エージェントブログ
AGENT BLOG
公開日:2026年10月22日  島崎 正輝

相続した不動産は3年以内に売却したほうがいいって本当? 節税特例の条件と期限を解説

REDSエージェント、宅建士の島崎です。

親や親族から土地や建物を相続した場合、「いつ売却するのがよいのか」「売却すると、どのくらい税金がかかるのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。実は、相続した不動産は、一定の期限までに売却することで、税金の負担を軽減できる特例を利用できる場合があります。

この記事では、相続した不動産の売却を検討している方に向けて、主な2つの節税制度と、利用する際の注意点をわかりやすく解説します。

不動産相続

(写真はイメージです)

相続した不動産は3年以内に売却したほうがよい?

相続した不動産は、一定の条件を満たして「3年以内」に売却することで、税金を抑えられる可能性があります。代表的な制度は、次の2つです。

  • 取得費加算の特例:相続税の一部を不動産の購入費用に加算し、売却時の税金を軽減する制度
  • 空き家の3,000万円特別控除:一定の条件を満たす空き家などを売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける制度

ただし、どちらもすべての不動産に適用できるわけではありません。また、2つの制度は原則として併用できないため、どちらが有利になるかを事前に確認することが大切です。「3年以内」といっても、制度によって期限の計算方法が異なります。単純に相続した日から3年以内と考えると、期限を誤る可能性があるため注意しましょう。

相続不動産の売却で使える「取得費加算の特例」

不動産を売却して利益が出ると、その利益に対して所得税や住民税などがかかります。この利益を計算する際、売却金額から差し引けるもののひとつが「取得費」です。取得費とは、原則として、亡くなった方がその不動産を購入した際の代金や購入手数料などを指します。建物については、年月の経過による価値の減少分も考慮して計算します。

取得費加算の特例を利用すると、一定の条件のもと、支払った相続税の一部を取得費に加えることができます。その結果、税金の計算対象となる利益が少なくなり、節税につながる可能性があります。

取得費加算の特例の適用条件と売却期限

取得費加算の特例の適用条件は大きく以下の3点です。

  • 相続や遺贈によって不動産を取得していること
  • 不動産を取得した人に相続税が課税されていること
  • 所定の期限までに不動産を売却していること

この特例を利用するには、原則として、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに売却する必要があります。相続税の申告期限は、通常、亡くなったことを知った日の翌日から10カ月以内です。

また、特例を利用するには確定申告が必要です。「相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書」や不動産の譲渡所得に関する書類などを用意する必要があるため、税理士などの専門家に相談すると安心です。

相続した空き家の売却で使える「3,000万円特別控除」

亡くなった方が住んでいた家とその敷地を相続し、その後、空き家となった住宅やその敷地を売却する場合には、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を利用できる可能性があります。

この制度では、一定の条件を満たすと、売却によって得た利益から最高3,000万円を差し引くことができます。ただし、2024年1月1日以後の売却で、家屋と敷地等を取得した相続人が3人以上いる場合、控除額は1人当たり最高2,000万円となります。

例えば、特例適用前の譲渡所得が2,000万円だった場合、控除額などの条件を満たせば、課税対象となる譲渡所得をゼロにできる可能性があります。ただし、実際の税額は取得費や売却費用などによって変わります。

空き家の3,000万円特別控除の適用条件と期限

空き家の3,000万円特別控除の適用条件は大きく以下の7点です。

  • 1981(昭和56)年5月31日以前に建築された家屋であること
  • 区分所有建物登記がされているマンションなどではないこと
  • 相続開始直前に、原則として亡くなった方以外に住んでいた人がいなかったこと
  • 一定の耐震基準を満たすか、所定の条件に従って取り壊して売却すること
    (2024年1月1日以後の売却では、売却した年の翌年2月15日までに耐震改修や家屋の全部取り壊しを行う場合も、一定の条件を満たせば対象になります)
  • 相続開始から所定の期限までに売却すること
  • 相続後、売却までの間に事業用・賃貸用・居住用として使用していないこと
  • 親子など、特別な関係にある人への売却ではないこと

売却期限は、原則として、相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までです。ただし、制度の適用期限は2027年12月31日で、いずれの期限も満たす必要があります。また、売却価格が1億円以下であることなど、追加の条件もあります。分割して売却した場合や他の相続人が売却した場合などは、売却代金を合算して判定します。

必要書類には、確定申告書や売買契約書の写し、登記事項証明書、市区町村が発行する「被相続人居住用家屋等確認書」などがあります。住宅の状態や売却方法によって必要書類が異なるため、事前の確認が重要です。

取得費加算と空き家の特別控除を比較する際の注意点

取得費加算の特例と空き家の3,000万円特別控除は、同じ不動産については併用できません。そのため、ご自身の状況に応じて、どちらを利用したほうが税金を抑えられるか比較する必要があります。

例えば、相続税を多く支払っている場合は取得費加算の特例が有利になる可能性があります。一方、相続税の負担が少なく、空き家の3,000万円特別控除の条件を満たす場合は、こちらが有利になることもあります。

ただし、売却金額だけで有利・不利を判断することはできません。不動産の取得費、売却にかかった費用、相続税額、各制度の適用条件などを踏まえて判断することが大切です。また、ご自身が住んでいるマイホームを売却する場合の3,000万円特別控除など、ほかの制度との併用についても注意が必要です。適用できる控除額は、同じ年に利用する特例などによって変わる場合があります。

まとめ:相続不動産の売却前に期限と節税効果の確認を!

