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公開日:2024年11月9日  福島 直哉

防火地域・準防火地域・22条区域ってなに? 住宅購入前に知っておきたい火災対策

REDSエージェント、宅建士・宅建マイスターの福島直哉です。

住宅を購入する際、立地条件は重要な検討事項のひとつです。その中でも、「防火地域」「準防火地域」「22条区域」といった火災対策に関する規制は、建物のコストおよび構造やデザインに大きく影響するため、必ず知っておくべき事項です。

今回はこれらについて、住宅購入を検討している方に向けてわかりやすく解説します。

防火

(写真はイメージです)

防火地域とは

防火地域は、市街地の防火対策として都市計画法で指定される地域です。木造建築物の密集や延焼のおそれがある地域に設定され、火災の発生を防止し、万が一火災が発生した場合でも延焼を食い止めることを目的としています。

防火地域内の建築物の構造についての規制は以下のようになっています。

1.耐火建築物としなければならない建築物

  • 地階を含む階数が3以上の建築物
  • 延べ面積が100㎡を超える建築物

2.耐火建築物または準耐火建築物としなければならない建築物

  • 上記1のいずれにも該当しない建築物(=2階以下でかつ延べ面積100㎡以下)

3.耐火建築物または準耐火建築物にしなくてもよい建築物

  • 延べ面積が50㎡以下の平屋建ての付属建築物(物置等)で外壁および軒裏が防火構造のもの
  • 高さ2m以下の門または塀
  • 高さ2mを超える門または塀で、不燃材料で造りまたは覆われたもの

4.看板・広告塔などの防火措置

  • 建築物の屋上に設けるものは、その主要部分を不燃材料で造りまたは覆う
  • 高さ3mを超えるものは、その主要部分を不燃材料で造りまたは覆う

つまり、主として都市部などの密集市街地に指定される防火地域では、規模の小さな建築物であっても原則として木造とすることはできず、耐火建築物または準耐火建築物となります。

耐火建築物とは主要構造物(壁や柱など)を耐火構造等とし、準耐火建築物とは主要構造物を準耐火構造等として外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に政令で定める防火設備を有する建築物をいいます。

耐火構造 建物の内部で火災が起きたときに、建物の周囲に火が広がらないようにする構造
防火構造 建物の外部で火災が起きたときに、建物の内部に火が広がらないようにする構造

準防火地域とは

準防火地域は、防火地域に隣接する地域や、防火地域と同様の防火対策が必要とされる地域に指定されます。防火地域ほど厳密な規制はありませんが、防火地域と無指定地域の中間の位置づけです。

準防火地域内の建築物の構造についての規制は以下のようになります。

1.耐火建築物とする建築物

  • 地階を除く階数が4以上の建築物
  • 延べ面積が1500㎡を超える建築物

2.耐火建築物または準耐火建築物もしくはこれらと同等以上の延焼防止性能を有する建築物とする建築物

  • 地階を除く階数3かつ延べ面積1500㎡以下の建築物
  • 地階を除く階数2以下かつ延べ面積が500㎡超1500㎡以下

防火上の技術的基準を満たしていれば木造でも可(500㎡以下)となります。つまり準防火地域内において地階を除く階数が3の建築物は、

  • 延べ面積1500㎡超  → 耐火建築物
  • 延べ面積1500㎡以下 → 耐火 or 準耐火 or これらと同等以上の延焼防止性能を有する建築物

の2パターンがあるということです。

3.準防火地域内にある木造建築物の防火措置

  • 外壁および軒裏で、延焼のおそれのある部分は防火構造とする

防火地域・準防火地域に共通する規制

防火地域と準防火地域に共通する規制には以下のようなものがあります。

  1. 屋根:一定の技術的基準に適合させる(国土交通大臣が定めた構造方法を用いるか、国土交通大臣の認定を受けたもの)
  2. 開口部:延焼のおそれのある部分には防火戸や一定の防火設備を設ける
  3. 外壁:外壁が耐火構造のものは、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる

開口部とは、壁、床、屋根などの各部に設けられた孔状の部分……よく分かりませんね。つまり窓やドアのことです。屋根、開口部、外壁の隣地境界線は防火地域と準防火地域に共通ですが、防火地域4の看板、広告塔については防火地域特有の規制である点に注意してください。

防火地域と準防火地域が複数の地域にまたがる場合の措置

建築物(敷地でない点に注意)が防火地域や準防火地域、未指定地域の複数にまたがる場合、(面積に関係なく)建築物の全部について最も厳しい地域の規制が適用されます。

  1. 防火地域と未指定地域  → 防火地域内の規制が適用される
  2. 準防火地域と未指定区域 → 準防火地域内の規制が適用される
  3. 防火地域と準防火地域  → 防火地域内の規制が適用される

建築物が防火地域または準防火地域外にあっても防火壁で区画されている場合は、防火壁外の部分は防火地域または準防火地域の制限を受けません。

例えば3割が未指定地域、7割が防火地域にまたがる建築物があり、未指定地域の3割のうち1割が防火壁で守られていたとします。この場合、防火壁外(=防火壁の向こう側のイメージ)を除く未指定地域2割+防火地域7割=9割の部分に防火地域に関する規制が適用されます。

22条区域

建築基準法第22条に基づき指定される区域で、「屋根不燃化区域(屋根不燃区域)」とも呼ばれており、火災による類焼(もらい火)・延焼を防ぐために屋根の不燃化が義務付けられた区域のことです。

別名が示すとおり、対象とされる区域においては、一部の例外を除いて屋根の不燃化を施さなければならないことが定められています。

防火地域で家を建てる際の注意点

防火地域で家を建てる場合は、以下の点に注意が必要です。

  • 建築コストが高い:耐火建築にする必要があるため、建築コストが一般の住宅よりも高くなる傾向があります。
  • デザインの自由度が低い:建築基準法の規制が厳しいため、デザインの自由度が低い場合があります。
  • リフォームや増築が制限される:構造や外装を変更する場合には、事前に確認が必要な場合があります。

まとめ

防火地域・準防火地域・22条区域は、住宅の安全性とコストに関係する重要な要素です。住宅を購する際には、それぞれの地域の特性を理解し、メリット・デメリットを比較検討することが大切です。

【ポイント】

  • 防火地域は火災の危険性が最も低いが、建築コストが高い
  • 準防火地域は防火地域と2区域の中間の位置づけ
  •  22条区域は建築規制が比較的緩く、建築コストが低い

この記事が、皆様の住宅購入の一助となれば幸いです。

 

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※2025年12月14日現在 本社・首都圏営業所の数値

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