エージェントブログ
AGENT BLOG
公開日:2026年8月24日  中村 裕伎

地上権とは? 借地権・賃借権・所有権との違いや住宅ローンの利用可否を解説

REDSエージェント、宅建士の中村です。

「地上権ってなんだろう?」「借地権と違うの?」「所有権のほうが安心?」「住宅ローンは使えるの?」

こんな疑問や不安をお持ちの方も多いでしょう。所有権、借地権、賃借権、地上権……。いろいろあって難しいですね。今回は借地権、賃借権、地上権の違いと地上権のポイントについて、解説します。

地上権

(画像はイメージです)

所有権とは?

所有権とは、土地も建物も自分のものであり、永続的に所有できる権利です。以下のようなメリット、デメリットがあります。

メリット

  • 地代が不要
  • 売却・建替え・増改築が自由(法令や管理規約の範囲内にて)
  • 住宅ローン審査でも有利に進みやすい

デメリット

  • 購入価格が高い
  • 固定資産税・都市計画税(土地・建物)がかかる

借地権とは? 賃借権と地上権の基本構造

借地権とは、建物を所有する目的で、他人が所有する土地を利用する権利です。土地の所有者(地主さん)は別に存在し、借地人は土地を借りてその上に建物を建築・所有します。そのため、建物は借地人の所有ですが、土地は地主さんによる所有であり、借地人は通常、地主さんに地代を支払います。

借地権の権利の性質には、賃借権と地上権の2種類があります。どちらも土地を借りていることに変わりはないですが、一般的な住宅や分譲マンションで多く見られるのは賃借権で、建物の建替えや借地権の譲渡などには、契約内容に応じて地主さんの承諾が必要となる場合があります。

一方、地上権は「物権」であるため賃借権(債権)よりも権利行使の自由度が高く、原則として地主さんの承諾なく譲渡や転貸ができる権利です。

※契約内容により一定の制限が設けられている場合があります。

賃借権の特徴とメリット・デメリット

「賃借権」とは借地権の権利の性質の1つで、マンションや戸建てで最も多く取り扱われる権利です。以下のようなメリット、デメリットがあります。

メリット

・所有権物件より購入価格が抑えられる

土地を購入する必要がないため、同じエリア・同程度の建物で比較すると、所有権物件より安く購入できることが多いです。特に都心部など土地価格が高い地域では、価格差が大きくなる場合があります。

・好立地の物件を購入しやすい

土地代が含まれない分、駅近・人気エリアで、所有権では予算的に難しい物件でも購入しやすくなります。

・土地の固定資産税・都市計画税の負担がない

土地の所有者は地主さんのため、借地人は土地部分の固定資産税・都市計画税を負担しません。

デメリット

・地代の支払いが必要

土地を所有していないため、地主さんへ毎月または毎年地代を支払います。長期間で見ると、大きな負担になる場合があります。

・売却時に地主さんの承諾が必要な場合がある

賃借権は債権であるため、契約内容によっては「借地権の譲渡」「建物売却」「名義変更」などに地主さんの承諾が必要で、譲渡承諾料が発生する場合があります。

・資産価値が所有権より低く評価されやすい

土地を所有していないため、一般的には所有権物件より売却時の評価が低くなります。また、購入希望者が住宅ローンを利用しにくい場合、売却期間が長くなる可能性があります。

賃借権物件での住宅ローン利用のポイント

賃借権は、土地に対する権利が「債権」であるため、金融機関は所有権物件より慎重に審査します。住宅ローンの返済期間より借地期間が短い場合、融資ができない場合や、借地期間の残存期間までの融資となる場合が大半です。

例えば、借地期間の残りが20年なのに、35年ローンを組む場合、金融機関によっては制限される場合があります。住宅ローンでは、金融機関が建物に抵当権を設定しますので、借地権の譲渡や建物売却が発生する可能性があるため、金融機関から地主さんに以下の承諾を求められる場合がありますので、事前に金融機関と地主さんに確認が必要です。

地上権のメリット・デメリット

メリット

・権利が強く、地主さんの影響を受けにくい

地上権は「物権」であるため、賃借権よりも権利が強く保護されています。地主さんが変わった場合でも、登記された地上権であれば、新しい所有者に対しても権利を主張できます。

・原則として地主さんの承諾なく譲渡・転貸が可能

地上権は、原則として地上権者が自由に処分できます。そのため、売却・譲渡・担保の設定といったことが、賃借権より行いやすい特徴があります。

※契約内容による制限が設定される場合があります。

・住宅ローンの担保評価で有利になる場合がある

金融機関から見ると、地上権は登記できる物権であり、担保権を設定しやすい権利です。そのため、賃借権より融資審査で評価されやすい場合があります。地上権の残存期間、更新条件、地上権設定契約の内容・種類を確認しましょう。

・所有権より購入価格が抑えられる

土地自体を購入しないため、一般的には所有権物件より取得価格が低くなります。特に都心部や土地価格が高いエリアでは、金額差が大きくなります。

・土地の固定資産税・都市計画税を負担しない

土地所有者は地主さんのため、地上権者は土地部分の固定資産税や都市計画税を負担しません。

デメリット

最大のデメリットは、土地そのものが自分の資産にならないことです。

・地代負担などがある

地上権でも契約内容により地代が設定されることがあります。また、地代改定、更新料、解体積立金(定期借地)などが発生するケースがあります。

・資産価値が所有権より低く評価されやすい

土地を所有していないため、通常は所有権物件より市場評価は低くなります。また、購入者が住宅ローンを利用する場合、残存期間によっては融資条件が厳しくなることがあります。

