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下山 聡(宅建士・リフォームスタイリスト)

理想の住まいを手に入れるお手伝いをしていきます。

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公開日:2024年3月21日

みなさま、こんにちは。《仲介手数料無料または割引》不動産流通システム、宅建士・宅建マイスターの下山聡です。

最近お客様からよく聞く言葉があります。

「下山さん、この物件って専任物件だから、REDSではお取り扱いできないんですよね?」
「この物件、専任物件と聞いていたので、お問い合わせしていませんでした」
「専任物件だから、内覧できないのが当たり前ですよね」

どうも「専任物件」というものについて、間違った認識の方が多いようです。今回は専任物件について解説します。

専任物件

専任物件について誤解が多い原因は不動産会社の印象操作

専任物件について誤った認識が広まっている理由としては、他社様の物件の担当者が「この物件は、弊社が売主様から専任で預かっている専任物件です」と伝えていることが原因のようです。

「専任で預かっている」と聞くと、お客様は、どのように想像するでしょうか。

「専任物件なのだから、この不動産会社しか、この物件を紹介できないのだろう」
「この不動産会社しか紹介できないのであれば、未公開物件だろう」
「専任で預かるくらいの物件だから、いい物件なのかもしれない」

このような、想像をお客様にさせるために、わざわざ、専任や専任物件と伝えていると考えられます。印象操作以外の何ものでもありません。

一方、われわれ不動産会社が、専任物件と聞くとどのようなことをイメージするでしょうか。

  • 専任媒介契約を売主様と締結している不動産業者
  • 専任物件だから、預かって7日以内に不動産業者間のデータベース(レインズ)に掲載される
  • この会社が売主様側の仲介会社
  • レインズに掲載されていなくても、この会社に連絡すれば、内覧できる

上記のような感じではないでしょうか。

専任物件とよく似た「専任媒介契約」について

先ほど、「専任媒介契約」という言葉が出ました。専任媒介契約について解説します。

専任媒介契約とは、不動産売却において依頼主(売主)が他の不動産業者に依頼をせず、売却活動を完全に不動産業者1社に一任する契約形態です。この契約を結ぶと、依頼主は契約期間中に他の不動産業者へ売却依頼を出すことを禁じられ、宣伝活動や購入希望者との交渉など売却活動の全てを契約した不動産業者にお願いする形となります。

つまり、専任媒介契約とは、売主様と不動産業者(売主様側仲介会社)との間の契約の種類ですので、買主様には、ほとんど関係ない話となります。専任物件という言葉はよく似ているのですが、似て非なることを指しています。

売主様と不動産業者(売主様側仲介会社)との間の契約の種類

不動産売却において、専任媒介契約のほかに、専属専任媒介契約および一般媒介契約の計3つの主要な契約形態が存在します。以下にそれぞれの契約の特徴を説明します。

専任媒介契約

  • 不動産会社1社にのみ売却活動を依頼する契約です。
  • 一般的な契約期間は約3カ月で、その間は他の不動産会社と媒介契約を結ぶことはできません。
  • 物件情報はレインズに登録(締結後の翌日から7日以内)され、売主への報告義務があります。
  • 売却活動の報告頻度(2週間に1回以上)が高く、積極的に売却活動が行われます。

専属専任媒介契約

  • 専任媒介契約と同様、不動産会社1社にのみ売却活動を依頼する契約です。
  • 売主自身が物件の買主を見つけても、契約を結んだ不動産会社を介さずに売却できません。
  • 物件情報はレインズに登録(締結後の翌日から5日以内)され、売主への報告義務があります。
  • 売主への報告頻度(1週間に1回以上)が高いため、安心感があります。

一般媒介契約

  • 複数の不動産会社と契約できます。
  • 自分で購入希望者を見つけた場合、直接取引が可能です。
  • 物件情報のレインズへの登録義務や売主への報告義務はありません。

売主様と不動産業者(売主様側仲介会社)との間の契約は、上記3種類です。
つまり、売主様から専任で預かっている専任物件とは、専任媒介契約締結後、7日以内に不動産業者のデータベース(レインズ)への登録義務があります。レインズに登録された物件は、どの不動産業者でもご紹介できる物件です。

一方、専任物件でも、「囲い込み」をするために、レインズに登録していない場合もあります。その行為は本来、宅建業法違反です。専任物件とは、その不動産業者だけが紹介できる未公開物件とは異なることがわかっていただけたでしょうか。

未公開物件とは?

では、未公開物件の現状について解説します。

ここ数十年で、お客様の不動産の探し方がかなり変化しました。以前は、住みたいエリア周辺の不動産会社に足を運び、店頭で物件を紹介してもらっていたと思います。今では、SUUMOをはじめ、不動産ポータルサイトでまず欲しい物件を検索してからお問い合わせするというふうに探し方が変化しました。

新しい物件をお預かりした不動産業者は、店頭に来てくれたお客様にだけ紹介することがありました。これが未公開物件といわれる物件です。

ところが、今では直接来店してくれるお客様が減ってしまったため、まずは、SUUMOなどのポータルサイトに掲載してお客様に来店していただくように変化しました。そのため、現在では、物件情報は不動産業者よりもそのエリアを毎日チェックされているお客様のほうが詳しいのが現状です。

また、不動産業者のデータベース(レインズ)へは、専任媒介、専属専任媒介の場合、お預かりしてから5日もしくは、7営業日以内に登録しなければならない義務があります。裏を返せば、5日もしくは、7営業日までは、登録しなくてもよいです。その間、SUUMO等のポータルサイトに掲載してお客様からの反響を獲得することが多いです。

つまり、実質、未公開物件は、ほとんど存在しないことになります。

まとめ

物件情報は、新しい物件を不動産業者が登録した段階で更新されます。新規物件をいち早く手に入れたい場合は、まず、SUUMOやポータルサイトなどにお探しの条件を入力して、新規物件が出たら通知してもらう設定にすることをおすすめいたします。

通知された新規物件を下山まで送付いただければ幸いです。

不動産会社が所有する物件は、仲介手数料は無料。個人の方が所有する物件は、仲介手数料が割引となります。仲介可能か否か、仲介手数料はいくらになるのかをお調べして、ご連絡いたします。お気軽にお問合せ下さい。

少しでも皆様の住宅探しにお役に立てれば幸いです。

それでは、また、お会いしましょう。
【REDS】不動産流通システムの下山でした。

 

【REDS】不動産流通システム
下山 聡
080-3082-8409
E-mail: s.shimoyama@red-sys.jp

 

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