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公開日:2024年11月24日  水谷 純子

「照明計画」をご存じですか? 照明器具の配置や種類、ポイントを解説

こんにちは、REDSリフォーム宅建士の水谷純子です。

空間の用途や広さ、方角などに合わせて、照明の配置や光量をプランニングすることを「照明計画」といいます。これにより、空間の雰囲気や機能性を最大限に引き出すことができます。

照明計画は、単に部屋を明るくするだけでなく、空間の雰囲気や機能性を大きく左右する重要な要素です。私たちの生活空間において欠かせない照明計画について、照明器具の種類とそのデザインや配置の仕方、さらに照明計画の注意点を織り交ぜながら、2回に分けて解説します。

照明

(画像はイメージです)

照明器具の種類

照明器具にはどんな種類があるのでしょうか。主なものを6つ紹介します。

シーリングライト

天井に取り付ける一般的な照明器具で、部屋全体を均一に照らします。リビングルームや寝室、キッチンなど、広い範囲を明るくするのに適しています。

ペンダントライト

吊り下げ型の照明で、デザイン性が高く、空間のアクセントになります。ダイニングテーブルやカウンターの上、リビングルームの一部など、特定のエリアを強調するのに適しています。

フロアランプ

床に置くスタンド型の照明で、移動が容易です。リビングルームや寝室の補助照明として使用され、読書やリラックスのための柔らかい光を出します。

テーブルランプ

テーブルやデスクの上に置く小型の照明器具です。ベッドサイドやデスクの補助照明として使用され、集中作業や読書に適しています。

スポットライト

特定の場所を強調するための照明で、角度を調整できます。アート作品やディスプレイ、キッチンの作業エリアなど、特定の対象を照らすのに適しています。

LEDストリップライト

柔軟性があり、さまざまな場所に取り付け可能な細長い照明です。間接照明として、棚やキャビネットの下、天井の隅などに使用されます。

照明計画のポイント

照明計画にはどんなことに注意すればいいのでしょうか。主なポイントを3つ紹介します。 

多灯分散型照明の導入

多灯分散型照明とは、主照明、補助照明、アクセント照明を組み合わせて、空間に深みと立体感を持たせる方法です。例えば、リビングルームではシーリングライトを主照明として使用し、フロアランプやテーブルランプを補助照明として配置します。さらに、スポットライトを使ってアート作品を強調することで、アクセント照明を加えます。

照明器具のデザインと配置

照明器具のデザインは、インテリア全体のスタイルに調和させることが重要です。モダンな空間にはシンプルで洗練されたデザインの照明器具が、クラシックな空間には装飾的なデザインの照明器具が適しています。また、照明器具の配置も重要で、光が均一に広がるように計画します。

照明方式の選定

照明方式には、全体照明、局部照明、局部的全般照明、タスクアンビエント照明があります。これらを適切に組み合わせることで、快適な照明環境を作り出します。

全体照明

全体照明(全般照明)とは、部屋全体を均一に明るくする照明方式のことです。これは、特定の場所だけでなく、空間全体を均等に照らすことを目的としています。シーリングライト、乳白色のカバーが付いた照明器具などが使われます。

局部照明

局部照明とは、作業エリアなど特定の狭い範囲を明るく照らしたり強調したりする照明方式のことです。キッチンのカウンターライト、デスクランプ、スポットライトなどが使われます。

局部的全般照明

局部的全般照明とは、特定の作業面や対象物を明るく照らすことで、結果的に部屋全体の照明を兼ねる方式です。テーブルを明るくしながら部屋全体も照らします。リラックスできる雰囲気を作り出すために使用されます。LEDストリップライト、フロアランプ、ペンダントライトなどが使われます。

タスクアンビエント照明

タスクアンビエント照明とは、作業する場所(タスク)と周囲の環境(アンビエント)をそれぞれ適切に照らす照明方式です。特定の作業エリアに必要な明るさを確保しつつ、空間全体の雰囲気を整えることを目的としています。

具体的には、デスクランプやスポットライトで作業面を明るくする一方で、間接照明や天井照明で部屋全体の明るさを調整します。これにより、エネルギー効率を高めながら、快適な作業環境を提供することができます。

部屋別の照明計画

部屋別の照明計画は、各部屋の用途や雰囲気に合わせて異なる照明を選ぶことが重要です。以下に、代表的な部屋ごとの照明計画のポイントをまとめました。

リビング

●主照明:シーリングライトやダウンライトを使用して、部屋全体を均一に明るくします。
〇補助照明:フロアスタンドやスポットライトを追加して、読書やリラックスするためのエリアを強調します。

リビングはTVを見る、読書をする、歓談する、接客、仕事など生活行為がさまざまであるため多灯分散型照明がおすすめです。多灯分散型照明とは、複数の低ワット数の照明器具を部屋全体に分散して配置する照明方式です。これにより、必要な場所だけを効率的に照らし、エネルギー消費を抑えながら快適な光環境を作り出すことができます。

ダイニング

●テーブル照明:ペンダントライトをテーブルの上に設置し、食事の際に料理を美味しく見せる演色性の高い照明を用います。ペンダントライトの取り付けの高さは食卓より600~800mmの位置に器具の下端が来るように計画するのが一般的です。
〇補助照明:スポットライトや壁付けのブラケットライトで、空間にアクセントを加えます。

キッチン

●作業照明:天井のシーリングライトやダウンライトで全体を明るくし、カウンターやコンロ周りには手元灯を設置します。

寝室

●主照明:調光機能付きのシーリングライトやダウンライトを使用し、必要に応じて明るさを調整します。
〇補助照明:ベッドサイドにテーブルランプやフットライトを設置し、リラックスできる温かみのある光を使用します。

子供部屋

●主照明:部屋全体を明るくするシーリングライトを使用し、勉強や遊びに適した明るさを確保します。
〇補助照明:デスクランプやナイトライトを追加し、必要に応じて光の強さを調整します。

まとめ

各部屋の照明計画は、空間の雰囲気や機能性を大きく左右する重要な要素です。リビングルームのリラックスできる照明から、キッチンの作業効率を高める明るい照明、寝室の落ち着いた照明まで、それぞれの空間に最適な照明を選ぶことで、生活の質を向上させることができます。

照明計画をしっかりと行うことで、毎日の生活がより快適で豊かなものになります。皆さんも、ぜひ自分のライフスタイルに合った照明計画を立ててみてください。この記事が、皆さんの照明選びの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

この記事を執筆した
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水谷 純子

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※2025年11月09日現在 本社・首都圏営業所の数値

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