不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 最終更新日:2022年1月20日
  • 公開日:2017年1月20日

なぜ仲介手数料を無料・割引にする不動産会社が存在するのか(1) ―コスト削減と手数料引き下げに踏み切った理由

不動産業界に新しい風が吹いている。

 

一律が当たり前だと思われていた仲介手数料が最大ゼロ(通常でも割引)。それで会社が成り立つだけでなく、利益も着実に出している。

 

<買う人、住む人に良し、売る人、離れる人に良し、仲介者にも良し>の「三方良し」。この精神を形にしたビジネスモデルは、やがて業界に「嵐」を呼ぶかもしれない。

 

考え抜かれた「仲介手数料ゼロ」の仕組み

 

世界有数の電気街である一方、文化の発信地としてゲームやアニメ、アイドルファンが行き交う街、秋葉原。最近は駅前に複合ビルが建ち並び、訪れる人たちもいわゆるオタク層とは変わってきた。JR秋葉原駅改札口から歩いてすぐの雑居ビルの7階に株式会社「不動産流通システム」(REDS、レッズ)がある。

 

その外見はいわゆる「不動産屋」とはかけ離れたものだ。表に物件案内をべたべたと貼ってあるわけでもない。社名看板が大きく掲げてあるわけでもない。応接セットがひとつ、社員の執務机が6つか7つ並んでいるだけのどこにでもあるオフィスだ。

 

「『仲介手数料ゼロ』を生み出す仕掛けが、このオフィスの姿にも表れているんです」。奥の打ち合わせコーナーにいた同社代表取締役の深谷十三さんが顔を出した。

 

いつか不動産を持ってみたい…それが夢だった

 

深谷さんは子供のころに母を失い、さらに高校生のときに父も失った。17歳で高校を中退し、働き始めた苦労人だ。   不動産売買に初めてかかわったのは、父の死後に実家の土地と建物を売却したときだ。未成年ゆえ、近所の人に後見人になってもらったが、その後見人から言われた言葉が今でも忘れられない。「深谷クンは、一生、不動産を手にできることはないだろうな」。

 

他意のない言葉に違いなかったが、土地家屋を手放した少年にとっては、「大人になったら自分の手で不動産を持ってみたい」と夢を抱くきっかけになった。

 

家電販売店の営業マンを経て不動産業界に入ったのは1991年。当時26歳だった。この年の2月にはバブルは崩壊したとされているが、不動産業界には依然としてその雰囲気は残っていた。土地や建物の価格は上がり続けていて、営業マンは努力しなくても売れた。

 

日中はゴルフに興じ、夜は酒を楽しんでいても通用する営業マンの姿を目の当たりにして、「お客様第一」の地道な営業を家電店で学んだ若者は大きな衝撃を受けた。

 

2つの不動産会社を経験し「売れる営業マン」に成長したが、個人でできることに限界を感じ1994年、住まいに近い埼玉県八潮市に社員2人の小さな不動産仲介の会社を店開きして独立。29歳だった。

 

手痛い経験をしたあと、新しいビジネスモデルへ

 

八潮市は人口10万人足らずの地方都市で、東京23区の葛飾、足立区と隣接していて東京への通勤圏。当時は電車が通っていなかったが、2005年に開業するつくばエキスプレスの駅が建設されることが決まっていた。

 

「駅ができたらきっと繁盛する」。狙いは当たった。八潮駅ができた途端、マンション、建て売り住宅と営業は拡大につぐ拡大。「グリーンシート市場」(※)で公開し「次は正式上場」とまで考える状態まで来た。

 

しかし、それは長くは続かなかった。業務を急激に拡大したツケが来て、資金繰りに窮することになり、事業を存続させながら借金を減免してもらう民事再生による会社の再建を余儀なくされることとなった。開業して14年目、手痛い体験だった。2年かかって再生は終結したが、この失敗をきっかけに「不動産事業の原点は何なのか」を考え始めたという。

 

放送大学(本部・千葉市)で不動産学を学び、アメリカの不動産業界の実態を知った。アメリカには実際に視察にも出向き「日本の不動産業界はこれで良いのだろうか。改革しないといけないのではないか」という思いがふくらんだ。

 

(※)グリーンシート市場=日本証券業協会が1997年に始めたベンチャー企業向けの市場。東証、マザーズへも年1、2社、上場し、ひとつのステップとなった。2015年にクラウドファンディングによる資金調達が合法化されたため2017年3月末で制度廃止になる。

 

アメリカの不動産業界を学んで

 

