皆様こんにちは。不動産売買の仲介手数料が【無料・割引】のREDSエージェント、宅建士の小野田です。
本日は人気の35年を超える長期の住宅ローンについて書かせていただきます。

(写真はイメージです)
35年超の住宅ローン利用者が急増!長期化の背景と注意点
近年、住宅ローンの返済期間が長期化する傾向が強まっています。住宅金融支援機構が2025年に発表した「住宅ローン利用者の実態調査」によると、35年超のローン利用者の割合は、2021年の8.6%から2025年には25.5%へと急増しました。これはわずか4年で約3倍に増加しており、住宅ローンの長期化が進んでいることを示しています。
特に「35年超」の超長期ローンを選択する人が急増しており、住宅購入における資金計画のあり方が大きく変化しています。一方、短期(20年以内)のローン利用者も13.6%に増加しています。
こうしたローン期間の二極化傾向は、ライフスタイルや資金計画の多様化が進んでいることの表れとも言えるでしょう。
なぜ住宅ローンは長期化しているのか?
住宅ローン長期化の背景には主に「不動産価格の上昇」と「金利の上昇傾向」があります。
首都圏を中心に、マンション価格は2010年比で約2倍に上昇しています。戸建てや土地も約1.2倍に値上がりしており、住宅購入のハードルが高くなっています。また、住宅ローンの金利も上昇傾向が続いており、住宅購入における家計の負担は増加しています。
このような状況下で、「今のうちに購入しておきたい」「将来的にさらに価格が上がるかもしれない」といった心理が働き、長期ローンを組んででも不動産を購入したいという方が増えているため、長期での住宅ローンという選択をする方が増えていると考えられます。
35年超ローンのメリットとデメリット
メリット
- 月々の返済額が抑えられる:返済期間が長くなることで、月々の返済額が減り、生活に余裕が生まれます。
- 借入可能額が増える:返済比率が低くなるため、より高額な物件の購入が可能になります。
- 団体信用生命保険(団信)の保障期間が長くなる:万が一の際の保障が長期間続くため、安心感があります。
デメリット
- 総返済額が増加する:返済期間が長くなる分、支払う利息が増えます。
- 金利が上乗せされる可能性がある:一部の金融機関では、35年超ローンに対して0.1%程度の金利上乗せがある場合もあります。
返済シミュレーション(借入4,000万円・金利1.0%)
| 返済期間 |
月々返済額 |
総返済額 |
| 20年 |
18.4万円 |
4,415万円 |
| 25年 |
15.1万円 |
4,522万円 |
| 30年 |
12.9万円 |
4,632万円 |
| 35年 |
11.3万円 |
4,742万円 |
| 40年 |
10.1万円 |
4,855万円 |
月々の返済額は大きく変わりますが、総返済額も比例して増加します。例えば35年と40年では、月々の差は約1.2万円、総返済額の差は113万円です。
ローン残債の推移(35年 vs 40年)
| 期間 |
35年ローン残債 |
40年ローン残債 |
| 5年目 |
3,511万円 |
3,583万円 |
| 10年目 |
2,996万円 |
3,145万円 |
| 20年目 |
1,887万円 |
2,199万円 |
| 30年目 |
661万円 |
1,155万円 |
| 35年目 |
0万円 |
592万円 |
| 40年目 |
― |
0万円 |
40年ローンでは、完済までの残債が高めに残る傾向があります。例えば20年後に売却する場合、40年ローンでは約312万円多く残債が残ります。
繰り上げ返済の活用で賢く節約
年間14.4万円の繰り上げ返済を10年ごとに実施した場合、以下の表のようになります。
| 実施回数 |
完済期間 |
総返済額 |
| なし |
40年 |
4,855万円 |
| 2回 |
37年 |
4,778万円 |
| 3回 |
35年9カ月 |
4,768万円 |
| 4回 |
35年 |
4,742万円 |
繰り上げ返済によって、総返済額を抑えつつ、返済期間を短縮することが可能です。40年ローンでも、計画的に繰り上げ返済を行えば、実質的に35年ローンに近づけることができます。
超長期ローン利用時の注意点
- できるだけ若いうちにローンを組む:40歳で40年ローンを組むと完済時は80歳。働ける年齢を考慮し、早めの契約が理想です。
- 返済が減った分は貯蓄や運用に回す:生活に余裕ができた分、老後資金の準備に充てることが重要です。
- 繰り上げ返済は計画的に:手元資金を減らしすぎないよう注意し、住宅ローン控除や団信の保障にも配慮しましょう。
- 値下がりしにくい物件を選ぶ:資産価値の高い物件を選ぶことで、売却時のリスクを軽減できます。
- 専門家のアドバイスを受ける:不動産会社や金融機関の専門家と相談しながら、最適なローンを選びましょう。
まとめ
✅ 35年超ローンの利用者は25.5%に急増
✅ 不動産価格高騰と低金利が背景
✅ 月々の返済額は抑えられるが、総返済額は増加
✅ 繰り上げ返済でデメリットを軽減可能
✅ 若いうちにローンを組み、計画的に返済することが重要
35年超の住宅ローンは、単に「返済期間が長い」というだけでなく、ライフプラン全体に影響を与える選択です。月々の返済額が抑えられることで生活に余裕が生まれる一方、総返済額が増えるリスクや、完済時期が高齢期に差し掛かる可能性もあります。
そのため、ローンを組む際には「今の生活」だけでなく、「将来の生活」も見据えた資金計画が不可欠です。特に40年ローンを選ぶ場合は、完済時の年齢や退職後の収入、老後資金の準備などをしっかりと考慮する必要があります。
住宅ローン選びは「人生設計」の一部
住宅ローンは、単なる金融商品ではなく、人生設計の一部です。家族構成、仕事の安定性、将来の転居予定、教育資金、老後資金など、さまざまな要素が絡み合います。
たとえば、子どもの教育費がかかる時期に返済額が増えると、家計が圧迫される可能性があります。また、転勤や転職などで住まいを売却する必要が生じた場合、残債が多く残っていると売却益でローンを完済できないケースもあります。
こうしたリスクを回避するためにも、住宅ローンは「借りられる額」ではなく「返せる額」で考えることが大切です。
専門家との相談で安心のローン選びを
住宅ローンには、変動金利型、固定金利型、固定期間選択型などさまざまな種類があります。また、金融機関によって金利や手数料、団信の内容も異なります。
そのため、ローン選びは専門家との相談が不可欠です。不動産会社や金融機関の担当者に、自分のライフプランや収入状況を伝えたうえで、最適なローンを提案してもらうのが理想的です。特に35年超の超長期ローンを検討している方は、将来の収入見通しや退職時期、老後の生活設計まで含めて、慎重に判断することが求められます。
最後に
35年超の住宅ローンは、今や特別な選択肢ではなく、多くの人が検討する時代になりました。不動産価格が高騰している状況でも、長期ローンを活用することで、月々の返済が抑えられることから、理想の住まいを手に入れるチャンスが広がっています。
しかしその一方で、返済期間が長くなることによるリスクも存在します。だからこそ、ローン選びは「今の生活」だけでなく「将来の生活」も見据えた慎重な判断が必要です。繰り上げ返済や資産運用を活用しながら、無理のない返済計画を立てることで、安心して住宅購入を進めることができます。
住宅ローンは「借りる」だけでなく「返す」ことが重要。将来の自分や家族のために、今できる最善の選択をしていきましょう。
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