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戸村 麻衣子(宅建士・リフォームスタイリスト)

2年連続売却成約率100% 住まいを共に考えます

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公開日:2022年2月27日

こんにちは。不動産流通システムの戸村です。

 

ロシアのウクライナ侵攻が始まってしまいました。

今の世界は複雑化し、必ずどこかでつながって影響しあうものですが、この侵攻は日本や世界へ今よりもさらに大きく影響していくのでは…と懸念しています。

ただただ、現地においてできるだけ理不尽なことが行われないよう、できるだけ早い収束と、戦争による色々な意味での被害が増えないことを願うばかりです。

 

さて。

本日はシロアリのお話です。

 

私が不動産の仕事を始めてから取り扱う物件のほとんどがマンションだったので、REDSに入って戸建てのお取り扱いが多いことにちょっと新鮮な驚きを感じています。ハウスメーカー時代の知識が活かせる!と、ワクワクもしています。(少しだけです。笑)

 

つい最近、知人が経営する料亭のお庭の壁(お庭を仕切る壁単体)がシロアリの被害に遭い、壁の取り壊しが始まった、とお聞きしました。思わず「定期点検と防蟻工事をぜひ!」とコメントしてしまいました。シロアリ、怖いですよね。

 

 

シロアリは日本の東西でちょっと違いがございます。

 

東日本に多いのは、ヤマトシロアリ。

西日本に多いのは、イエシロアリ。

 

イエシロアリは暖かい場所を好むため、関東ですと千葉県や神奈川県の暖かい場所で見られるかな、という程度の様です。

 

シロアリには「水を運ぶことができる」能力があります。水を運んで、木を腐らせ、そこを食べて被害を拡げていきます。ヤマトシロアリよりもイエシロアリの方がその能力が高く、ヤマトシロアリはせいぜい戸建て住宅の1階程度までですが、イエシロアリは2階まで運べるそうです。

 

弊社の営業エリアが「一都三県、東京・神奈川・埼玉・千葉のJR山手線主要ターミナル駅及び横浜駅から概ね30分圏内」ですので、ヤマトシロアリを基本としてお話させていただきます。

 

■シロアリから家を守るとは?

シロアリの被害を受けると、そこは一度すべて外して交換という形になります。交換、と言っても木造住宅などの場合は部分的にカットして代替となる木材や部材をあてがう形です。当然強度は弱くなります。

 

◆◆シロアリは被害を受けたら終わり。被害を受ける前に予防を行う◆◆

 

これが鉄則です。

 

■予防するとは?

シロアリの被害を受けないための予防は、具体的にどうすればよいでしょうか?

 

新築住宅の場合

新築住宅の場合は比較的簡単です。ハウスメーカーさんや工務店さんがほとんどの場合必ず対応してくれています。見分けるポイントは下記。

 

・基礎は「ベタ基礎」であることが望ましい

・防蟻(ぼうぎ)処理を行っている

・防蟻に関して保証がついている

 

家の基礎(下のコンクリート部分)は「布基礎(ぬのぎそ)」と「ベタ基礎」の二通りあり、端的に言うと、家の点検口(床下収納など)を開けて、土が見えれば「布基礎」、コンクリートで全面覆われていれば「ベタ基礎」です。

 

 

土と接していない分、ベタ基礎は湿気や蟻から家を守る力が強くなります。

ベタ基礎は点検もしやすく、また、耐震も強くなるので可能であればベタ基礎が良いのですが、全面にコンクリートを敷くため費用がかさみます。

 

ただ、ベタ基礎は防蟻に関して必須ではございません。

必須は防蟻処理です。

 

新築物件で防蟻処理を行っていない業者さんはほとんどないと思うのですが、必ず確認した方が良いと思います。また、建築中の家に行くと、床から1mくらいのところまでオレンジ色っぽい色が柱などについていることがございますが、これが防蟻処理の後です。

 

あとは、乾燥した木材を使っていること、防蟻・防虫に優れた木材であるとなお良いと思われます。

 

また、しっかり対策している場合は保証がついていることが多いので、そこもポイントです。

 

中古住宅

中古住宅の場合は、新築時の情報が残っていれば上記の項目に当てはまるか確認すること、また、防蟻については新築時から5年や10年保証がついているものが多いと思いますのでそこも確認してみてください。保証年数を超えていたり、防蟻処理されているか不明であれば

 

・点検を行うこと

・点検後、何もなければ防蟻工事を行ってもらうこと(保証付きの会社が望ましい)

・被害に遭っていたらそこを修繕した上で、防蟻工事を行うこと

 

上記ご対応ください。

 

防蟻工事は薬剤注入と散布です。

保証付きの会社であれば、保証の分しっかりと対応している証にもなります。

 

シロアリは家の土台を壊しかねない害虫ですが、しっかりメンテナンスしていれば怖いことはございません。ぜひ、点検と防蟻処理を行ってくださいね!

