REDSエージェント、宅建士の下山聡です。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が5月末に解除されて以降、不動産は全体的にかなり動いています。

 

ゴールデンウイークや夏休みにどこへも行けずに家族全員で自宅で過ごす時間が増えたことで、より快適に過ごせる空間を求めて家探しに拍車がかかったのも事実ですが、理由はどうやらそれだけではないようです。

 

不動産と電卓

(写真はイメージです)

 

原因はさまざまありますが、大きな原因の一つとして考えられるのは、ボーナスが減額もしくは、カットされたことではないでしょうか。

 

厚生労働省の調査では、主要民間企業の2020年夏のボーナスは平均で前年比2.04%減の約83万で、2年連続のマイナスだったということです。産業別で勝ち組と負け組の差がはっきりしていて、鉄鋼は26.45%減と最も落ち込み、サービス、ゴム製品も10%超減少しています。一方、建設は13.71%増と大きく伸びました。

 

年収の減少が今年だけにとどまらないと感じた方が、先手を打って住まいを売却して賃貸に移ったり、住宅ローン負担が少ない物件への切り替えたりしたものとみられます。

 

そこから読み取れることは何でしょうか。

 

ここからは、まだ住宅を買ったことがない方に向けてのメッセージとなります。

 

不動産を購入する際、ほとんどの方が住宅ローンを利用します。その住宅ローンは、年齢、勤務先、勤続年数といった本人の属性が考慮され、「年収」によって融資金額や金利を決められます。その年収はいつの時点の年収かというと、住宅ローンを利用する前の年の年収となります。このため前年の源泉徴収票や確定申告書の提出が求められるのです。

 

来年、不動産を購入される方は当然、今年の年収を元に融資金額や金利が決まります。去年の年収よりも今年の年収が下がった場合はどうなるのでしょうか。考えられるのは以下のとおりです。

 

・融資金額が下がる→ほしい物件が購入できなくなる。
・エリアを変えたり、駅から遠くなったり、専有面積が狭くなったりする
・金利を高めに設定される→支払総額が増えて元本が減りにくくなる
・あなたの収入が下がっても、世間の家賃水準には変化がない
・あなたの収入が下がっても、生活レベルは簡単に落とせないから支出も変わらない

 

つまり、一生に一度かもしれないマイホーム購入の機会で、あれもこれも妥協しなければならなくなってしまうということです。コロナウイルスによる経済混乱が落ち着くまで、出口は一向に見えません。今日より明日、明日よりあさってがもっと悪くなっていることだって十分に考えられます。

 

妥協をしたくない方は今のうちに動かれた方が賢明かと思われます。2020年はあと3カ月で終わってしまいます。コロナ前より年収が下がる方は急いで購入を検討されることをおすすめします。

 

もちろん、コロナ禍における「勝ち組」の方はじっくり成り行きを観察されるのもいいでしょう。ただし、反動バブルというのも考えておく必要があるでしょう。

 

 

下山聡(REDSエージェント、080-3082-8409、 s.shimoyama@red-sys.jp)
神奈川県出身。所有資格は宅地建物取引士、損害保険募集人。担当エリアは神奈川県、東京都内。大手不動産会社などで13年、あらゆる形態の不動産取引実績を積む。
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