松本 信明
現場経験41年多種多様な工事お受けします。
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公開日:2024年5月10日
こんにちは、REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本信明です。
昨今の住宅からは和室がなくなり、畳を見ることが少なくなっています。既存の畳をフローリングに変更するリフォームもとても多くなっています。
廃棄処分場に行くと畳が山積みになっていて、「もったいないな」といつも思います。原料の稲わらやイグサが減少し、職人も減っているため、今後はさらに畳を見る機会が減ってしまうかもしれません。
ちなみに私は、畳の上に布団を敷いて寝ています。とても安らぎ、良質な睡眠ができています。そんな畳を詳しく調べてみましたので、お話していきます。
畳は、以下の3つの要素で構成されています。
畳は、日本の住宅文化に深く結びついた和室の床材です。最近ではフローリングなどの洋風の床材も増えていますが、畳は多くの人々に愛されています。畳の主ないいところをご紹介します。
畳は、日本の文化やライフスタイルに深く根付いており、多くの人々に愛されています。畳の歴史についても調べてみました。
畳の原料であるイグサは、古来より世界中に自生していたと考えられています。その種類は300種にも及び、日本のみならず中国、インド、アメリカにも存在していました。
日本人は自分たちの生活をより快適なものにするために、イグサを使った敷物を生み出し、畳へと発展させていったのです。弥生時代ごろから、棺に入った人骨と一緒にイグサのむしろ(敷物のこと)が発掘されており、埋葬の際に遺体を包むものとして使用されていたようです。この時代は、狩猟生活から農耕生活にシフトチェンジした大変革の時代で、日本人は自分たちの「家」を持つようになり、衣食住の「住の文化」が誕生しました。
イグサの敷物は、床つきを軽減するために次第に厚みを増していきました。最初はただ敷物を重ね合わせていただけでしたが、バラバラになるのを防ぐために縁を布で縫い合わせるようになりました。これが、畳の原型です。
奈良時代に建てられた正倉院では、世界最古ともいえる畳が見つかりました。この畳は御床畳(ごしょうたたみ)と呼ばれ、天皇が就寝の際に使用されたベッドのようなものの上に敷かれていたとされています。
また、日本最古の書物『古事記』からは畳の記述を見ることができます。皇族ヤマトタケルが船で海を渡っている際、その海の神様の怒りを買ってしまい、船が転覆しそうになります。その際、后(妻のこと)が神様の怒りを鎮めようと、海の上に畳を敷いて神様の目の前に赴き、怒りを鎮めたといいます。この2つの事実から考えてみると、少なくとも奈良時代(西暦700年前後)には畳が存在していたことが分かります。
ただ、当時の畳は現在のように床が付いた頑丈なものではなく、折り畳みが可能な、現在のイグサのカーペットのようなものであったといわれています。絵巻物などにも、当時の畳と見られる絵が散見されます。
畳のサイズは地域によって異なります。代表的な地域別の畳のサイズを以下に示します。
地域によって畳の寸法に違いがありますが、基本の建物の寸法が違うということですね。
畳のデメリットとメリットを詳しく説明します。
以上畳について調べてみました。今後減少していく畳ではありますが、日本の文化として、継承しなければならない畳をどのように取り入れていくかは、住宅を仕事としている私も考えていかなければならないと思います。