2021年9月23日にテレビ東京で放映された「ワールドビジネスサテライト(WBS)」のコーナー『白熱!ランキング』。「出生率が上昇 その“秘策”は」というテーマで関東の出生率が伸びた市町村が紹介され、その中につくばエクスプレス(TX)沿線の千葉県流山市と茨城県つくばみらい市が入っていました。
人口増加率が高く、出生率が高いエリアはそれだけ若いファミリー世帯が集まっていることの証明であり、彼らにとって非常に住みやすいということです。番組では「住みやすさ」を提供するために自治体がいかに腐心しているかについて紹介していました。番組内容を振り返るとともに、REDSも注力するTX沿線にアクティブな共働きファミリーが住むことの魅力について解説します。
(不動産のリアル編集部)

(写真はイメージです)
出生率ベスト10にTX沿線がランクイン
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都市 |
出生率 |
1位 |
東京・日の出町 |
1.02→1.59 |
2位 |
東京・港区 |
0.90→1.39 |
3位 |
東京・中央区 |
0.91→1.39 |
4位 |
山梨・忍野村 |
1.65→2.06 |
5位 |
埼玉・志木市 |
1.15→1.54 |
5位 |
茨城・つくばみらい市 |
1.26→1.65 |
5位 |
東京・千代田区 |
0.89→1.28 |
8位 |
東京・武蔵野市 |
0.81→1.16 |
9位 |
埼玉・宮代町 |
1.07→1.40 |
10位 |
東京・文京区 |
0.80→1.12 |
10位 |
千葉・流山市 |
1.26→1.58 |
2020年の合計特殊出生率上昇度ランキング(WBS作成)
厚生労働省によると、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は、2020年は1.34でした。前年から0.02ポイント下がり、5年連続で低下傾向にあります。新型コロナウイルス禍の影響も重なり21年には一段と低下する可能性が高いとみられています。
そんな中、出生率が上昇しているエリアも存在します。それは婚姻年齢が比較的若い地方都市ではなく、働く女性が多い首都圏にありました。
番組がまとめた合計特殊出生率上昇度ランキングでは、TX沿線の千葉県流山市が10位にランクインしました。2020年の全国の合計特殊出生率は1.34。千葉県では1.28ですから、流山市の1.58は全国レベルにおいても、千葉県内においても、はるかに上回る数値となっていることが分かります。
さらに、このランキングの中でも、流山市の1.58は東京・日の出町に次いで上位であることがわかります。SUUMOが毎年アンケート調査をしている2021年の「住みたい街(駅)」総合ランキングでは、流山市は39位(流山おおたかの森)で、人気は年々高まっています。
また、出生率ランキング5位には茨城県つくばみらい市もランクイン。TXでは「つくば」駅として、「住みたい街(駅)」ランキングの26位につけています。
保育所がコンビニより多い流山市
番組ではそんな千葉県流山市をたっぷり紹介していました。流山市は東京から約20キロに位置し、以前から人口増加率は全国で常に上位にありました。
流山市は保育園の数が91カ所と、コンビニの数よりも多いのです。井崎義治市長は「つくばエクスプレスができて都心へのアクセスがよくなるので『共働きの子育て世代』は流山市を選んでくれるだろう。2005年に開通した当時の沿線開発費の市の負担は当時の税収の3倍の600億円もあり、人を呼び込めなければ市の財政を直撃する。そこでターゲットにしたのが子育て世代だった」と説明しました。
今どき「子育て世代を応援する」というスローガンを掲げていない自治体はほとんどありません。しかし、若い世代に高い満足感を得られているところは少ないのではないのでしょうか。
番組では「保育園が多くて充実しているので住みやすくていい」との市民の声が紹介されていました。流山市では毎年、保育園を10カ所ほど増やし続け、保育士確保のために最大6万7,000円の家賃補助や毎月の給与とは別に流山市が最大4万3,000円を補填しています。
