エージェントブログAGENT BLOG

有馬 春志(宅建士・リフォームスタイリスト)

安全かつ安心して取引できる環境を提供。

公開日:2022年2月27日

「不動産流通システム」有馬でございます。

瑕疵(かし)とは、「きず」「不具合」「欠陥」などのことをさします。
「隠れたる瑕疵」とは、特定物(建物・土地などその固有性に着目して取引され代替性がない)の売買契約を締結した時点において買主が知らなかった瑕疵であり、かつ買主が通常要求されるような注意力を働かせたにもかかわらず発見できなかった瑕疵のことです。
例えば既存住宅の売買において、屋根の一部に欠陥があったため、引渡し後に雨漏りが発生したとします。この場合、屋根の欠陥が「瑕疵」に該当します。そして買主が売買契約当時にこの欠陥があることを知らず、かつ買主が通常要求されるような注意力を働かせても、この欠陥を発見することができなかったであろう場合には、この欠陥は「隠れたる瑕疵」に該当するといえます。

引渡後、欠陥を発見しても売買契約の特約条項で免責になっていたり、引渡しを受けてからの期間が定められており、それを過ぎると自身で修理することになりますので注意が必要です。
民法(債権関係)改正(施行は2020年4月1日から)以前は、民法で、特定物の売買契約において、その特定物に「隠れたる瑕疵」があったとき、売主は買主に対して「瑕疵担保責任」を負うものと規定されていましたが、改正によってこの規定は削除され、「隠れたる瑕疵」の担保責任を含めて契約不適合責任に統合・整理されました。

 

カテゴリー:

最終更新日:2020年5月5日
公開日:2020年4月28日

皆様こんにちは。

REDS不動産流通システムの渡部です。

 

2020年4月1日より改正後の民法が施行されました。

我々不動産取引に携わる人間についても影響は大きく、特に施行月の今月は改正民法を反映した新しい各種の売買契約書を見ていろいろなことを考えます。

 

2017年5月に改正案が国会で可決され約3年近くの時間が経っています。

業界内でも「連帯保証の内容変わるらしいよ」「瑕疵担保のところは変わるみたい」など話題にはなっていましたが、あらためて施行され契約書の条文が変わってみるとその変化の大きさに驚きます。

 

特に大きく変わった代表的なところが【瑕疵担保責任】です。

 

改正内容については探せばよくまとめらたサイトやページがあると思いますし、詳細な内容は専門の弁護士の方等に説明は任せたいと思います。【契約不適合責任】というものに変わりました。

 

 

 

(不動産売買業界の方は今すぐ新しい【売主宅建業者型】の契約書を確認してみましょう!瑕疵担保の条文の変わりように驚くと思います!一般仲介の条文ももちろん変わっていますが、民法がどのように変わったかは業法で期間のところ以外買主に不利にできない宅建業者型の書式を見るのが分かりやすいです。区部所有の一般仲介の瑕疵の対象から「雨漏り」がなくなるなどその他でも変更箇所は多いです!)

 

 

 

売主宅建業者型では損害賠償(と契約締結の目的を達成できない場合の解除)が原則だっところが修補等が明文で認められるのようになったのは実務の追認というか、やりやすくなると思います。

 

瑕疵担保責任では損害賠償が原則で売主業者の場合に法律上、条文上修補は請求できませんでしたが(個人間の取引では逆に修補のみに限定)、瑕疵の内容にもよりますが修補に応じてくれれば足りるケースが多かったのでこの点は分かりやすくなったと思います。

 

今回の法改正と契約書の内容の変更から最も予測される事態は、まだ憶測にすぎませんが、「契約書の特約が長くなるだろうな」ということです。

 

契約不適合責任を前提にすると「どのような物件の取引であるか」をこれまでより一層明確にする必要がありそうです。

 

これまでも物件の状況や問題点、不具合等については報告書や重要事項説明書に記載していましたが、より詳細に売買契約書に記載する必要が出てきそうです。実務的には「容認事項」を列挙する契約書が多くなるでしょうか。

 

個人間の場合は責任の内容を限定できるのでそれほど大きくは変わらないかも知れませんが、売主が不動産業者の場合の契約書は容認事項だらけになるような気もします・・・。

 

 

 

【事前に想像していたよりも改正内容がドラスティックで、影響が大きい!】

 

 

 

