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『正直不動産』ドラマ第4話最速レビュー~ついに登場、「事故物件」。永瀬が語った解決法とは

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公開日:2022年4月26日

ある日突然、うそがつけなくなってしまった不動産仲介会社の営業マンが、独特の商慣習で動く不動産業界で奮闘する姿を描いたNHKドラマ『正直不動産』。第4話が2022年4月26日(火)夜10時に放映されました。

〝うそをもいとわない〟セールストークで売上ナンバーワンの地位を維持する不動産営業マンの永瀬財地(演・山下智久)が〝うそがつけない〟営業マンになった今、どのように家を売っていくのか。話題のドラマ第4話の最速レビューをお届けします。

※REDSは原作漫画『正直不動産』(小学館ビッグコミック連載中)のシナリオ作成に協力し、ドラマ化の際も代表の深谷十三が不動産考証にかかわったほか、REDSエージェントが取材協力をしています。REDS「不動産のリアル」編集部では、どのメディアよりも早く、ドラマの内容紹介のほか、作中で登場した不動産業界の商慣習、不動産売買を考えている方が知っておきたいポイントをプチ解説します。

(不動産のリアル編集部)

マンション

(写真はイメージです)

「事故物件に住みたい」という高齢女性の心中とは

今回の第4話、主人公の永瀬が勤める登坂不動産では「営業強化週間」として郊外の2,800万円の中古マンション12室をいくつ売るかの競争を社員に命じました。

永瀬はさっそく、パソコンで賃貸マンションを仲介した顧客リストの中から、更新日が近い人を探し、営業をかけるつもりです。「マンションを買いませんか?」という電話が不動産会社からかかってくるとき、その裏側はこんなふうになっていることがうかがえるワンシーンです。

すると、賃貸物件を探している松井節子が会社に現れ、永瀬は月下咲良(演・福原遥)とともに接客。節子は「どうしても、ここの102号室が借りたいの!」といいます。正直風に吹かれた永瀬は「ここ、人が死んでいます。ここは事故物件なんです! 老人の孤独死。それでも住みたいですか?」と問いかけます。ところが、返ってきたのは「事故物件だから住みたいのよ」との意外な答えでした。

近年、事故物件は社会問題となっています。また、最近では映画やバラエティの題材にも取り上げられる機会が増えてきました。国土交通省によると、自然死や自宅内での事故死は事故物件にはなりません。ただ、事故死でも亡くなった後に発見が遅れると、事故物件扱いになります。

事故物件になると、特殊清掃に多額の費用がかかる上、物件の価値も大きく下がります。業界では、孤独死で1割減、自死で3割減、殺人で5割減となるのが相場といいます。こうしたリスクの高い一人暮らしの高齢者が賃貸の申し込みを断られることが多く、何カ月も引越しができないという高齢者が増えています。

日本人には昔から「死は忌むべきもの」という感情が強く受け継がれてきました。現代でも、地域によっては葬儀の際に故人の茶碗を割ったり清め塩を使ったりして日常生活と切り離そうとします。警察では遺体のことを「ホトケ」という隠語で扱い、生きている人との区別を明確にしようとします。

こうしたメンタリティで生きる日本人ですから、仲のいい家族の死ならまだしも、赤の他人が死んだ部屋、しかも死んでかなりの時間がたった部屋には拒否反応が出るのは自然なことかもしれません。しかし、社会問題化している現実は、変えていかなくてならないでしょう。

幼稚園はマンション選びのデメリットになる嫌悪施設?

