路の幅員をメジャーなどで計測します。敷地に接面している道路の幅員が一定で平面な場合には、道路と敷地の境界線からの水平距離で幅員を計測します。敷地と道路の間の境界標識(石やプレート)などで境界線が明確になっていれば、その間の距離を測ります。しかし、道路幅員が一定・平面になっていないケースも存在しますので、下記にケース別の道路幅員の測り方を例示します。

ケース別の道路幅員の測り方

歩道がある場合

道路に歩道がある場合は、歩道を含めて道路幅員を計測します。歩道のほか、中央分離帯や路肩なども同様に道路の幅員に含まれます。

側溝がある場合

建築基準法の考え方としては側溝は道路の幅員に含まれます。

「側溝」とは、雨水などを排水し、民地の用水路・排水路として道路の端に設置されるものです。側溝の上部にコンクリート製のふたやグレーチング(鉄などで作られた格子状のふた)が設置されている場合には通行も可能となるので、物理的にも「道路」としての機能を持つことになります。

他方で、ふたなどが設置されていない場合には、その部分は物理的には道路としての機能を有さないことになりますが、建築基準法では側溝はふた(物理的な道路としての機能)の有無にかかわらず、原則として建築基準法上の道路として幅員に含められることになります。

※一部の自治体では慣習的に「側溝」は「道路」に含めないとしている場合もあるため、各自治体の建築指導課などの部署での確認が必要となります。

水路がある場合

敷地と道路の間に「水路」がある場合、原則として水路は含めずに道路の幅員の計測を行います。ただし水路の幅が1m未満の場合は、建築基準法上の道路として幅員に含められる場合や、暗渠(あんきょ)や地下水路で道路とともに管理されているケースでは、道路幅員とすることもあります。水路の取り扱いに関するルールも自治体によって異なります。

「法面」(のりめん)・「法敷」(のりじき)がある場合

「法面」(のりめん)とは、自然の地形や宅地造成(切土・盛土)などで宅地として使用できない傾斜部分のことを指します。「法敷」(のりじき)とは、道路を支えている斜面部分のことです。

「法面」になっている道路や、「法敷」がある道路では、法面・法敷の部分は道路幅員に含めずに計測します。法面・法敷によって道路に高低差があり、傾斜になっている場合は、傾斜部分を除いた水平距離で道路幅員を測る必要があります。

道路の幅員が場所によって異なる場合

途中で幅が異なる不整形の道路は最も狭い部分、最も広い部分など、細かく調べることが必要です。敷地前面の道路幅員が位置によって違うとき、容積率の制限において適用するのが「平均」なのか「最大値」なのか、あるいは「最小値」なのかなど、自治体によって取り扱いが異なります。

その他

前面道路が役所による認定幅員と現地で測った現況幅員が異なる場合、十分な注意が必要です。現況幅員の方が狭い場合には、たとえ認定幅員が4m以上あっても、敷地後退(セットバック)を求められることがあります。

 

この記事を執筆した
エージェントプロフィール

4.9

68

小野田 浩
(宅建士・リフォームスタイリスト)

「安心・安全」なお取引をご提供します。

4.9

68

このエージェントに相談する

REDSではすべてのお客様に、
Googleクチコミの投稿を
お願いしています。

※2025年11月09日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2025年11月09日現在 本社・首都圏営業所の数値

  • 平均評価
    5.0
  • 投稿数
    144

    3 週間前

    担当してくださった下山さんには、大変お世話になりました。
    初めてのマンション購入で、物件選びはもちろん、ローンや保険など、細かな決め事や判断を無数に迫られる中、本当にわからないことや悩む場面が多くありました。

    そんな状況で、日々のメールや電話、内見にご同行いただいた際には、これでもかというほど質問をしましたが、いつもレスポンスが早く、とても親身にご対応いただけました。そのおかげで、安心して物件を購入することができました。本当に頼りになる方でした。

    仲介手数料も他社と比べて圧倒的にお得ですし、今後不動産に関わることがあれば、またぜひお願いしたいと思います。周りの人にもぜひ勧めたいです。
    このたびは本当にありがとうございました!

    1 か月前

    投資区分を購入しましたが、レスポンスが非常に素早く、スムーズに手続きを進めることができました。金額が大きくない案件にもかかわらず、親身になって対応してくださり感謝しています。(子供連れでの重説も快くご対応くぁさりました。)
    特に、売主側との交渉力が高く、専門的なコンサルティング助言もいただけたおかげで、納得のいく取引ができました。中古の一般の媒介物件で不動産投資を考えている方には、仲介費用も節約できますし大変おすすめです。
    もちろん自宅用をお考えの方には更におすすめです。

    1 か月前

    不動産流通システム【REDS】の小林響平さんに、一年越しでお世話になり、理想のマンションを購入できました。
    独身女性として、実需と資産形成を兼ねた物件購入には体力も精神力も必要で、正直とても不安でした。そんな中、小林さんは多くの内見に丁寧に付き合ってくださり、物件ごとのメリット・デメリットを率直に教えてくれる誠実な方です。

    予算内で見つけたブランドマンションを内見した際、「もう他にはないかも」と迷っていた私に、「外観もロビーも素敵だけど、陽の入り方が弱いから他を見たほうがいい」と率直に伝えてくださいました。営業トークではなく、本当に信頼できるアドバイスをくださる担当者です。

    物件探しに疲れて少し休んだ後、再スタートしたすぐの内見で、小林さんが「これはおすすめです」と自信を持って言ってくださった表情が忘れられません。あの瞬間、安心して決断し、契約まで進めることができました。

    再検討からわずか2週間。これまでの会話や、自分が大切にしてきた暮らしのイメージが自然と重なり、心から納得できる物件に出会えました。これから住み始めてからも、リフォームや将来の買い替えなど、また小林さんに相談したいと思っています。

    不動産購入に不安を感じている方、実需とともに資産形成を見越して検討したい方に、心からおすすめしたい担当者です。

    1 か月前

    5年前に不動産売却、購入で小野田さんにお世話になり、
    今回は両親の不動産購入で担当いただきました。
    いつもレスポンスが早く、問い合わせに丁寧に正確に回答してくださるので安心できました。
    両親は初めての不動産購入で不安に感じる点も多かったので、嫌な顔をせずに話に耳を傾けてくださるのも、とてもありがたかったです。契約書の内容など細かい点について私から色々質問してしまったのですが、メールだけでなく電話でも時間をかけて説明して下さったり、誠実に対応してくださって感謝しています。
    周りにも紹介しようと思います。

    1 か月前

    気になる物件が既に決まっていましたのでREDSさんにお願いしました。

    当初、仲介手数料のお見積もりをした際に無料とのことでしたので何かあるのではないかと勘繰ってしまいましたが(笑)
    内見までのスピーディーな段取り、ローンについての知識等全てにおいて満足することばかりでした。

    初めてのマイホームということで不安な中、担当の下山さんはとても親身に接して下さり、気持ち良くお引き渡しの日を迎えることができました。

    仕事や育児で物件契約に向けて取れる時間が限られてる中、要所要所を押さえつつしっかりとしたご対応が有り難かったです。
    ありがとうございました。

アーカイブ