 

 

あとはご自身でやってしまいがちな失敗例も挙げておきます。

 

■個人の方がやってしまいがちなこと

DIYが流行ってもう10年くらい?経ちましたでしょうか…最近は趣味の範疇とは思えない工作物を作成される方も多くいらっしゃいます。ただ、ここに落とし穴が(><)

 

木材で作ったものを、そのまま土の上に置いていらっしゃいませんか?

 

私が拝見した中ではご自身でウッドデッキ(すごい!)を作成して、そのまま土の上にボン!と建てていらっしゃる方がいました。ウッドデッキにあがるための階段もつけていたのですが、その階段部分がシロアリの被害に遭って、ボロボロになっていました。

 

木材を土に接した状態のままにしておくことは非常に危険です。シロアリに餌を与えているような状態です。それを防ぐためには

 

◆◆下にコンクリート打つ、もしくは石を敷く◆◆

 

が、重要になってきます。

 

近隣にある神社の下を覗いてみてください。神社であれば古い建築物が多いと思いますが、基礎の柱の下に石が置いてありますよね?あれです。

 

 

写真は蕨市立歴史民俗資料館分館です。古民家が好きでたまに伺うのですが、その時の写真を借用しました。笑

 

あと、見た目や質感に不満は出るかもしれませんがウッドチップなどが入った人口木材を使用するのが、シロアリ対策としては良いと思います。

 

どうしても木材で対応したい場合は水に強い塗装をして使用しましょう。

木材は水分に弱く、そのまま使用すると腐ったり風化したりしますので、シロアリ対策のみでなく、防水処理は非常に大切です。

 

家に寄せて作ったウッドデッキから住宅側へ蟻が侵食してくる場合もございます。

蟻をおびき寄せないために、

 

◆◆木材と土が直接接触することを避ける◆◆

 

上記を鉄則として、DIYをお楽しみください!

 

 

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公開日:2022年2月17日

こんにちは。不動産流通システムの戸村です。

 

先日、初めてPCR検査を受けてきました。

幸いなことに陰性でしたが検査を受けるための会場探し、予約、お金の準備(私の住んでいる地域では結果的に無料で受けられたのですが)等々…やることも多く、検査を受けるだけでも大変だなぁと。ネット慣れしていない私の母のような世代には大きな壁だろうと思いました。

カナダに住んでいる友人は職場にrapid testという検査システムがあるので不安になればいつでも受けられる(rapidなのでやや正確性には欠けるそうですが)、というのを聞いて、うらやましく思いました。制度や体制を整えるのは重要だな、と、思います。

 

さて。

先日は査定額についてお話しましたが、その中で「囲い込み」という言葉を使いました。本日はその「囲い込み」についてお話しようと思うのですが、既に弊社のコラムできちんと説明されておりました。

■両手仲介と不動産の囲い込み

両手仲介と不動産の囲い込み

■不動産の囲い込みとは?囲い込まれた物件の悲惨な末路

不動産の囲い込みとは?囲い込まれた物件の悲惨な末路

 

上記を読むと、「囲い込み」とは?の疑問は解消されます。笑

上記以外でも下記のようなページがありました。こちらもよくまとまっています。

 

■「囲い込み」とは?知らないと怖い不動産売却

https://o-uccino.com/front/articles/48743

 

不動産会社は両手取引をすると会社に入る手数料が2倍になりますので、不動産会社はどうしても両手に流れる傾向がございます。ただ、そのことが不動産売買を一般の方にわかりづらくさせていますし、一般の方は高く売却することや早く売却することができず、損をする可能性も高くなります。

 

また、両手取引が多い不動産会社は囲い込みを行っている可能性が高いともいえますので、こちらも参考になるかもしれません。

 

■大手不動産仲介は「囲い込み」が蔓延?!

https://diamond-fudosan.jp/articles/-/148998

 

もしご自身が不動産売却中の場合、売却を担当している不動産会社様が囲い込みをしていないか確認したい場合は、まずレインズに登録しているか聞いてみてください。

 

