2016年7月20日、ニューヨーク市場に上場する総合不動産サービス会社・ジョーンズラングラサール(JLL)が、「世界の不動産市場透明度ランキング」の2016年度版調査結果を公表しました。

 
これは「市場透明度が高まれば投資家のリスクが下がり、参入しやすいマーケットとなる」との観点から、同社が世界109ヵ国を対象に、2年おきに実施しているものです。

 

日本は19位 前回より7ランクアップ

 
本調査は、139の調査項目を基に「パフォーマンス測定」「市場ファンダメンタルズ」「上場ビークルのガバナンス」「規制と法制度」「取引プロセス」という5つのサブインデックスごとにスコアを算出し、一定のウエイトを掛け合わせて総合順位を発表しています。
 
日本市場に対する評価は、総合ランキングで世界19位。2012年の25位、2014年の26位から、大きくランクを上げています。
 
日本は従来から、投資インデックスの整備状況の評価である「パフォーマンス測定」で評価が高く、今回も世界8位という評価です。今回はそれに加え、「市場ファンダメンタルズ」の評価が、総合ランクのアップにつながったとのことです。
 
「市場ファンダメンタルズ」は、売買価格、成約賃料、空室率、新築着工件数などの各種市場データの入手のしやすさを示しています。日本は、もともとオフィスビルや賃貸マンションを対象としたREITの情報開示レベルが高いと評価されていましたが、物流やホテル、ヘルスケア分野でREITの上場が相次いだことが、今回の高評価につながりました。アベノミクス効果で不動産市場が活性化し、データ開示の需要が大きくなったことも一因といわれています。
 
さらに建築物省エネルギー性能表示制度や、厳格なエネルギー効率基準が制定されたことも寄与しています。
 

市場規模世界3位にそぐわない低評価の原因は?

 
しかし手放しでは喜べません。
 
上述の「市場ファンダメンタルズ」は、評価が上がったといっても41位。その他の3つの項目も、評価は上位20位に達しておらず、世界3位の不動産市場規模を誇る日本にしては、他の先進国や市場規模の大きな国に比べて見劣りするといわざるを得ません。ちなみに市場規模1位の米国は総合評価第4位、市場規模2位の英国は総合評価1位です。
 
ことに「取引プロセス」については、共益費の算定根拠の不透明さ、家主に対してテナントの権利を過剰に保護しているといわれる普通借家制度が問題と指摘されています。
 
また、仲介会社が売主・買主の双方から手数料を受け取る「両手仲介」も、依然として問題になっています。
 

両手仲介の不透明性

 
「両手仲介」は、売主と買主の利害が相反することを理由に、欧米では禁止する国もあります。米国では半数以上の州で、州法により禁じられています。
 
日本でも、法律行為の「双方代理」は民法で禁じられています。「仲介業務は法律行為にあたらない」「宅地建物取引業法では、両手仲介を明確には否定していない」という解釈は、世界の趨勢からみると、従来からの既得権益を守るものだといわれても仕方ないでしょう。
 
また、「両手仲介」を成立させようとする余り、仲介会社が情報を市場に流そうとせず、他の不動産会社からの問い合わせを受け付けない「囲い込み」などの行為も見られます。こうした行為は、市場の透明性を推進することで投資を促し不動産取引を活性化する、という時代の要請に、全く逆行するものだといえます。
 
グローバルな投資家にとっては、東京市場は、他国の市場に比べて透明性が低いという欠点を経験で補わなければならない、投資家に不利な市場だといえます。
 
多くの国では、欧米の制度をそのまま輸入する形で市場環境の整備を進め、世界の不動産市場の透明性は急速に向上しています。既得権益にとらわれ、「両手仲介」の問題をそのままにしておくことは、日本の不動産市場を、いつしか世界の投資家から忘れ去れる存在としかねない問題だといえるでしょう。
 
(参照記事:日経不動産マーケット情報2016年7月21日記事、および2012年10月11日記事)
 

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