エージェントブログ
AGENT BLOG
公開日:2026年6月11日  藤ノ木 裕

【2026年最新】東京で家を買うなら知っておきたい! 進化する「河川の治水工事」と水害リスクへの備え

こんにちは。REDS(株式会社不動産流通システム)の不動産エージェント、宅建士の藤ノ木 裕です。

東京、神奈川、埼玉、千葉と、関東一円で数多くの不動産取引のお手伝いをさせていただく中で、お客様から特に多くいただくご質問があります。「このエリアの水害リスクは大丈夫でしょうか?」というお声です。

近年、局地的なゲリラ豪雨や大型台風のニュースを目にする機会が増え、マイホーム選びにおいて「ハザードマップ」や「治水対策」への関心は過去最高に高まっています。不動産は大切なお客様の資産であり、ご家族の命を守る場所です。だからこそ、物件の価格や間取りだけでなく、その土地が持つ「防災力」を見極めることが非常に重要になります。

そこで今回は、東京の河川と2026年現在進行形で進んでいる「最新の治水工事」の状況について、不動産取引の最前線に立つエージェントの視点から、分かりやすく解説します。

水害リスク

(画像はイメージです)

東京の地形を知る:武蔵野台地と東京低地の「2つの顔」

東京の水害対策を理解する第一歩は、東京の地形が大きく2つに分かれていることを知ることです。西側の「武蔵野台地(山の手)」と、東側の「東京低地(下町)」では、そもそも想定される水害の性質が異なります。

エリア 武蔵野台地
(山の手エリア)
東京低地
(下町エリア)
主な該当地域 世田谷区、目黒区、中野区など 江東区、江戸川区、墨田区など
標高・地勢の特徴 比較的標高が高いが、アスファルトが多く雨水が染み込みにくい 荒川・江戸川沿い。地盤沈下等の影響で海面より低い場所もある
想定される主な水害リスク 内水氾濫(ないすいはんらん)
下水や中小河川の処理能力を超えて街に水があふれる
外水氾濫(がいすいはんらん)・高潮
大河川の決壊や、東京湾からの高潮による大規模浸水

 
このように、エリアによってリスクの種類が異なるため、東京都や国はそれぞれに全く違うアプローチで巨大な治水工事を行っています。

山の手の資産価値を守る地下の要塞「広域調節池」

住宅地が密集する都心部では、川幅を広げるような大規模な護岸工事は用地買収の観点から現実的ではありません。そこで現在、東京都が総力を挙げて進めているのが、道路の地下数十メートルに巨大なトンネルを掘り、洪水のピーク時だけ川の水を逃がす「地下調節池」の整備です。

皆様が普段車で走っている環状七号線などの地下には、すでに巨大な空間が広がっています。「神田川・環状七号線地下調節池」はすでに稼働しており、これまで何度も周辺地域の浸水被害を防いできました。

そして2026年現在、この地下トンネルはさらに進化を遂げています。単独の調節池として機能するだけでなく、石神井川や白子川など、他の河川の調節池と地下深くで連結させる「ネットワーク化」の工事が急ピッチで進んでいるのです。これにより、ある地域に極端な豪雨が降っても、地下ネットワークを通じて水に余裕のある別の調節池へ洪水を融通することが可能になります。

目黒川流域などでも新たな地下調節池の計画が進んでおり、東京都は2035年度までに都内全域の調節池の容量を約365万㎥(東京ドーム約3杯分)まで拡大する計画です。こうした目に見えない地下インフラの進化が、都心の不動産の資産価値を力強く支えています。

東部低地帯を守る「高規格堤防」と「スーパー地下放水路」

東部低地帯における治水対策は、まさに国家規模の巨大プロジェクトです。万が一このエリアが浸水すれば、地下鉄などの都市機能が長期間まひしてしまうため、何重もの防衛線が張られています。

進化する「高規格堤防(スーパー堤防)」

現在進められている代表的な工事が、荒川や江戸川などの大河川における「高規格堤防(スーパー堤防)」の整備です。これは単にコンクリートの壁を高くするのではなく、堤防の幅を市街地側に向かってなだらかに広げ、万が一水が溢れても堤防が決壊しないようにする究極の対策です。

高規格堤防の整備には広大な土地が必要となるため、沿川の土地区画整理や、大規模なタワーマンション等の再開発事業と一体となって、数十年単位の長期計画で街づくりとともに進行しています。品川区や湾岸エリアなどの高額物件をご案内する際も、こうした強固な防潮堤や堤防の存在が、お客様の安心材料の一つとなっています。

世界に誇る「首都圏外郭放水路」

忘れてはならないのが埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」です。中川や綾瀬川などの水を地下に取り込み、巨大な地下神殿のような空間を経て江戸川へ排水する世界最大級の施設であり、東京東部・埼玉エリアの水害リスクを劇的に低減させています。

気候変動への挑戦:2026年現在の新たな基準

インフラ整備が着実に進む一方で、私たちは「数十年に一度」と言われた規模の豪雨が毎年のように降る時代を生きています。これに対応するため、行政や建築基準もアップデートされています。

東京都は近年「東京都豪雨対策基本方針」を改定しました。これまで都心部では「1時間に75ミリ」の雨を想定して下水道などの整備が進められてきましたが、気候変動を見据えて、この設計基準となる目標降雨量を「1時間に85ミリ相当」へと引き上げました。

