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公開日:2023年12月26日  小田 俊介

地震から建物にいる人の命を守る耐震基準について解説

【仲介手数料最大無料】のREDSエージェント、宅建士の小田 俊介(おだ しゅんすけ)です。今回は「耐震基準」について書かせていただこうと思います。そもそも耐震基準とはどのような基準なのでしょうか? また近年よく聞く耐震等級とは何が違うのでしょうか。

耐震基準

耐震基準は家ではなく、命を守るための基準

耐震基準とは、建物が一定の強さの地震に耐えられるよう、建築基準法が定めた最低限クリアすべき基準を指します。耐震基準は年々厳格化されてきており、家を建てるときには最新の建築基準法が定める耐震基準に沿わなければなりません。

耐震基準を定める建築基準法は「国民の生命、健康および財産の保護を図ることを目的とした、最低限の基準」とされています。ここで大切なのは、建築基準法が守ろうとしているのはあくまでも「人間の命や健康、持っている財産」であり、家自体はそれらを守る単なる箱である、ということです。

同様に耐震基準も、大地震が発生したときに即座に家が崩落・倒壊し、命が奪われることがないようにするための基準です。地震に遭っても壊れずに、そのまま住み続けられることを保証するものではありません。その点をまずは理解しておきましょう。

耐震等級は「住宅性能表示制度」により定められる指標

耐震等級とは、「品確法(住宅品質確保促進法)」が定める「住宅性能表示制度」に基づき、地震に対する建物の強度(耐震性)を示す指標の一つです。等級1から等級3までの3段階で表され、現行の耐震基準(2000年基準)で建てられた家は耐震等級1とみなされます。

耐震等級は第三者機関の審査を受けることで認定されます。ただし耐震等級はあくまで任意の制度であるため、必ずしも認定を受ける必要はありません。

新耐震基準はいつから適用されているの?

新耐震基準が施行されたのは、1981(昭和56)年6月1日です。1950年に建築基準法が施行された際に制定された耐震基準は、大地震が発生するたびに見直され、これまで1981年と2000年に大きな改正がおこなわれました。

なかでも1978年の宮城県沖地震の甚大な被害を受けて1981年におこなわれた改正は、耐震基準の節目とされています。それに伴い、1981年5月31日までの基準は「旧耐震基準」、同年6月1日以降の耐震基準は「新耐震基準」と呼ばれるようになりました。具体的には、建築確認が完了した日にちが同年5月31日以前であれば旧耐震基準、6月1日以降であれば新耐震基準の家となります。

さらに2000年には、主に木造住宅の耐震性向上を目的に、新耐震基準をさらに強化した現行の耐震基準(2000年基準)が設けられています。

大きな震災が発生すると、住宅にどのような被害があったのか、何が原因だったのかについての調査がおこなわれます。その結果を精査し、どうすればより耐震性が高まるのかを考えることで、改正が繰り返されているのです。

現行の耐震基準(2000年基準)とは?

1995年の阪神・淡路大震災を受け、建築基準法は2000年にさらに大きな改正がおこなわれました。それ以降の耐震基準は、「現行の耐震基準」あるいは「2000年基準」と呼ばれています。今後、家を建てるときには「2000年基準」が適用されます。

現行の耐震基準(2000年基準)では、新耐震基準からさらに規制が強化されています。例えば一次設計では、中程度の地震で柱や梁(はり)など主要構造部に使われる材料の許容応力度(耐えられる力)を超えないよう、計算しなければなりません。

さらに二次設計では、大地震に対して倒壊・崩落しないよう、建物の構造種別や規模別に3つのルートに分けて計算するなど、かなり細かな構造計算が求められるようになりました。そのため現行の耐震基準(2000年基準)で建てられた家は、それまでの新耐震基準で建てられた家よりも、さらに高い耐震性を有しています。

できるだけ耐震性に不安のない家を建てるためにできることは?

現行の耐震基準(2000年基準)で家を建てると高い耐震性を有することがわかりましたが、耐震性をさらに高めるためにほかにできることはあるのでしょうか? 以下に考えてみたことを挙げてみます。

1.地震に強い土地を選ぶ

地震に強い家づくりにおいては、できるだけ地盤が強い土地を選ぶことが最も重要です。土地を購入するときには、自治体が提供しているハザードマップを必ず確認しましょう。

2.土地の歴史を調べる

さらに市役所や図書館で古い地図を見て、その土地が昔どのような場所だったのかを調べるのもおすすめです。例えば土地のある場所が昔は川や谷だったりした場合、地盤が弱い可能性があります。

しかしいくら調べても、それはあくまで推察であり、実際の地盤の強さは土地を購入して調査するまでわかりません。購入した土地や、すでに所有している土地の地盤が弱かった場合でも、現在は杭を打つなどして補強できるので、過度に心配しすぎないようにしましょう。地盤の強い土地を選びたいときには、すでに地盤調査が済んでいる土地を購入するのも方法のひとつです。

まとめ

今回は簡単に耐震基準について解説してきました。今お客様が検討している、土地・戸建・マンション・収益アパートがどのような土地の上に建てられているのか。ひとつひとつ確認していくのはなかなか難しい作業になるでしょう。弊社にお問合せをいただけましたら、どのような土地(場所)なのかというのを簡易調査(ヒアリング)してご納得いただいたうえでお取引を進めることも可能です。

不動産購入は一生に一度の大きなお買い物にもなります。安心・安全にお取引できるよう弊社は全力でサポートさせていただきますので、是非『小田俊介(おだ しゅんすけ)』をご用命くださいませ。

引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

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小田 俊介
(宅建士・リフォームスタイリスト)

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※2025年11月09日現在 本社・首都圏営業所の数値

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