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公開日:2026年10月3日  藤ノ木 裕

建物の傾きはどこまで許容される? 基準の意味と住宅診断・売買の注意点

こんにちは。REDS(株式会社不動産流通システム)の不動産エージェント、宅建士の藤ノ木 裕です。

不動産売買やご自宅のメンテナンスにおいて、「建物の傾き」は非常にデリケートかつ重大な問題です。「床に置いたビー玉が転がる」という古典的なチェック方法を聞いたことがある方も多いと思いますが、建物にどの程度の傾きがあれば生活や住む人の健康に悪影響を及ぼすのでしょうか。

本記事では、建物の傾きがもたらす影響と、判断の目安や調査のポイントについて詳しく解説します。

家の傾き

(写真はイメージです)

家の傾きの基準|3/1000・6/1000は何を示す?

建物の傾きは、一般的に「1000分のいくつ」という勾配(傾斜率)で表されます。これは「1m(1000mm)進んだときに、何mmの高低差があるか」を示す数値です。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」では、床の傾斜などから構造上重要な部分に欠陥がある可能性を判断する目安が示されています。対象となる住宅や測定方法などに条件があり、あらゆる建物の安全性や健康への影響を一律に判定する基準ではありません。

  • 3/1000未満(1mで3mm未満の傾き):構造上重要な部分に欠陥がある可能性は「低い」とされています。ただし、この数値だけで欠陥がないと断定できるわけではありません。
  • 3/1000以上6/1000未満(1mで3〜6mmの傾き):構造上重要な部分に欠陥がある可能性が「一定程度存する」とされます。原因や他の不具合も含めて確認したい範囲です。
  • 6/1000以上(1mで6mm以上の傾き):構造上重要な部分に欠陥がある可能性は「高い」とされています。専門家による詳しい確認が必要ですが、健康被害が必ず生じる境界を示したものではありません

建物の傾きが住まいと体調に与える影響

建物の傾きには、床の仕上げの不陸(凹凸)から、構造部分の変形、地盤の不同沈下(場所によって沈む量が異なること)まで、さまざまな原因が考えられます。原因によって、建物や暮らしへの影響も異なります。

建て付け・ひび割れ・配管への影響

  • 建て付けの悪化:ドアや窓がスムーズに開閉できなくなったり、鍵がかかりにくくなったりすることがあります。
  • 外壁や基礎のひび割れ:構造部分の変形などに伴い、外壁材やコンクリート基礎にひび割れが生じることがあります。雨水の浸入を招くと、内部の木材の腐朽などにつながるおそれがあります。
  • 配管の破損と水漏れ:沈下や変形によって給排水管に無理な力がかかると、接続部の損傷や水漏れにつながる場合があります。
  • 耐震性への影響:構造上の不具合を伴う場合は、地震に対する安全性にも影響するおそれがあります。傾斜の数値だけで耐震性能を判断せず、構造や原因を調べることが大切です。

体調への影響には個人差がある

  • 体調への影響:傾いた家で暮らすことで、めまいや頭痛、吐き気などを感じる場合があります。ただし、感じ方には個人差があり、傾きの数値だけで症状や原因を断定することはできません。
  • 体調不良がある場合:建物の調査に加えて、医療機関に相談しましょう。症状を建物の傾きだけによるものと自己判断しないことが大切です。

傾きのある家の資産価値と売買時の注意点

不動産取引の現場において、建物の傾きは物理的な不具合として確認すべき事項であり、程度や原因、修繕の可否などによって売却価格に影響することがあります。

将来的な売却を想定した場合、傾きがある物件は、状態や修繕費用について買主への説明が必要になります。

また、引き渡した物件が契約で定めた品質などに適合しない場合、契約内容や個別事情によっては契約不適合責任を問われ、修補や代金減額、損害賠償、契約解除などの問題につながる可能性があります。把握している傾きや調査結果は、契約前に不動産会社へ伝えましょう。

中古の戸建て住宅では、新築時の施工の問題だけでなく、周辺環境の変化や地盤の沈下などが原因で傾きが生じることもあります。適正な価格で取引を行うためには、物件の状態を客観的に把握することが大切です。

家の傾きに気づいたら|住宅診断と詳しい調査

もし「家が傾いているかもしれない」と感じたら、スマートフォンのアプリやビー玉で自己判断するのではなく、早期に専門家による正確な調査を行うことが重要です。

住宅診断(ホームインスペクション)では、目視や専用機器による計測などで建物の状態を確認します。ただし、通常の住宅診断だけで原因や耐震性まで判断できるとは限りません。

傾きの原因が建物の変形なのか、地盤の不同沈下なのかなどを特定するには、詳しい調査が必要な場合があります。原因によって、建物を持ち上げるジャッキアップ工事や地盤改良など、対策と費用も異なります。

建物の異常は、原因によっては時間とともに進行し、修繕費用が増えるおそれがあります。大切な住まいと暮らしを守るためにも、不安を感じた際は、私のような住宅診断士(ホームインスペクター)の資格を持つ不動産のプロへの相談や住宅診断を活用することをお勧めします。必要に応じて、建築士や地盤の専門家による詳しい調査につなげましょう。

「売却にむけてまずは建物の状態を知りたい」「中古物件の購入にあたり傾きがないかプロに見てもらいたい」といったご相談も大歓迎です。正確な状態把握から安心・安全な不動産取引まで、REDSの藤ノ木へどうぞお気軽にお問い合わせください。

 

記事を執筆したエージェント

藤ノ木 裕

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※2026年10月11日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2026年10月11日現在 本社・首都圏営業所の数値

  • 平均評価※
    4.9
  • 投稿数※
    281

    3 か月前

    中古マンションの売却でお世話になりました。
    担当の志水様は、ベテランならではの豊富な知識で市場動向や適正価格を丁寧に解説してくださり、終始納得感を持って進めることができました。
    何より素晴らしいと感じたのは、情報の囲い込み等を一切行わないという徹底した透明性です。この誠実な姿勢と親身な対応に、人間としても深い信頼を置くことができました。
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    6 か月前

    木村さんに中古マンション購入のサポートをしていただきました。
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    今後、もし購入や売却の機会があれば、ぜひまた木村さんにお願いしたいと思いますし、他の方にも自信を持っておすすめできる方です。

    4 か月前

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    3 か月前

    担当の志水様には、迅速丁寧な対応をして頂き感謝しております。

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    この度は本当にありがとうございました。

    1 か月前

    小林さんにマンション購入をご担当いただきました。

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    担当の方ご自身も実際に住宅を購入されていて、年齢も近かったことから、実体験を踏まえたお話やアドバイスも参考になりました。ありがとうございます。