レインズは登録されていれば「登録証明書」が出ます。

私は登録しましたらお客様に必ずその書面をお送りしております。もしそちらをもらっていない場合はもらえないか担当者に確認してみてください。

ただ、登録時にしか出ないものですので、担当者が書類を保存していない場合もございます。その場合は、登録物件ごとにお客様が登録されているか確認できるサイトと特別パスワードが配られていますので、そちらを教えてもらってください。※専任、もしくは専属専任媒介の場合は登録必須です。

 

また、レインズ登録されていても「囲い込み」は発生いたします。

他社からのお問合せを「そちらは現在価格交渉中でご紹介できません」と言ったり、担当が忙しさを理由に他社からのお問合せを無視したりなかなか内覧を調整してくれなかったりするのです。

 

先にご紹介したサイトの中で、囲い込みを確認するために「他社から問い合わせをしてみる」という手段がありました。それは、囲い込みされていないかどうかはっきりわかる手段でもありますが、購入する気がない物件(ご自身が売却中の物件)を問い合わせて他社さんに手間をとらせてしまっていることにもなりますので、あまり積極的にお勧めはできません。

 

売り出してから数週間経っても内覧が入らない場合、囲い込みで入らない場合と、本当にお問合せが入らない場合があり判断は難しいですが、「内覧が入らない理由はなんだと思いますか?改善策は?」と、担当者に聞いてみましょう。回答できない場合は囲い込みをしている可能性があります。囲い込みはしていなくても回答できない担当者であれば、あまり知識がないのか、売却に関して熱心ではないのだといえます。

 

また、内覧が入っても自社に問い合わせてくるお客様だけだったりする場合は注意が必要です。内覧の調整時に「どちらの会社さんのご紹介ですか?」と聞いても差し支えありませんので、担当者に直接聞いてしまってください。

 

囲い込みに限らず、担当者が信頼できるかどうかが、不動産売買では重要だと思います。

 

わからないことや不安を受け止め、できることとできないことを切り分け、回答し、わからなければ調べ報告してくれる担当者が良いと思いますので、まずは担当者に何でも聞いてみてください。

 

前回の締めと同じ文章になりますが、弊社は囲い込み無しの片手取引、さらに、営業すべてが宅建士の資格を持ち、不動産経験歴も長いベテラン揃いです。お役に立てるよう努めさせていただきますので、ぜひお声がけください!

 

 

 

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公開日:2022年2月10日

こんにちは。不動産流通システムの戸村です。

オミクロン株…収まりませんね。まん延防止等重点措置も延長が決まりました。

直面されている方々のご苦労については言葉もなく…。

その一方で、検査については諸外国のように気軽にドライブスルー検査などができると良いな、と思ってしまいます。無料検査など各都道府県で対策がなされるようになったので大分よくなったとは思いますが、感染が収まっている時期にもっと準備できたのでは…と思ってしまうこともあります。

 

さて。

今日は売却査定についてお話したいと思います。

 

広告で「査定してみたら、A社では4500万円だったのが、B社では5000万円。500万円も違いが!」…といったような不動産査定の宣伝をご覧になったことはないでしょうか?

 

 

500万円の査定額の差。どうしてそんなに変わってしまうのでしょう。

 

実は、不動産を売却する時の価格に「正解」はありません。

 

例えば査定額3800万円の物件であっても、4200万円で売り出して、その価格で購入する方がいれば、それがその物件の「成約価格」となります。

一方で、査定額3800万円の物件を3600万円で売り出して、誰も購入する方がいらっしゃらなければ、更に価格を下げる可能性もあります。

 

「その時」の需要のあるなしで大きく変わってしまうものなのです。

 

個人であっても法人であっても、売り出し価格は売主様が決められます。

ですので、仮に5000万円で査定された物件を1億円で売り出しても問題はないわけです。

(ただ、購入する方がいらっしゃるか、というと別問題です。)

 

そうすると「査定額」というのは何を根拠にしているのでしょうか?

 

不動産会社は「レインズ」という、不動産会社にしか見られないデータを見ることができます。(レインズ自体は各地域の不動産流通機構が運営しています)

 

このレインズには不動産売買物件の成約価格が載っています。

いつ、どれくらいの広さのどういうものがいくらで成約したのか、というのがこれを見ればわかります。すべての売買物件が登録されているわけではないのですが、比較的相場が判明しますので、これを基に不動産会社は査定を行うのです。(ほかにも参考にするものはございますが、基本としてレインズがあります)。

 

不動産はひとつとして同じ物件はないのですが、周辺の似たような条件の物を探し、それが仮に4000万円で売れていればそこから㎡単価や坪単価を割り出し、諸条件を考慮し、大体の予想として成約「想定」価格をお出しします。これが「査定額」となります。

