REDSエージェント、宅建士の小野田浩です。

 

西日本から上京し、マンションや戸建て住宅を購入された方の中には「あれ、東京の家って少し狭くないか?」と感じた方がいるかもしれません。その直感、実は正しいかもしれません。その理由は不動産の広告表示にあります。西日本や関西の方が「東京の家は狭い」と感じる謎を解き明かしてみましょう。

 

部屋で考える女性

(写真はイメージです)

 

不動産の広告の表記については「不動産公正取引協議会連合会」という団体が一定の基準を定めています。原則として、ここで定めた「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」に記載されたルールに従って、不動産の広告は作成されています。

 

例えば、駅からの徒歩での所要時間の表示について「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること」「1分未満の端数が生じたときは、1分として算出すること」と定めています。

 

このため不動産の広告では「徒歩1分=80メートル」で換算(端数は繰り上げ)して、所要時間を表示しています。駅から400メートルだと、徒歩5分(400÷80=5)と表示されます。420メートルの場合は、徒歩6分(420÷80=5.25、端数は繰り上げ)となります。

 

駅からの距離に関しては、こうした一律の基準があるので、どの不動産業者の広告でもごまかしようがありません。しかし、部屋の広さを表す単位として使用される「畳(帖)」については、同じ専有面積でも不動産会社によって畳(帖)数が異なることがあります。

 

これは畳数で表示する際の基準が「畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル以上」(各室の壁心面積を畳数で除した数値)と定められているからです。

 

ここで気になるのが、徒歩は「1分80メートル」だったのに、畳の場合はなぜか「以上」がついていることです。畳の大きさは一律ではないということなのでしょうか。

 

実は、畳の大きさは地域や建物の種類によって異なるのです。特に地域差は大きく、以下のとおり、1畳の面積が異なっています。

 

・西日本で広く使われる京間(本間):1.82㎡
・中京地区で多く見られる中京間:1.65㎡
・東京を中心とした静岡以北で広く使われている江戸間:1.54㎡
・公団住宅やマンション・アパートなどで採用される団地間:1.445㎡

 

西日本で広く使われる「京間(本間)」と、公団住宅やマンションで使われる「団地間」では、同じ1畳でも実際の面積は1.25倍も違っています。この違いは結構、大きいですね。

 

面積は価格や賃料にも直結する最重要ポイントの一つなので、不動産業者ごとに表示される畳(帖)数が異なるのは、トラブルの種になりかねません。

 

個人的には、畳数換算の基準は統一してくれた方が安心なのですが、現状、この「1畳=1.62㎡以上」のルールで作成された広告が流通している以上、私たち不動産仲介業者は「こういうルール(1畳=1.62㎡以上)での表示なので、畳(帖)数の表示だけでは単純に比較できない」ということを、お客様に丁寧に説明する必要があると感じます。

 

この記事を執筆したエージェントプロフィール

小野田 浩

おのだ ひろし

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