5月26日(金)21時から、日本テレビ系2時間ドラマ「帰ってきた家売るオンナ」が放映されました。2016年7月期に人気を博した連続ドラマ「家売るオンナ」の続編となるスペシャルドラマです。

前作は、主人公の三軒家万智(北川景子)が、テーコー不動産新宿営業所の営業チーフとして奇想天外ながらもお客さんの心をわし掴みにする方法で家を売りまくる、痛快お仕事ドラマでした。

今回は、「前作から2年後、会社を辞め独立した万智が、期間限定の助っ人として再び新宿営業所に戻ってくる」という設定です。今作でもどんな方法で家を販売していくのか、ワクワクしながらテレビに釘付けでした。

赤ちゃんをかかえる三軒家万智

次々と成約する万智―手法にはツッコミどころ満載(笑)

万智の部下で彼女を慕っていた庭野(工藤阿須加)は、同行した万智に自分の成長ぶりを見せたいと、張り切ります。

とても清潔好きなご夫婦の内覧立会でのこと。庭野は、前日にクリーニング済み・フローリングは抗菌加工・窓にはエアーフィルター設置・ディスポーザー完備の住宅を紹介。お客様も満足げに、申し込み書類に記入寸前です。

ところがその寸前に、奥様から悲鳴と共に「こんな家は買えない」とクレームが。トイレ内に手を洗う場所がないので、ドアノブにばい菌が付いてしまい触れなくなる、というのです。トイレのすぐ外には洗面台があるのだから、そこまで神経質にならなくても……と思わず本音を口に出し、庭野はますます窮地に陥ります。

そこで万智は「トイレの問題が解決されれば、買っていただけますね」と一言。早速、内装業者にドアノブをもう1つトイレに付けさせてしまったのです。

「清潔な手専用」のドアノブと「使用後専用」のドアノブで使い分ければ問題解決、というわけです。それで一軒、売れちゃいました。

……いやいや、さすがに無いです、それは。

不動産会社の一存で、勝手に内装仕様は変更できませんって。今時、当日すぐに内装業者だって来てくれません。もしそれでも買ってもらえなければ、売主さんは激怒します。器物損壊罪で訴えられても仕方ありません。トイレのドア1枚、全面交換要求されます。普通の会社はそんなリスクは負えません。ドラマの中だけのお話です。

さらに万智は売りまくります。

ある中国人のお客さんに断られたタワーマンションの25階。そこで、8階の住人の中で「売っても良い」という人を、庭野に探させておきます。「8」は中国人にとって縁起がいい数字。8階ならば即決、25階のマンションは8階の売主に住み替えで買ってもらい、一気に2軒成約です。

また、メゾネットタイプのマンションは、「2階構造なので広くて、階段もある」ということで、自宅兼練習場として、スタントマン・プロダクション経営の夫婦に販売を決めます。

いやいや、8階というだけで、中国人がマンション即決しませんって。いくら中国では縁起のいい数字だからといって、それは無理ですってば。中国でも、高層階の方が売価が高いのですから、高層階の方が人気ありますよ。8階というだけで売れるのなら、東京中のマンションの8階が中国人に買い占められちゃうじゃないですか(笑)。

それにいきなり来た不動産会社に「家? 売ってもいいよ」と快諾してその日のうちに契約する人、いると思います? 不動産会社は大助かりですね、そんなお客様がいるなら。

メゾネットにしても、2階建てで広いからって、2階部分からリビングに飛び降りていたら、そこでご飯食べられません。毎回部屋を片付けるのも大変、自宅兼って無理があるでしょ。

それに、使用目的で商用可能か、マンションの管理規約は確かめましたか? 毎日ドタバタされては、ご近所からクレームだって来かねません。防音とか振動についても確認しなければ売れませんよ。そもそも、一軒家やテナントビルの方が練習場には都合良くありませんか?

どうも今回のドラマは、売りまくる万智の描写は、コミカルな発想による販売を主眼としたようで、「その発想そのものを楽しんでください」という感じの脚本でしたね。そこが楽しめればいいので、専門的に解説しようとする方が野暮な話ですね……。

「家を求める人のニーズに、自由な発想で応えるのが不動産会社だ」というのが教訓だ、としておきましょう。

家を買えなかった3家族

このドラマには、家を「買えなかった」三者三様の事情を持つ人物・家族が登場します。

テーコー不動産のゆるキャラ「すもーくん」の着ぐるみバイトをしている一ノ瀬(笑福亭鶴瓶)は、65歳の一人暮らしです。妻とは1年前に死別し、娘は15年前、19歳の時に家を出て子供もいますが、娘とは妻の葬式で会ったきり。一人暮らしが寂しくて、娘と同居する家を探していました。テーコー不動産でのバイトも、そのためでした。

しかし娘からは、「家から叩き出されて、今は幸せに暮らしている。一緒には住めない」と同居を断られてしまいます。

葉山友明(要潤)は、子役タレントである息子の蓮(五十嵐陽向)の収入で生活しています。彼らも家を探していますが、蓮のわがままで一向に家を決めることができません。蓮は、普通の父と子として生活がしたいだけだったのです。

淀川水樹(芦名星)はシングルマザーです。今のアパートから老朽化のため立ち退きを迫られているので、これを機会に、息子に万が一のために何か残せるようにと家を探していました。

しかし彼女はフリーのイラストレーターで、年収220万円、貯金も50万円。金融機関の融資は難しく(注)、なかなか買える家はありません。一度は断ったチーフの足立(千葉雄大)ですが、何とか450万円の物件を紹介します。しかし、あっさりと万智が他に売ってしまいました。

※融資についての補足

家を購入される場合には金融機関から融資を受けることが多いでしょう。いわゆる住宅ローンです。融資を受けるためには、金融機関の審査を通らなければなりません。審査には、職業、年収、借用履歴、返済履歴、家賃の支払い、貯金、物件の担保価値などが考慮されます。

水樹の収入や貯金、シングルマザーであること、自由業という属性を考慮すると、残念ながら高額の融資を受けることは難しいでしょう。また、高額ではない物件は担保価値も低いので、実質上、融資での購入ができる確率は無いに等しいといえます。

「家を売ることは、人生を売ることだ。お客様は人生をかけて家を買うのだから」

この3家族がどうなったのか。まず万智は、孤独に悩む一ノ瀬に対し、「人の行き交う交差点に住むのです」と、一棟売りアパートを購入して大家になることを勧めます。「様々な人が住み、出ていく。感謝と敬愛を得て、孤独から解放されるでしょう」と。

そして庭野は葉山親子に、足立は水樹親子に、「必ず望む家を見つけますから」と約束し、それまでは一ノ瀬のアパートに住んでもらうよう紹介しました。

一ノ瀬のアパートに、家を買うことのできなかった3家族が住むことになったわけです。

「家を売ることは、人生を売ることだ。お客様は人生をかけて家を買うのだから」

これは、万智の設立した不動産会社で働く屋代課長(仲村トオル)が庭野に言った言葉です。

私たち不動産会社は、お客様の人生をかけた買い物に寄り添うわけです。少しでもお客様の人生を豊かにするようなご提案ができるように、「必ず望む家を見つける」という覚悟を常に持ち続けなければいけない、と改めて思いました。

続編の連続ドラマ化を期待するドラマでした。

執筆者:早坂龍太(宅地建物取引士)

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