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公開日:2026年1月31日  菊池 弘之

2026年住宅ローン控除制度の改正ポイント! ここから読み取れる今後の不動産市況の行方とは?

不動産流通システムエージェント、宅建士の菊池です。今回は住宅ローン控除について、2026年の制度変更についてお知らせいたします。

令和8年度税制改正における住宅ローン控除(正式名称:「住宅借入金等特別控除」)の改正ポイントは、2025年末に政府・与党の税制改正大綱としてまとめられ、今後国会での税制改正法成立を経て正式決定・施行される予定です(適用は令和8年1月1日以降の入居者が対象となります)。主な内容は次のとおりです。

添付資料をご確認ください。

住宅ローン減税等の住宅取得等促進策に係る所要の措置

その他の住宅税制改正概要_1

その他の住宅税制改正概要_2

※出典:国土交通省ウェブサイト

住宅ローン控除

(写真はイメージです)

令和8(2026)年住宅ローン控除の主な改正点

住宅ローン控除の適用期限を延長

現行では 2025年12月31日までの入居分が対象でしたが、2030(令和12)年12月31日までの入居分まで延長される予定です。

控除期間・借入限度額等が拡充(特に中古住宅・子育て世帯/若年夫婦)

令和8(2026)年以降の入居者に対しては、次のような優遇措置が設けられる方向です。

【中古住宅・省エネ住宅の優遇】

省エネ性能の高い既存(中古)住宅について借入限度額が引き上げられる予定で、控除期間が13年に拡大(現行は10年中心)します。

(参考例:省エネ認定住宅などでは最大限度額・控除期間で手厚い設計に)

【子育て世帯・若年夫婦世帯への追加優遇】

子育て世帯(19歳未満の子を持つ世帯)や若年夫婦(どちらかが40歳未満)については、上記の借入限度額の上乗せや控除期間13年の適用維持といった優遇措置が予定されています。

床面積要件の緩和(中古住宅にも適用)

現行では住宅ローン控除の対象となるための床面積(50㎡以上など)の要件がありましたが、40㎡以上へ緩和する措置が中古住宅にも適用される方向です。

※ただし、所得制限など他の要件(例:合計所得1,000万円超の場合は50㎡以上など)は維持される可能性があります。

控除率自体は原則変わらず

控除率(年末の住宅ローン残高に対する控除割合)は現行の0.7%を基本に据え置く方向となっており、大幅な引上げ・引下げの案は今のところ示されていません(ただし将来の審議で変わる可能性あり)。

現行制度との違い(簡単比較)

項目 現行(2025まで) 改正後(令和8年度〜)
適用期限 2025年末入居分まで 2030年末入居分までに延長
控除期間 一般住宅:10年など 省エネ等住宅・優遇世帯:13年に拡大
借入限度額 新築・中古で区分 既存住宅の上限引上げ(特に省エネ・優遇世帯)
床面積要件 一般は50㎡以上等 中古住宅も40㎡以上に緩和

注意点

税制改正大綱は2025年12月26日に閣議決定された方向性であり、最終的な税制法として成立・施行されることが前提です(内容が細部変更される可能性あり)。

実際の控除額計算や対象者の適否については、最終的には国税庁の通達・税務署の指導を確認してください。

今後の住宅価格の見通しについて

今回の令和8(2026)年住宅ローン控除の拡充は、「住宅価格が上がりすぎている現実を強く意識した政策対応」だと言えます。ただし、価格そのものを下げる政策ではなく、「購入の可能性を税制で下支えする」政策というのが実務的な見方です。

なぜ今、住宅ローン控除を拡充したのか

最大の前提として住宅価格の急騰があります。新築マンション価格は首都圏・大阪圏ともに過去最高水準となってしまっています。

「同じ住宅でも、数年前より明らかに高い」ですが、賃金上昇は追いついていない状況です。

政府が価格抑制に踏み込まない理由意図

住宅価格が上がりすぎていることは、政府も完全に認識しています。それでも「価格抑制」に踏み込めない理由があります。

◆不動産価格が下がる
 → 既存住宅の資産価値下落
 → 金融機関の担保価値低下
 → 金融不安・消費冷え込み

こうしたことから、デベロッパー・建設業界への悪影響のほか、地方経済・雇用への波及なども考えられます。

そのため、政府は「価格は市場に任せ、税制の変更で購入者を支える」という選択をしています。

今回の拡充が意味する“政策メッセージ”

この価格水準が“当面続く”ことを前提にした

借入限度額の維持・拡充、控除期間13年の継続、中古住宅・省エネ住宅への手当をしたことは、現在の住宅価格高騰が一時的なものではなく「構造的に高い」と認めたものといえそうです。

若年層・子育て世帯が脱落するのを防ぎたい

子育て世帯・若年夫婦への優遇や、40㎡要件の緩和(特に都市部)をしたことは、「このままだと、持ち家は富裕層だけのもの」になる危機感を示したものといえそうです。

新築が無理なら中古・省エネへ誘導したい

中古住宅の優遇拡充は、省エネ性能が事実上の“必須条件”になっています。

以上のように、【住宅政策】×【脱炭素政策】×【市場誘導】を同時に進める設計となっているのが最大の特長です。

住宅ローン控除は価格上昇を助長している?

半分YES、半分NOです。

YESの側面

  • 控除がある前提で価格が形成されやすい
  • デベロッパーが「買える余地」を価格に織り込む
  • 結果として価格が下がりにくい

NOの側面

  • 控除がなければ購入不能層が急増
  • 市場が一気に冷え込むリスク
  • 金融システムへの悪影響

政府は「価格を歪める副作用」より「市場崩壊回避」を優先しています。

政府が見ている今後の不動産市況の行方

この改正から政府が今後の不動産市況をどのように見ているかは、以下のようなものではないでしょうか。

政府は以下の3点を前提としています。

  • 住宅価格は当面下がらない
  • 金利は上がっても急上昇は避けたい
  • 持ち家取得をあきらめさせたくない

ここから購入検討者・投資家へは以下の3点を示唆していると受け取れます。

  • 「控除ありきでギリギリ買える価格帯」が今後の主戦場
  • 省エネ性能のない住宅は資産性で不利
  • 中古住宅の評価は今後さらに制度的に押し上げられる

まとめ

令和8年の住宅ローン控除拡充は、「住宅価格が上がりすぎていることを認めた上で、それでも市場を止めないための“現実的な措置”」といえます。価格是正ではなく、購入者側の耐久力を税制で補強する政策と評価できるでしょう。

都市部においては、住宅価格が高く、価格が下がる見通しもないというのが現状かと思います。その代わり、郊外の一戸建て住宅などの値ごろ感のある物件を、住宅ローン控除の最大の恩恵を受けながら狙うのもよいかもしれません。

住宅ローン控除で優遇幅の多い「新築戸建て」については、REDSであればほとんど仲介手数料無料になりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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菊池 弘之

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※2026年07月19日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    1 か月前

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    3 か月前

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    4 か月前

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    3 か月前

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