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公開日:2024年4月1日

木造戸建ての屋根や壁にどんな耐震補強をすればいいのか

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こんにちは、REDSリフォーム、一級建築施工管理技士補の松本信明です。今回は、住宅の耐震補強についてお話しします。

耐震補強

能登半島地震ではどんな状態の住宅が倒壊したのか

1月1日に石川能登地方に起きたマグネチュード7.6、最大震度7の地震は、その後も強い揺れが広範囲にわたって観測されています。また、南海トラフ周辺では今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率が70〜80%程度とされており、地震に対する警戒が必要といわれています。

今回の石川県能登地震で倒壊した家屋が多くありましたが、どのような家が主に倒壊したか、以下のようなことがわかりました。

  • 重い屋根材:現地で使われていた「能登瓦」は非常に重く、多くの家屋の倒壊に影響を与えたとされています。重い屋根材は、地震の際に建物に大きな負荷をかけるため、倒壊のリスクを高めます。
  • 壁の少なさ:昔ながらの木造家屋では壁が少なく、構造的な弱点となり、倒壊につながった可能性があります。
  • 旧耐震基準の建物:旧耐震基準に基づいて建てられた建物は、新しい耐震基準に比べて耐震性が低いため、地震による倒壊のリスクが高まります。

これらの特徴は、耐震補強の必要性を示しており、特に重い屋根材の軽量化や構造的な補強が重要な対策となります。地震に強い住宅への改修や新築を検討する際には、これらの点を考慮することが推奨されます。

木造戸建ての耐震補強の方法

上記を踏まえ、耐震補強について詳しく説明します。木造戸建ての耐震補強には、さまざまな方法があります。主なポイントは以下のとおりです。

  • 基礎の補強:旧耐震基準の家では基礎部分の耐震性能が不足していることが多いため、基礎にひび割れがある場合は補修工事を行い、無筋基礎の場合は基礎コンクリートを増し打ちするなどの方法で補強します。
  • 接合部の補強:柱と土台、柱と梁、柱や横架材と斜めに入る筋交いなどの接合部には、地震の際に大きな力が加わるため、金物を使用して強度を高めることが一般的です。
  • 壁の補強:筋交いや面材による壁の補強で揺れに対する強度を高めることができます。また、耐震タイプの外壁を施工することも効果的です。
  • 屋根の軽量化:屋根は軽い方が全体の耐震性が高まります。瓦屋根の場合は、ガルバリウム鋼鈑などの軽量な屋根材に交換することが推奨されます

耐震補強は家の構造や地盤など、全体のバランスを考慮して行う必要があります。プロの耐震診断を受け、自宅に最適な耐震リフォームを行うことが重要です。また、自治体によっては耐震診断や設計に対する助成金制度があるため、まずはお住まいの市町村の窓口で相談することをお勧めします。

壁の耐震補強に

上記の中で、壁の耐震補強について、以下に主な工法をご紹介します。

  1. 耐力壁の導入:耐力壁(構造用合板)は、水平方向の力に強い壁で、耐震性を高めるために使用されます。耐力壁は、家全体に均等に配置することで、横揺れに対する抵抗力を高めます。
  2. 筋交い(すじかい):柱と柱の間に斜めに構造材を設置し、ゆがみを抑える工法です。圧縮力と引っ張り力に対応するため、厚さや接合方法に注意が必要です。
  3. 接合金物の使用:壁の接合部分に金物を使用して補強し、耐震性を向上させます。金物は、釘打ちだけでは不十分な接合部の強度を高めるために役立ちます。
  4. SRF工法:壁にポリエステル繊維のテープを貼り、釘を増し打ちすることで、耐力壁の強度を大幅に向上させる方法です。激しい揺れで釘が曲がっても、完全に引き抜けるまでの耐力と靭性を提供します。

SRF工法というあまり聞きなれない工法も近年よく耳にします。筋交いとSRF工法は、耐震補強の方法として共通する目的を持ちながらも、そのアプローチにおいて異なります。以下に主な違いを説明します。

筋交い
木造建築における伝統的な耐震補強方法です。柱と柱の間に斜めに補強材を入れ、建物のゆがみを抑えることで構造の強度を増します。地震による横揺れや強風による揺れなど、水平方向から加わる力に対抗するために使用されます。木材や鉄筋などの硬い材料で作られ、建物の骨組みに直接取り付けられます。
SRF工法

SRF工法は、しなやかで強靭なポリエステル繊維製のベルトやシートを使用する現代的な耐震補強方法で、柱や壁、梁、接合部などにポリエステル繊維製のベルトをウレタン系の高弾性接着剤で貼り付け、巻き付けることで収震補強します。

SRF工法は、大きな地震が発生しても建物を支え続け、建物を壊させない復元力があります。施工は比較的簡単で、大きな機材や特殊な工具を必要とせず、工事費も工期も節約できます。

これらの方法は、それぞれの建物の構造や既存の耐震性能に応じて選択され、専門家による適切な診断と工事が必要です。

耐震工事の流れ

耐震工事はどんな流れで行われるのでしょうか。住みながらできるものなのか不安な方もいるでしょう。結論から言うと、木造戸建ての耐震補強工事は、工事の内容や規模によっては住みながら行うことが可能です。以下に、住みながら耐震補強を行う際のポイントをまとめました。

  • 耐震診断:まずは専門家による耐震診断を受け、家の現状と耐震補強の必要性を把握します。
  • 工事の内容:補強が必要な箇所や工事の規模によって、住みながらの工事が可能かどうかが決まります。例えば、壁の耐震補強や接合部の補強など、部分的な工事であれば住みながらの工事が可能です。
  • 生活への影響:工事中は騒音やほこりが発生するため、生活スペースの確保や工事音への対策が必要です。
  • 安全性の確保:工事中も家の安全性を確保するため、プロの業者としっかりと計画を立てることが重要です。

住みながらの耐震補強工事は、一部の工事に制限がある場合もありますので、専門家と相談しながら最適なプランを立てることをお勧めします。

 

この記事を執筆した
エージェントプロフィール

松本 信明

現場経験41年多種多様な工事お受けします。

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