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最終更新日:2025年8月24日
公開日:2025年7月9日  堀 茂勝

毎月毎月、約ン万円の修繕積立金を支払うマンションに対し戸建ては不要? 実は30年で修繕費用は平均615万円!

皆様こんにちは。

首都圏一都三県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の不動産取引について、必ず「仲介手数料が無料」または「仲介手数料が割引」になることで注目の、不動産流通システム【REDS】のマイスターエージェント【宅建士】【宅建マイスター】の堀 茂勝(ほり しげかつ)でございます。

今回のブログも、最近の不動産関連のニュースの中で、わたくしの目にとまった記事をピックアップしてお届けします。

戸建て修繕費用

(写真はイメージです)

マンションと戸建て、修繕に対する準備や負担はどう違う?

住宅の購入にあたって、戸建てを購入するのか、それともマンションを購入するのか。最初に悩まれる方もいらっしゃるかもしれません。

その選択の際、マンションだと管理費と修繕積立金の支払いが住宅ローンに加わります。一方、戸建ては毎月の支払いは原則不要です。

とはいえ戸建てだって、将来的には修繕が必要になることは漠然とは認識されているでしょう。実際にどの程度のお金がかかるのか、考えておかなくても大丈夫なのでしょうか。

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マンションの修繕積立金や管理費って、いくらぐらい?

まずマンションの修繕積立金は平均いくらぐらい払うのでしょうか。

その答えは、国土交通省が定期的に実施している「マンション総合調査」の中にありますが、不動産ポータルサイトSUUMOの中に、その調査の結果をわかりやすくかみ砕いて解説している記事を見つけました。

SUUMO240301『マンションの修繕積立金の相場は?』

『マンションの修繕積立金の相場は?』SUUMO 24.03.01

このサイトによりますと、“国土交通省が公表している「平成30年度 マンション総合調査」(5年ごとに調査)によると、1住戸当たりの修繕積立金の平均は1万1243円※となっています(※駐車場使用料などから充当額を除く場合)。”との記載があります。

これを30年続けるとなると、単純計算では、〈平均1万1,243円×12か月×30年≒約405万円〉となりますが、実際にはこの長期間の間に物価上昇による値上げが想定されますので、それを考慮して1.5倍程度と考えると600万円ぐらいを想定したほうがいいかもしれません。

ついでにマンションの管理費についても見ておきましょう。こちらもSUUMOの中に記事がありました。

suumo管理費

『分譲マンションの管理費とは?「相場」は?修繕積立金との違いも徹底解説』SUUMO 25.06.30

こちらのサイトによりますと、“国土交通省が発表した「令和5年度マンション総合調査結果」によると、分譲マンションの管理費の全体の平均は230.1円/m2(駐車場などの使用料や専用使用料からの充当額を含む、以下同)。ファミリータイプの70m2の住戸のケースで算出すると、月額1万6107円です。”だそうです。

これを30年続けるとなると、単純計算では、〈平均1万6,107円×12か月×30年≒約580万円〉となりますが、こちらもこの長期間の間に物価上昇による値上げを1.5倍程度と考えると870万円ぐらいを想定したほうがいいかもしれません。

そうしますと修繕積立金と管理費で、〈約600万円+約870万円=約1,470万円〉となります。

もちろん、管理費は、本来は建物の修繕に使われるものではなく、管理人さんの人件費や共用部の水道光熱費など、マンション管理に必要な費用に充てられますので、単純に合算して「修繕に必要な費用」として捉えるのは乱暴すぎます。

しかし管理費も、突発的な修繕について使われたり、管理費の剰余残高の蓄積が大きく積みあがった場合には「修繕積立金残高」に振り替えて充当したりする場合もありますので、すくなからずその一部については修繕費用に充当される部分もあると考えてもいいかもしれません。

戸建ての修繕って必要なの?

次に戸建てについて考えてみましょう。

最初に書きましたとおり、戸建ての場合はマンションと異なり、修繕積立金のように毎月支払う責務や義務はありません。

新築や築浅で購入した戸建ては、ピカピカで、そのまま何年もそのままでいてくれればと思います。

building_house7

しかし当然ながら外壁や屋根やバルコニーなどは常に風雨や太陽の熱線や紫外線にさらされながら日数を重ねていきます。

10年、20年と住んでいると、いろいろなところが傷んだり壊れたり、雨漏りや水漏れや上下水道などの不具合などが発生して補修やメンテナンスが必要になってしまいます。その修繕費用の見積りを見て、突然大きなお金が必要になってしまい、その時になって困ってしまうことになるのです。

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戸建ての修繕費用っていくら必要なの?

