松本 信明
現場経験41年多種多様な工事お受けします。
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公開日:2024年10月10日
こんにちは、REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本信明です。今回のブログは、換気に関することを説明していきたいと思います。
(画像はイメージです)
換気扇は、室内の空気を外に排出したり、新しい空気を取り入れたりするための装置です。キッチンやトイレ、浴室などの湿気や臭いを効果的に排出するためになくてはならないものです。
建築物内の空気環境が悪化すると、人の健康に悪影響を与える可能性があります。このため汚れた空気を建築物の外部に排出し、新鮮な外気を入れることは、建築物を設計・計画する上で、または施設を維持管理する上で、配慮すべきポイントのひとつです。
このような観点から、建築基準法では、居室における室内空気の汚染(呼気中のCO2や喫煙による粉じん、体臭など居住者が主な汚染源となるものによる)によってもたらされる室内環境の悪化を防止するため、居室の換気に関する規定を設けています。
また、2003年の改正建築基準法では、シックハウス対策として、居室内において衛生上の支障を生ずるおそれがある物質による室内汚染を防止するため、一定の換気回数を満たした機械換気設備(いわゆる24時間換気設備)の設置に関する規制を定めています。
これらの規制を通じ、換気による建築物内部の空気環境の改善が図られていますが、近年では、断熱性を確保するために建物の気密性が向上しており、結果として、室内の汚染物質がたまりやすくなっているとの指摘があります。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点からも、室内環境に応じて適切に換気を行うことの重要性は高まっています。
一方で、建築物における省エネ推進の観点からは、必要なときに必要な量の換気が確保されるような、効率的な換気計画も望まれているところです(国土交通省住宅局 建築指導課・参事官(建築企画担当)から抜粋)。
換気に関して、法第28条第2項においては、「建築物の居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積が、居室の床面積に対して20分の1以上としなければならない」と規定しています。
2003年以前の住宅は換気基準が劣っていましたので、居室に換気扇を設けている住宅はあまりありませんでした。あるとすると、ヘビースモーカーで部屋が臭くなってしまうからとの理由で取り付けることはありましたが、ほとんど「窓を開けて換気してください」と説明していたと思います。当時の戸建て新築時は、窓を閉めていると、部屋にいられないぐらい新建材の臭いがきつく、体に悪いと思っていました。
その後、シックハウス対策や換気基準の対策が進んだことにより新築時、部屋に入ってもほとんど臭いは気にならなくなりました。
換気扇は適切な場所に設置し、定期的なフィルターやファンの清掃が必要です。
24時間換気の役割は、室内の空気を常に新鮮に保ち、健康的な住環境を作ることです。具体的には以下のような効果があります。
24時間換気は健康で快適な生活を支える重要な要素です。導入することで、より良い住環境を実現できます。
当社では、リフォームに伴う換気対策は、住環境の快適さや健康を保つために非常に重要ととらえ、以下のポイントを考慮することを意識して計画をしています。
古い換気扇は効果が薄いことがあるため、性能をチェックし、必要に応じて交換します。新しい基準に基づいた24時間換気システムを設計して導入し、常に新鮮な空気を取り入れます。
キッチンには調理時の煙や臭いを効率的に排出できる換気扇を設置します。浴室・トイレは湿気を防ぐために、タイマー付きの換気扇や自動運転機能を持つものを検討します。
換気扇を設置する際には、断熱材との組み合わせを考え、エネルギー効率を保つようにします。
外部の騒音が気になる場合、防音効果のある換気扇やダクトを使用します。風の強い地域では、逆流防止のためのダンパーを設置することをおすすめします。
定期的なメンテナンスが容易に行える位置に換気扇を設置します。フィルター交換が簡単に行えるタイプを選ぶと、長期的に便利です。
施工業者や換気システムの専門家に相談し、最適なプランを立てることが重要です。リフォーム時には、これらの点を考慮し、快適で健康的な住環境を実現するための換気対策をしっかりと行いましょう。
以上換気について詳しく説明いたしました。