不動産のリアルREALITY OF REAL ESTATE

  • 最終更新日:2018年3月23日
  • 公開日:2017年10月18日

プロはだまされない。「有吉ダレトク」査定のウソ・ホント

フジテレビ系列のバラエティ番組「有吉弘行のダレトク!?」で、芸能人の自宅を査定するという企画があるよ、との話を聞きました。現役の不動産業者として、これは見逃せません!テレビで不動産の査定現場が特集されるのも珍しいので、どんな内容となっているのか、私も視聴してみました。

 

高層マンション

(写真はイメージです。)

 

芸能人の自宅を価格査定!

 

10月17日(火)放送の「出張査定!ダレトク不動産」と題されたその企画は、不動産業者の係長に扮した芸人のザキヤマさんが案内役となって、「購入時と比べて現在の価格はどうなっているのか」という観点から、4名の芸能人の自宅を訪問して価格査定をする、といったものでした。

 

実際の査定を担当するのは不動産鑑定士の方で、私としては「不動産業者の査定とはどう違うのか」といった点でも興味深いところでした。

 

「鑑定」と「査定」とは別物か──ボクシング・内藤大助さんの自宅査定

 

1件目はボクシングの元世界チャンピオン・内藤大助さんの自宅。東京都葛飾区の分譲マンションでした。駅から徒歩5分の好立地で築5年、81㎡の4LDKで、5,300万円で購入したとのことでした。

 

室内に入った鑑定士は、早々にリビングに併設された和室を見て「残念だ」と言い、査定額ダウンの根拠とします。そして「取り壊してリビングを広くした方が良い」と続けながら、それによって査定がアップするという、いかにも鑑定士的な意見を述べます。

 

実際にマンションを売却するとなると、和室を取り壊して広いリビングを実現したところで、成約価格が上がるなどということはありません。一般的に好まれる間取りとなるので「売りやすく」はなりますが、だからといって購入者が高い値で買ってくれるかというと、話は別です。

 

「不動産鑑定はあくまでも『鑑定』であって、売る場合の査定とはやはり違うのだな」

 

冒頭からそんな感想を抱かせた番組は、続いて、査定アップの裏技紹介へと進みます。いずれも「鑑定評価が上がる」ポイントとのことです。

 

・ガスコンロキッチンをIHキッチンに……工事費70万円で、評価額100万円アップ

 

・古い型のトイレをシャワートイレに……工事費10万円で、評価額30万円アップ

 

いやいやいや、シャワートイレやIHキッチンが付いているからといって、130万円も高く買う人なんていませんよ。購入者からすれば、古いまま購入して自分でリフォームした方が安いし、それに自分好みの設備を入れられるんですから。ここは売主の戦略とすれば、80万円もかけてリフォームするのではなく、80万円値引きしてあげる方がずっと現実的です。

 

やはり不動産鑑定というのは、売買の現場では実践的ではなく、基本的に資産評価や相続の際に利用されるサービスなんだなと、改めて実感させられました。

 

とはいえ、不動産会社が行う売買時の査定が、不動産鑑定の方法を基にしているのも事実です。実際の売却の際に参考となるポイントも多く紹介されていました。

 

例えば、マンションの階数、角部屋か否かによる評価額の違いなどは、購入の際の物件選びにも役立つ情報といえます。実際の売却でも、「上階ほど売れ行きが良くなる」「角部屋の方が高額になりやすい」という傾向はありますので。

 

こうしたチェックを経て提示された、内藤さん宅の鑑定額は5,100万円。5年前と比較すると都内のマンション価格は上昇傾向にあるのですが、内藤さんにとっては少し残念な結果に終わりました。

 

一戸建ての評価は、立地が一番のポイント──ザブングル・加藤さんの自宅査定

 

続いてはお笑い芸人、ザブングル・加藤歩さんの一戸建の査定です。6,800万円で購入した加藤さんの自宅は世田谷区三軒茶屋。渋谷から2駅と好立地ながらも、土地面積52㎡に88㎡の3階建が乗る狭小住宅、隣地との距離といったマイナスポイントが指摘されていました。

 

それでも鑑定額は7,600万円。渋谷の再開発に伴う地価上昇が三軒茶屋にも及び、土地価格が建物のマイナス面を凌駕したとのことでした。一戸建の場合は土地の値段が第一ポイントとなる良い例で、場所選びの重要性を再認識させる結果となっていましたね。

 

参考となった情報はこれだけではありません。「通り抜けられない道路はマイナス評価」「角地はプラス評価」など土地形状や周辺環境が価格に及ぼす影響、「バリアフリーの観点から見た室内の段差」などについても紹介されていました。