それでは戸建ての場合、修繕費用って、いったいいくら必要なのでしょうか。

その答えは、不動産ポータルサイト「at home」の中の記事の中に、「全国の新築一戸建てを購入し、そこに30年以上住んでいる50歳以上の方を対象に、一戸建て修繕の実態に関する調査」を実施した結果をわかりやすくかみ砕いている解説がありました。

athome231019『2023年『一戸建て修繕』の実態調査』

『2023年『一戸建て修繕』の実態調査 一戸建て修繕にかかった費用 平均615.1万円』at home 2023.10.19 

こちらの記事によりますと、“一戸建て修繕にかかった費用は、平均615.1万円でした。建物構造別でみると、木造が平均628.8万円、鉄筋・鉄骨造が582.4万円という結果となりました。”とのことです。木造は比較的建築費用が安い分、修繕費用は若干高くなっているようです。

続いて記載されていたのは、“修繕を行ったことがある場所を聞いたところ、1位は修繕回数平均1.7回の「外壁」で、修繕費の合計は平均138.3万円でした。次いで、修繕回数平均1.4回の「トイレ」、さらに「屋根」「給湯器」が続きました。修繕経験者からは、「屋根部分の経年劣化の進み方が早く修繕費が結構かかった」「給湯器の耐用年数は考慮した方が良い」などのコメントが寄せられました”。

築60年近く経った筆者の実家の戸建てについて、今までかかった修繕について思い返すと、このコメントにはうなずくばかりでした。

住み慣れた戸建てを「長持ちさせる」ための修繕だけでなく、当初は考えていなかった、その後に新たに加わった「子」や「孫」や「配偶者」などの家族やパートナーや同居者が増えたりしたことによる生活スタイルの変化に合わせて、リフォームやリノベなども必要でしょう。

旧耐震の建物を耐震補強したり、隙間風が吹いていたザ・昭和な建物について、断熱性能や防音性能を高めた居住空間にかえて快適にしたりなども、実家のご近所でも比較的よく行われていたりします。

外壁を葺き替えてしまえば、まるで新築のようで、建物が喜んでいるように見えるかもしれません。

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「戸建て修繕、30年で平均615万円 いつ・どこを? 資金計画もFPが指南」

5/9の日経新聞の記事に、上記のat homeの調査結果をとりあげた記事を見つけました。

日経新聞250509『戸建て修繕、30年で平均615万円いつ・どこを?資金計画もFPが指南』

『戸建て修繕、30年で平均615万円 いつ・どこを?資金計画もFPが指南』日経新聞 25.05.09

こちらの記事には、“資材高騰により、今後修繕費の負担が増えることも考えられる。各家庭により支払ってもよいと考える金額は異なるだろうが、余裕を持って600万〜800万円程度を確保しておく必要がありそうだ。この額を用意するため30年間毎月積み立てをする場合、1カ月あたりの積立額は約1万6700〜約2万2300円となる”と書かれています。

まさにマンションの管理費や修繕積立金と同程度の金額を、戸建てでも月々積み立てるべきということのようです。

しかし続けて“同調査では、修繕費を毎月積み立てていると回答した人は8.9%に過ぎなかった。”とあります。たった1割にも満たない結果について、これがやはり現実であろうと、実感に近い結果にすごく納得してしまいました。

まとめ

戸建てには、マンションのように強制的に積み立てる仕組みはありません。

しかしマンションと同程度の月々2万円前後を積み立てる必要が「必ず」あると思ったほうがいいのかもしれず、それは「できれば」とか「理想」ではなく、戸建てを購入した人にとって「必須」あるいは「義務」だと思って、やるべきことなのかもしれません。

それではまた、次回のブログをご期待くださいませ。ひきつづき、よろしくお願いいたします。

 

【REDS】宅建マイスター:堀 茂勝

<参考リンク・文献>

 

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堀 茂勝
(宅建士・リフォームスタイリスト)

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※2025年11月02日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    2 週間前

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    4 週間前

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