相続した不動産は、売却する時期や利用できる特例によって、税金の負担が大きく変わる可能性があります。特に重要なのは、次の3点です。

  • 利用できる特例があるか確認する
  • それぞれの特例の売却期限を把握する
  • 実際にどちらが有利か、税額を比較する

期限を過ぎると利用できなくなる制度もあるため、相続した不動産の売却を検討している方は、早めに確認することをおすすめします。ただし、節税だけを理由に売却を急ぐ必要はありません。不動産の市場価格や今後の維持費、ご家族の意向なども含めて、総合的に判断することが大切です。

具体的な適用条件や必要書類については、国税庁の公式情報を確認し、税理士などの専門家に相談しながら進めると安心です。

 

記事を執筆したエージェント

島崎 正輝

回答数 7

宅建士・リフォームスタイリスト

プロフィールページへ
このエージェントに相談する

REDSではすべてのお客様に、
Googleクチコミの投稿を
お願いしています。

※2026年10月18日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2026年10月18日現在 本社・首都圏営業所の数値

  • 平均評価※
    4.9
  • 投稿数※
    283

    3 か月前

    中古マンションの売却でお世話になりました。
    担当の志水様は、ベテランならではの豊富な知識で市場動向や適正価格を丁寧に解説してくださり、終始納得感を持って進めることができました。
    何より素晴らしいと感じたのは、情報の囲い込み等を一切行わないという徹底した透明性です。この誠実な姿勢と親身な対応に、人間としても深い信頼を置くことができました。
    結果として非常に満足のいく売却ができ、今後も購入の機会があればぜひ志水様にお願いしたいと考えています。知人にも自信を持って紹介できる不動産会社様です。

    6 か月前

    木村さんに中古マンション購入のサポートをしていただきました。
    内見から住宅ローンの選定、契約まで幅広くご対応いただき、大変助かりました。

    特にメールのレスポンスが非常に早く、常に安心してやり取りができた点が印象的です。

    また、引き渡し後にもいくつかご相談させていただきましたが、引き渡しが終わった後も変わらず丁寧にご対応いただき、信頼できる方だと感じました。

    今後、もし購入や売却の機会があれば、ぜひまた木村さんにお願いしたいと思いますし、他の方にも自信を持っておすすめできる方です。

    4 か月前

    柳澤さんと出会えて、私は幸せ者でした。中古マンションを購入するにあたり、仲介手数料が半額?全額無料?、正直、どんなカラクリ?他の項目で請求される?なんて思ったのは事実ですが、柳澤さんと電話でご相談した数時間後には、新宿本社で面談。すべての不安を、払拭して頂いたのが柳澤さん。柳澤さんだっからこそ、話を前進させようと思いました。
    柳澤さんは、仕事を楽しまれています、だから、安心して任せられる。とにかく、レスポンスは早い、的確で分かりやすい。
    余計経費は使わない、手数料は片方から貰う、それによって半額や全額無料、素晴らしい経営方針だと思います、間違いなく大成長されると思います。
    柳澤さんとREDSさんとのご縁に感謝、本当にお世話になりました。また、何かの際にはご相談させて貰います、そして、周りの仲間に強く紹介しておきます。

    3 か月前

    担当の志水様には、迅速丁寧な対応をして頂き感謝しております。

    今回専任媒介契約で売却をお願いしましたが、両手狙いとかではなく、実際買主様は他社からの紹介で売買が成立し、囲い込みも無く誠実に対応して頂けました。その上、仲介手数料も他社よりお得で、且つ正直不動産監修もされており、最後まで安心して取引を終えることが出来ました。

    また機会があれば是非依頼したいと思います。
    この度は本当にありがとうございました。

    2 か月前

    小林さんにマンション購入をご担当いただきました。

    全体を通して安心して相談でき、好感の持てる対応でした。
    レスポンスが早く、やり取りもスムーズでした。

    こちらの希望を汲んで、気になる点についても正直にお話しいただけている印象があり、信頼して相談することができました。

    担当の方ご自身も実際に住宅を購入されていて、年齢も近かったことから、実体験を踏まえたお話やアドバイスも参考になりました。ありがとうございます。