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戸村 麻衣子(宅建士・リフォームスタイリスト)

2年連続売却成約率100% 住まいを共に考えます

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公開日:2022年10月24日

こんにちは。

仲介手数料が必ず割引、最大無料の【不動産流通システム】REDSの戸村です。

 

近代建築の紹介、その6です。

また過去に遡り、2018年11月23日から2019年2月24日まで行われたアートイベント『アナウサギを追いかけて』で利用された(というよりはむしろ建物の紹介がメインだった)京成電鉄の「旧博物館動物園駅」をご紹介したいと思います。

 

今年、開館150年となる東京国立博物館(そのうち、こちらでもご紹介されるだろう建物だらけの、通称『トーハク』です)。その広い敷地横、国際こども図書館へ通じる道路の角にひっそりと佇んでいるのがこちらの「京成電鉄 旧博物館動物園駅」です。

 

こちらの敷地、地上部は走行不可、かつ、皇室で代々引き継がれてきた「世伝御料地」という特別な土地で、駅舎の建設には御前会議での天皇の勅許をえる必要があるといういわくつきの建物。

 

色々と苦労があったと思うのですが、勢いがあったんでしょうね。何とかしてトンネル掘削して、しかも駅舎を立ててしまった。「うーん凄い…(;^ω^)」としみじみしてしまいます。パワーあるなぁと。

 

御前会議で「世伝御料地内に建設するため品位に欠けるものであってはならない」とのお達しがあったといわれており、駅舎の設計は鉄道省(当時)の建築課に依頼をして行われたそうです。(誰が設計したのか、ご存じの方教えてください)

 

国際こども図書館へ行く度に「趣のある建物だなぁ」と思っていたのですが、そういう歴史があったんですね。

 

そこで行われたアートイベント、こんな感じでした。

天井の美しさたるや!

 

アナウサギが土(床)に潜っています。

 

こちらは降りることが出来なかった「京成電鉄 旧博物館動物園駅」のホームです。

 

歴史を紹介するストーリーを作るのは劇団「指輪ホテル」を主宰されている演出家の羊屋白玉さん。(出演者も指輪ホテル関連の方)

また、ところどころに「触れる骨格標本」があり、こちらは国立科学博物館の研究員の方が作ったレプリカなどがあり、見ごたえ十分でした。(こちらは建物とは関係ないので写真は載せませんが…)

 

次に「京成電鉄 旧博物館動物園駅」の扉が開くのはいつになるんでしょうね…。

 

珍しそうにのぞき込む、バイクの方。

 

 

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公開日:2022年10月17日

こんにちは。

仲介手数料が必ず割引、最大無料の【不動産流通システム】REDSの戸村です。

 

近代建築の紹介、その5です。

今までご紹介した物件は過去に訪れたものばかりでしたが、本日はつい先日伺った「松濤美術館」をご紹介したいと思います。

 

渋谷区松濤の閑静な住宅街に佇むこの美術館は哲学的な建築家といわれる白井晟一の設計のもとに完成した建物です。1981年築。私が生まれて〇年後の建築ですので、今までご紹介した建物の中では一番の若手ですね。

 

「松涛美術館って、私よりも年下なんだ…」と、しばし思いに耽ってしまいました…笑

いや、同い年くらいかなーって思っていたんですよね…。

 

こちらは私設美術館のようですが、渋谷区の区立美術館です。

そのため、展示室だけではなく美術教室を実施するホールや調査研究のための図書室の設置といった区側の要望がありました。

 

ですが、限られた建築面積に建物の高さは地上から10mまでと定められていたそうです。

 

このような状況の中、要望を聞き入れるために、建築家の白井晟一は地上部分を2階にとどめ地下に2階分を造ることで解決したそうです。また、住宅街という地域性をかんがみ、外周の窓を最小限に抑え、中央吹抜部から採光する形状となっています。

 

吹き抜けには噴水があります。

 

 

これは、白井晟一が設計し、松濤美術館と同年の1981年に竣工した静岡市立芹沢銈介美術館(石水館)と同様の設計のようです。静岡市立芹沢銈介美術館(石水館)も物凄く素敵(そう)な建築物なので、いつか行こうと思っています。

 

いやしかし、見てください、このらせん状階段の形状の美しさ!

