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坂本 和典(宅建士・リフォームスタイリスト)

不動産営業に対するイメージを変えます

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公開日:2024年1月13日

いつもご覧いただき、ありがとうございます。《不動産仲介手数料が無料もしくは割引》不動産流通システム、REDSエージェント、宅建士の坂本和典です。

今回は、土地購入からの注文住宅と建売住宅(分譲住宅)との比較について考えてみます。注文住宅=自由度が高いものの、どの部分まで自由に設計できるのか、建売住宅との違いは何か、改めて解説します。また、注文住宅の定義とメリット・デメリットの解説、建売住宅との違いもあわせてご紹介します。

「戸建てへの住み替えを検討している」方や「注文住宅と建売住宅で比較検討したい」とお考えの方の参考になれば幸いです。

注文住宅と建売住宅

注文住宅とは

土地の条件に基づき、間取りや建築材、仕様設備など、ご自身の希望・生活スタイルに沿って計画・建築する戸建てを指します。注文住宅の中にも、大きく分けて「フルオーダー住宅」と「セミオーダー住宅」の2種類があります。

フルオーダー住宅とは

家の見た目や間取り・設備や構造など、全ての仕様を自由に組み立てていくスタイルになります。

セミオーダー住宅とは

建設会社があらかじめ、家の仕様・スペックを複数パターン用意します。その中から、お好みの間取りや必要な設備、気に入ったデザインなどをチョイスしていく形式になります。

建売住宅とは

分譲住宅とも呼ばれており、土地と戸建てがセットで販売されている住宅を指します。完成した戸建てをそのまま購入するケースや、建設中・あるいは建設前の土地だけの状態で売りに出されていることもあります。

注文住宅のメリット

土地からこだわることができる

注文住宅は、お好みの条件をもとに土地選びからこだわることができます。ご自身やご家族のご希望に近い立地の土地の検討から入ることができますので「注文住宅で実際に暮らしている状況」をイメージしながら土地を選ぶと、楽しみも増えると思います。

一方で、建売住宅(分譲住宅)は、一戸建てと土地をセットで買い求めるようになるため、主要駅のご希望の条件に近いエリア・立地で住宅を探すといった選び方となります。

ハウスメーカー(工務店)を選ぶことができる

注文住宅で建てる際は、ハウスメーカー(工務店)を好きな会社に選ぶことができます。ハウスメーカーといっても、全国各地で手広く展開している建設会社から、建築家が営む設計事務所、地域に根差した工務店までさまざまあります。

ハウスメーカーごとに、住宅の耐震性はもちろん、熱への対抗力を示す「断熱性能」、外気の出入りを減らした「気密性」の基準が異なるケースがあります。基本的な住宅性能を比較しつつ、状況に応じて相見積もりを取りながら、ご自身・ご家族の要望を叶えてくれる会社を選ぶといいでしょう。

建売住宅(分譲住宅)だと、分譲会社(施工業者)から選ぶというより、駅近や住環境といった、立地を最優先に物件を選択するパターンがほとんどですが、立地がいいだけで建売住宅を選ぶのは要注意です。しっかり、ご自身やご家族の生活動線などをイメージしながら検討しましょう。

ライフスタイルに合わせた間取りの実現

注文住宅最大のメリットと言えば、自由度の高い間取りです。「生活スタイルに合わせた家」を作ることができるため、満足度の高いマイホームに仕上がります。

家事・料理がスムーズになる導線や、趣味を取り入れた間取り設計が叶います。建売住宅(分譲住宅)は、建設中・建設前の土地だけの状態でも間取りは決まっているため、「家に生活スタイルを合わせる」ことになります。

デザインや建築仕様を希望どおりに

ヨーロッパ風のレンガ造りの家や、カフェっぽい内装、ホテルのような雰囲気の家など、外観はもちろん、内装のデザインや建築材まで選択可能なのも、注文住宅が持つ大きなメリットだといえます。

建築現場・建築過程が確認でき安心

多くの場合、人生に1度の買い物となるマイホーム。長く、安全に、そして快適に住めるのか気になるところです。

注文住宅は、戸建ての土台となる基礎部分の工事はもちろん、骨組みの段階や壁内工事の際も立ち会い可能です。現場で建築過程を実際に目で確認し、疑問点なども現場のスタッフに質問できるため、納得のいく住まいになりやすいといえます。

建売住宅(分譲住宅)は、完成済みの物件だと外観・内装はチェック可能ですが、一般的に基礎部分や壁内は確かめることができません。

注文住宅のデメリット

入居まで時間がかかる

注文住宅のデメリットのひとつが、入居までに時間がかかることです。

建売住宅(分譲住宅)と比較すると自由度が高い分、家づくりに費やす期間も1年くらい(土地探しから間取り・外観・内装の打ち合わせ期間含む)を要します。

それに比べ建売住宅は、完成物件へ引っ越すため、住宅ローンの手続きなどを含めても、最短1カ月半ほどで入居できます。建設前・建設途中の建売住宅であっても工事のスケジュールは決まっているため、入居までに大幅な遅れが出ることは少ないでしょう。

完成まで仕上がりが分からない

完成済みの建売住宅(分譲住宅)の場合、内覧会や見学会で外観や内装のチェックができますが、注文住宅は実際に完成するまで仕上がりの状態が思い描きにくいデメリットがあります。せっかく希望を盛り込んだ注文住宅を建てたのに「仕上がりが想像と違う!」「住んでみたら動線が悪く感じる!」などの懸念事項があります。そうならないためにも、しっかりとハウスメーカー(工務店)との打ち合わせをしましょう。

コストが高い

注文住宅と建売住宅(分譲住宅)を、全く同じ広さ・間取りで比較した場合、注文住宅の方がコスト高になる傾向にあります。とはいえ、注文住宅でもある程度の予算のコントロールは可能です。

キッチン・トイレ・浴室などのいわゆる水回りをできる限り近い配置でまとめると、配水管工事が簡素化されコストダウンになります。また、高価な床材・壁材は部分使いにするなど、メリハリをつけた素材選びで、費用を割く箇所と抑える箇所を分けることができます。

オーダーメイドの家になる注文住宅に対し、建売住宅は、同じような家を短期間・複数同時に建てるパターンがほとんどです。効率よく家を作るために、「家の間取り・デザイン・仕様」を全て固めた状態で建築にあたります。

そのため、建売住宅は間取り・内装や外装・設備に関する打ち合わせが不要となり、工期も短く済むため、注文住宅より人件費を削減できます。また注文住宅は、細かな要望を叶える家づくりが基本となります。そのため、床や壁などの建築素材、キッチン・浴槽といった住宅設備に至るまで、個別に発注・仕入れを行うことになります。一方、建売住宅は、ハウスメーカーが同じ建材・設備をまとめて仕入れできるため、建築材・設備ともに安く手配することができます。

最後に

近年は、新型コロナウイルスの影響により働き方やライフスタイルが変化し、生活空間への関心は高まっているようです。注文住宅と建売住宅(分譲住宅)どちらにするかお悩みの方にとっても、こちらのブログが参考になれば幸いです。

不動産流通システム【REDS】では、引き続き皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。

 

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