REDSエージェント、宅建士の小野田浩です。

 

新型コロナウイルスにより「緊急事態宣言」が発令されました。諸外国のような「ロック・ダウン」(都市閉鎖)のような行動制限はないのですが、「緊急事態宣言」が発令されるなんてことになると「大変なことになっているんだ」と改めて自覚させられます。

 

家族イメージ

(写真はイメージです)

 

経済に与える影響も深刻でしょう。リーマンショックを超える影響が出るなんて言われています。リーマンショックのときは金融関係からおかしくなってサービス業に波及したのですが、今回はいきなりサービス業を直撃しています。飲食店や教育関係、エンタメ関係など休業や短縮営業を要請された業種の方々は本当にお気の毒だと思います。一刻も早くワクチンが開発されることをお祈りします。

 

今後の経済が収縮に向かうとして、不動産の売買を検討されている方にとっては、今後の不動産価格の動向が気になるところでしょう。

 

都心のタワーマンションなど一部の物件は、今後も資産価値が下がりにくい傾向が続くと思いますが、駅から遠いマンションや郊外の戸建は、残念ながら下落傾向が続いていくと思われます。こうした物件については、もともと人口減少による「空家率」の増加で供給量が増えたため、価格が下落傾向にありましたが、今回の新型コロナによる影響が、さらに追い打ちをかけ、流れが加速しました。

 

私の暮らしている場所は都心から電車で40分、駅から家までは徒歩10分のところにあり、低層の戸建て住宅の立ち並ぶ住宅地域です。このエリアの地価は、バブル崩壊前を100とすると、その後は基本的に徐々に下落が続いていて、現在は60~70くらいになっています。

 

買い物が便利で、治安も住環境もよい住宅地ですが、おそらく今後も価格が上がっていく可能性は高くないと思われます。人口減少による「空家率」の増加が改善されない限りは、需給の関係で構造的に価格は下方に引っ張られるからです。

 

こう書くと、「今は不動産は買わない方がいい」と言っているように見えるかもしれません。でも、私の答えは「ノー」です。

 

絶対に倒産しない会社に勤めていて、働いている限り家賃補助が出て、退職までに十分な貯蓄が見込め、ばくだいな退職金が出て、退職後の生涯分の家賃も十分払えるくらい余裕があるなら、「購入しない」という選択肢をお勧めするかもしれません。でも、そうでないなら、住宅ローンを組むことが可能なうちに無理のない返済計画で住宅ローンを組んで、住宅を購入すべきだと思います。もちろん、あくまで無理のない返済計画であることが大前提です。

 

住宅ローンはだれでも組めるものではありません。

 

まず、完済までの年齢が決められているため、だれもが最長の「35年」でローンを組める訳ではありません。もちろん、返済期間を短くすることもできますが、当然、月々の支払いは多くなります。

 

健康状態を損なっていて「団体生命信用保険」に加入できない場合には、そもそも住宅ローンを組むことが難しくなってしまいますが、このリスクは年齢を重ねるたびに増していきます。高血圧症や糖尿病、肝機能障害などで団信に加入できなくても加入可能な「ワイド団信」というものもありますが、上乗せ金利は高くなります。団信に加入しなくてもよい住宅ローンもありますが、生命保険は自分でほかに探さないといけません。

 

また、不動産価格が下がってから買おうと考えていても、いざ買おうと決断したときに自分の年収が下がっている可能性があります。

 

今後は「売却時にも同じ価格かそれ以上の価格で売却ができる」という状況は期待できないでしょう。それでも、気に入った物件に住むことによる満足度は高いものですし、購入した物件は自分の資産になります。また、自分の身に万一のことが起こっても、団体生命信用保険に入っていれば支払いは免除され、残された家族に生活するための家を残すことができます。

 

こうしたことを踏まえ「マイホームは買いたくなったときが買い時」という言葉があります。家を買う条件は今がいちばんよくて、これまで述べてきたように、未来は今より状況がよくなる可能性が少ないかもしれないからです。

 

コロナウイルスのおかげで今はすっかり消費マインドが冷えてしまっているかもしれませんが、どうか臆することなく住まい探しを「買いたくなっている」今こそ進めていただきたいと思います。

 

 

小野田浩(REDSエージェント、080-9353-9588、hiroshi@red-sys.jp)
千葉県出身。所有資格は宅地建物取引士、宅建マイスター、住宅ローンアドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター、住宅診断士。首都圏一円、不動産オールジャンル対応可。東京都、川崎市、横浜市のほか、23区内城南地区と東急各沿線は特に精通している。
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