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小野田 浩(宅建士・リフォームスタイリスト)

「安心・安全」なお取引をご提供します。

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公開日:2016年8月29日

こんにちは。

不動産売買の仲介手数料が《無料・半額》の【REDS】の小野田です。

 

先週、先々週のブログで「住宅ローン金利がそろそろ動くかも知れません」と書きましたが、その可能性が高くなりました。

 

先週末、FRBのイエレン議長がジャクソンホールの講演で「労働市場の改善などによって過去数カ月間で利上げ余地が拡大しつつある」と発言して、その後にフィッシャー副議長が、9月利上げの可能性を示唆したことで、米ドルが買われ、日本円が売られ、本日は先週末より2円近くも円安が進んでいます。

 

このところ、円高が進んでいたせいも有りますが、結構大きな値動きです。

 

現在のところ、9月中の利上げよりも、年内(12月)の利上げの可能性の方が高いと見られていますが、9/2に発表のアメリカの雇用統計次第では、9月とは言わないまでも、12月よりも前倒しのスケジュールでの利上げがあるかも知れません。

 

数日中には、9月の住宅ローン金利が判明しますので、要注目です。

 

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最終更新日:2019年12月25日
公開日:2016年8月29日

一人暮らしをお考えの方はもちろんですが、女性がいらっしゃる場合はできるだけ治安の良いところに住みたいと考えられることが多いと思いますので、今回と次回の2回に渡って東京23区の中でも比較的治安がよく、女性が住むのにおすすめできるところをご紹介させていただきたいと思いますから、東京23区内での生活をお考えの方は、ぜひ一度参考にしてみてくださいね。

まず紹介させていただきたいのが大田区で、大田区はあまり治安が良いというイメージを持たれない方が多いそうなのですが、実際に大田区を見てみると閑静な住宅街も多くなっていますから、そういった住宅街に関しては治安もよく生活しやすくなっていて、庶民的な商店街や買い物に便利なスーパーや大型のホームセンターなども充実しているので、生活をしている最中はもちろん、引っ越してすぐに困るということも少なくなりそうです。
次に紹介させていただくのは世田谷区で、こちらは高級住宅街があることで有名な分、セレブな地域が多く存在していて、家賃相場も高いこともあってか治安も自然とよくなっているようですし、都心部に近いところに位置している分通勤にも非常に便利なのが女性にとっては嬉しい区なりますね。

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最終更新日:2022年1月20日
公開日:2016年8月28日

テーコー不動産に勤める三軒屋万智(北川景子)が家を売りまくる痛快お仕事ドラマ「家売るオンナ」(日本テレビ系水曜ドラマ)。
ドラマも後半に差し掛かり、万智を取り巻く人間模様も徐々に変化を見せ始めています。
今回も、ドラマで描かれるさまざまな出来事にちなんだ不動産営業の現実をご紹介しましょう。

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エリート足立にヘッドハンティング 不動産業界の離職率は?

エリート社員の足立(千葉雄大)は、万智が現れてから営業成績が2位に転落してしまいました。足立の苛立ちが募る中、なんと万智が自分の顧客と契約したことを知り、とうとう万智に怒りをぶつけてしまいます。
そんな時、足立にヘッドハンターが誘いをかけてきました。

宮澤の愛人の家を紹介…足立の胸中は複雑

さらにその日、老舗和菓子店の社長である宮澤(東根作寿英)が足立を訪ねてきて、愛人の礼央奈(小野ゆり子)のためにマンションを購入したいと依頼します。
3年前に足立は、宮澤にマイホームを売っていました。その時のとても幸せそうな家族の姿を見て「不動産営業はお客様に幸せを運ぶ意義ある仕事」と思えるようになったのです。

それなのに、たった3年で「愛人に家を買いたい」という宮澤に割り切れない思いを抱く一方、その家を紹介する自分にも嫌気がさすなど、仕事に対する迷いが募ります。
誘いを受けたヘッドハンターを訪ねていく足立は転職してしまうのでしょうか?

離職率の高い不動産業界、その理由は?

不動産業界は、残念ながら離職率の高い業界のひとつです。足立に限らず多くの人が、自身の仕事に疑問を持ち、結果として離職してしまうのです。一説では入社2年以内の離職率は50%以上ともいわれています。
その原因はどこにあるのでしょう。

離職率が高い原因として、(1)収入(2)就業時間(3)やりがい の3点が考えられます。

まず、(1)収入について。
これは、給料が歩合制である会社が多く、収入が不安定なことが挙げられます。また、高いノルマが設定されているなど営業成績に対する管理が厳しいところは、精神的ストレスにもつながっています。

 

次に(2)就業時間の問題です。
会社の営業時間は決まっているものの、顧客の都合に合わせて、土日祝日や平日の夕方以降も動かなければならないことが多く、定時の出勤や退社というのは、なかなか困難な商売です。

 

(3)やりがいの問題も深刻です。
ドラマでも再三描かれていますが、不動産業界の営業マンはチームワークで育てられるというより、個々人が高い意識を持って自分で成長していくよう求められる傾向にあります。従って、契約できない営業マンは自己否定の気持ちが強くなり、仕事にやりがいや存在価値を見出せなくなってしまうのでしょう。また、小さな会社では、賃貸管理などの業務も営業マンが兼任する場合があり、家賃滞納への対応や隣人間のトラブル、クレーム処理に忙殺され、やる気を失うこともあります。

万智は「不動産屋の仕事は家を売ることです」と割り切っています。それは、確かに営業マンの大事な心得です。
しかし、それだけではなく「家を売ることでお客様だけでなく、従業員にも幸せを運ぶ意義ある仕事」であるべく、不動産業界を挙げて労働環境の改善や業界全体の地位向上に努める必要があると思います。

Young businessman is tired

事故物件って何? そんなに安くても売れないの?