地上権物件における住宅ローン審査の傾向

地上権は「物権」であり、借地人の権利が強いため、金融機関から見ると賃借権より評価されやすい傾向があります。地上権は通常、土地にも地上権設定登記をすることができ、登記により第三者へ権利を主張できるため、銀行の担保評価がしやすくなります。

地上権は担保評価を受けやすいため、賃借権と比較すると柔軟な審査となる場合があります。ただし、残存期間や契約内容によっては融資期間が制限されたり、融資が難しくなったりするケースもあります。

まとめ:権利の強さと物件選びの注意点

以上、不動産の土地権利を強さで並べると、一般的には、【所有権>地上権>賃借権】となりますが、地上権だから安心、賃借権だから不利というわけではありません。購入を検討する際は、「権利の種類」だけでなく、「契約内容」「残存期間」「更新条件」「住宅ローンの利用可否」を総合的に確認することが大切です。

ご不明点や心配ごとがありましたら、REDSまでお気軽にお問い合わせください。これまでの経験を生かし、全力でサポートいたします。

 

エージェント:中村 裕伎(なかむら ゆうき)
不動産業界歴11年目、累計取引件数260件超、多摩地区在住

【保有資格】
・宅地建物取引士
・2級ファイナンシャルプランニング技能士
・住宅ローンアドバイザー
・賃貸不動産経営管理士
・1級リフォームスタイリスト

フリーコール:0120-022-889
メール:yu.nakamura@red-sys.jp
携帯:070-9217-1624

 

記事を執筆したエージェント

中村 裕伎

回答数 24

宅建士・リフォームスタイリスト

プロフィールページへ
このエージェントに相談する

REDSではすべてのお客様に、
Googleクチコミの投稿を
お願いしています。

※2026年08月23日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2026年08月23日現在 本社・首都圏営業所の数値

  • 平均評価
    4.9
  • 投稿数
    267

    2 か月前

    義母にマンションの売却はどこがいいのか相談を受け、すぐにREDSを紹介しました。
    他の不動産会社と違って、売り込みが全くなく自分のペースで進めることが出来るのが非常に大きかったです。

    担当の下山さんには大変お世話になりました。

    築年数が厳しい条件の中、数々の条件を伝えたところ、適切かつ具体的に提案していただきました。
    下山さんの人柄も安心でき、打ち合わせの時に、冗談や笑い話が多く、不動産売却のことを忘れてしまうほどでした。
    また色々な相談もすぐ迅速に対応していただ感謝しております。

    また機会があれば是非REDSを利用したいし、紹介していきたいと思います。
    エージェントの指名は下山さんをオススメします!

    本当にありがとうございました!

    2 か月前

    中古マンションの売却でお世話になりました。
    担当の志水様は、ベテランならではの豊富な知識で市場動向や適正価格を丁寧に解説してくださり、終始納得感を持って進めることができました。
    何より素晴らしいと感じたのは、情報の囲い込み等を一切行わないという徹底した透明性です。この誠実な姿勢と親身な対応に、人間としても深い信頼を置くことができました。
    結果として非常に満足のいく売却ができ、今後も購入の機会があればぜひ志水様にお願いしたいと考えています。知人にも自信を持って紹介できる不動産会社様です。

    4 か月前

    REDSは、自分でSUUMOなどを使って物件検索ができる人にはおすすめだと感じました。
    他の不動産会社にも行きましたが、こちらの希望に寄り添うというより、不動産会社側が売りたい物件を勧められているように感じることもありました。

    その点、REDSは自分で見つけた物件を軸に進めやすいのがよかったです。
    一方で、自分が望む物件像がまだ明確でない人や、うまく検索できない人にとっては、REDSだけで良い物件に出会うのは少し難しいかもしれません。

    ただ、そういう場合でも、結局は良い不動産会社や担当者に出会えないと希望の物件にはたどり着きにくいと思います。
    安い買い物ではないので、まずは自分でもいろいろな物件を見て勉強し、ある程度判断できる状態になってから動くのが大切だと感じました。

    担当の山崎一さん対応がスムーズで、とても安心感がありました。こちらが気になることや質問にも毎回正確に答えていただけただけでなく、自分では気づいていなかった点まで補足して教えてくださり、終始安心してお任せできました。

    4 か月前

    木村さんに中古マンション購入のサポートをしていただきました。
    内見から住宅ローンの選定、契約まで幅広くご対応いただき、大変助かりました。

    特にメールのレスポンスが非常に早く、常に安心してやり取りができた点が印象的です。

    また、引き渡し後にもいくつかご相談させていただきましたが、引き渡しが終わった後も変わらず丁寧にご対応いただき、信頼できる方だと感じました。

    今後、もし購入や売却の機会があれば、ぜひまた木村さんにお願いしたいと思いますし、他の方にも自信を持っておすすめできる方です。

    2 か月前

    柳澤さんと出会えて、私は幸せ者でした。中古マンションを購入するにあたり、仲介手数料が半額?全額無料?、正直、どんなカラクリ?他の項目で請求される?なんて思ったのは事実ですが、柳澤さんと電話でご相談した数時間後には、新宿本社で面談。すべての不安を、払拭して頂いたのが柳澤さん。柳澤さんだっからこそ、話を前進させようと思いました。
    柳澤さんは、仕事を楽しまれています、だから、安心して任せられる。とにかく、レスポンスは早い、的確で分かりやすい。
    余計経費は使わない、手数料は片方から貰う、それによって半額や全額無料、素晴らしい経営方針だと思います、間違いなく大成長されると思います。
    柳澤さんとREDSさんとのご縁に感謝、本当にお世話になりました。また、何かの際にはご相談させて貰います、そして、周りの仲間に強く紹介しておきます。