 

ほとんどの不動産会社は、この方法で査定しています。

(※投資物件などは違う査定方法ですが、成約事例を参考にしている点では変わりません)

 

大まかな相場観は出てきますが、査定する担当者によって誤差が出ます。不動産は、ほんの1m違っただけでも条件が大きく変わってしまうことがあるので、誤差の理由や範囲は様々です。(※机上査定と訪問査定では、訪問査定の方が査定精度が上がります)

 

また、成約事例が多ければ査定もしやすくなり、相場観もより現実味を帯びてきますが、事例が少なかったり、事例がそもそもなかったりすると、査定額にも大きな差が生じることがあります。特に土地や戸建ての場合は差額が出やすいです。

 

一方でマンションは、同じマンション内での成約事例が多ければ想定もしやすいので、比較的ではありますが、あまり大きな差が出ないのではないかと思われます。それでも200万円前後の査定額の差異はよく発生します。

 

査定をお願いした側としては困りますよね。

200万円、ものすごく大きいです。

 

かといって「査定額が高かったからこの会社に売却をお願いしよう」と考えてその会社にお願いしてみたら、一向に売れなかった…ということもあるので、注意が必要です。

 

「査定額」=「売れる価格」 ではないからです。

 

売却物件を預かりたいがために、相場より査定額を高く出す不動産会社さんもあるので、高いことが良いわけでは決してありません。最初に書いてしまいましたが、査定額に正解はありません。

 

!!

査定額に正解はない。じゃぁどうやって不動産会社を選べば良いの?!(*_*;

!!

 

 

となってしまいますよね。

 

回答としては、

「査定回答をした会社(営業)に根拠をお聞きすると良い」です。

 

多少の幅はあっても相場というものはありますので、じゃぁどうやってその相場である査定額を出したのか根拠をお聞きした時に説明が出来ること、またその説明が納得のいくものであればさらに良いと思います。

 

売却の理由や売却にかけられる期間(すぐに売りたいのか、まずは売りに出して様子を見たいのか)やご希望売却額などもお話しいただいた上で、どういう売却活動(通常売却、買取、etc)が良いのか提案いただける営業さんであればなお良し、です。

 

更に言うと「囲い込みをしない会社」であることは重要です。

「囲い込みをしない会社」であれば、比較的 高く、早く、売れます。

 

さて、ここで「囲い込み」という言葉が出てきました。

説明をしたいのですが、既にここまででいつものごとく長文になっています。笑

そのため、「囲い込み」についてはまた後日に説明を譲りたいと思います。

 

まず、「査定額の根拠を説明できること。希望や期間を聞いてくれ、相談ができること。そのうえで提案してくれること。」を基準に、不動産会社、ひいては営業担当者を決めていただければと思います。

 

弊社は囲い込み無しの片手取引、さらに、営業すべてが宅建士の資格を持ち、不動産経験歴も長いベテラン揃いです。お役に立てるよう努めさせていただきますので、ぜひお声がけください!

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最終更新日:2022年2月4日
公開日:2022年2月3日

 

 

こんにちは。不動産流通システムの戸村です。

オミクロン株の猛威がまだ収まらず、救急搬送などで行き先が決まらず…というようなニュースを見るたびにご病気の方や、そこに関わる方たちの苦労が偲ばれます…と、毎回暗くなってしまっていますね。

切り替えて、少し明るい話題としてサッカー日本代表のサウジアラビア戦。

勝ちましたねー!

ワールドカップの時だけの俄かファンなので非常に申し訳ないのですが、「やったー!」と声が出ました。笑

 

さて。今日は戸建ての性能(特に木造)についてお話したいと思います。

 

住宅性能評価基準は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって定められています。2000年に告示されています(調べました)。

 

下記4分野の表示義務がございます。

 

■構造の安定に関すること

■劣化の軽減に関すること

■維持管理・更新への配慮に関すること

■温熱環境・エネルギー消費量に関すること

 

ひとつずつ簡単にご説明したいと思います。

 

■構造の安定に関すること

構造の安定とは、住宅が地震などにどの程度強いのかというものです。地震などが起こった際の「倒壊しにくさ」「損傷の受けにくさ」を評価しています。

 

等級は高い順に3~1で表示されます。

等級1というのは、「建築基準法を満たしている物件」です。

 

ですので、2000年以降に建設されたものは、基準(耐震等級1)はクリアしている、と考えて問題ございません。

 

等級1というのは、数十年に1度起こる地震に対しても「ほとんど損傷しない」という基準です。また、「震度6強から7の地震でも倒壊しないこと」という基準にも準拠されています。