現在新築されているマンションや戸建て住宅は、この厳しい新基準を意識した都市計画の中で開発されています。また国交省を中心に、川の整備だけでなく、街全体で雨水を一時的に貯留・浸透させる「流域治水」という考え方がスタンダードになりつつあります。物件の敷地内に雨水貯留施設が設けられたり、透水性の高い舗装が採用されたりなど、不動産そのものの防災機能も日々アップデートされています。

最後に:不動産選びにおける「水害リスク」との向き合い方

ここまで、東京の強固な治水インフラについてお話ししてきましたが、どんなに素晴らしい施設にも「想定外」や「限界」は存在します。

だからこそ、不動産をご購入される際は、我々のような宅地建物取引士からご契約前に行う「重要事項説明」にて、対象物件の水害ハザードマップ(洪水・内水・高潮)を必ずご確認いただきます。

しかし、ハザードマップで色が塗られているからといって、直ちにその物件をあきらめる必要はありません。大切なのは、以下の3点を総合的に判断することです。

  1. その街がどのような治水対策を行っているか
  2. 建物の構造(マンションの高層階への設備配置や、戸建ての止水板設置など)でどうカバーできるか
  3. いかに早く安全な場所へ避難するルートが確保されているか

私たちREDSでは、物件の良い部分だけでなく、こうした災害リスクや地域の治水状況などのネガティブな情報も含めて、透明性の高いデータを基にお客様へ正直にお伝えすることをポリシーとしております。

最新の治水インフラに守られた安全性と、ご自身のライフスタイルに合った素晴らしい住環境。その両方を兼ね備えたベストな物件を適正な価格で見つけるために、引き続き全力でサポートさせていただきます。

不動産のご売却・ご購入に関するご相談は、ぜひお気軽にお声がけください。

 

記事を執筆したエージェント

藤ノ木 裕

回答数 11

宅建士・リフォームスタイリスト

プロフィールページへ
このエージェントに相談する

REDSではすべてのお客様に、
Googleクチコミの投稿を
お願いしています。

※2026年07月19日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2026年07月19日現在 本社・首都圏営業所の数値

  • 平均評価
    5.0
  • 投稿数
    258

    1 か月前

    柳澤さんと出会えて、私は幸せ者でした。中古マンションを購入するにあたり、仲介手数料が半額?全額無料?、正直、どんなカラクリ?他の項目で請求される?なんて思ったのは事実ですが、柳澤さんと電話でご相談した数時間後には、新宿本社で面談。すべての不安を、払拭して頂いたのが柳澤さん。柳澤さんだっからこそ、話を前進させようと思いました。
    柳澤さんは、仕事を楽しまれています、だから、安心して任せられる。とにかく、レスポンスは早い、的確で分かりやすい。
    余計経費は使わない、手数料は片方から貰う、それによって半額や全額無料、素晴らしい経営方針だと思います、間違いなく大成長されると思います。
    柳澤さんとREDSさんとのご縁に感謝、本当にお世話になりました。また、何かの際にはご相談させて貰います、そして、周りの仲間に強く紹介しておきます。

    3 週間前

    中古マンションの売却でお世話になりました。
    担当の志水様は、ベテランならではの豊富な知識で市場動向や適正価格を丁寧に解説してくださり、終始納得感を持って進めることができました。
    何より素晴らしいと感じたのは、情報の囲い込み等を一切行わないという徹底した透明性です。この誠実な姿勢と親身な対応に、人間としても深い信頼を置くことができました。
    結果として非常に満足のいく売却ができ、今後も購入の機会があればぜひ志水様にお願いしたいと考えています。知人にも自信を持って紹介できる不動産会社様です。

    3 か月前

    REDSは、自分でSUUMOなどを使って物件検索ができる人にはおすすめだと感じました。
    他の不動産会社にも行きましたが、こちらの希望に寄り添うというより、不動産会社側が売りたい物件を勧められているように感じることもありました。

    その点、REDSは自分で見つけた物件を軸に進めやすいのがよかったです。
    一方で、自分が望む物件像がまだ明確でない人や、うまく検索できない人にとっては、REDSだけで良い物件に出会うのは少し難しいかもしれません。

    ただ、そういう場合でも、結局は良い不動産会社や担当者に出会えないと希望の物件にはたどり着きにくいと思います。
    安い買い物ではないので、まずは自分でもいろいろな物件を見て勉強し、ある程度判断できる状態になってから動くのが大切だと感じました。

    担当の山崎一さん対応がスムーズで、とても安心感がありました。こちらが気になることや質問にも毎回正確に答えていただけただけでなく、自分では気づいていなかった点まで補足して教えてくださり、終始安心してお任せできました。

    4 か月前

    新しい自宅の購入でお世話になりました。仲介手数料が無料だったのが素晴らしいです。担当の方(中石さん)の知識も豊富で、返事も迅速、物件購入に際してゴリ押しもなく、気になる物件についてフラットなご意見をいただけたのが性に合っていました。おすすめです。

    3 か月前

    木村さんに中古マンション購入のサポートをしていただきました。
    内見から住宅ローンの選定、契約まで幅広くご対応いただき、大変助かりました。

    特にメールのレスポンスが非常に早く、常に安心してやり取りができた点が印象的です。

    また、引き渡し後にもいくつかご相談させていただきましたが、引き渡しが終わった後も変わらず丁寧にご対応いただき、信頼できる方だと感じました。

    今後、もし購入や売却の機会があれば、ぜひまた木村さんにお願いしたいと思いますし、他の方にも自信を持っておすすめできる方です。