保育園も増やし、保育士も増やす。こうした取り組みの結果、市の子育て政策への評価は高まり、市の調査では92%の人が「今後も住み続けたい」と回答したということです。
現金給付よりも待機児童ゼロで共働き世帯を応援する流山市
番組で紹介されていたほかの地域でも、流山市と同様に「子育て世帯の応援」が共通したキーワードでした。
東京から約85キロ離れた人口1万人弱の山梨県忍野村では、世界有数の産業用ロボットメーカーの本社が移転し約2500人の従業員と家族が住むようになりました。彼らの定住化を進めるべく、子供の給食費や医療費を無料にしたり新築購入費として100万円、リフォーム費として200万円をプレゼントしたりしています。また、東京都日の出町も子供1人に高校卒業まで毎月1万円(最大216万円)を支給したり、子育て世帯向けに割安な住宅を提供したりしています。
こうしてみると、山梨県忍野村や東京都日の出町では、子育て世帯の応援方法が「現金給付」と「住まいへの補助金」であることが分かります。
これに対し、流山市では「保育園を増やすことで、共働き世帯が働きやすくする」という点に主眼が置かれていることが分かります。番組には出ていませんでしたが、流山市はベッドタウンとして以前から子育て環境の良さを積極的に発信してきました。「母になるなら、流山市。」と銘打ち都心の主要駅などで広告を展開しているのを見た人もいるかもしれません。
やがて保育所の整備は進み、2021年4月には初めて待機児童ゼロを達成しました。ほぼすべての共働き世帯が子供を預けられる環境が整ったということです。
住みやすくするために「お金を配る」のか、「子供を預けて働きやすくする」のか。どちらがいいかは、人によって考え方は違うかもしれません。ただ、都心でガンガン働いてキャリアアップしたいと考えるアクティブな層にとっては、後者のほうが向いているのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、世間ではテレワークが一般化しました。一方でワクチン接種も進んでいて、コロナ禍の収束も見えてきました。こうなると、以前はほとんど自宅で仕事をしていたのが、オフィスでの仕事の比重が増えていくかもしれません。こんなとき、ほどよく自然豊かなエリアで過ごしながら、何かあればすぐに都心に行けるという立地はとても魅力的ではないでしょうか。
TX沿線「つくば」駅も根強い人気
番組では取り上げられていませんでしたが、出生率ランキングでは5位に入った茨城県つくばみらい市もTX沿線(つくば駅)では見逃せません。
2021年の「住みたい街(駅)」総合ランキングでは、人気は年々上昇していて、過去最高の26位。39位の「流山おおたかの森」(流山市)よりも高い評価を得ています。
「夫婦+子ども」世帯が住みたい街(駅)ランキングでは前年の21位からジャンプアップし、横浜・みなとみらいに次ぐ14位につけました。
近所に難関大の筑波大学があることで、学習塾が多く、子供向けの文化活動や体育活動が盛んに行われているのが特徴で、とにかく子供の教育に力を注ぎたい親から人気を集めているようです。
働く人に向けてはテレワーク環境が充実。つくば駅周辺にある「つくばセンタービル」は新たにシェアオフィスに改修されます。テレワークといえば自宅で行うイメージが強いのですが、自宅と職場以外に働く場所が持てるのはうれしいことに違いありません。
REDSも注力のTX沿線のご検討を
以上、つくばエクスプレス(TX)沿線の千葉県流山市(「流山おおたかの森」駅)と茨城県つくばみらい市(「つくば」駅)が子育て世帯におすすめな理由について紹介してきました。REDSはTX沿線の「八潮」駅徒歩1分に「TX営業所」を構え、TX沿線での不動産売買に注力しており、TX沿線における住まい探しのお力になれると考えています。
今後、どの自治体も財政難を補うため、子育て世帯応援策にますますしのぎを削る時代になるでしょう。しかし、TX沿線は流山市にしてもつくばみらい市にしても、すでに一歩先を進んでいます、またTX沿線のほかの駅でも、同様に子育て世帯に優しいまちづくりを進めています。TX沿線の優位は今後も変わらないでしょう。
すでにお子様をお持ちの方も、これから家族を作られる方も、ぜひTX沿線をご検討になってみてはいかがでしょうか。