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松本 信明

現場経験41年多種多様な工事お受けします。

公開日:2024年1月12日

2024年、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。今年も健康で1年過ごせるよう、祈ることから始めましたが、残念なことに、石川県では「令和6年能登半島地震」が起き、大変な状況になっている現在、大変胸が痛い思いで、いっぱいです。

明日はわが身との思いで、地震対策をしなければいけないと、改めて考えさせられます。そのことから、地震対策について、お話したいと思います。

耐震

建物の耐震性能を高める

地震による建物の被害を軽減するためには、建物の耐震性を高めることが重要です。日建設計によると、建築物の耐震性能を高めるためには、「耐震構造」「制震構造」「免震構造」の3つの構造形式があります。

耐震構造

耐震構造は建物自体の強度を上げて揺れに耐え抜き倒壊を防ぐということですが、正確に言うと、耐震構造は地震が起きた時に柱や梁、壁で地震の力に抵抗し、建物自体の強度を上げて揺れに耐え抜き倒壊を防ぐ構造です。

耐震構造は、現行の耐震基準(新耐震基準)によって、中規模の地震(震度5強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めてまれにしか発生しない大規模の地震(震度6強から震度7程度)に対しては、人命に危害を及ぼすような倒壊などの被害を生じないことを目安としています。

耐震構造を実現するためには、建物の構造体を強くすることが必要です。耐震構造を実現するためには、以下のような方法があります。

1.柱や梁の強化:柱や梁の断面積を増やすことで、建物の強度を上げる。
2.壁の設置:壁を設置することで、建物の強度を上げる。
3.基礎の強化:基礎を強化することで、建物の強度を上げる。

制振(制震)構造

制振(制震)構造は制振装置で地震のエネルギーを吸収し揺れを抑えるということですが、正確に言えば、制震構造とは、地震が起きた時に建物の揺れを抑える構造です。

制振(制震)構造は、建物の構造体に振動軽減装置を組み込むことで地震エネルギーを吸収し、揺れを抑える構造です。制震構造には、オイルダンパーや鋼材ダンパーなどの制震装置が主に用いられます。制震構造は、高層ビルや超高層の建物に適用されています。

免震構造

免震構造とは、基礎部分に免震装置を設置して揺れを伝わりにくくするということですが、詳しくは、免震構造は地震の揺れを吸収する免震装置を使って建物に地震の揺れを伝わりにくくする建築です。

免震装置にはアイソレータとダンパーがあり、それぞれに種類や働きがあります。

1.アイソレータ:建物の基礎部分に設置されたゴム製の装置で、地震の揺れを吸収することで、建物に地震の揺れを伝わりにくくします。

2.ダンパー:建物の柱や梁に設置された装置で、地震の揺れを吸収することで、建物に地震の揺れを伝わりにくくします。

免震構造は、高層ビルや超高層の建物に適用されています。

地震対策のために今すぐしたい家具の固定

地震対策

以上は、建て替えをしないとできない対策ですので、これから新築、もしくは建て替えを検討している方には具体的で大変重要な情報ですが、本当は今すぐにでも対策をしないといけません。自分の身は自分で守るため、簡単にできる対策が家具の固定です。

以下、家具を固定する4つの方法を紹介します。

L型金具での固定

家具と壁を木ネジやボルトで固定する方法です。最も確実な方法で、強度が高いです。固定する際は、壁の下地にしっかり止まっていなければ、意味がありません、現在の建物の壁の構造は、石膏ボートでできていますので、どこでもビスが効くわけではなく、しっかり柱や間柱に固定しなければなりません。そこが意外に難しい所です。しっかりプロに頼むのが賢明かもしれません。

突っ張り棒での固定

家具と天井の隙間に設置する方法です。ネジ止めする必要がなく、簡単に取り付けられます。簡単にできることではありますが、天井によっては強度がなく、突っ張れば突っ張るほど天井が上がってしまうこともありますので、要注意です。

粘着マットでの固定

家具の底面と床面を接着させる方法です。簡単に取り付けられますが、強度が低いため、重い家具には向きません。

ストッパーでの固定

家具の前下部にくさびをはさみ込む方法です。家具を壁際に傾斜させることで、転倒を防ぎます。

以上を踏まえ、今回の大地震を他人事ととらえず、早めに対策を講じることをお勧めいたします。

 

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