万智は、都心の8SLDKの一軒家なのに、わずか1000万円という本社からの特命物件を担当します。
通常なら2億5000万円はする物件ですが、殺人事件があったため、遺族が安値でもいいから処分したいという、いわゆる事故物件。

万智は後輩社員の白州美加(イモトアヤコ)を連れて現地販売を実施しますが、内覧客に「不動産屋には、聞かれたら答える義務があります」と、事件について詳しく説明するものですから、客は怯えて逃げるように帰ってしまいます。
何もそれほど詳しく説明しなくても、知らないふりをして販売してしまうわけにはいかないのでしょうか?
また、事故物件はそこまで安くなるものなのでしょうか?

事故物件の心理的瑕疵には告知義務がある

事故物件には、心理的瑕疵物件と物理的瑕疵物件の2種類があり、ドラマのケースは心理的瑕疵物件にあたります。

心理的瑕疵とは、当事者の心理的要因によるものなので、はっきりとした定義はありませんが、例えば

  • 自殺や殺人事件があった物件
  • 近隣に暴力団事務所や葬儀場がある物件

などが該当します。

そしてこの心理的瑕疵は、宅地建物取引業法47条1項の「重要な事項」にあたるとして告知義務があるとされており、それに反した場合、損害賠償や解約の対象になることもあります。

とはいえ、万智のように事細かく現場を再現するかのごとく説明をするのは、少々やり過ぎのような気もしますね。あくまでテレビ的なデフォルメであり、現実にはあそこまでやることはありえません。

事故物件はどの程度値下がりするのか

事故物件は「その事実を知っていれば契約しなかったかもしれない物件」ですから、白州が言うように欲しい人はいないと考えられて、相場よりも安くなってしまいます。
しかし、あくまで「心理的要因」ですから、心理的に影響を受けないと考える人には安価で魅力的な物件ともいえます。要するに「世の中にはあまり気にしない人もいる」のです。

万智も、病院や葬儀社など死が身近な職業の人に対象をしぼり、見事に販売することができました。

現実でも、賃貸物件・売買物件ともに、相場の2~3割安、物件によっては半額程度で取引されることが多いようです。

また敷地が広い場合は、建物を取り壊し分筆して分譲宅地にするなど、形を変えたり、時間をあけたりして影響を少なくする方法を取ることもあります。

しかしさすがに、2億5000万円の一軒家が1000万円にまで下がるということは、実際にはあまり考えられません。

隣家の木が目障り、住人は普通の人なの?

秘かに万智を慕い始めた庭野(工藤阿須加)も、ついに一軒家を売ることができそうです。
ところが、客は隣家の庭の木が門の前にはみ出しているのが気になり、さらには「住人が普通の人だったら、買っても良い」と言い出します。庭野は調査することを約束しますが、不動産会社って、そこまでしてくれるものでしょうか?

周辺環境も調査、現状把握をする営業マン

実際に自分が住む家を買おうとする場合、やはり近隣の住民のことは気になりますよね。
現実には、中古住宅を販売する場合、不動産会社の営業マンは

  • 近隣住民間に良好なコミュニケーションがあるか
  • 町内会、マンションの管理組合や規約はどうなっているか

などを売主に聞き取り調査をして現状把握に努めるのが一般的です。

また現地販売や内覧会を行う際は、不動産会社が事前に近隣に挨拶回りなどをして、関係を良好に保つように気を配るほか、反社会的勢力の団体の事務所がないかなどまでを調査します

しかし、隣家に特段の事情がない場合、庭野のように「ご主人が、亡くなった奥様の服を着ている」、「素敵な人です」など住人のプライバシーや性格に触れるような発言をすることはありません…。

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余計なことを考えずに家を売れ!

宮澤の本妻の昌代(田中美奈子)に会社に怒鳴りこまれ、宮澤の愛人の礼央奈には自分の気持ちを考えていないと罵られた足立。一方、売ろうとしていた家の隣人に女装癖があるのかもしれないと動揺する庭野。
その2人に万智は「余計なことを考えるのは傲慢だ、家を売れ」と一喝し、その言葉に吹っ切れた2人は見事に成約を果たします。
さらに、一時は転職に傾きかけた足立は思いとどまり、ヘッドハンターに断りを入れます。万智の信条が徐々に浸透していくテーコー不動産に、次回も期待しています。

(監修:不動産流通システム)

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最終更新日:2016年9月15日
公開日:2016年8月26日

みなさまこんにちは!

