日本テレビの人気番組「幸せ!ボンビーガール」では、タレントの森泉(以下、番組内の呼び名にならい「泉お嬢様」とします)が、空き家を買って丸ごとDIYする「空き家再生大臣」という企画があります。

 
前回までの放送では、泉お嬢様が都内のいくつかの物件を見て回り(例えば、表参道のある物件を「きれい過ぎて、直しがいがない」と見送ったり)、その中で、新宿区の某物件を見つけた時、泉お嬢様のテンションがマックスになります。
 
それは築60年?とおぼしき古家物件。リビングやキッチン、ぼろぼろのお風呂、1階和室の今にも踏み抜けそうな床などを見て、番組ディレクターも思わず「こんなボロボロでいいの?」と聞きます。しかし泉お嬢様は「いいね!直しがいがあるよ!」と、何とも楽天的、前向きでハイテンションなご様子でした。
 
そして8月1日(火)、最新回の放送がありました。テレビの番組表には”森泉 4000万円で買った空き家はネズミとシロアリの巣窟!? 破壊してから直す!!が・・・壁の裏からアレが!!”……なんと、もうすでに買ってしまっているのでした。
 
不動産業者という立場からこの番組を見ると、すごく興味が湧きます。泉お嬢様、やりますね!これから都心部でも増加してゆく空き家、それも放置同然で買い手もない古すぎる物件の、大げさですが「新しい用途開発なのでは?」と、今回も真剣に番組を拝見しました。
 
泉お嬢様はこれまで、同番組の「出張DIY」コーナーなどで、視聴者の部屋がきれいで使い勝手も良くなるように、100均ショップの材料を使って見事なDIY(Do It Yourself)リフォームをやってきました。
 
しかし今回は、単なるお部屋のリフォームのレベルではありません。なにせ都心部の築52年、4,200万円の戸建て古家をいきなり4,000万円で購入したのです。そしてこの古家が予想通り、本当にひどいぼろぼろの状態でした。泉お嬢様はこれをガチでリフォームするつもりなのです。大丈夫でしょうか?
 
家並み
(写真はイメージです。本文の内容とは関係がありません。)
 

売買契約はどんな形だったのか?

 
一般に、住宅の購入後(最終受け渡し後)に雨漏りやシロアリ、木部の腐食などの欠点・欠陥が発見された場合、それは「物件に瑕疵(かし)があった」ということで、売主に補修の義務(瑕疵担保責任)が発生します。
 
中古物件の売買では、この瑕疵担保責任をめぐってしばしば問題が起こるのですが、今回の企画では、泉お嬢様が家屋を全て自分の手で取り壊してでもリフォームをやりたいという強い意志がうかがえます。
 
したがって今回の売買契約では、瑕疵担保責任を問わない旨の双方の合意があったもの、すなわち、泉お嬢様は物件を「現状有姿(現在あるがままの状態)」で購入し、瑕疵担保責任は問わないとのスタンスで契約、購入したものと考えるのが良さそうです。
 

現地診断では

 
番組では、不動産会社のリフォーム専門家である鈴木氏(番組内は「ズッキー」と呼ばれる)が立ち会い、泉お嬢様とともに建物の老朽化などを診断していきます。
 
すると、老朽化した床板や雨漏りなどが次々と見つかり、さらにシロアリが食い尽くした柱や壁、またかつてネズミが侵入したと思われる庭の縁側の土台の金網部分の穴まで発見。なおネズミは電線などを食い切って火事の原因にもなる害獣で、駆除するには数か月を要するそうです。
 
雨どいには庭木の落ち葉が詰まって雨水があふれ、屋内に流れ込み、天井板や壁を湿気で腐らせていました。キッチンや応接間、2階の和室天井まで雨漏りの湿気でやられていました。
 
シロアリ被害にいたっては納屋や風呂場などに被害の跡がかなり見られました。ただシロアリ自体は、3年余りの空き家期間の間に躯体の乾燥が進んだため、現在は生息していないようでした。
(シロアリ駆除については、専門業者に依頼することをお勧めします)
 
このように、築52年の古家戸建ては相当に傷んでおり、全面的なリフォームが必要であることを泉お嬢様も実感されたようです。
 
そんなボロボロの状態でも、やはりお嬢様は建物を気に入られたのが一番で、これをガチで住めるようにするためにリフォームを自らやりたい、という強い夢があるようでした。また可愛がっている20種類のペットたちの新居としても考えているようでした。
 

建物の再建築は許可されない

 
泉お嬢様の夢を実現するためには、リフォーム業者やリフォームが得意な工務店とよく相談しながら進めていく必要があります。例えば、現在の柱や梁を残して使う形で改修工事をすることが必要ですね。もちろん確認申請が必要であれば、最新の建築基準法などの法規を守らねばなりません。
 
なお、リフォームでなく建物の再建築(取り壊して建て替える)をするためには、「接道義務」の条件を満たしている(具体的には、敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接している)必要がありますが。今回の物件では0.9メートルしか接しておらず、再建築は許可されません。
 

究極のDIYだ~!!

 
泉お嬢様は、全くひるむことなく電動ハンマーで掘削したり、自ら大きなハンマーを振るって風呂周りのコンクリート壁をぶっ壊したりしていました。気温30度という暑い中、長時間にわたり汗だく状態で作業する姿は、本当にお嬢様?という感じでした。
 
驚いたのは、廃材であるコンクリート片(ガラ)を、「土台などのコンクリートに再利用することでコストダウンできる大切なもの」と、ディレクターに語っていたことです。泉お嬢様は、施工についての知識も豊富なようです。
 
この土地はいわゆる「旗ざお地」(細い道路と宅地が旗のような形状になった土地)です。庭もあります。表の道路より細い路地を入れば玄関に至るといった、京都の町屋らしい雰囲気のある、静かに休息が得られる住居へのリフォームができるかもしれません。
 
番組の中で泉お嬢様が、思わず叫んだ「超、楽しい!究極のDIYだ~!」という言葉こそが、この企画のコンセプトなのかもしれませんね。まだまだ完成までは時間がかかりますが、泉お嬢様の人的ネットワークやチームでの奮闘が期待されます。今後の展開がとても楽しみです。
 

マイホーム購入に生かせることは

 
最後に今回の放送内容から、都内の中古戸建て購入の是非について考えてみましょう。
 
都心で戸建て住宅を新築するには、少なくとも7,000万円以上はかかるでしょう。でも、泉お嬢様のようにDIY志向で土地付きの戸建古家を安く購入すれば、新築を建てるよりもぐっと安い予算でマイホームが実現できます。
 
また、今回のような「旗ざお地」は、意外に人気もあります。人気のエリアでも比較的安く購入できる、玄関前に車や人の往来が少なく安全である、通りから見えないので外観に過度のコストが必要ない、といったことが理由です。
 
もちろん、しっかりした不動産会社を通して、きちんとした売買契約で購入する必要があります。また、再建築不可の土地建物であれば、工事用の重機が入れないとか、担保価値から銀行のローンが厳しいといった壁もあるでしょう。泉お嬢様のように自己資金でポンと出せれば理想的です。
 
いずれにしても必ず購入のリスクとメリット、デメリットを比較考察して、納得して選択することが大切です。不動産会社やリフォーム会社など専門家の意見なども参考にしながら進めてゆけば、都内での「古家購入+リフォーム」が成功する確率は高いでしょう。
 
すずき忠(宅地建物取引士)
電器メーカー勤務後にコンサルタントとして独立。東京でWEB活用の宅建業を実施。マンションサイト構築・運営やライティング活動に従事。
 

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