今、日本の不動産業界では「両手仲介」と呼ばれる商慣習の存在が表面化し、問題ではないかと叫ばれ始めた。不動産を売る人と、買う側の代理を同じ会社が務めるため、仲介会社が同業他社の買い主紹介(客付け)を妨げる宅地建物取引業法の不法行為につながるとされている。

 

アメリカではすでに1970年代までに禁止された。日本の国土の25倍の広さがあるアメリカでは、各州に不動産業者が根付いていて、全米の住宅、商業物件取引業者の会員で組織する全米リアルター協会(NAR)の会員は約110万にも及ぶ。

 

アメリカでは、住宅を購入することに対する意識も日本とは根本的に異なる。日本の場合、住宅購入は一生に一度きりという意識が強い一方、アメリカでは一生に平均10回は住み替える。その利用数の多さを背景に、全米リアルター協会は、先見性に富んだ政策を実施する事に長けていることで知られる。

 

まず、ブローカー(不動産業者)と販売を受け持つ専門家のエージェント(販売員)を分離した。そのうえで、全米の不動産情報を網羅したデータベースを整備。大手の業者が情報を独占した閉鎖的なマーケットをオープンにして取引のスピードを上げるなどの改革に、1970年代から取り組んできた。

 

一方の日本ではかつて、家や土地を仲介する仕事は、地元の名士やお寺の住職などに委ねられてきた地域も多かった。情報誌もインターネットもない時代では当然のことだが、ネットの台頭で急速に情報社会化が進んだ現代にまで古いシステムが残っている。深谷さんは、そこにビジネスチャンスを見たのだった。

 

ネットを駆使すれば、新しい業態が生まれる

 

いわゆる「街の不動産屋さん」は、どの地域にもある。宅地建物取引業者は、この20年間に10%以上減ったとはいえ、全国で12万以上も存在する。複数の都道府県にまたがる大規模な業者は約2000社に過ぎず、大半は駅前や商店街などに店舗を構える小さな業者だ。店舗の入り口や壁に周辺の「買える」「住める」不動産情報をたくさん掲示している。

 

一方、大手不動産仲介業者は売れる物件情報を入手するために、名簿業者から入手した情報も使ってチラシや手紙をマンション、一戸建ての持ち主に送りつけている。

 

ただ、こうした情報発信や情報入手の手法はネットに駆逐されて始めている。買いたい人は、ネットさえあれば、気軽に情報を取り寄せることのできるため、街の不動産店の掲示物を見に行かなくても、大手の業者のチラシや情報誌を入手しなくてもよくなったのだ。

 

仲介業者が人通りの多い道に面した店舗を持つことに意味がなくなった。深谷さんの冒頭の発言は、ここからきている。   2008年10月。不動産情報集めに使うコストを削減し、仲介手数料引き下げで客に還元する新しいビジネススタイルを掲げた「不動産流通システム」の挑戦が始まった。

 

 

山嵜一夫

著述業、毎日新聞グループホールディングス(GHD)顧問。毎日新聞の検察、裁判等を追う司法担当、遊軍記者など記者生活28年。2008年取締役社長室長。毎日新聞GHD取締役兼毎日新聞常務経営戦略担当などのあと2014年、毎日新聞GHD取締役専務で退任。

 

同じシリーズの記事、「なぜ仲介手数料を無料・割引にする不動産会社が存在するのか(3) ―不動産業界は淘汰されていくのか」、「なぜ仲介手数料を無料・割引にする不動産会社が存在するのか(4) ―不動産の資産価値の低減からどう身を守るか」も、ぜひご覧ください。    

 

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※2026年05月31日現在 本社・首都圏営業所の数値

※2026年05月31日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    3 か月前

    不動産の売却と購入を両方お願い致しました。
    ご担当の小室様には依頼当時は先行して購入したりできることなどすら知らない知識レベルですが、丁寧に売り先行、買い先行なども教えて頂き依頼主の状況に応じて臨機応変に対応頂きました。
    結果売却も購入も予想通りに進み非常に満足です。サイトでは仲介手数料無料やなどの魅力が入口で気になる方は多いと思いますが、依頼した後のサポートが丁寧で迅速で非常に頼りになる会社様だと思います。
    知識がない方でも依頼主に寄り添った対応でアドバイス頂けますので、悩まれる方は是非ご相談頂くことをおすすめします。
    私もまたお世話になる機会がありましたらご依頼させて頂きます。
    本当にありがとうございました。

