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最終更新日:2025年9月4日
公開日:2024年7月17日  REDS編集部

不動産売買にはつきものの「契約不適合責任」。買主が売主に行使できる5つの方法とは

「不動産売買契約書」には、「契約不適合による修補請求等」の条項があります。こちらについて説明します。

契約不適合責任

契約不適合責任とは?

契約不適合責任とは債務不履行責任のひとつであり、売却不動産の種類・品質・数量などが契約内容と合っていなかった場合に、買主に対して売主が負う責任のことです。

2020年4月1日に改正民法が施行され、それまで「瑕疵担保責任」と呼ばれていたものに代わって登場したのが「契約不適合責任」です。

不動産の売主や業務などを請け負う人は、不動産売買契約や請負契約の内容に合ったものを、買主など注文をした人に引き渡す義務を負っています。

契約不適合責任により、これらの契約において売主や請負人が相手側に引き渡したものが、その種類や品質、数や量について「契約内容に適合していない」と判断された場合(いわゆる債務不履行になった場合)売主や請負人は相手に対して責任を負わなくてはいけなくなります。

よくあるのが、シロアリの食害により基礎が腐朽している住宅を気付かずにそのまま売却してしまうパターンです。瑕疵として買主へ通知することなく契約を締結し、買主が入居後に気付いた場合、契約不適合であるとして売主の責任を問われるリスクがあります。他にも、付帯する設備の故障、配管の経年劣化による漏水・水道トラブルなども契約不適合責任を問われやすい箇所です。

不動産を売買する時に、売り物として問題ないかは、売主・買主双方にとって重要な問題です。不動産に何らかの瑕疵が発覚した際、責任の所在を明白にするために存在するのが契約不適合責任です。

あまりなじみのない言葉かもしれませんが、不動産を売買するにあたって売主買主ともに契約不適合責任の理解をしておくことは大切です。売主は瑕疵の内容についても契約書に明記する必要があります。例えば、雨漏りのある物件であれば、売買契約書にその事実を記載しておくことで、契約不適合責任を回避できます。

中古戸建て・土地・中古マンションの場合

契約不適合についての規定は以下のように書かれています。

  (契約不適合による修補請求等)

1 売主は、買主に対し、引き渡された土地及び建物が品質に関して契約の内容に適合しないもの(以下「契約不適合」という。)であるときは、引渡完了日から3か月以内に通知を受けたものに限り、契約不適合責任を負う。

2 売主が負う前項の契約不適合責任の内容は、修補に限るものとし、買主は、売主に対し、前項の契約不適合について、修補の請求以外に、本契約の無効、解除、売買代金の減額または損害賠償の請求をすることはできないものとする。また、売主は、買主に不相当な負担を課すものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による修補をすることができる。

引渡し完了から3か月以内の通知が必要

売主は、買主に対し、引き渡された土地および建物が品質に関して契約の内容に適合しないもの(契約不適合)であるときは、引渡完了日から3か月以内に通知を受けたものにかぎり、契約不適合責任を負います。ただし、建物については次の場合のみ責任を負います。

  1. 雨水の浸入を防止する部分の雨漏り
  2. 建物の構造耐力上主要な部分の腐食
  3. シロアリの害
  4. 給排水管(敷地内埋設給排水管を含みます)・排水桝の故障

売主が、買主に対し負う前項の契約不適合責任の内容は、修補に限るものとし、買主は、売主に対し、前項の契約不適合について、修補の請求以外に、本契約の無効の主張、本契約の解除、売買代金の減額請求および損害賠償の請求をすることはできません。

ただし、前項の土地の契約不適合により本契約を締結した目的が達せられないときは、買主は、売主に対し、本契約を解除することができます。

買主は、売主に対し、本物件について第1項の契約不適合を発見したとき、すみやかに通知して、修補に急を要する場合を除いて立ち会う機会を与えなければなりません。

売主は、買主に対し、本契約締結時に第1項の契約不適合を知らなくても、本条の責任を負いますが、買主が本契約締結時に第1項の契約不適合を知っていたときは、売主は本条の責任を負いません。

契約不適合責任に追加された2つの権利

契約不適合責任では、履行の追完請求権と代金の減額請求権が新たに追加されました。履行の追完とは、契約と合っていない箇所に対して、契約内容と適合するよう履行を求める権利を指します。

