別々の企業や部署で取り扱っているサービスを1つの場所でまとめて受けられる「ワンストップサービス」というコンセプトが、行政をはじめ様々なフィールドで広まっています。

 

住宅業界も例外ではなく、特に近年注目されているのが「ワンストップ・リフォーム」というもの。今回は、このワンストップ・リフォームについて解説いたします。

 

ビジネスマンと夫婦 内覧 商談 説明 リフォーム バルコニーから説明

(写真はイメージです)

 

ワンストップサービスとは?

 

最初に、ワンストップサービスとはどういうものか、具体例として引っ越しを考えてみましょう。

 

一口に引っ越しといってもやることはいろいろあって、例えば新居探しは不動産会社、家財道具の運送は引っ越し業者の仕事です。引っ越しする人は、これら各業者の手配、連絡や見積依頼などを全部自分でやらねばなりません。

 

また引っ越しに伴い、住民票の移転や運転免許証の更新、上下水道、電気・ガスなど生活インフラの手続き、郵便の転送など、必要なサービスを受けるための様々な手続きが必要です。面倒なことに、これらは手続きの窓口がそれぞれ異なったりします。

 

もし、こうした諸々の業務を一手に引き受けてくれるところがあれば、とても便利ではないでしょうか。多少手数料がかかっても利用してしまいそうです。この利便性の高さが「ワンストップサービス」の魅力の一つです。

 

中古マンション購入・リフォームのプロセス

 

次に表題の「ワンストップ・リフォームについてご説明するのですが、その前にここで、中古マンションを購入する際の大まかなフローを図1.に示します。図中の破線で囲った中央の(B)が、一般的な中古マンションの購入プロセスです。

 

図1物件購入プロセス

 

図1.中古マンションの購入プロセス

 

一連の中古マンション購入プロセスでは、多くの場合、不動産会社が仲介として売主との間に入り買主をサポートします。例えば耐震診断、建物検査、専門家による税務相談、不動産鑑定評価などに対して不動産の専門家の立場から買主にアドバイスします。

 

また、不動産購入において100%自己資金というのはまれですので、住宅ローン申込のプロセス(上図C)が並行して実行されます。新築の場合には、提携ローンという形で金融機関の紹介が不動産会社からありますが、中古物件では買主が金融機関を探すこともあります。

 

そして今回のテーマである、リフォームやリノベーションを意図して中古マンションを購入した場合には、上図Aのプロセスも必要です。リフォームやリノベが得意な建築事務所を探して、好みのデザインに仕上げていきます。

 

登記手続き(上図D)は、所有権の主張やローンの抵当権設定のために必須のものです。

 

これら(A)~(D)の各プロセスを、統合した1つの窓口で対応していくのがワンストップサービスで、リフォームやリノベに特化した場合を特に「ワンストップ・リフォーム」と呼びます。

 

ワンストップ・リフォームのメリット

 

マンション等の不動産を購入する行為は、ほとんどの人にとって人生で何度もない貴重な体験です。マンションリフォームについてよく言われる「中古マンションを購入して自分好みにリフォームし、快適な住生活を送る」というのは、言葉にするのは簡単ですが、それを実現するには、そのハードルは意外に高いものです。

 

またマンション購入からリフォームまでを満足に行うためには不動産・金融・建築といった様々な専門的なスキルが必要になります。これらの各分野には専門家が存在しますが、一人の買主が個々の優れた専門家を独力で探し出すのも簡単ではなく、手間暇を要します。

 

そこで、これらの課題を解決してくれるのがワンストップ・リフォームです。
ワンストップ・リフォームでは、上図に示した中古マンション購入にかかわる「物件探し」「リフォーム」「資金計画」というプロセスを、1つの会社(担当者)が一貫して行ってくれます。金融機関やリフォーム会社とのやりとり、登記等の役所関係の手続きなども1つの窓口で対応してもらえるので、買主にとっては非常にストレスが少なくなります。

 

またワンストップ・リフォームでは、1社が買主の総予算から物件費用とリノベーション費用を考えられるのでバランスの取れた予算組みができる点や、住宅ローンとリフォームローンの一本化がしやすいなどのメリットがあります(一般にリフォームローンは金利が高く、一本化したほうがトータルの費用を抑えられる)。

 

ワンストップ・リフォームのデメリット

 

ワンストップ・リフォームは、不動産会社が顧客のニーズをくみ取る形で、自社の足りないリソースを他社との提携、リフォーム工事部門の新設、融資の相談窓口を設けることで生まれたコンセプトです。または逆に、リフォームの施工会社が不動産部門を新設してビジネスドメインを拡大したパターンもあります。

 

いずれの場合も、新設部門は必然的に実務の蓄積が少ないことになります。ここがワンストップ・リフォームの弱みでもあり、個々の担当者の専門性という点ではプロパーの会社に劣る場合があります。買主がサポートや提案のレベルに満足できないことがあるかもしれません。

 

また、ワンストップ・リフォームでは買主の選択の幅が狭くなるというデメリットもあります。基本的には、窓口となる会社側が提示するサービスメニューの中での選択になりますのでご留意ください。

 

結局どちらを選べば良いの?

 

「中古マンションを購入してお気に入りのリフォームをし、快適な住生活を送る」ためには、ここまでご説明したワンストップ・リフォームと、自分で物件探しやリフォームを別々に手配するのと、どちらが良いのでしょうか?

 

先に申し上げたように、マンション購入・リフォームの各プロセスを自分で手配する場合、それぞれの分野の専門的な知見がなければ適切なパートナーを探すのは難しいと思います。一方ワンストップ・リフォームでは、窓口となる会社がそれを一手に担ってくれます。不動産購入経験の浅い方は、ワンストップ・リフォームのほうが安心して確実に事を進められるでしょう。

 

一方でワンストップ・リフォームのデメリットとして、サービスの専門性の高さに難あり、と申しましたが、これは担当者個々の技量・スキルによる部分がかなり大きいです。したがってワンストップ・リフォームを利用して成功するためには、スキルの高い担当者との出会いが重要といえます。

 

REDSでは、全ての営業スタッフが宅建士の資格を取得しており、多面的かつ深い専門性を有しています。不動産・金融・建築を総合的にプロデュースするワンストップ・リフォームのパートナーとしてお力になれますので、中古マンションの購入・リフォームをお考えの方はぜひご相談ください。

 

 

八木 裕(Life Assets Design 代表)
兼業サラリーマン大家として賃貸物件を経営している。優良経営を実践するために宅建士試験合格後、賃貸不動産経営管理士試験、土地活用プランナー試験に合格し、個人資産のコンサルティングを行っている。(FP2級技能士)