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津司 徳義(宅建士・リフォームスタイリスト)

客観的なデータを根拠にご提案させて頂きます。

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公開日:2023年12月1日

REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの津司徳義です。弊社REDSが取材を受けた『日曜報道 THE PRIME』が2023年11月26日に放送されました。中古マンションの管理について踏み込んだ有益な放送内容だったと思います。このような形で放送される弊社の見解が、みなさまのお住まい探しの一助になれば非常に嬉しく思います。

今回は放送記念ということで、マンション管理の専門家である私が、マンション管理士としての視点から【管理の良いマンションを見極める方法】をご紹介します。

マンション管理

管理について国交省アンケートより

マンション管理の良否は物件選びの際の重要な判断要素です。管理の良否が資産価値の維持に大きな影響を与えるということが広く認知されていくことで、住環境の底上げにつながることは間違いありません。

今回は平成30年度マンション総合調査(国土交通省)の結果に基づいて説明します。調査はアンケート方式で行われ、その回収率は約40%とのこと。アンケートに答えるということ自体が、管理にしっかり取り組んでいるということになるので、すべてのマンションの実態よりは優等生的なデータになっている可能性もあるかもしれませんが、参考になる公的なデータです。

平成30(2018)年度マンション総合調査(国土交通省)の目的は以下のとおりです。以下、赤字はマンション総合調査よりの抜粋です。

マンション管理に関し、これまでに講じられてきた施策の効果の検証、必要となる施策の提示を行うための基礎的な資料を得ることを目的として、マンションの管理状況、マンション居住者の管理に対する意識等を調査した。

マンションの高経年化が進むなか、国はさまざまな施策を打ち出そうとしています。私が持つマンション管理士という資格もその一環で設けられたものです。国土交通省は真摯に住宅問題に取り組んでいると思います。

以下マンション総合調査からの項目抜粋

【マンション購入時に考慮した項目(新規調査項目)〔区4⑥〕】
「駅からの距離などの交通利便性」が72.6%で最も多く、次いで「間取り」が63.7%、「日常の買い物環境」が52.8%となっている。

【解説】
上記、上位項目は非常に重要な検討要因ですが、とても重要な要素が欠けています。それは管理の良否に関する要因です。以下が管理に対する意識調査です。

【⑦マンション選定時の入居後の共用部分の維持管理に対する考慮〔区5、区5①〕】
どの程度考慮したかについては、考慮した割合は41.7%であり、考慮しなかった割合57.2%を下回っている。考慮した事項については、「優良なマンション管理業者であること」が50.0%と最も多く、次いで「管理規約の内容が妥当であること」が43.0%、「管理費及び修繕積立金の額が十分であること」が41.8%となっている。

【解説】
「優良な管理業者であること」よりも「真剣な管理組合であること」が重要です。上記を理事の選任方法、理事会の開催数等である程度判断することが可能です。

「管理規約の内容が妥当であること」についてはそれほど注意する必要ないかと思います。なぜなら多くのマンションの管理規約は「マンション標準管理規約(国土交通省)」に準拠しているからです。気にする点としてはペット飼育の可否くらいでしょうか。

上記項目で最も重要なのは「管理費及び修繕積立金の額が十分であること」です。しかしながら、上記は正しい表記ではないかと思います。マンション管理士として上記文言を言い換えるとすれば「管理費及び修繕積立金の額が妥当であること」になります。

さらに「妥当とはどういうことか?」が問題になります。判断材料は以下のとおりです。

●新築時の修繕積立基金の有無、その内容。
●現在徴収している積立金の額(月の徴収額)
●現在の積立額(積み立てられている総額)

大規模修繕の周期、その内容はさまざまです。上記を総合的に判断することが管理の良否の判断に重要です。

【⑥現在の修繕積立金の積立方式(新規調査項目)〔管29⑥〕】
現在の修繕積立金の積立方式は、均等積立方式が41.4%、段階増額積立方式が43.4%となっている。完成年次別にみると、完成年次の新しいマンションほど段階増額積立方式となっている割合が多い。

【解説】
「均等積立方式」は国土交通省が推奨している積立方式です。そうであるにもかかわらず首都圏の築浅マンションでは少数派です。全国平均41.4%を大きく下回っているのが実感です。

非良心的(メリットもありますが)な「段階増額積立方式」が多くの新築・中古マンションで採用されていることが不動産業界の不健全な一面を象徴しているのかもしれません。明確な将来リスクを正確かつ、正直に説明できる担当者に相談することがリスク回避、失敗しないお住まい探しにつながります。

ご自身で管理内容をしっかり吟味できるお客様は少数派ではないでしょうか。信頼のできる担当者を探すことが重要ということになると思います。

 

【ブログ筆者所有資格】
マンション管理士
管理業務主任者
2級FP
リフォームスタイリスト1級
国際不動産スペシャリスト
宅建マイスター
宅地建物取引士
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