今日も暑かったですね。

暑くてワンコもひと休みです。

明日も頑張ります。

ご案内のお客様どうぞよろしくお願い致します。

売るときも買うときも、不動産流通システムがお手伝いさせて頂きます。

どうぞよろしくお願いいたします。

kawaii

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最終更新日:2021年7月2日
公開日:2016年8月22日

※こちらの物件はおかげ様で成約済となりました。

 

みなさまこんにちは! 「1棟売りマンション:〇〇万円」の件でございます。

なんと〇〇万下がり「〇〇万円」に価格変更となりました。

まだここだけの情報です。   JR高崎線「宮原駅」の徒歩2分の駅至近の好立地です。

1階店舗は全て、満室盛業中です。 特に宮原駅から、すぐそばですからとても資産価値が高いです。 半額手数料でご購入いただけます。

 

 

 

 

REDS(レッズ)の事務所は秋葉原が最寄り駅です。   REDS(レッズ)の販売手法を駆使すれば、秋葉原エリアだけではなく、東京 23 区、23 区周辺の 東京都下及び都内通勤エリアまでも対応可能なエリアとなります。   「売却相談・無料査定」・「仲介手数料査定」・「お問合せ」は、メールであれば 24 時間受付中です。   メールでも迅速な対応を心掛けています。 お気軽にお問合せください。 REDS(レッズ)は水曜日も 9:00-19:00 まで営業(電話受付け)しております。 もちろん土日祝日も営業しています。お気軽にお電話ください。 皆様からのお問合せを心よりお待ちしております。   仲介手数料が無料、半額と聞くと「大丈夫なのだろうか」と疑問に思う方も少なくないと思います。 「そんなうまい話があるわけない!」、「仕事が雑なのでは?」、「他に追加費用がかかるのでは?」 などと思っていませんか?   今まで REDS(レッズ)をご利用いただいた多くの売主様・買主様も、初めのうちは多かれ少なかれ、そのような疑問を持っておられたと思います。   それでも「本当に仲介手数料が安くなるのなら・・・」と思ってお問合せをいただいた結果と評価 を「お客様の声」や、「お客様へのインタビュー」でご紹介しています。   手前みそで恐縮ですが、大変ご好評をいただいておりますので、ぜひご覧ください。   私、川口吉彦のプロフィールはこちらです。   REDS では、売るときも買うときも一生懸命お手伝いさせて頂きます。   どうぞよろしくお願いいたします。   DSC_1300

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最終更新日:2016年8月24日
公開日:2016年8月20日

こんにちは。

「仲介手数料が《無料・半額》」の【REDS】の小野田です。

8/10?8/17まで夏季休暇を頂き、リフレッシュさせて頂きました。
お休み中にお問合せを頂いたお客様には、ご迷惑をお掛けしましたが、十分に英気を養いましたので、今週からまたバリバリ働きます。

あまりスポーツ観戦に興味のない私ですが、オリンピックは別ですね!
お休みだった事もあって、錦織 圭 の3位決定戦や女子バトミントンのペアの決勝も真夜中でしたがLIVEで見てました。

ところで、話は変わりますが、先日のメールでも書いた様に「住宅ローンの金利」がそろそろ動くかも知れません。

アメリカの利上げが9月なのか年内(12月)なのか、そこの辺りが早ければ来週中に分かってくるかも知れません。

昨日、事務所にいらっしゃった某金融機関の住宅ローンの担当者も「来月位から上がるかも知れませんね」と言っていました。

来週の経済ニュースは要注目ですね!

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最終更新日:2022年1月20日
公開日:2016年8月18日

2016年夏の日テレの人気ドラマ「家売るオンナ」。 深みを見せてきた5話目も、中古マンションの売買に関するウソとホントを、雑感とちょっとした裏話を交えてご紹介していきます。

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ポピュラーになりつつある独身女性のマンション購入

庭野(工藤阿須加)が担当した日向詩文(ともさかりえ)はフリーランスのジャーナリスト。職業柄か、勝気な性格の持ち主です。 一方、凄腕営業ウーマン三軒家万智(北川景子)が担当したのはポスティングチラシを見て問い合わせてきた草壁歩子(山田真歩)。出版社の校閲部で働く地味なOLです。 対照的な二人に共通するのは、独身女性=「女単」(女性単身客)ということ。 従来、住宅購入は「結婚してから買うもの」というイメージが根強くあり、独身女性の客は偏見を込めて「おひとりさま」などと言われていました。 しかし女性の働き方が大きく変化した結果、住宅への考え方も変化したのか、ここ10年で独身女性のマンション購入は増加しています。

「終の棲家」以外に資産としても活用する女性たち

従来のように一生住まう「終の棲家」としてというより、資産形成や老後の安心のためなどを考え、20代の若いうちに購入するケースも少なくありません。 また、一生独身を決めているわけでもなく、結婚すれば、しばらくはそのまま住んで資金を貯めて、出産など状況が変われば買い替えるか賃貸に出すなど、そのスタンスはフレキシブルです。 大手不動産会社各社では既に女性のマンション選びを応援する専用サイトを立ち上げています。 少し前まで、女性は収入が安定しないというイメージから、金融機関の審査が厳しくローンの借り入れは難しかったのですが、最近は専ら女性を対象としたローン商品も多数登場してきています。 また、全国的に未婚率は上昇しており、単身者世帯も増加傾向にあります。 不動産業界には「住宅購入といえばファミリー世帯」という先入観の払拭が求められています。

「結婚と家を買うことは関係ありません。 男女ともに、結婚しない人が増えているにも関わらず、独身者を結婚というゴールに向かう途中の中途半端な人間と決めつけることはおかしいです!」 「女性であろうと、独身であろうと、買う力がある人に家を売るのは当然です。 独身女性が家を買うことについての偏見は、改める方がまっとうです」

万智の言うこのセリフは、時代の変化をとらえた真実をついているといえます。

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会社によって異なるルール、契約優先・申し込み優先?