 

家を購入する際には、利便性や建物の新しさばかりに目が行きがちですが、こうした見落としやすいチェックポイントを教えてくれたのは視聴者にとって喜ばしいことだと思います。

 

バブル崩壊のせい、だけじゃない──ファッションデザイナー・ドン小西さんの自宅査定

 

ファッションデザイナー・ドン小西さんの自宅は、港区白金台の高級マンション。バブル期に購入したという築29年、158㎡の分譲価格は5億4,000万円でした。しかしバブル期らしく、分譲時にはほとんどの部屋を不動産会社が押さえてしまい、ドン小西さんが購入したのは転売物件。購入価格は6億4,000万円と、1億円も高値での取引だったようです。

 

その鑑定額は、なんと半値以下の2億300万円。マイナス評価となった一番の理由は、バブル期からの大幅な相場下落でしたが、元は3LDKであった間取りを1LDKに変更したのも評価ダウンの理由とされていました。1LDKは一般的な間取りではなく、どうしても需要が薄くなってしまうのだとか。

 

また、隣地にビルが建設されたことによって、高級マンションなのに眺望が良くないという点も悪材料にされていました。隣に将来ビルが建ちそうな空き地があるかどうか、購入の際のチェックポイントとしてぜひ知っておきたいですね。

 

間取りの一般性や隣地の問題など、普通ならなかなか気付かないポイントに踏み込んでくれたことで、視聴者も役立つ情報を得られたのではないかと思います。

 

建物構造や部材の質も評価対象ではあるが…──漫画家・江川達也さんの自宅査定

 

4人目の漫画家・江川達也さんの自宅は、都内でも有数の高級住宅街である渋谷区松濤でした。「漫画家というのはそんなに儲かるのか~」とまず驚かされましたが、松濤に立つ邸宅は、さらに驚愕の豪邸でした。

 

仕事場も兼ねた築17年、総面積587㎡の7LDKは総額6億2,000万円での購入だったとのこと。趣味性の高い内装や高級素材の多用など「一般的」な建物ではないため、鑑定では苦戦が予想されましたが、提示された鑑定額は6億6,000万円。購入時を上回る金額に、江川さんも思わずニンマリといった様相でした。

 

高い鑑定額の理由は建物の構造でした。木造と鉄骨鉄筋コンクリートで出来ているために評価が高く、設備や部材に高級素材を使用している点も、査定アップのポイントとなったようです。

 

しかし実際のところは、土地値の上昇が一番の理由でしょう。構造や部材の質によって建物の耐用年数が変化するのは事実ですが、趣味性の高い高価格帯物件を購入するような層の需要は独特で、いくら高級かつ質の高い住宅であっても、額面通りの値で売れることは稀だといえます。

 

また、建物価格が下がらなかった理由に関して、鑑定士の方は「建物は年数が経つと価値が低下する」という定説を否定し、「都市伝説だ」と言い切っていましたが、これはどうでしょうか。

 

骨とう品や美術品を鑑定するのと同じ目線で不動産を評価する鑑定士の世界では、それが常識なのでしょうが、実際の売買では、建物は築15年を目途にほとんど評価されなくなるのが常識です。

 

内藤さんの章でも触れましたが、資産評価(鑑定)と取引価格(価格査定)は全くの別物。評価の目的が異なるのでそれも当然ですが、その事実を改めて実感させられる江川さんの自宅査定でした。

 

※ちなみに、放送中のテロップに「松濤の土地は200㎡以下だと売買禁止」とありましたが、正しくは、200㎡以下となる土地への分割が禁じられているだけで、元から200㎡以下の土地であれば問題なく売買は可能である、と訂正しておきます。

 

「格差付け」のポイントを知って、間違いのない物件購入を

 

今回の企画「出張査定!ダレトク不動産」を総じて見ると、鑑定・査定という評価の目的は異なれど、不動産査定にあたってのチェックポイントが、番組を通して多数紹介されたのはとても有意義であったと思います。

 

しかし、査定評価の基となる「近隣の取引事例」に全く触れられていなかった点は少し残念でしたね。

 

番組では、角地やマンション角部屋の優位性、また「マンションの所在階が上になると1階につき2%の評価アップになる」など紹介されましたが、これらは「格差付け」と言われるチェック項目で、標準的な価格と比較した場合の評価の上下に利用されます。

 

では、その標準的な価格は何を根拠に提示されるのでしょうか。それが近隣の取引事例なのです。つまり、ある査定物件の近隣の取引事例が平均2,500万円だったとすると、この2,500万円という相場に対して「査定物件は最上階の角部屋だから〇〇%アップ」と格差付けが行われるわけです。

