REDSエージェント、宅建士の有馬です。

 

マンション選びの際、間取りを見ていると2LDKとか3LDKの表記に加えて、「S」というものが出てきます。この「S」は「サービスルーム」の意味で、日本語で言えば物置である「納戸」という意味です。ふだん使わないものや季節によって使わないものなどをしまっておくための部屋ですが、最近ではテレワークをするための執務ブースの用途で検討している人もいるでしょう。中には窓がついているものもあるため「なぜ個室じゃないの?」と思われるかもしれません。

 

なぜ、このような部屋が設置されるのでしょうか。

 

書斎の女性

(写真はイメージです)

 

サービスルームのほかに「DEN(書斎、趣味を楽しむための部屋)」や「フリールーム」の表記が使われることもありますが、指している部屋は同じです。

 

これらの部屋をL・D・Kの中に含めないのは、このサービスルームを建築基準法上で居室扱いにできないからです。

 

建築基準法では、人が長い時間過ごす部屋を「居室」と呼び、採光や換気を行う窓の面積の最低ラインを「部屋の床面積の7分の1以上」と決めています。窓の目の前に階段やエレベーターがあって影になるようであれば、その部分は有効面積にカウントできません。

 

このように居室としての基準を満たしていないため、人が過ごすための部屋と見なすことができず、仕方なく「サービスルーム」と呼んで居室と分けているのです。

 

サービスルームは建築基準法上の居室ではないため、設計段階で居室と同じような設備を設けないよう行政指導されるケースがあります。すなわちテレビや電話回線を引いていない、空調設備を設けられないというふうに、普通の部屋とは異なる仕様になっていることに注意してください。

 

テレワークの執務ブースとして使用しようとしても、エアコンを付けられない場合があるかもしれません。とはいえ、執務ブースとして使うのに困る点は空調くらいでしょう。最近では持ち運びができるエアコンもありますので、窓がない圧迫感さえ問題なければ、テレワーク部屋として十分に使えます。

 

一戸建てでも納戸表記になっている部屋がありますが、これも同様に採光条件を満たしておらず、居室としての表記ができないからです。木造の一戸建ての場合は、エアコンを取り付けることは難しくありませんが、エアコン専用の電源があるのか確認しましょう。

 

この記事を執筆したエージェントプロフィール

有馬 春志

ありま はるし

不動産流通システムの有馬でございます。

昭和63年から不動産売買仲介に携わっております。

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