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最終更新日:2022年2月4日
公開日:2022年2月3日

戸建ての性能って?

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こんにちは。不動産流通システムの戸村です。

オミクロン株の猛威がまだ収まらず、救急搬送などで行き先が決まらず…というようなニュースを見るたびにご病気の方や、そこに関わる方たちの苦労が偲ばれます…と、毎回暗くなってしまっていますね。

切り替えて、少し明るい話題としてサッカー日本代表のサウジアラビア戦。

勝ちましたねー!

ワールドカップの時だけの俄かファンなので非常に申し訳ないのですが、「やったー!」と声が出ました。笑

 

さて。今日は戸建ての性能(特に木造)についてお話したいと思います。

 

住宅性能評価基準は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」によって定められています。2000年に告示されています(調べました)。

 

下記4分野の表示義務がございます。

 

■構造の安定に関すること

■劣化の軽減に関すること

■維持管理・更新への配慮に関すること

■温熱環境・エネルギー消費量に関すること

 

ひとつずつ簡単にご説明したいと思います。

 

■構造の安定に関すること

構造の安定とは、住宅が地震などにどの程度強いのかというものです。地震などが起こった際の「倒壊しにくさ」「損傷の受けにくさ」を評価しています。

 

等級は高い順に3~1で表示されます。

等級1というのは、「建築基準法を満たしている物件」です。

 

ですので、2000年以降に建設されたものは、基準(耐震等級1)はクリアしている、と考えて問題ございません。

 

等級1というのは、数十年に1度起こる地震に対しても「ほとんど損傷しない」という基準です。また、「震度6強から7の地震でも倒壊しないこと」という基準にも準拠されています。

 

2になると1の1.25倍の強さ(病院や学校がこの基準を求められます)、3になると1の1.5倍の強さ(消防署や警察署がこの基準を求められます)です。

 

数字が増えるほど等級は高くなります。

 

■劣化の軽減に関すること

劣化の軽減とは、柱や土台などの耐久性のことを指します。年月が経過しても、柱や土台が傷まないようにするための対策がされているかどうかを評価するものです。

 

等級1は建築基準法で定める通りの対策です。構造部材などが建築基準に適合しているかどうかで判断されます。

 

等級2は「住宅が限界状態に至るまでの期間が2世代以上となるための必要な対策」

等級3は「住宅が限界状態に至るまでの期間が3世代以上となるための必要な対策」

 

1世代は25~30年程度です。

つまり、等級3の場合、75~90年ほど家が保持されうる状態ということです。

 

「必要な対策」って何?というところなのですが、木造住宅はざっくりというと「防腐・防蟻措置がされているか」「防水・防湿・換気措置がされているか」「基礎の高さが十分かどうか」です。

 

木造住宅にとって怖いのは水と蟻です。「必要な対策」はすべて水と蟻の対策に集約されています。基礎の高さもそうです。

 

水や蟻についてはリフォーム営業を行っていた時のいろいろな話がありますので、後日またblogでご紹介したいと思います。

■維持管理・更新への配慮に関すること

配管の清掃や点検のしやすさに関する項目です。故障した場合の補修のしやすさも評価の対象になります。

点検口の設置など給排水管やガス管の維持管理のしやすさが高い順に等級3~1で表示されます。

 

昔のお宅などは配管が地面やコンクリート、躯体の中に埋まってしまっていることが多く、たとえば給排水管で水漏れなどが起こった際、地面を掘り返さないとならなかったり、場合によっては見える範囲で切断して、新しい給排水管をつなげてしまうこともあります(埋まっている部分はもう使わないという判断ですが、できない場合もあります)。

 

現在は基礎を打つ前に配管用の配管を通している(本来の給排水管より口径の大きいものを設置し、その中に給排水管を通せば、修理が必要な給排水管を引き出したりすることができます)など、工夫されています。

 

見落とされがちですが、維持管理のしやすさは先にご紹介している「劣化の軽減」にもつながりますので、維持管理のしやすさはひとつのポイントです。

 

■温熱環境・エネルギー消費量に関すること

温熱環境とは、冷暖房効率に影響する住宅の外壁や窓などの断熱性能と、省エネ性能を評価します。創エネルギー(太陽光発電など)も評価の対象です。家の「省エネルギー性」を判断する断熱性能に関しては等級が高い順に4~1で表示され、エネルギー消費性能は等級5、4、1で表示されます。

 

日本の場合地域によって気象条件が異なるため8地域に分けられます。

関東地方は5,6に該当します。(該当地域ごとの基準があります。)

 

断熱性能が高いほど、冷暖房の効率があがり、不要なエネルギーを使わなくてすみます。

また、屋根に太陽光発電を設置した場合、電気の消費が少なくなり、光熱費の軽減だけでなく、地球環境にもわずかながら貢献できます。

 

基準はどういうもの?というと数値があるのですが、数値がいくつ、と言ってもわかりづらいと思いますので、大まかにいうと、家自体の断熱性能が高く、周囲の熱環境を受けにくい家である、いうことが言えます。気密性が高く、断熱材がしっかりと充填され、そしてその断熱材が劣化しにくく、設置した当初から位置がずれないことが重要です。

 

弊社はヒノキヤグループに属していますが、ヒノキヤが提供している家は高気密・高断熱のZ空調の家を販売しています。寒くなりがちな水廻りでも暖かい、とCMでも流れています。

 

暖房しているところとしていないところの温度差などはヒートショックやストレスの原因にもなりますので、住んでいる方の健康にとっても、良い効果をもたらします。

 

性能が良い家は、人の健康にも、地球環境にも良い家、と言えると思います。

中古ですべてが揃っている家というのは難しいことも多いですが、ご検討の際にはひとつの基準として「住宅の性能」というものもお考えになると良いかもしれません。

 

ただ、そこだけを見てしまうと選択肢が少なくなってしまいますので、大事なのは「これから先どういう生活をしたいか」だと思います。その中で優先順位を決めて、お住い探しをしてみてください。

 

ご自身が納得できるお住いと出会えるよう、売買限定にはなってしまいますが、いつでもご助力致します!

この記事を執筆した
エージェントプロフィール

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戸村 麻衣子
(宅建士・リフォームスタイリスト)

2年連続売却成約率100% 住まいを共に考えます

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