 

2になると1の1.25倍の強さ(病院や学校がこの基準を求められます)、3になると1の1.5倍の強さ(消防署や警察署がこの基準を求められます)です。

 

数字が増えるほど等級は高くなります。

 

■劣化の軽減に関すること

劣化の軽減とは、柱や土台などの耐久性のことを指します。年月が経過しても、柱や土台が傷まないようにするための対策がされているかどうかを評価するものです。

 

等級1は建築基準法で定める通りの対策です。構造部材などが建築基準に適合しているかどうかで判断されます。

 

等級2は「住宅が限界状態に至るまでの期間が2世代以上となるための必要な対策」

等級3は「住宅が限界状態に至るまでの期間が3世代以上となるための必要な対策」

 

1世代は25~30年程度です。

つまり、等級3の場合、75~90年ほど家が保持されうる状態ということです。

 

「必要な対策」って何?というところなのですが、木造住宅はざっくりというと「防腐・防蟻措置がされているか」「防水・防湿・換気措置がされているか」「基礎の高さが十分かどうか」です。

 

木造住宅にとって怖いのは水と蟻です。「必要な対策」はすべて水と蟻の対策に集約されています。基礎の高さもそうです。

 

水や蟻についてはリフォーム営業を行っていた時のいろいろな話がありますので、後日またblogでご紹介したいと思います。

■維持管理・更新への配慮に関すること

配管の清掃や点検のしやすさに関する項目です。故障した場合の補修のしやすさも評価の対象になります。

点検口の設置など給排水管やガス管の維持管理のしやすさが高い順に等級3~1で表示されます。

 

昔のお宅などは配管が地面やコンクリート、躯体の中に埋まってしまっていることが多く、たとえば給排水管で水漏れなどが起こった際、地面を掘り返さないとならなかったり、場合によっては見える範囲で切断して、新しい給排水管をつなげてしまうこともあります(埋まっている部分はもう使わないという判断ですが、できない場合もあります)。

 

現在は基礎を打つ前に配管用の配管を通している(本来の給排水管より口径の大きいものを設置し、その中に給排水管を通せば、修理が必要な給排水管を引き出したりすることができます)など、工夫されています。

 

見落とされがちですが、維持管理のしやすさは先にご紹介している「劣化の軽減」にもつながりますので、維持管理のしやすさはひとつのポイントです。

 

■温熱環境・エネルギー消費量に関すること

温熱環境とは、冷暖房効率に影響する住宅の外壁や窓などの断熱性能と、省エネ性能を評価します。創エネルギー(太陽光発電など)も評価の対象です。家の「省エネルギー性」を判断する断熱性能に関しては等級が高い順に4~1で表示され、エネルギー消費性能は等級5、4、1で表示されます。

 

日本の場合地域によって気象条件が異なるため8地域に分けられます。

関東地方は5,6に該当します。(該当地域ごとの基準があります。)

 

断熱性能が高いほど、冷暖房の効率があがり、不要なエネルギーを使わなくてすみます。

また、屋根に太陽光発電を設置した場合、電気の消費が少なくなり、光熱費の軽減だけでなく、地球環境にもわずかながら貢献できます。

 

基準はどういうもの?というと数値があるのですが、数値がいくつ、と言ってもわかりづらいと思いますので、大まかにいうと、家自体の断熱性能が高く、周囲の熱環境を受けにくい家である、いうことが言えます。気密性が高く、断熱材がしっかりと充填され、そしてその断熱材が劣化しにくく、設置した当初から位置がずれないことが重要です。

 

弊社はヒノキヤグループに属していますが、ヒノキヤが提供している家は高気密・高断熱のZ空調の家を販売しています。寒くなりがちな水廻りでも暖かい、とCMでも流れています。

 

暖房しているところとしていないところの温度差などはヒートショックやストレスの原因にもなりますので、住んでいる方の健康にとっても、良い効果をもたらします。

 

性能が良い家は、人の健康にも、地球環境にも良い家、と言えると思います。

中古ですべてが揃っている家というのは難しいことも多いですが、ご検討の際にはひとつの基準として「住宅の性能」というものもお考えになると良いかもしれません。

 

ただ、そこだけを見てしまうと選択肢が少なくなってしまいますので、大事なのは「これから先どういう生活をしたいか」だと思います。その中で優先順位を決めて、お住い探しをしてみてください。

 

ご自身が納得できるお住いと出会えるよう、売買限定にはなってしまいますが、いつでもご助力致します!

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