同じ出版社で働いていて顔見知り、そのうえ犬猿の仲の歩子と詩文。困ったことに2人とも同じ物件を気に入り、申し込みがダブルブッキングになってしまいました。 同じ物件に申し込みが重なった場合、対応は会社によって異なります。 申し込みの順番を優先する場合もありますし、申し込み自体には法的拘束力がないため本契約を交わした順番を優先するケースもあります。 一般の常識とは異なり驚かれるかもしれませんが、すでに申し込みのある物件に後から購入意思を示した人、すなわち「後出しじゃんけん」をした人に売ることも、法律上何ら問題はないのです。 しかし、たとえば以下のような条件で同時に申し込みがあったとします。 (A)現金支払いで即日決済可能な方 (B)頭金ゼロで諸経費込み全額ローン希望の自営業(フリーランス)の方 (B)の方はローン審査で時間がかかったり、審査が通りにくいという傾向があるのが現実。一方、(A)の方が確実に買えるお客様として、不動産会社は優遇する傾向があります。

「頭金がない」!?ウソ・ホント?頭金ゼロで家が買える?

万智は歩子を現地に案内する前に自己資金を確認し、暗算で資金計画を提案します。頭に叩き込まれているのでしょうか。まるでローン電卓ですね。 一方、庭野は資金内容を確認せずに詩文のために奔走しますが、手筈が整って改めて詩文に資金計画を確認すると、「貯金はなく、頭金なしで購入したい」と言うのです。 ここで庭野はすっかり焦ってしまいます。本来、不動産仲介会社では、銀行の事前審査をしてからでないと、購入の申し込みは受け付けません。 不動産購入には、物件の本体価格のほかに ・登記費用 ・ローンの事務手数料 ・火災保険料 と言った、いわゆる諸費用がかかります。 金融機関には本体価格のほか諸費用の分まで貸してくれる「諸費用ローン」といった商品も用意されており、融資の承認が下りれば頭金ゼロでも家の購入は可能です。 しかし、金融機関としては、借り入れ希望者に返済能力があるのかをみるため、貯金がなく、頭金ゼロまたはその割合が低い場合、審査はそれに応じて厳しくなります。

不動産会社や金融機関が一番気にする「属性」

金融機関は「勤務先の規模」「勤続年数」「年収」また「個人信用情報」などを根拠に、返済能力を有しているのかを審査します。 こういった個人の社会的・経済的な背景を「属性」といい、自営業やフリーランスの場合は収入が不安定とみなされやすいため「属性が低い」と言われ、審査が厳しくなる可能性が高くなります。 自己資金がなく、ローンの審査が下りなければ物件を購入することはできないため、不動産会社は「属性」を気にするのです。 また、他にも ・カードローンや消費者金融の借り入れがある ・キャッシングで延滞の経験がある こういった人は、「個人信用情報」にその記録が残っていることがあるため注意が必要です。

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庭野の売り上げ(仲介手数料)は228万円

すっかり売れたつもりになった庭野は、デスクの室田まどか(新木優子)に売り上げを聞かれると「228万円です!」ときっぱりと答えます。では、実際に仲介手数料を計算してみましょう。

キャビネットコート永田町 208号室 3,600万円 (同じ間取りで万智が日向に売った708号室は4,100万円で500万円の価格差)   仲介手数料は3,600万円の3%+6万円で114万円

今回、庭野は208号室の売却を考えているオーナーから物件を預かり、その物件を歩子に仲介したため、テーコー不動産の売り上げは両手仲介となります。 つまり、歩子と元オーナーの両方から同額を受領します。

ですので、114万円×2=228万円   よって、テーコー不動産の売り上げは228万円となります。

現実には仲介手数料はずっと安い場合も

ドラマの中ではこうなっていますが、現実世界では最近、仲介手数料を割引もしくは全額無料にすることでお得感を出して、不動産会社間の厳しい競争の中で、差別化を図っている会社もあります。 仮に、歩子が仲介を依頼したのがテーコー不動産ではなく、こうした仲介手数料割引の会社だった場合、支払う仲介手数料には下記のような差が生じます。

【テーコー不動産】114万円 → 【割引】57万円  → あるいは無料

※上記の表記は税抜きとなり、テーコー不動産が課税事業者である場合、別途消費税分を徴収します。

堅実な歩子なら、仲介手数料割引・もしくは無料の仲介業者に話を持ちかけられたら、そちらの物件を検討してしまうかもしれませんね。

(監修:不動産流通システム)