これが偽らざる心境です。

 

 

今年一年間くらいはこうした改正民法に「慣れる」ために業界全体に大きな混乱がありそうです。

 

 

皆様も不動産取引に際しては、取引の内容がどのようなものであり、売主買主としてどのような責任=権利があるのかをよく理解して臨むようにしましょう。我々も安全な取引を目指してより分かりやすい説明を心掛けたいと思います。

 

何かこれまでと変わった点があればこうしたブログなどで随時報告お知らせしたいと思います。

 

皆様どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

カテゴリー:

最終更新日:2020年10月2日
公開日:2020年1月25日

 

菅野です。

今年の4月に改正民法が施行されます。

4月1日を境に、不動産の売買契約書の条文も改正民法に合わせた新しいものに刷新されます。

 

今回の改正民法で不動産に関わる改正内容を以下にまとめます。

1.瑕疵担保責任から契約不適合責任へ変更

2.個人根保証について極度額設定の義務化

3.賃貸借契約更新後に新民法の適用

4.賃借人の修繕権の制定

5.賃借物の一部滅失等による賃料の減額

6.原状回復について通常損耗、経年変化に対する賃借人の責任免除

7.敷金返還の明文化

 

ほとんどが賃貸借に関する事項となっているようですが、今回は売買に影響のある事項として

「瑕疵担保責任から契約不適合責任へ」

変わってどのような影響があるのか?を確認しました。

 

現行民法の「瑕疵担保責任」に係る条文は以下の通りです。

 

第566条
  1. 売買の目的物が地上権、永小作権地役権留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
  2. 前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
  3. 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。

 

第570条

売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。

 

わかりにくいんですが、要約すると

「売買契約した(買った)ものに隠れた瑕疵があり、契約した目的が達成できない場合には買主は契約の解除をすることができ、契約解除できない場合には損害賠償請求のみ可能」

という内容です。

ここであれっ?と思った方は売買経験がある方ですかね。

売買契約書に書かれている内容とはちょっと違うんですね。

個人同士の売買契約書ですと弊社の場合

 

売主は、買主に対し、建物の専有部分における隠れたる瑕疵につき以下のものに限り責任を負い、それ以外の建物の瑕疵および土地の瑕疵ならびに共用部分に原因がある瑕疵について、責任を負いません。
(1) 雨漏り
(2) シロアリの害
(3) 給排水管の故障
なお、買主は、売主に対し、本物件について、前記瑕疵を発見したとき、すみやかにその瑕疵を通知して、修復に急を要する場合を除き売主に立会う機会を与えなければなりません。
2 売主は、買主に対し、前項の瑕疵について、引渡完了日から3ヶ月以内に請求を受けたものにかぎり、責任を負います。なお、責任の範囲は、修復にかぎるものとし、買主は、売主に対し、前項の瑕疵について、修復の請求以外、本契約の無効ないしは解除を主張し、または損害賠償の請求をすることはできません。
3 売主は、買主に対し、本契約締結時に第1項の瑕疵の存在を知らなくても、本条の責任を負いますが、買主が本契約締結時に第1項の瑕疵の存在を知っていたときは、売主は本条の責任を負いません。

 

こんな感じで、契約解除も損害賠償もできません。

これじゃ買主に不利じゃん、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、個人同士の不動産売買は基本的に中古物件で、築年数がある程度経ち売主が使用したものを売買するわけですから、程度の差こそあれ瑕疵はあるものだと考えるべきものとなります。

また、民法の条文をそのまま適用すると、

「買主が瑕疵を知った日から1年以内」

に契約解除または損害賠償請求すればよいということになり、いつまで経っても売主は気の休まる日が訪れません。

ですので、この条文については「任意規定(任意法規)」という扱いとされ、契約書にて期間や適用内容について取り決めができるようになっています。

(「任意規定」の反対は「強行規定(強行法規)」と呼ばれます。この法規については、契約で変更することはできません。例えば「消費者契約法」であるとか「宅地建物取引業法」などで、業者が消費者などに不利な契約を結ぶことはできません。)

 

以上が現行の「瑕疵担保責任」に関する考え方となります。

これが「契約不適合責任」になるとどう変わるのか?

 

続きはこちら

民法改正と不動産売買(瑕疵担保責任から契約不適合責任へ)その2

カテゴリー:

アーカイブ