場面が変わって、冒頭で売ることを命じられた2,800万円のマンションの室内をチェックする永瀬と月下。水回りのリフォームや駅から徒歩15分以上あることがデメリットのようです。このほか、近くに幼稚園があり、子供たちが大声で遊んでいるのも永瀬は気になるようでした。

実は、都市部では保育園や幼稚園は、その存在が周囲の人から嫌われる「嫌悪施設」に数えられることがあります。嫌悪施設はたとえば原子力関連施設や廃棄物処理場、火葬場、軍事基地、刑務所、ガスタンクなどがあります。対象は時代性や主観によるため、一律ではありません。ただ、こうした施設は地価を下げる要因でもあり、不動産会社は契約前の重要事項説明で注意喚起する必要があります。

働く女性が増える現在、「保育所が足りない」と叫ばれる中で、保育園や幼稚園が嫌悪施設に数えられることは、前述の事故物件と同様、現代社会のひずみともいえそうです。

人気物件を装うために役者を仕込んで芝居を打つ成績トップの桐山

永瀬が幼稚園のことを月下に説明しようとしたとき、このマンションの仲介を任されたミネルヴァ不動産の花澤涼子(演・倉科カナ)と西岡将生(演・伊藤あさひ)と初対面します。花澤は永瀬に「相当あくどい手口を使うんですってね。カモを見つけたら、うそを並べて強引に契約を結んで囲い込み、販売活動しているふりをして徹底的に干す。客がじれたら、価格を下げるだけ下げさせて、売りさばく」と先制パンチをぶちかましてきました。

このセリフだけでも不動産業界で使われている用語がいっぱいです。「干す」とは、売却物件として広告を出してはいるのに、いつまでたっても購入相手が決まらないように操作すること。売却活動を怠り、購入の申し込みがあってもブロックまでして、徹底的に野ざらしにすることを指します。

そうやって売れない理由を価格のせいにして「お客さん、この売却価格では難しいです。200万円くらい下げましょう」と説得して売却価格を下げさせます。悪徳業者になると、さらに塩漬けにし「買い取り保証がありますが、どうしますか」とささやいてくるので、売却価格はさらにその7割程度になってしまいます。

最近は少なくなったが「あんこ業者」と呼ばれる人たちがいる

場面が変わり、冒頭のマンションの購入希望者が現れました。バーテンダーの坂本謙介です。職業柄、昼夜逆転生活の坂本にとって、駅から遠いことは問題ではありません。しかし、ここでまた正直風に吹かれた永瀬は「実はこのマンションの近くに幼稚園があるんです。坂本さんがお休みになる時間はお子さんたちが鬼ごっこやかくれんぼやらで、それはそれはにぎやかでして」と口走り、契約をフイにしてしまいます。

一方、もう2部屋目の商談をしている桐山貴久(演・市原隼人)。売り手と買い手の間にいるのが業界では「あんこ業者」呼ばれる、いわば不動産会社の営業マンの別部隊です。あんこ業者を使うメリットは、営業マンが自分1人で動くよりもより早く売れる可能性が高まることです。一方、あんこ業者はとにかく売り急ぐ傾向にあるため、物件のメリットばかりを強調してトラブルの元になることが多いとされます。

案の定、桐山のあんこ業者は最寄り駅からの距離や築年数を伝えていませんでした。客は怒って帰ろうとしますが、桐山はあんこ業者を悪者にしながら、自分たちはメリットとデメリットをきちんと説明する会社であると強調し、見事に契約を獲得します。

最近ではこのようなあんこ業者が出てくる取引は少なくなりましたが、取引の現場で突然伝えられて焦らないよう、念のために確認してみることをお勧めします。

ライバル会社を妨害するためにマンションを「事故物件」にする

その後永瀬は、マンションを購入しようと新たに現れた田之上明・美沙夫妻の接客を担当します。デメリットにケチをつける明。そこでまた正直風に吹かれた永瀬は例のごとくまくし立てます。「不動産を選ぶ際の極意はあきらめること。妥協すること。完璧な物件など存在しないのですから」「『何を捨てるかで誇りが問われ、何を守るかで愛情が問われる』とあのスティーブ・ジョブズも言っています」。