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最終更新日:2022年1月20日
公開日:2016年8月18日

毎週水曜日午後9時から日本テレビ系列で放映の「家売るオンナ」。
第5話は「夢のように美しく、鬼のように恐ろしい」不動産会社の敏腕営業ウーマン三軒屋万智(北川景子)に、複雑な想いを抱く後輩の庭野(工藤阿須加)が、なんとか万智に張り合ってお客様に家を売ろうとするのですが…、というお話です。

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今回は、中古マンションの売買にまつわるトピックスやエピソードを、ドラマの描写に沿って、ご紹介しましょう。

「ポステイング GO!」

万智の後輩の白洲(イモトアヤコ)は、入社以来、家をまだ一軒も販売できていないダメ社員です。
屋代課長(仲村トオル)も、自分の出世が遅れつつあるのは彼女のせいではないかと、気を揉んでいます。
白州の指導を任された万智は、彼女に「築30年木造モルタルアパート」を対象に、4,100万円の永田町のマンションのチラシを配布する「ポスティング」を命じます。

ポスティングとは、各住居の郵便受けにビラやチラシを投入する広告・宣伝方法です。

折り込みチラシなどにはできないポスティングのメリット

新聞の折り込みチラシや郵便によるダイレクトメールに比べて、
・費用を抑えられる
・対象範囲を限定できる
・高齢者などにも訴求しやすい
などの理由から、多くの業界で採用されています。

ドラマ内で描写されたように物件の性質に合わせて
・賃貸集合住宅限定
・戸建て限定
・物件から半径2キロ限定
など配布対象及び範囲を限定することができるので、不動産業界では採用する会社が多いです。

ポスティングのデメリット、法に抵触する可能性も

しかし、昨今では、興味のないチラシは鬱陶しい、ゴミになる、などの理由から悪印象を持つ人も多いのが現実。
また、ドラマの白州のように、ポステイングを依頼された代行業者や従業員が、チラシを投函せずに遺棄するケースもありえるため、費用対効果が疑わしいという面もあります

しかも、他人の郵便受けに勝手に投函するという行為自体が法的な問題をはらんでいることも指摘されています。実際最高裁では

塀やフェンスで囲まれているマンションや共同住宅に立ち入ることは住居侵入罪にあたる

という判例がありました。

また、入ることを禁じられた場所に正当な理由なく立ち入ることは、軽犯罪法違反にあたるとされており、事実、管理規定で明確に敷地内でのポスティング行為禁止を明示しているマンションなども増えています。

こうした事情から、最近では大手の不動産業者はリスクを嫌い、ポスティングを敬遠する傾向があるようです。

ポスティングのみならず、ドラマの後半で白州と庭野が試みる、売却意思がないかと確かめようとする戸別質問・訪問の場合でも同様です。
マンションの入り口で住人を待ち構えて、のべつまくなしに大声で声をかけるような行為、順番に何度もインターホンを鳴らして唐突に「家を売る気はないか」と尋ねるような営業活動は、さすがに今日は影を潜めています。

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購入申込書に法的効力はない?

ポスティングされたチラシを見て物件を気に入った地味な独身OLの草壁歩子(山田夏歩)は、万智の担当となり、購入申込書を記入します。
一方、勝気な独身フリージャーナリストの日向詩文(ともさかりえ)も、庭野に案内された同じ物件を気に入り、会社に戻って購入申込書に記入しようとしますが、一足遅く、すでに草壁が申し込んだ後でした。

仕事上のつながりから草壁を元々知っていて嫌っていた日向は意地になり、「購入申込書に法的効力はないでしょう。私が買いますから、なんとかしなさいよ!」と万智や庭野に詰め寄ります。
ここで万智は「確かに法的効力はありません。ですが、順番は順番です」と突っぱねます。

不動産の専門家の万智も「ない」と認めてしまっているのですが、購入申込書には本当に法的効力はないのでしょうか?

不動産購入では「宅建業法」>「民法」なのです

不動産の購入申込書は買付証明書ともいわれ、購入の意思表示のため、買主を特定する住所・氏名や、物件を特定する住所、購入希望金額、その他の契約条件などを書面にして売主に提出するものです。

民法では契約の意思表示をし、双方がそれに同意すれば契約は成立しますので、法的効力があるようにも思えます。

しかし、宅地建物業者が土地・建物を販売・仲介する場合に適用されるのは、宅地建物取引業法。
この法律では、

買主の利益の保護のため、契約の前に重要事項について、宅地建物取引士が書面をもって説明しなくてはならない
(宅地建物取引業法より)

と定められています。また契約が成立した場合は契約書を作成し、宅地建物取引士が記名押印をするよう定めています。

ドラマのように、こうした手続きを経ていない段階では、購入申込書は単に買主が購入希望の意思を表明したものであり契約とはいえない、とみなされます。
「順番は順番」という万智の主張のような交渉優先権すら、この法律では保護されていません。従って、法的には効力がないという日向の主張は正しいものです。

そうはいっても常識は常識です…

これまで述べたように、契約が締結される前であれば、たとえ購入申込書が提出されていても、業者は他の買主を優先して契約しても良いし、一方で買主が契約をやめることも自由です。

とはいえ、一般的なモラルから考えると、購入申込書の提出をした順番を優先する方が、普通の考え方といえます。
法律よりも常識に沿って行動する方が会社の信頼度を上げ業績の向上にも繋がると考え、できるだけ購入申込書の提出順序を尊重するようにしているのが、業界の常識といえるでしょう。

7階と2階、同じマンション・同じ間取りで500万円も価格が違う?

