有馬 春志(宅建士・リフォームスタイリスト)
安全かつ安心して取引できる環境を提供。
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公開日:2022年7月31日
国土利用計画法においては、土地の投機的取引及び地価の高騰が国民生活に及ぼす弊害を除去するとともに、適正かつ合理的な土地利用の確保を図ることを目的として、「土地取引の規制に関する措置」を定めています。
地価が急激に上昇し、またはその恐れがある区域において、適正な土地利用の確保が困難となる恐れがあるときは、国土利用計画法に基づき、都道府県知事または政令指定都市の長は監視区域を指定することができます。
監視区域に指定されると、都道府県の規則によって定められた面積以上の土地を取引しようとする者は、あらかじめ都道府県知事または政令指定都市の長に届出を行なうことが必要となります。
都道府県知事または政令指定都市の長は6週間以内に審査を終え、必要な場合には勧告を行なうことができます。
勧告とは、届出のあった土地の金額(平米単価)が高いと判断した場合に、この金額(平米単価)以下で取引しなさいという指示になります。その場合、売主の了承が得られないこともあり取引に至らないケースもあります。
取引をしようとする者がこの勧告に従わないときは、知事はその者の氏名・商号等を公表することができます。
監視区域はかつてバブル期に全国の都市部で数多く指定され、届出が必要な面積は都道府県規則により100平方メートルとされることが多かった。
公開日:2022年7月24日
雁行型とは、マンションの建物形状のひとつで、各住戸を(または数住戸ごとに)斜めにずらして配置する形式のことです。建物を上から見ると、雁(かり)が群れをなして空を飛んでいくときの隊列の形に似ていることからこう呼ばれています。
箱形、直列型、L字型、ロの字型などと比較すると、一長一短があります。
大半の住戸を角部屋に近い構造にできるのが特徴で、開口部が多くとれるので採光・通風・眺望などに優れているというメリットがあります。また、箱型マンションのようなシンプルな形状に比べて、個性的で表情豊かな建物外観が実現できる点も魅力の一つです。
形状が複雑で建築コストも高くなるために高層マンションではあまり採用されませんが、中低層マンションでは大規模なものを中心に、小規模でもときどき見られます。個性的な外観で注目されることも多いでしょう。
プライバシーを保ちやすいかどうかは設計にもよるほか、同じマンション内でも住戸によって条件が大きく異なる場合もありますので注意しなければなりません。窓やバルコニーの配置によっては、隣の住戸から覗かれやすいケースもあります。
隣の住人との関係が良好であれば、部屋の中から目が合ってもあまり気にならず、軽く会釈して挨拶を交わすことができるかもしれませんが、嫌な隣人の場合は気まずいことになるでしょう。隣の人が引っ越した後の新たな住人など、将来的なことも考えなければなりません。
また、隣の住戸が出っ張ることで日陰が生まれるなど、時間帯や季節によっては必ずしも採光面で優れているとはいえないでしょう。分譲主が雁行型マンションの設計に慣れているかどうかにより、居住性が変わってくる場合もあります。
公開日:2022年7月17日
環境への負荷を抑えるための対策を講じた住宅のことでエコハウスとも言います。
対策の目標は、省エネルギーや再生可能エネルギーの使用、資源の再利用、廃棄物の削減などであり、具体的には、屋上緑化や雨水の再利用、太陽光・風力エネルギーの利用、ゴミの減量などが実施されます。
その基準として、例えば建築環境・省エネルギー機構が定めた「環境共生住宅認定基準」がありますが、この基準では、環境負荷の抑制だけでなく、バリアフリー化や室内の空気質の維持(シックス対策)なども要求されます。
なぜ環境共生住宅が必要とされるのでしょうか?
それは現在起こっている環境問題の多くが、私たちの暮らしと密接に関わっているからに他なりません。
地球温暖化、資源の枯渇、風土の減退、まちなみの均一化やコミュニティの減少、室内空気汚染など、挙げればキリがないほどです。
環境共生住宅は家だけでなく、その敷地、周囲、まち、国、地球というレベル・質の違う環境問題を、暮らしと住まいからのアプローチによって解決しようと考えられたものです。
「地球環境にやさしい」「周辺環境と親しむ」「健康で快適であること」という3つの考え方が、環境共生住宅の基本となるものです。
これらは一つひとつも重要ですが、3つが重なりあい、調和していくことが、もっとも大切なことです。
快適性ばかりを重視したり、環境に配慮しすぎたあまり、快適性が損なわれたりしては意味がありません。
私たちが住まう環境全体が、より良いものになるために、「環境共生住宅」という考え方があります。
公開日:2022年7月10日
「簡易耐火建築物」とは、建築基準法で定められている準耐火性能と同じ水準に適合した建築物のことです。主要構造部が準耐火構造と同等の性能であり、延焼のおそれのある開口部は防火戸とすることなどが定められています。具体的には、壁、床、柱、屋根といった主要な構造部を一定の耐火性を持つ「耐火構造」にしなければなりません。また、これらの主要な構造部を鉄筋コンクリート、レンガ、瓦等の不燃材料とすることが必要です。また、簡易耐火建築物は準耐火建築物に分類されており、準耐火建築物とは、耐火建築物以外の建築物のことで、主要部分が準耐火構造となっている物になります。簡易耐火建築物は、法令上では独立に定義された用語ではありませんが、通称として使用されることが多いです。