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片岡 慎太郎(宅建士・リフォームスタイリスト)

安心できる住まいのご提案をします。

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公開日:2023年11月17日

こんにちは。仲介手数料が必ず割引、最大無料の不動産流通システム、REDSエージェント、宅建士の片岡と申します。

マイホームを売却したときに、売却益が出れば通常、譲渡所得税を払う必要があります。しかし、条件が当てはまれば「3,000万円特別控除」で譲渡所得税がゼロになる可能性もあるのです。それはどういうことなのか、詳しく解説します。

住宅と税金

3,000万円特別控除とは?

マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。ただし、3,000万円特別控除には適用要件があります。

●自分が住んでいる家屋、家屋とともにその敷地や借地権を売ること。
●マイホームを売った年の前年および前々年にこの特例や、マイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。
●マイホームを売った年とその前年および前々年にマイホームの買い替えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと。
●売った家屋や敷地などについて、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと。
●マイホームが地震や災害により家屋が滅失した場合は、その敷地に住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却すること。
●売主様と買主様が、親子や夫婦などの関係でないこと。

以上の条件を全て満たす必要があります。

※以前住んでいたマイホームについて、転勤などを理由に住まなくなってから売却する場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却すれば適用を受けることが可能です。また、マイホームが建っていた土地を、家屋を解体してから売却する場合、家屋解体から1年以内に売買契約を締結し、かつ住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却すれば適用を受けられます。ただし、家屋を取り壊してから売買契約を結ぶ日までの間に、貸駐車場などにして貸し付けていた場合は適用を受けられません。

3,000万円の控除が受けられるその他の特例

相続された物件を売却する場合

相続や遺贈により取得した物件を売却する場合、必要な条件を満たせば3,000万円特別控除の適用を受けられます。これを「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除」(別名空き家に係る譲渡所得の特別控除)といい、被相続人がマイホームとして居住していることなどが要件となります。詳しい適用要件に関しては後ほど解説します。

賃貸に出している物件を売却する場合

マイホームであった物件を賃貸に出している場合でも、条件を満たせば3,000万円特別控除の適用を受けることが可能です。

ただし、売却時点においてマイホームでない物件を売却する場合、住まなくなった日から3年後の12月31日までに売却しなければなりません。また、自宅兼貸家を売却する場合には、自宅部分のみ、3,000万円特別控除の適用要件を満たせば控除を受けることが可能です。

店舗と併用していた物件を売却する場合

店舗併用住宅を売却する場合、自宅部分に該当する部分のみ、3,000万円特別控除の適用要件を満たせば、控除を受けることが可能です。なお、全体の90%以上を居住用として使っていた場合には、建物全体について3,000万円特別控除の適用を受けられます。

共同の名義の物件を売却する場合

複数の人間で共有していたマイホームを売却する場合、適用要件に合致する全員が3,000万円分の特別控除を受けることができます。

例えば、持分が2分の1ずつだったとしても、条件を満たせばそれぞれ3,000万円の特別控除を受けることが可能なのです。敷地のみを所有しており、家屋の所有権がない方は、控除の適用を受けることができません。

マイホームを取り壊して敷地のみを売却する場合

マイホームを解体した後に敷地だけ売却する場合、以下の要件を満たすことで3,000万円特別控除の適用を受けることが可能です。

●建物解体から1年以内に敷地を売る契約を結ぶこと。
●住まなくなってから3年後の年の12月31日までに売却すること。
●建物解体から売買契約締結の日までに駐車場などとして第三者に貸し付けていないこと。

3,000万円特別控除を適用したときの税額は?

まず、マイホームを売ったときにかかる税金の額を計算してみましょう。まず、売却によって得られる利益(譲渡所得)を計算します。

●譲渡所得=譲渡価格-(取得費+譲渡費用)

譲渡所得がプラス(売却益が出た)の場合、下記税率にて情緒所得税の金額を計算します(復興特別所得税含む)。

・長期譲渡所得(5年超)の場合は、20.315%
・短期譲渡所得(5年以下)の場合は、36.93%

例えば、購入価格が5,000万円、取得費が300万円、売却金額が8,000万円で税額を計算してみましょう。

●譲渡所得:8,000万円-(5,000万円+300万円)=2,700万円

これが課税譲渡所得になります。ここから納税額を求めます。

・所有期間が5年超:2,700万円×20.315%=548万5,050円
・所有期間が5年以下:2,700万円×39.63%=1,070万0,100円

通常はこうなりますが、3,000万円特別控除を適用すると、以下のようになります。

●譲渡所得:譲渡価格8,000万円-(取得費5,000万円+譲渡費用300万円)-特別控除3,000万円=0円

つまり、特別控除の適用を受けることで、短期譲渡所得、長期譲渡所得の両方で、税金が控除されます。

マイホームの3,000万円特別控除を受ける場合、不動産を売却した年の翌年2月16日~3月15日の間に申告書を作成し、管轄の税務署に提出する必要があります(e-Taxを利用すれば、自宅から申告できます)。

3,000万円特別控除と併用できる特例・併用できない特例

併用できる特例

●10年超所有軽減税率の特例
●被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除
●相続財産譲渡時の取得費加算特例
●10年超所有軽減税率の特例

10年超所有軽減税率の特例とは、売却したマイホームの所有期間が10年超だった場合、軽減税率の適用を受けられる特例です。

併用できない控除・特例

●住宅ローン控除
●居住用財産の買い替え等に係る特例

※住宅ローン控除
住宅ローンを組んで購入した際に、住宅ローンの年末残高の0.7%について13年間(既存住宅の場合は10年間)控除を受けられる制度です。ただし、現在所有しているマイホームを売却して新しくマイホームを購入する場合、売却時に3,000万円特別控除の適用を受けていると、新しくマイホームを購入する際に住宅ローン控除の適用を受けられなくなります。

住宅ローン控除と3,000万円控除が併用できると思っているお客様は多いので、ご注意ください。

まとめ

以上、マイホーム3,000万円特別控除についてお伝えしました。不動産流通システムREDSでは、常に顧客目線で考え、お客様の満足を最優先に業務に取り組んでいます。その一環として、弊社ではお客様がエージェントを指名できるように対応しております。

不動産売買で大切なのは会社よりも、対応する担当者ともいわれております。お客様と相性のよさそうなエージェントがいましたら是非、ご指名をいただけたら幸いです。

《不動産仲介手数料が無料もしくは割引》の不動産流通システム【REDS】では、引き続き皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。

 

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