草壁と日向が同じ物件を気に入ってしまったため、日向に「なんとかしろ」と言われた庭野は、苦心の末に同じマンションの2階の部屋も売却物件とすることに成功します。
500万円も安い値付けとなったため、それを理由に草壁に2階の部屋を売り込み、7階の部屋は日向に売り込むこととなります。
でも同じマンション、同じ間取りで、階数が違うだけでそんなに価格が変わるものなのでしょうか?

答えは「YES」です。新築分譲マンションなどのチラシを詳細にご覧になったことのある方はよくご存じでしょうが、不動産の価値は相対的なものです。
同じ東京都内でも、銀座と錦糸町の土地の価格が違うように、同じマンション、同じ間取りでも部屋によって価格が違うことは、むしろ当たり前といえます。

価格を決める大きな要因は「人気」です。通常、マンションの価格が高い順に並べると以下のようになります。

(1)「眺めがよい、日当たりがよい」などの理由で人気が高い高層階や角部屋

(2)「出入りが便利、専用庭がある」など特別な条件のある場合

(3)中層階はそれらに比較して安値となる

その他南向きである、日当たりが良いなどの多くの人が価値を見つけやすい条件を備えている物件が、自ずと価格が高くなると考えて良いでしょう。

しかし、家に求める価値というのは、人それぞれです。
「眺めが良い」という点に500万円の価値を見出す日向のような人は多いかもしれませんが、それよりも「500万円安い」「壁紙を自分の好みに変えられる」ことに価値を見出す草壁のような人もいます。
どちらが価値のある家だということは一概には言えないものなのかもしれません。

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ドラマでは、一度は購入を取りやめた草壁と日向ですが、万智の演説により、自分の生き方を振り返り、それぞれの価値観に沿って家を購入することとなりました。昔から「断られてからが営業」とよく言われてきましたが、状況を整理して買主の本心を引き出せた結果、全員が幸せになれたことは素晴らしい成果でした。
今回も敏腕ぶりを発揮した万智ですが、ドラマの最後では自身の壮絶な過去を語り始めます。今後の展開がますます気になりますね。

(監修:不動産流通システム)

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最終更新日:2022年1月20日
公開日:2016年8月17日

2016年夏の人気テレビドラマ「家売るオンナ」。
テーコー不動産営業マン・ウーマンたちの人間関係に少しずつ動きが出てきた第5話。今回も中古マンションの売買にまつわる業界の裏話をご紹介していきます。

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「マンション買うのやめます」揺れ動く顧客の気持ち

一般の消費者にとって、不動産購入は人生で一番大きな買い物で、初めて購入するという方がほとんど。無事に引き渡しを終えるまで、とにかく不安でいっぱいです。

なので、昼には満面の笑みで「絶対に買います!」と言っていたお客様から、夜遅くに断りの電話をいただいたことは何回もあります。
われわれ不動産仲介業者にとっても、契約締結までは一時も気を抜けないのです。

申し込みまでは購入に前のめりになっていた詩文と歩子ですが、心境の変化から、2人とも庭野に断ることを伝えます。

自信と喜びに満ちている庭野に、「本契約まで気を抜くな!」と叫ぶ万智はここまで見越していました。断りが入ることなど想定内なのです。

本当の営業はここから。不安に飲み込まれたお客様をどのように安心していただけるまでお導きするかが、営業マンの腕の見せどころです。よく言われる「断られてからが営業」というやつです。

「アリとキリギリス」、お客様はどっちのタイプ?

歩子と詩文それぞれに対し、万智は「アリとキリギリス」のイソップ寓話を引用し、まったく異なるアプローチで最後の営業攻勢をかけます。

校閲部で真面目にこつこつ働く歩子には「あなたは勤勉なアリだ、日本の美徳そのものだ」と。
一方の詩文に対しては「歌うべき歌を歌い、誇り高く使命を果たし、今この瞬間、命を謳歌するキリギリスだ」と語ります。

アリとキリギリス

相手によって価値観を柔軟に言い換える万智の営業トークは、頭の中だけで都合よく考えているのではなく、彼女自身の幸せを心の底から希求する人生観に基づいたものなのかもしれません。

人の生き方に優劣はなく、それぞれがいろいろな事情を持ち、自分なりに一生懸命生きている中で、心の底から「家が欲しい」と思っている。
そんな一人一人の気持ちを、万智は決してないがしろにはしません。

全ての人の生き方に価値を見出すことができる柔軟性は、万智の営業姿勢の大きな礎となっているところです。

庭野との帰り道、店の軒先で雨宿りをしているときに万智はふと、自身に辛い過去があったことを明かします。
「何があってもあの時以上に辛いことはない」。
こんな信念から生まれた万智の前向きさは、客に懐の深さを感じさせ、心を打つのかもしれません。