 

 

うーん…美しい…

 

今まで知らなかったのですが、松濤美術館の館内ツアーが(ほぼ)毎週金曜日の18時から行われているようです。競争率高いのでしょうか。金曜日はほぼ仕事していますが、今度機会がある時にチャレンジしてみます。

 

噴水の上にある渡り廊下、あれは渡ってみたいですね…。館内ツアーで渡れるんでしょうか。

アレ↓

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公開日:2022年10月10日

こんにちは。

仲介手数料が必ず割引、最大無料の【不動産流通システム】REDSの戸村です。

 

近代建築の紹介、その4です。

今日は、先日ご紹介した上野にある国立国会国際子ども図書館の工事監督だった岡田時太郎が設計した「牛久シャトー」です。

 

 

こちらは2007年11月に「近代化産業遺産」に認定されています。

 

「近代化産業遺産」認定は経済産業省が、日本の産業の近代化に貢献した設備や建造物などが持つ価値を、地域活性化に役立てることを目的に実施したものです。「シャトーカミヤ(現 牛久シャトー)」は国産ワイン醸造の発展に貢献したことが認められ「ワイン」の遺産群として認定されました。

 

こちらは1903年築。国立国会図書館の3つ年上です。

しかし1900年代初頭は日本が元気だったんだなぁと思います。明治維新から30年経って、ある程度「国」としても動き始め、日本が活性化していた時期だったんでしょうね。

 

 

ちなみに牛久シャトー(シャトーはフランス語で「城」、王族や貴族の住居の意味です。隣接するブドウ畑から城のように大きな醸造所でワインを製造していたことから、ワイン醸造する建物もシャトーと呼ばれるようになりました。ちなみにドメーヌは、もっと小さな規模のワイン生産者を指します。)は、かつては「シャトーカミヤ」と呼ばれていました。

 

カミヤ=神谷 

「電気ブラン」で有名な浅草の神谷バー、あの神谷さんです。

 

知ったきっかけはシャトーカミヤ牛久ブルワリーで醸造したクラフトビール(世界的ビール鑑評会で受賞経験もある美味しいビールです)を、地元埼玉の「けやきひろばビール祭り」で飲んだことです。

 

「え、カミヤって、あの神谷バーの?」「え、神谷バーってワインやビール作ってたの?」

 

建築物と同じくらいお酒が好きなのですが(ビール祭りも第三回から欠かさず毎回行っています)、全く知らず、「へぇぇーーー!」でした。笑

 

 

なので、今回の写真は建物+お酒の両方に興味が向かっていますが、ご容赦下さい。2018年夏に友人と行って、併設のレストランで飲み放題クラフトビールを楽しんだ時の思い出の写真です。

 

残念ながら2018年にビール醸造は一旦終了しています。

ただ、クラウドファンディングでワイン・ビールともに復活した、ようです。

 

あれ?

建物じゃなくてお酒の話になってしまいました。

おかしいなぁ。

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公開日:2022年10月2日

こんにちは。

仲介手数料が必ず割引、最大無料の【不動産流通システム】REDSの戸村です。

 

近代建築の紹介、その3です。

今日は、上野にある国立国会国際子ども図書館を紹介したいと思います。

 

実はこちらの建物は紹介したくないんです。

…というのは、自分が好き過ぎて来る人が増えたら嫌だ、という思いがあるからです。

はい、身勝手です。笑

 

上野駅を降りて公園口を出ると目の前に広がる上野恩賜公園。

桜の季節と西郷さんが有名ですね。

 

バレエ公演などが良く行われる東京文化会館から始まり、美術館・博物館・大学とそれこそ建築的な見どころも多く、公園の樹々が教えてくれる四季や広く大きな噴水とも相まって、一年中楽しめる公園を抜けたところに国際子ども図書館はあります。

 

美術館に行った時に児童書の展示会をやっているのを見つけ、立ち寄ったのが最初でした。もう10年…12年以上前でしょうか…(遠い目)

 

国立国会国際子ども図書館は帝国図書館として1906(明治39)年3月に落成します。

建設には同じ上野にある「旧東京音楽学校奏楽堂」(芸大の音楽科の前身)などの設計に携わった久留正道や、原案には真水英夫、そして工事監督には「牛久シャトー」(浅草にある神谷バーの開業者が牛久に作ったワイナリー)などに携わった岡田時太郎などが参加しています。

 

 

1906年築。今までご紹介した建物の中では一番年上で2006年に100周年を迎えています。

2000年に全面改修され、そのものを残しながら修繕補強するような形で増築・復元されました。こちらの建設には坂本勝比古や安藤忠雄が携わっています。

 

本・図書館・児童書・建築・歴史と、私の好きなものがてんこ盛りな上、その見た目の美しさと保護のために再構築された増築・復元の精神にもやられまくって大好きな建築物です。

 

実際に行くと、とても静かで落ち着くんです。

美術館帰りに寄るので、少なくとも年に2~3回は行っていると思います。

 

お勧めの場所ですが、あまり人に言わないでください。

人が少ないのがこの図書館の良いところなので…笑

 

 

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