買主は不動産の瑕疵を発見してから、まず売主に対して履行の追完を催告し、追完されない場合に代金減額請求をおこなえるようになります。

買主が請求できる5つの請求方法

売買契約の目的物(不動産)に欠陥がある場合、買主が売主に対して行使できる方法は5つあります。

  1. 追完請求
  2. 代金減額請求
  3. 催告解除
  4. 無催告解除
  5. 損害賠償請求

それぞれ解説します。

1.追完請求

追完請求は「直してください」という請求です。

買主は売主に対して、契約内容に適合するように、目的物の修補請求(売主による建物や設備の修繕)が可能です。それ以外に、代替物の引き渡し請求や不足分の引き渡し請求の権利があり、原則として買主がどの追完請求権を行使するかを自由に選べます。

しかし、買主が自由に選べた場合、売主が大きな負担を強いられ、厳しい状況に立たされるケースが多くなります。したがって実際のケースでは、給排水管の故障や屋根の雨漏りなど建物や設備の修補対応を売主が選択し、追完することも認められています。

2.代金減額請求

代金減額請求とは、名前のとおり、売買価格を減額する請求です。

買主が売主に対して、相当な期間を定めて追完請求の催告を行ったものの、期間内に売主が履行の追完をおこなわなかった場合に、代金減額請求が認められます。基本的には追完請求をしたのちに請求できる権利ですが、追完できないことが明らかであれば、即時に代金減額請求することも可能です。

3.催告解除

催告解除とは、追完請求をしたにもかかわらず、売主が応じない場合に買主が催告(相手側に対し一定行為を請求すること)して契約解除をすることです。

買主が売主に対して、相当な期間を定めて追完請求を催告したものの、期間内に売主が履行の追完を行わなかった場合に、契約を解除することも可能です。ただし、売主の債務不履行が社会通念上軽微であるとされた場合、解除は認められないことがあります。

4.無催告解除

無催告解除とは、追完請求をしたにもかかわらず、売主が応じない場合に買主が催告することなく契約解除をすることです。

契約不適合の内容によっては、買主が契約の目的を達成できないことがあります。その場合、買主は催告せずに契約解除できる無催告解除の権利が認められます。また、売主が債務のすべてを履行できない場合や、履行することを明確に拒否している場合などでも、催告せずに契約解除することが可能です。

5.損害賠償

契約不適合責任では、売主が故意に隠した不具合や、売主の過失で生じた損害でない限り、買主は損害賠償請求をすることができません。

契約不適合によって買主に損害が生じた際に、他の請求権と併用して損害賠償を請求できます。たとえば、雨漏りによって家財が腐ってしまったケースの場合、雨漏りを修繕するよう履行の追完を請求したうえで、家財や設備の腐食などに対する損害賠償を請求できる可能性があります。

免責特約は売主と買主双方の同意があれば有効

契約不適合責任がしばしば発生する不動産売買では、住宅の設備を契約不適合責任の対象外とする(免責する)ことを契約書に書いておくことも大切です。

なぜなら、中古住宅は住宅設備に何らかの故障や不具合があることが一般的であり、設備まで厳密に契約不適合責任を適用させてしまうと取引自体がスムーズにいかなくなることが想定されるからです。

中でも水道設備・衛生・換気・冷暖房・電気配線・照明などの設備は築年数とともに劣化していることが多くなります。

そのほか屋根の雨漏りや断熱材の劣化、事故などの心理的瑕疵の告知の有無などもよくトラブルの要因になります。

売主と買主、双方の同意があれば、責任を免除する特約(免責特約)は有効になりますが、免責特約を記載した契約書を交わしてしまうと、無効にできなくなるため、買主は特に注意が必要です。

購入する側は、特約の内容や免責事項に関して容認できるかを判断したうえで、契約をおこなうことが大切です。

売主様側にも買主様側にも損失が出ないように取引をすすめたいと思います。

 

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川口 吉彦(宅建士・リフォームスタイリスト)

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※2025年12月14日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    163

    1 週間前

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    3 週間前

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    1 か月前

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    2 週間前

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    2 週間前

    担当は志水さんでした。
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