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最終更新日:2023年8月28日
公開日:2023年8月25日

不動産取得税は意外にかからない? 軽減措置の税額計算方法を解説

ご購入もご売却も仲介手数料が必ず「割引」・最大「無料」のREDSエージェント、宅建士の志水です。

不動産を取得するとかかる税金はいくつかありますが、その中の一つに「不動産取得税」があります。今回は「不動産取得税」について詳しく解説します。

不動産取得税

不動産取得税とは

不動産取得税とは、土地や家屋の購入、贈与、家屋の建築などで不動産を取得したときに、取得した方に対して一度だけ課税される地方税(都道府県税)です。有償・無償の別、登記の有無にかかわらず課税となります。

ただし、相続により取得した場合などには課税されません。地方税のため、自治体によって納付時期・税率など一部で異なります。

原則、相続以外の取得でかかることになる税金となります。以下、東京都の場合でご説明いたします。

不動産取得税の税額の計算方法

不動産取得税はの税額は、〈取得した不動産の価格(課税標準額)×税率〉で求めます。

土地の課税標準額について

令和6年3月31日までに取得した宅地等(宅地及び宅地評価された土地)の場合は、当該土地の課税標準額は価格の1/2となります。

税率について

令和6年3月31日までに取得
・土地・家屋(住宅) 3/100(3%)
・家屋(非住宅)   4/100(4%)

不動産取得税を算定する際の「取得した不動産の価格」について

不動産の価格とは、総務大臣が定めた固定資産評価基準により評価・決定された価格で、新・増築家屋等を除き、原則として固定資産課税台帳に登録されている価格(課税標準額)をいいます。不動産の購入価格や建築工事費ではありません。

不動産を取得したときの申告と税の納付

不動産は取得した日から30日以内に、土地・家屋の所在地を所管する都税事務所(都税支所)・支庁に申告してください。未登記物件を取得した場合も申告が必要です。ただし、不動産を取得した日から30日以内に登記を申請した場合には、原則として申告は不要となります。

都税事務所・支庁から送付する納税通知書(毎月7日前後に発送)で、納税通知書に記載されている納期限(原則として発送月の月末)までに納めます。

不動産取得税が減額となるケース

実は、この「不動産取得税」は意外とかからない(減額になる)場合があることをご存知でしょうか?

不動産取得税の軽減措置

不動産取得税の軽減措置は、以下のように分類されます。

(1)新築住宅の軽減措置
(2)中古住宅の軽減措置
(3)土地の軽減措置

それぞれの条件と控除額を説明します。

新築と中古、共通の条件

○個人が自己の居住用に取得した住宅であること
○延床面積が50㎡以上240㎡以下であること(マンションの共用部分や物置、車庫なども含む)
※不動産取得税の軽減に適用される面積は延床面積で50㎡です。登記簿面積ではありません。登記簿面積が50㎡未満でも、延床面積は50㎡以上あることもあります。

新築住宅の軽減措置

新築住宅の軽減措置を受けるためには、上記の条件を満たす必要があります。
※これらの条件を満たす場合、建物部分の課税標準額から1,200万円(認定長期優良住宅の場合は1,300万円)が控除されます。

中古住宅の軽減措置

中古住宅の軽減措置を受けるためには、新築住宅と同じ条件に加えて、以下の条件を満たす必要があります。

○取得した住宅が昭和57年1月1日以降建築されたものであること
○取得した住宅が昭和56年12月31日以前建築されたものであっても、新耐震基準に適合していることが証明されたものであること(取得前2年以内に調査・証明が終了しているものに限る)
※これらの条件を満たす場合、建物部分の課税標準額から築年次ごとに定められた控除額が控除されます。控除額は以下の表のとおりです。

新築された日 控除額
平成9年4月1日以降~ 1,200万円
平成元年4月1日~平成9年3月31日 1,000万円
昭和60年7月1日~平成元年3月31日 450万円
昭和56年7月1日~昭和60年6月30日 420万円

※昭和56年6月30日以前に新築された場合の控除額は割愛いたします

土地の軽減措置

土地の軽減措置を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

○建てられた住宅が、建物の軽減措置の条件を満たしていること(上記(1)(2))
○先に土地を取得する場合、土地の取得から3年以内(令和6年3月31日まで)にその土地に住宅を新築すること
○先に住宅を取得する場合、住宅の取得から1年以内にその住宅の敷地(土地)を取得すること

これらの条件を満たす場合、土地部分の課税標準額の半分から、以下の高い方の金額が控除されます。

・(土地1平方メートルあたりの課税標準額×0.5)×(建物の床面積×2)×3%
・4万5000円

まとめ

以上が不動産取得税の軽減措置についての説明です。

つまり、ご自分のお住まいになる住宅で、延床面積が50㎡以上240㎡以下の場合、こうなります。

(1)新築住宅(建売住宅・新築マンションなど・注文建築など)で建物の課税標準額が1,200万円(認定長期優良住宅の場合は1,300万円)を超えなければ、住宅(建物)の不動産取得税は実質かかりません。
※一般的な建売住宅などではほとんどの場合上記にあてはまります(当然個別に課税標準額などの確認は必要です)。

(2)中古住宅は、新耐震基準とされる1982年1月1日以降の建築で、建物部分の課税標準額から築年次ごとに定められた控除額を超えなければ、住宅(建物)の不動産取得税は実質かかりません。

(3)の土地の軽減も、ほとんどの場合、軽減を計算すると実質かからないことになります(当然個別に課税標準額などの確認は必要です)。

以上、不動産取得税は、軽減措置を適用することでかからない(減額になる)場合もよくあります。逆にかかる場合は、お引渡し(残代金決済)後のお支払いになるため、事前に確認しましょう。

不動産取得税の軽減措置について詳しく知りたい場合は、以下のサイトを参考にしてください。

不動産取得税 | 税金の種類 | 東京都主税局

※税金の件は必ず専門機関や専門家への確認をお願いいたします。

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