堤 延歳(宅建士・リフォームスタイリスト)
NHKドラマ正直不動産、現場監修担当の堤です。
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公開日:2022年2月21日
【仲介手数料最大無料】不動産流通システムREDS宅建士/CFP/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/公認不動産コンサルティングマスターの堤 延歳(つつみ のぶとし)です。社会人スタートは教育業界で約10年。その後、不動産業界での門を叩いてからは今年で19年目となりました。
2021年7月2日夜から東海・関東の太平洋側で記録的な大雨が降り、静岡県熱海市で大規模な土石流が発生したことはまだ記憶に新しいと思います。死者は26名、いまだ行方不明者が1名おります。
この土石流災害を受けて、政府は昨年8月に各自治体に対し盛土総点検を実施することを求め、全国で約2万8000か所で点検が実施されております。その点検の結果、災害防止など安全措置が確認できていないところが657か所、許可や届出の手続きなし、廃棄物の投棄など含めると合計で1375か所も不備が見つかりました(令和3年11月末時点)。
この静岡県熱海市の土石流災害を受け、政府が盛土規制強化のために検討してきた「宅地造成等規制法」が改正する方向になりました。名称は「宅地造成及び特定盛土等規制法」で、盛土規制法と呼ばれることになりそうです。改正案では法人対象の罰則規定を新たに設け、罰金は最高3億円となる見通しで、3月上旬に閣議決定、通常国会に提出される方針ですので、間違いなくこの法案は可決されることになると思います。
盛土規制法の改正ポイントは次のとおりです。
とこのような感じになっております。
そもそも日本の国土は次のような特徴があり自然災害が発生しやすい環境です。
物件選びにおいても水害や土砂災害などの災害リスクが少ないエリアという視点で物件探しをされている方がここ数年増えておりますが、やはりお客様にとっての不動産の価値は、単に地価相場や利便性といった見方だけではなく、災害リスクの少ない土地・良好な地盤などといった安全性も加味されて決まるところもあるかと思います。
「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉がありますが今の時代には通用しません。「天災は毎年必ずやってくる」と言っても過言ではなく、有事に備えて被害を少なくするための心掛けと準備をしておくこと、それが大事だと思います。