営業マンを育てるのは社内の先輩・上司だけではない

庭野は詩文に「何とかしろ」と迫られて、同じマンションに売り物件がないかを探しに行きます。
同行していた白洲美加(イモトアヤコ)は、居住者のおばあちゃんに雑用を頼まれますが、途中で投げ出し庭野に押し付けてしまいます。
庭野はけなげにおばあちゃんに言われるままに雑用をこなし、雑談につき合うのですが、おばあちゃんは突然、「この家を売りたい」と言いだします。

この場面には、われわれ営業マンにはとても感じるものがありました。

「ウソかホントかわからないけれど、あんたからなら買うよ」。お客様との信頼関係を構築できた結果、こんなふうに言ってもらえた経験が蓄積するたび、それらは営業マンの人間的魅力となり、営業力を重厚なものにしていく。

この仕事の醍醐味が、ドラマでしっかり描かれていることに大きな感動を覚えました。

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不動産営業を通じて成長する姿も見ものです

「家を売ること」への強い思いの理由が徐々に明かされていく万智、そんな万智のことが気になる庭野。その気持ちは庭野をどこへ引き上げていくのでしょうか。

当たりの客にたまたま出会うなど何かと「引き」が強いのに、自分で全く生かせていない白洲。
知らず知らずのうちに万智の影響を受けている屋代課長(仲村トオル)。
トップの座から転落中の足立(千葉雄大)は、全員が帰った後も遅くまで仕事をしていますが、回を追うごとに大きくなってくる万智の存在感に明らかに焦りとストレスを感じています。

オーバーな表現や、テレビドラマならではのご都合主義的な展開ながら、営業マンや客の心理描写については些細な部分にリアリティが差し込まれていて、われわれ本職もうなる「家売るオンナ」。今後の展開も見逃せません。

(監修:不動産流通システム)

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最終更新日:2022年1月20日
公開日:2016年8月11日

不動産会社のスーパー営業ウーマン三軒屋万智(北川景子)が、「私に売れない家はありません!」とプロ意識に満ちた言動と奇想天外な切り口で家を売りまくる痛快お仕事ドラマ「家売るオンナ」(日テレ系水曜ドラマ)は、視聴率平均12%と高い人気を維持しているようです。

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第4話は、万智を取り巻く今後の恋模様を期待させるお話です。万智が意外にも結婚願望が強いことや、同僚たちがほのかに万智を意識し始める様子がコミカルに描かれています。「家を売る」部分は、前回までと比較すると少なくなりましたが、今回もドラマの内容を振り返りながら、不動産業界の実情をご紹介しましょう。

お金を持っているかどうかは、外見ではわからない!

万智の後輩で新人の白洲美加(イモトアヤコ)は酔いつぶれた公園でホームレス風のおじさん、富田(渡辺哲)と知り合います。
富田は次の日に会社を訪ねて来て「家を買ってやろうか」と言いますが、白洲は本気にせず追い返してしまいます。
それを見た万智は「お金を持っているかどうかは外見では分からない!お前は家を買いたいという人を追い返したのか!」と怒鳴り飛ばします。

現実の不動産営業でも、お客様の外見や身なり、年恰好などから、このくらいの金額の物件なら買ってくれそうだ、これは手が届かないだろう、などと第一印象で紹介する物件の価格レベルを判断してしまうことがあります。
ベテランの営業マンほど、自分の経験による判断基準を持っているので、その傾向は強いかもしれません。
ホームレス風のおじさんというのは極端な例ですが、ほとんどの営業マンは丁重に追い返してしまうことでしょう。

しかし、売主様と買主様の双方が満足する物件選びをサポートするためには、やはり外見や第一印象ではなく、
何度も会話を重ねて信頼関係を築き、お客様の事情を的確に把握していくことが重要だといえます。

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融資が下りない場合は? ローン条項の規定について

不動産会社が買主様の経済状況にも不安がないと判断し、契約を締結しても、銀行や金融機関から融資の承認が得られずに取引が流れてしまう、ということも現実にはあります。
そのため、買主様が融資を利用して購入資金を手配する場合、売買契約書には
「融資の全部又は一部について承認が得られない場合、買主は一定の期日内であれば契約を解除できる」
という内容の特約条項を盛り込んでおくのが一般的です。
これがいわゆる「融資利用の特約」いわゆるローン特約です。

この特約によって契約が解除された場合、契約は無かったことになりますので、買主様は保護され、売主様や仲介会社は、すでに受領した手付金や仲介手数料を無利息にてすみやかに返還しなければなりません。

一方で、買主様側の権利の乱用を防ぐために、融資の承認が得られるように努力する義務を負うこと、利用する金融機関・融資金額・融資承認期日等を明記することが求められます。

屋代課長は営業マン失格? 不動産業者に求められる役割

屋代課長(仲村トオル)は、長年の上得意である高級料理研究家の沢木峰乃(かとうかず子)に7億円のマンションを勧めていました。
屋代課長はかつて、沢木に自宅や投資マンションを何軒も買ってもらっています。
しかし、沢木は現在、本業が不振に陥り、新規購入どころか破産寸前。投資物件は全て売却済み、自宅も売却したいと打ち明けられてしまいます。

