渡部 親三(宅建士・リフォームスタイリスト)
安心と信頼を御提供できるよう努めさせていただきます。
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最終更新日:2023年7月1日
公開日:2023年6月10日
REDSエージェント、宅建マイスターの渡部です。
弊社・REDS不動産流通システムは1都3県を営業エリアとしており、特定の狭い地域で営業する多くの不動産会社とは異なり営業エリアがとても広いという特徴があります。
そんな広域営業の不動産会社だからこそ分かる、各地域の特徴や魅力。
今回は東京23区の一つ、【足立区】をご紹介させていただきます。
足立区の歴史は古く、縄文時代から人々が住んでいたとされています。
江戸時代には、千住宿が日光街道と奥州街道の宿場町として栄えました。
明治時代には、東京のベッドタウンとして発展し、現在は、住宅地、商業地、工業地が混在する区となっています。
足立区は、江戸時代以前は、武蔵国足立郡に属していました。
足立郡は、現在の東京都足立区、北区浮間、板橋区舟渡の一部、埼玉県北足立郡伊奈町、草加市の綾瀬川以西、川口市、戸田市、蕨市、さいたま市北区、さいたま市大宮区、さいたま市西区、さいたま市見沼区、さいたま市中央区、さいたま市桜区、さいたま市浦和区、さいたま市南区、さいたま市緑区、上尾市、桶川市、北本市、鴻巣市の元荒川以南の地域に相当します。
江戸時代には、千住宿が日光街道と奥州街道の宿場町として栄えました。
千住宿は、江戸から約10kmの位置にあり、多くの人々が行き交う場所でした。
千住宿には、旅籠、商店、寺社仏閣などが多く立ち並び、活気にあふれていました。
千住は、あの松尾芭蕉が『おくのほそ道』の旅立ちの地としても知られています。
芭蕉は「おくのほそ道」の中で千住宿に立ち寄った際の様子を描き、以下の句を詠んでいます。
行春や鳥啼魚の目は泪
千住宿は、江戸時代の宿場町として栄えただけでなく、文学や俳句の世界にも多くの影響を与えました。
芭蕉の訪問以外にも、多くの文人や歌人が千住宿を訪れ、その風景や人々の生活を詠んだ作品を残しました。
また、千住宿は日光街道と奥州街道の交差点でもあり、この地を通る旅行者や商人が多く集まりました。
そのため、千住宿は賑わいと交流の場でもありました。
旅人たちが立ち寄る旅籠や、さまざまな品物が並ぶ商店、そして歴史ある寺社仏閣が千住宿を彩りました。
明治時代には、東京のベッドタウンとして発展し、現在は、住宅地、商業地、工業地が混在する区となっています。
足立区には、北千住駅、竹ノ塚駅、綾瀬駅などの主要駅があり、交通の利便性が高いです。
また、荒川、綾瀬川、中川などの河川が流れています。
足立区の地質は、古くから川が流れ、海が広がっていたため、軟弱な土壌が多くなっています。
また、足立区は、関東平野の中央に位置し、標高が低いため、地震や洪水などの自然災害の影響を比較的受けやすい地域です。
足立区は、四方を荒川、綾瀬川、中川、隅田川、江戸川などの河川に囲まれているため、洪水が発生しやすく、また標高が低く平坦な地形であるため、内水氾濫が発生しやすいといえます。
地域の特定の箇所というよりも、広く区内全域が地質的に類似しているところがあり、例えば土地に建物を建築する場合、どの地域であっても地質の特性に合わせた適切な地盤補強工事が望まれます。
これは隅田川以東のいわゆる「城東地域」全域に言えることでもあります。
足立区には、足立区立郷土博物館、足立区立図書館(区内に15か所※2023年5月現在)、足立区生物園、ギャラクシティ(西新井文化ホール)などの文化施設があります。
(足立区立郷土博物館は2023年5月現在、施設改修のため休館中です。)
また、区立花畑公園、都立東綾瀬公園、区立元淵江公園、都立舎人公園などの公園もあります。
また2005年(平成17年)まで区内に大学がなかった足立区では、大学進出による様々な効果を期待して積極的に大学を区内に誘致してきました。
近年では千住地域を中心に6つの大学(放送大学、東京藝術大学、東京未来大学、帝京科学大学、東京電機大学、文教大学)が進出し、地域に開かれた大学を目指し、区や地域との連携を進めています。
大学が地域に存在することで街のブランド力が上昇し、若者が住み始めることにより街が良い方向に変わっていくことが期待できます。
「足立区は治安が悪い」というイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
足立区の治安を示す指標として、1000人あたりの犯罪件数が参考になるでしょうか。
2022年の足立区の件数は、1000人あたり5.32件です。
これは、東京都全体の平均(1000人あたり4.8件)よりもやや高いですが、大阪市(1000人あたり12.23件)や福岡市(1000人あたり7.03件)などの他の大都市と比べると低い水準です。
また、足立区では、犯罪発生件数は減少傾向にあります。
犯罪件数の最も多かった2001年は、1000人あたり27.3件でしたが、2022年には5.32件と、約20年間で5分の1以下に減少しています。
何をもって「治安が悪い」とするかはともかくとして、他の都市・街との比較で極端に犯罪件数が多いということはないことだけは確かです。
足立区で人気の街は、北千住、綾瀬、西新井、梅島、竹ノ塚などです。
これらの街は、都心へのアクセスが良く、家賃や地価が比較的安いことが人気の理由です。
また、公園や図書館などの公共施設が充実しているため、子育てしやすい環境も魅力です。
北千住は、JR常磐線、東武スカイツリーライン、東京メトロ日比谷線、東京メトロ千代田線、つくばエクスプレスの5路線が乗り入れているターミナル駅です。
上野駅や秋葉原駅、東京駅、大手町駅まで乗り換えなしで行くことができ、都心へのアクセス抜群です。
また、商店街や飲食店が充実しており、グルメやショッピングを楽しむことができます。
綾瀬は、東京メトロ千代田線とJR常磐線の2路線が乗り入れている駅です。
大手町駅や日比谷駅まで乗り換えなしで行くことができ、都心へのアクセスも良好です。
また、駅前にはイトーヨーカドーや東急ストアなどの商業施設が充実しています。
西新井は、東武スカイツリーラインの駅です。
北千住駅まで乗り換えなしで行くことができ、都心へのアクセスも良好です。
また、西新井大師や西新井氷川神社など、歴史的な神社仏閣が多いのも魅力です。
梅島は、東武スカイツリーラインの駅です。
北千住駅まで乗り換えなしで行くことができ、都心へのアクセスも良好です。
また、駅前にはスーパーや商店街が充実しており、生活に便利な街です。
竹ノ塚は、東武スカイツリーラインの駅です。
北千住駅まで乗り換えなしで行くことができ、都心へのアクセスも良好です。
また、竹ノ塚駅前にはドン・キホーテ や西友などの商業施設が充実しています。
弊社のように広域で営業活動していると1都3県の様々な地域に訪れることになります。
そうした経験をベースに申し上げると、やはり足立区は東京都心部へのアクセスの良さが非常に魅力と感じます。
区画整理がしっかりしていて道路は広い地域が多く、公園などの緑も多いと感じます。
足立区は、都心へのアクセスが良い割に、家賃や地価が比較的安い、子育てしやすい環境など、住みやすい街がたくさんあります。
足立区をあまり知らない方もぜひ一度訪れて環境を体験していただきたいと思います。