夫妻から好感触を得た永瀬ですが、日が変わり、再訪してきた夫妻にいきなり問い詰められます。「事故物件だったんですよね? 人が死んでるじゃないか!」。そう言われ、あっけにとられる永瀬でしたが、話を聞いてみると、物件の見学に訪れた夫妻にミネルヴァ不動産の西岡が「以前、練炭自殺がありました」と事故物件サイトを見せながら説明したそうです。

しかし、サイトに書き込まれた日付と時間は、見学に行ったタイミングとぴったり重なりました。「おそらく西岡が書き込んだ」とする永瀬ですが、なぜそんなに詳しいのかを問われたとき、また正直風が吹き「私も以前、よく使っていたテクニックですから」と言ってしまい、またもやこの夫妻を怒って帰らせてしまいました。

永瀬は顧客名簿を見て何かに気がつき、月下とともにミネルヴァ不動産に乗り込みます。ミネルヴァ不動産の花澤と西岡に対峙する永瀬は事故物件サイトへの書き込みを追及。西岡はあっさり認めますが、それは会社ぐるみではないという主張につなげてきます。

しかし永瀬は「うちで成約寸前だった物件のキャンセルが相次いでいる。原因を確認したら『事故物件とは知らなかった』というものが多かった。同じ手口を使ったんじゃないですか?」とガン詰めし、さらに「あなたたちみたいな悪徳不動産のせいで、まっとうに商売をしている世の多くの不動産屋が大迷惑を被っているんですよ」とたんかを切ります。しかし、花澤に「あなた、さんざんうそをついて営業してきたんでしょう? それを棚に上げて自分をまっとうなんてよく言えますね」と返され、黙り込んでしまいます。

事故物件化を防ぐ工夫をすればビジネスチャンス!

相変わらずマンションが売れずに困っている永瀬。そこに事故物件を探している松井節子がやってきます。どうしても事故物件に住みたい、という松井に永瀬はミネルヴァ不動産のスパイでないかと疑います。ところが、松井が事故物件を探す理由は別にありました。1年前に亡くなった夫が3回目の月命日に枕元に現れたものの、それから出てこなくなった。お化けが出る事故物件に住めば出てきやすいかも、と言うのです。

そこで永瀬に風が吹き、部屋探しに一肌脱ぐことになります。月下が古い資料をあさり、ついに最適の事故物件を見つけ出しました。現地に行き、オーナーに話を聞くと、事故物件サイトにうそを書かれて困っているといいます。そこで松井を紹介することを告げると「勘弁してよ。本当の事故物件になったらどうするんですか」とオーナー。そこに風が吹き、永瀬節の開始です。

「これからの時代、急速に高齢化が進みます。それでも65歳以上の方に部屋を貸さないつもりですか?」「今は人感センサーなどで人の動きを察知し、住人の異変を早期発見できるシステムがあります。そういった機器を導入し、いっそ高齢者向けのマンションとしてリノベーションすれば、間違いなく需要はあります。ビジネスチャンスととらえるべきです。入居者も弊社が責任を持って見つけてきます」

この言葉が効いて、無事に松井節子は入居OKに。すると松井は息子夫婦を紹介してくれ、条件が合致したため、マンションの購入にもつながったのでした。さらに、一度は永瀬の言葉に怒って帰った田之上夫妻も包み隠さずに話したことを評価し、営業強化週間が終わるギリギリに契約してくれた、という結末でした。

営業強化週間のトップ争いは桐山に敗北しましたが、松井節子に「ありがとうね」と感謝され、「会社にも貢献できて、お客にも喜んでもらえた。なんなんだ、この気持ちは。そうか、オレは嬉しいんだ」「もしかしたら、うそをつかなくても成績を残せるのかもしれない……。正直でもやっていけるのかもしれない」とつぶやきます。

「正直不動産」の強さに気づいた永瀬ですが、今後どんな展開が待ち受けているのでしょうか。回を追うごとに話題になるこのドラマ、次回も見逃せません。

(不動産のリアル編集部)

 

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