都内でマンションの売却を考えている人の中には、いつが売り時なのかわからない人も多いでしょう。東京オリンピックが終わり、マンションの価格は高騰していますが、一方で「もう少し売却のタイミングを待ってみよう」「自分のマンションが本当に売れるか不安」などと悩んでいる人もいます。

 

そこで今回は、マンションの売れやすい築年数や、ベストな売り時などの情報をお届けします。都内でマンションの売却を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

 

住宅設計とカレンダー

(写真はイメージです)

 

コロナの影響は大きい!?

 

マンションの価格は、2013年から右肩上がりになっています。オリンピック開催による土地価格の上昇、建材や人件費の高騰などで、不動産の価格は上昇しています。都内のマンションも例外ではありません。

 

また、コロナ感染拡大による経済への打撃は、不動産価格にも大きく影響しています。年に一度公表される公示地価によれば、今年の全国平均は下落しており、価値が落ちにくい東京、大阪、名古屋の三大都市でも下落。とくに、観光客をターゲットとした店舗やホテル、飲食店が集まる地域は減少しました。

 

今回、地方より都市圏の地価下落が大きくなりましたが、戸建てより、資産価値のほとんどが建物であるマンションの方が影響を受けにくくなっているのが現状です。

 

ベストな売り時は築何年?

 

不動産の売却額は、築年数が大きく影響します。マンションの築年数は売り時を決める重要なポイントになります。築年数が浅いほど価格が高いので、築年数が浅いほうが売却のタイミングとしては理想的でしょう。また、築年数30年までは相場が下落傾向となっていて、その後は横ばいで推移しています。

 

次に、築年数ごとの物件の特徴をまとめましたので、参考にしてください。

 

築5年未満

 

マンションの中には、新築から5年経たずに売却されているものもあります。なぜなら、そのようなマンションは、転売目的で購入した場合が多いからです。また急な転勤などやむを得ず売却するパターンもあります。この場合、買い手としては都合がいいのですが、あまり市場に出回らないのが現状です。これくらい築年数の浅い物件は、新築とほとんど変わらない価格で取引されるケースも多く、設備の劣化や内装のダメージもあまりないため、買い手から見るととても魅力的な物件になります。

 

築10年未満

 

築10年未満の物件は、中古マンションの中でも設備の劣化や部屋のダメージも少なく、価格も安いことから、買い手にとっては購入しやすいものになります。売り手としても買い手の需要がある分、売りやすい時期であり、売り手買い手ともにメリットのあるタイミングです。

 

また税金面でも有利です。所有期間が5年超になると譲渡所得税と住民税の税額が約20%になりますが、5年以下での売却の場合、約40%もの税金がかかってしまいます。5年を超えているか超えていないかで税額が半分程になるので、売り手にとっては売りやすい時期になるのです。

 

築10年~15年

 

築10年を超えると買い手のイメージも下がり、物件価格も下がる傾向にあります。設備などの修繕が必要になり、修繕積立金などの費用を増額する時期でもあります。マンションも大規模修繕工事などをしなければならず、売り時の節目になります。なお、築15年以上になると設備が劣化するなど老朽化するため、一昔前のものといったイメージを受けやすくなります。築20年以上になるとフルリフォームが必要になり、築30年以上になると建物の価値がほとんどなくなり、底値でしか売れなくなってしまいます。

 

売り時の環境ってナニ?

 

マンションの売り時を判断するのは築年数だけではありません。マンションの一大イベントである大規模修繕は、とくにカギとなるタイミングといえます。また、マンション周辺の環境にも注意をして、売り時を考えることをおすすめします。

 

大規模修繕後

 

大規模修繕を行った後は、マンションの売り時です。大規模修繕とは、マンションの共有部分である外壁やエントランス、駐車場などの修繕を行うことです。住人が毎月払う修繕積立金で行われることが多いものです。大規模修繕後は、新しいといった印象を与えることができますし、外壁の破損やひび割れが修理されていれば買い手も安心します。大規模修繕はマンションにとっての一大イベントなので、大規模修繕後の売却はおすすめのタイミングです。

 

周辺環境の変化

 

マンション周辺の環境の変化も売り時の一つになります。近くに大型商業施設やショッピングセンターなどの施設ができれば、アピールポイントになります。またその他に、駅などの公共交通機関や病院などが近くにあることも、その一つです。注意すべき点は、大企業や大学の移転などの変化。このような移転があると、人が少なくなり需要も減ってきます。駅が近いなどのアクセスに魅力があれば問題ありませんが、移転により人が少なくなるという状況になれば、マンション自体が売りづらくなります。

 

ライフイベントも重要な要素

 

マンション売却の売り時を考える際に、高く早く売れるということだけが重要なポイントではありません。ライフイベントも、売り時を考える際に重要になります。

 

子どもの進学時

 

子どもが、小学校、中学校、高校と進学するときが売り時のタイミングでもあります。進学するときに住み替えを行えば、友だちと離れたり、勉強の範囲がズレたりしないので、子どもにとってはストレスなく行えます。また、学校の手続きなどもスムーズにできるためタイミングもいいです。

 

定年時

 

定年時もマンションの売り時です。60歳を迎えると子どもも成長し独立していく時期になります。部屋が余ってしまうことがありますし、立地よりも駅や病院に近いところを選ぶほうが生活もしやすくなります。住宅ローンを完済している場合や残債が少ない場合は、マンションの売却額の多くを住み替え用の費用に充てることができるため、住宅ローンを再度借りる必要がありません。

 

売るなら2022年がベスト!

 

近年、震災復興工事やオリンピック特需から建設需要が多くなり、建設費の相場が高騰しました。その影響もあり、マンション価格の相場は、2013年を期に上昇し続けています。しかし世界的な金融緩和縮小の流れを受けて、マンションの売却価格は高止まりとなる可能性もあります。

 

さらに、アメリカに端を発したウッドショックによって新築マンションの価格が高騰し、中古マンションの購入が増えています。そのため中古マンションの在庫戸数は、首都圏を中心に品薄状態。それらの状況を考えると、2022年はマンションの売り時といえるでしょう。

 

今後は、住宅ローン金利の引き上げや日経平均株価の先行き不安などから、マンション価格が下がる可能性もあります。物件によって売り時はさまざまですが、みなさんにとって一番いい売却のタイミングを考えてみてください。

 

 

岩社長(宅地建物取引士)
大学卒業後、飲料メーカーに就職。その後、宅建資格を取得し、不動産業界に転身。主に売買仲介に8年従事。現在は不動産投資家兼サラリーマン。Webライターとして、不動産に関する悩みを持つ人に情報発信を行う活動も。所有資格は宅建士、シニアライフ相談士。