 

格差付けのポイントを知って購入すれば、損をしない売却も可能となるということになります。しかし実際は、物件選びの際に見落としてしまいがちな項目も多々あります。不動産会社の担当者の説明をよく聞いて、間違いのない物件購入の1つの指針としたいところですね。

 

伊東博史(宅地建物取引士)
大手不動産仲介会社で売買仲介に約10年間の勤務。のべ30年間以上にわたり、大手と中小、賃貸と売買と、多角的に不動産業務に携わる。現職では売買と賃貸仲介と管理、不動産投資や相続のアドバイスを行う。

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※2026年03月01日現在 本社・首都圏営業所の数値

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    204

    3 か月前

    自宅(中古戸建て)の売却でお世話になりました。

    まず何よりも、営業(小室様)の方に、超丁寧&超迅速&超親身なご対応を頂き、★5では足りないです!!

    当方、介護や仕事や新居(二世帯住宅)の建築対応や仮住まいへの引越しで日々バタバタしてしまい、必要な物を紛失してしまったり、諸対応が遅くなってしまったり、、、と、色々ご迷惑をお掛けしてしまいましたが、都度、豊富な専門知識で臨機応変に気持ちの良いご対応を頂き、本当に心強かったです。感謝しかありません。

    隅々まで行き届いたサービスにも関わらず、仲介手数料は他社様の半額以下という、申し訳なくなるほどありがたい内容でした。

    また、買主様も先方の仲介業者様も素晴らしい方々で、非常に恵まれたお取引ができました。

    こだわりを詰め込んだ思い入れのある注文自宅でしが、まさにそのこだわりを気に入って頂けた買主様に引き合わせて頂き、ご購入頂く事ができ、大変嬉しく思っております。

    また何かありましたら、絶対REDS様にお願いしますし、お友達に不動産取引を検討している人がいたら、全力で勧めようと思います!

    もういくら御礼を言っても足りないです!
    本当に本当にありがとうございました!!

    2 か月前

    担当して頂いた 菅原さん には約1年程お世話になりました。

    不動産のことはもちろん、法律の事などとても知識が豊富な方で色々な事を教わり勉強になりました。些細な質問にも的確でわかりやすくお返事を下さるとても親切な方でした。家探しに疲弊していた時も、とくに営業電話などもなく私達のペースに合わせて頂き本当に助かりました。都内・神奈川県と私達夫婦のわがままにも付き合って頂き、ありがとうございました。

    決済も無事に終わり、念願のマイホームを購入する事ができました。

    とても信頼のできる不動産屋さんです!
    また機会があれば、宜しくお願い致します。

    1 週間前

    担当の山崎さんには本当にお世話になりました!対応がとても迅速で誠実で、終始安心して家探しができました。小さな不安やちょっとした疑問にも毎回丁寧に向き合ってくださり、「相談してよかった」と何度も思いました。信頼できる方に担当していただけて本当に感謝しています。

    1 か月前

    中古マンションの購入を検討し始めて約1年、10軒ほどの内見に根気強く同行してくださった担当の山崎さんには、本当にお世話になりました。
    契約を急かされるようなことは一切なく、漠然としていた条件も山崎さんに相談を重ねるうちに、自分たちの中で明確にまとまっていきました。おかげさまで、心から納得して大きな決断ができました。
    巧みな営業トークというよりも、知りたいことに対してメリット・デメリットを隠さず正直に答えてくださる姿勢に、深い信頼を寄せることができました。レスポンスの速さも抜群で、こちらが「ちゃんと休めているかな?」と心配になってしまうほど(笑)。素敵なご縁をいただき、心から感謝しています。

    4 か月前

    知識、対応力、気配り、全てに感謝!! 安心してマンションを購入できました。
    息子のマンション購入で約1年半に渡り大変お世話になりました。担当の小室様には物件の内見から契約、引渡しまで一貫して迅速かつ的確なアドバイスを頂き、その知識の深さに何度も助けられました。どのような相談や質問にも即座にご回答下さり心から信頼できると感じました。
    また、平日はなかなか時間が取れない私達の状況を考慮して下さり、最小限の面談とメール、郵送を効果的に活用してスケジュールを組んで頂いたおかげでスムーズに手続きを進めることができました。
    大変満足のいく物件を安心して購入することができ、親身になってサポートして頂いたことにどれだけ感謝しても足りません。しかも仲介手数料が半額で本当に恐縮しております。
    また不動産売買の機会がありましたら必ずREDSさん、そして小室様にお願いしたいと思っております。本当にありがとうございました。