ただ、こんな場面は現実ではありえません。あくまでテレビ的なデフォルメと思ってください。
自宅のみならず、何軒も投資物件を自社から購入いただいた投資家に対し、運営状況のヒアリングや、定期的な情報交換、資産の置き換えの提案といったフォローアップをしない会社があるとは、いまや考えられないからです。

現代の不動産営業は、お客様に対してプロとしての助言や情報を提供し続けることで、お客様の利益をサポートする役割が求められています。
単なる売買の仲介者から、不動産投資・資産管理のコンサルティングパートナーに変貌したといえます。

屋代課長が沢木に対して「親しいお客様」だからと甘えていないで、仕事として真剣に取り組んでいれば、沢木の現況を把握することができ、投資マンションの売却を引き受けるなど早い段階から力になれたかもしれません。

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17年間で3億円の物件が1億5千万円に値下がり?

不動産営業マンとして沢木と接することを怠ってきた屋代課長は、沢木に「17年前に3億円で購入した自宅をいくらで売却できるか」と聞かれ、1億5千万円でなら何とか、と答えるのが精一杯でした。当然、正式な査定ではありません。

ところで、17年前といえば、1999年。すでにバブルは崩壊し、不動産価格は底値といわれた時代です。そんなに値下がりしてしまうものなのでしょうか?

物件はいくつもの部屋があり、窓から富士山が見えて、豪邸が立ち並ぶことから都内の西側である世田谷区か渋谷区の立地、庭付きで土地坪数100坪の一軒家、ということで想定してみました。

1999年の公示価格、平米当たりの平均

  • ・世田谷区:536,200円
  • ・渋谷区:733,800円

100坪に換算すると

  • ・世田谷区:約1億8千万円
  • ・渋谷区:約2億4千万円

新築時の価格はざっくり土地2億円、建物1億円の物件だったとしましょう。

これに対し、今年の公示価格は平米当たりの平均

  • ・世田谷区:544,100円
  • ・渋谷区:1,054,000円

と値上がりしています。渋谷区だったとすれば、土地評価は1億円以上値上がりしていてもおかしくありません。

建物の価値はゼロと厳しく査定しても、この物件に関していえば1億5千万円の値下がり査定は、ちょっと弱気すぎるといえます。

さて、ここにきてようやく、例のホームレス風おじさんの富田が出てきます。

万智は富田に沢木の自宅を紹介します。実は富田の正体は、電気釜が主力製品の電機メーカーの会長であり、死ぬ前に食べたいものは白い飯というほどのご飯好きでした。
沢木の自宅の台所に昔ながらの釜戸があることに感激した富田に価格を聞かれた万智は、「3億円です!」とズバリ言い切りますが富田は快くOKし、見事沢木の自宅を売ることに成功します。

ここで疑問なのが、そもそも1億5千万円の物件を、勝手に営業マンが3億円まで値上げしても良いのでしょうか?

宅地建物取引業法では、不動産会社は、

  • 売主の物件の売買を仲介する際には、物件の売価を明記して媒介契約を締結すること
  • 物件の売価に意見を述べる際は根拠を提示すること
  • 売買契約を締結する前には重要事項として売価を書面で買主に提示して説明すること
  • 契約のために重要事項説明書と違う内容を説明してはいけないこと

などが規定されています。つまり売買は、売価を含め売買の当事者が決めることであり、不動産会社は、売主様の合意が無ければ勝手に希望価格を変更することは、本来できないのです。

ただし、今回のケースは、

  • 沢木の利益を損なう価格提示ではなく、むしろ歓迎される内容であったこと
  • 富田に対しての最初の価格提示であり不当に価格を釣り上げたとはいえないこと
  • 重要事項説明書などによる書面の交付は今後であること

などを考慮すると、未公開の状態ということを大前提に考えれば、問題になることはないでしょう。
そもそも1億5千万円という屋代課長の査定が「?」だったと思えば、3億円が適正な価格だったのかもしれません。

「私は不動産屋です」

富田の職業や嗜好を見抜いて3億円の売買を見事に成功させた万智。最初から富田のことを知っていたのかと無邪気に尋ねる後輩の庭野(工藤阿須加)にこう答えます。

「私は不動産屋です。総資産ランキング上位者の顔くらい頭に入っていて当然です」

すみません。私もそこまでは頭に入っていません。万智ほどのスーパー営業ウーマンなら当然なのかもしれません。不動産会社の営業マンならそこまでやって当然と思われるのは、勘弁です(笑)。

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この番組を観た視聴者の方から「私もあんな人(万智)に家を売ってほしいわ」といった羨望とため息が交じり合った感想を聞くことがあります。不動産仲介現場の敏腕の「家売るオトコ」たちからも、「あの提案力は凄い」といった声も聞かれます。
ドラマの話と一笑するのは簡単ですが、この番組が高視聴率を維持する背景には、スーパー営業ウーマンで婚活を取り組む万智の姿には、時代が求める新たなヒーロー像があるのかもしれません。

(監修:不動産流通システム)

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