    3 か月前

    ご担当の堀さんに大変お世話になり、このたび無事に住宅を購入することができました。

    当初は、仲介手数料が比較的低額であることを知り、「知名度の高い最大手仲介会社と比べれば、サービス内容が多少見劣りするのもやむを得ないだろう」と考えたうえで問い合わせましたが、実際には、これ以上望みようのない素晴らしいサポートを頂きました。

    内覧については、何度もお時間をいただくのが心苦しく感じておりましたが、堀さんから「納得したうえで購入された方が良いから」と何度も内覧を勧めていただき、その都度丁寧にお付き合い頂きました。疑問点にも一つひとつ真摯にお答えいただき、安心して検討を重ねることができました。

    また、売主側から提示された資料や条件についても、細部まで目を通したうえで注意すべき点を的確にご指摘くださり、大変心強く感じました。最終的には、「堀さんが買って良いと言っている物件であれば問題無い」という考え方に至りました。

    検討していた物件が金融機関の融資を受けにくいことが判明した際には、複数の銀行へお問い合わせいただき、最終的には融資可能な金融機関を見つけてくださり、担当者の方との調整まで行っていただきました。

    加えて、私どもが40年以上前の施工時の情報について関心を持ち問い合わせた際には、施工を担当したゼネコンにまで問い合わせて確認を取って頂き、懸念点を解消してくださいました。

    振り返りますと、どの場面を取っても、堀さんがご担当でなければ、途中で購入を諦めていたのではないかと思います。

    このように書くと、堀さんが検討者が購入するように仕向けるやり手営業マンという風にも読めるかも知れませんが、実際にはこちらが検討を棚上げしていた時期には検討を促されるようなことは全く無く、こちらがサポートを必要とする時だけ必要なサポート頂いたように思います。ですので大変納得感を持って住宅を購入することができました。

    不動産の購入を検討されている方には強くお勧めしたいと思います。また私自身、引き続き不動産の売買を検討することがあれば、ぜひまた堀さんのお世話になれればと考えています。

    6 か月前

    自宅(中古戸建て)の売却でお世話になりました。

    まず何よりも、営業(小室様)の方に、超丁寧&超迅速&超親身なご対応を頂き、★5では足りないです!!

    当方、介護や仕事や新居(二世帯住宅)の建築対応や仮住まいへの引越しで日々バタバタしてしまい、必要な物を紛失してしまったり、諸対応が遅くなってしまったり、、、と、色々ご迷惑をお掛けしてしまいましたが、都度、豊富な専門知識で臨機応変に気持ちの良いご対応を頂き、本当に心強かったです。感謝しかありません。

    隅々まで行き届いたサービスにも関わらず、仲介手数料は他社様の半額以下という、申し訳なくなるほどありがたい内容でした。

    また、買主様も先方の仲介業者様も素晴らしい方々で、非常に恵まれたお取引ができました。

    こだわりを詰め込んだ思い入れのある注文自宅でしが、まさにそのこだわりを気に入って頂けた買主様に引き合わせて頂き、ご購入頂く事ができ、大変嬉しく思っております。

    また何かありましたら、絶対REDS様にお願いしますし、お友達に不動産取引を検討している人がいたら、全力で勧めようと思います!

    もういくら御礼を言っても足りないです!
    本当に本当にありがとうございました!!

    5 か月前

    担当して頂いた 菅原さん には約1年程お世話になりました。

    不動産のことはもちろん、法律の事などとても知識が豊富な方で色々な事を教わり勉強になりました。些細な質問にも的確でわかりやすくお返事を下さるとても親切な方でした。家探しに疲弊していた時も、とくに営業電話などもなく私達のペースに合わせて頂き本当に助かりました。都内・神奈川県と私達夫婦のわがままにも付き合って頂き、ありがとうございました。

    決済も無事に終わり、念願のマイホームを購入する事ができました。

    とても信頼のできる不動産屋さんです!
    また機会があれば、宜しくお願い致します。

    4 か月前

    中古マンションの購入を検討し始めて約1年、10軒ほどの内見に根気強く同行してくださった担当の山崎さんには、本当にお世話になりました。
    契約を急かされるようなことは一切なく、漠然としていた条件も山崎さんに相談を重ねるうちに、自分たちの中で明確にまとまっていきました。おかげさまで、心から納得して大きな決断ができました。
    巧みな営業トークというよりも、知りたいことに対してメリット・デメリットを隠さず正直に答えてくださる姿勢に、深い信頼を寄せることができました。レスポンスの速さも抜群で、こちらが「ちゃんと休めているかな?」と心配になってしまうほど(笑)。素敵なご縁をいただき、心から感謝しています。