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公開日:2024年5月18日

住宅ローン、オススメはズバリ変動金利型! 固定金利型とのメリット・デメリットの違いを解説

REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの菊池弘之です。

住宅ローンには「変動金利」と「固定金利」があります。ほとんどの方が金利の低さが魅力の「変動金利型」を選択しますが、そのメリットとデメリット、オススメする理由などを解説します。

金利

住宅ローンは変動金利がオススメな理由

住宅ローンの変動金利型のメリットとデメリットは以下のとおりです。

■メリット:一般的には、固定金利よりも変動金利のほうが低い
■デメリット:金利変動の影響を受け、金利が高くなる可能性がある

上記のメリット・デメリットがありますが、私は変動金利をオススメします。上記に挙げたデメリットである「住宅ローンの金利が変動する可能性」が低いからです。

参考:日本銀行 統計データ 長・短期プライムレート(主要行)の推移 2001年以降https://www.boj.or.jp/statistics/dl/loan/prime/prime.htm/

参考:一般社団法人 住宅金融普及協会 金利について
https://www.sumai-info.com/loan-knowledge/loan_basis_rate.html

変動金利型の支払額シミュレーション

みずほ銀行の2024年5月の金利で、変動金利型住宅ローンと固定金利型住宅ローンの支払額をそれぞれ試算してみます。

【試算事例】
物件価格:5,000万円
ローン借入額:5,000万円
返済期間:35年(420か月)

〇変動金利:0.375%の場合(みずほ銀行 変動金利の最優遇金利)
→月々返済額:12万7,049円
総返済額:5,336万807円
利息分:336万807円・・・A

〇固定金利:1.90%の場合(みずほ銀行 固定金利の最優遇金利 35年借入の場合 2024年5月現在)
→月々返済額:16万3,076円
総返済額:6,849万2,312円
利息分:1,849万2,312円・・・B

A-B=1,513万1,505円(35年間固定金利の場合に、変動金利の場合より多く支払う金額です)

また、月々の返済額も、3万6,027円の差があります(※試算した金利はみずほ銀行の2024年5月現在のものです。今後変動、上昇する可能性があります)

比較してみると、35年間での総支払額の差が1,513万1,505円にもなりました。ファミリー用のミニバンを買った後に海外旅行に行っても、十分おつりが来ますね。

住宅ローン金利の決まり方

ここまで変動金利と固定金利の差について話してきましたが、そもそも住宅ローンの金利はどのように決まるのでしょうか。

基準金利とは

結論からいうと、金融機関ごとに決定する基準金利に連動して決められます。この「基準金利」とは、短期プライムレート(※1)などにコストや利益分を加えたもので、各金融機関によって異なります。

現在のみずほ銀行の基準金利は、2.475%です。この基準金利から、各金融機関がローンを借入する人に対して金利の引き下げを行い、借入金利が決まります。今回試算した0.375%は、基準金利の2.475%から2.100%の引き下げ適用の場合ということになります。

そして、実際の金利の決定はローンの本申し込み時点ではなく、実行時(決済時)となります。

※1:短期プライムレートとは、金融機関が優良企業に貸し出す資金のうち、期間1年未満の資金に対する最優遇金利のことです。これは、基準割引率および基準貸付利率や短期金融市場の動きを見ながら、各金融機関が独自に決定します。なお、みずほ銀行の短期プライムレートは、現在1.475%です(2009年1月13日から現在までこの利率が適用されております)。

基準金利の見直しと新しい融資金利の適用

住宅ローン借り入れ後の基準金利の見直しは、4月1日と10月1日の年2回行われます(実際には近年あまり行われておりません)。

新しい融資金利は、見直し時の基準金利をもとに変更され、一般的には6月または12月の翌月の返済分から適用されます。金利の見直しと新金利の適用時期は、金融機関によって異なる場合がありますので、詳しくは借入先金融機関の住宅ローン取り扱い窓口までお問い合わせください。

返済額の変更ルール

金利の見直しは上記のとおり半年に1回行われておりますが、毎回の返済額についてはまた別のルールがあります。

そのルールとは「毎回の返済額は、変動金利適用開始日から起算して約5年間変更されない」というルールです。気をつけたいのは、返済額(利息および元金の合計)が変更されない(毎月の支払額は変わらない)ため、金利が見直されると利息および元金の内訳が変化することです。

そして返済額の変更(約5年に1回変更の可能性がある)は、金利がどんなに上がっても、変更前の毎回の返済額の1.25倍までと決まっています。毎月の返済金額と残債金額については、半年に1回くらいの頻度で、銀行から案内のハガキが自宅宛てに送られてきます。

さらに詳細を聞きたいという方は、お気軽にお問い合わせください!(参考文献:全国地方銀行協会発行 変動金利型住宅ローンのしくみ)

固定金利型にもメリットはある

固定金利型のメリットとデメリットは以下のとおりです。

■メリット

  1. 固定金利のため金利変動の影響を受けず、ずっと返済額が変わることがない。
  2. 返済額が変わらないので、家庭の収支計画を立てやすい。
  3. 同じ年収でも、変動金利型より固定金利型のほうが借入額を増やすことができるので、あこがれの物件に手が届く可能性が高まる。

■デメリット

  • 金利上昇などがない場合、一般的に変動金利型よりも返済総額が多くなる。

メリットの3について詳細をご説明します。

変動金利型よりも固定金利型の方が借入額を増やせることができるのはなぜかというと、借入額を計算するための、銀行ごとの「審査金利」が違うからです。住宅ローンを利用する際、銀行が「このお客様にはいくらなら貸しても大丈夫なのか」という審査をします。各銀行は設定している返済比率(収入から住宅ローンの返済にいくら回せるかという計算)にしたがって、その返済比率に収まるのであれば、融資をしようという判断になります。

その際に使う金利が「審査金利」です(各銀行が設定している基準金利とは別物です)。変動金利型は金利変動の可能性があるので、審査をする際、余裕を持った審査金利を設定します(適用金利は0.375%でも、審査金利は3.3%など)。それに比べて、固定金利ですと、審査金利も固定金利と同じ数値になるので、年1.830%の審査金利となります(2024年5月9日現在)。

まとめ

変動金利と固定金利を比べてみましたが、どちらにもメリット・デメリットがありますので、ご家庭の返済計画に最適なものを選ぶことが大切です。

近年のインフレによる、日銀のマイナス金利解除などのニュースがあるため、変動金利は金利が高くなりそうな雰囲気がします。しかし、上記のような理由で単純に「固定金利」にするということではなく、金利上昇のリスクを取った上で変動金利にするのか、戦略のひとつとして固定金利にするのか、実際に住宅ローンを組むうえでしっかりと判断することが大事です。

 

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菊池 弘之
(宅建士・リフォームスタイリスト)

この仕事が好きです。

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