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公開日:2024年4月5日

日本ではあまり重視されていない? 断熱性とエネルギー効率を上げることが健康の秘訣

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こんにちは。REDSリフォーム、二級建築士・リフォームスタイリスト1級・宅建士の髙石彩也子です。ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

先月末からなんだか急に暑くなってきましたね……。すごく寒かったはずなのに、急に暑くなったり雨が続いて湿気でじっとりしていたりと、毎日何を着たらいいのか迷う日々です。4月はもっと過ごしやすい日が続くといいのですが。

それでは、前回から引き続いてZEHについてです。断熱のお話もちょっと絡めています。

断熱性とエネルギー効率

住宅のエネルギー消費量の国際比較

そもそも、日本の住宅のエネルギー消費量は世界に比べてどのくらいなのでしょうか?

2018(平成30)年に「住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会」で発表された「家庭用 用途別エネルギー消費量の国際比較」では、日本の世帯当たりの消費量は、アメリカの半分、ドイツ他欧州各国の3分の2程度だとわかりました。

住宅のエネルギー消費量の国際比較

参照:第5回 住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会 家庭用エネルギー消費の動向 株式会社住環境計画研究所 資料より

特に消費量が小さいのが「暖房」です。これは、他国が暖房をつけっぱなしなのに対して、日本は居室内にいるときだけ暖房することが主流であるためとされています。つまり、効率的に暖房をしているからではなく、日本の住宅は暖房自体があまり使われていないということなのだと思います。

暖房されていないために部屋が寒く、暖房しようとすると断熱性がよくないために非常に光熱費がかかり、それを避けるとやはり寒くなる……といった悪循環に陥っているようです。

また、習慣の違いは「給湯」にも表れています。お風呂に入るのが非常に好きな日本人は、ヨーロッパ各国と比べると給湯の比率が高めです。次に消費が多い「調理・照明・家電」(青・灰色部分)などから、日本人は非常に寒い家で、お風呂にいっぱい入りながら、家電製品をたくさん使って生活している、という生活像がこのグラフから見えてきます。

日本の住宅の断熱性、寒さの健康リスク

それでは日本の住宅の断熱性はどうなっているのでしょうか。

住宅ストック約5000万戸の断熱状態

2017(平成29)年度時点で、住宅ストック約5000万戸がどんな断熱状態かを示したグラフです。

現行基準を守っているのが10%、平成4年基準が22%、昭和55年基準が36%。約7割の住宅がほとんど無断熱の住宅でした。多くの人が、非常に寒い住宅で暮らしている、ということなのです。

こうした状態は、ご高齢の方にとっては多くのリスクも伴っています。東京都健康長寿医療センター研究所から刊行されているパンフレットからの引用ですが、2011年の1年間で、全国約1万7000人の方々がヒートショックに関連した「入浴中急死」に至っているそうです。交通事故で亡くなる方は年間で約4000人ですから、4倍以上もの方が亡くなってしまっていることになります。

亡くなった1万7000人のうち、1万4000人は高齢の方でした。ヒートショックは温度の急激な変化によって血圧が上下に大きく変動することが原因で起こります。浴室全体をシャワーの湯張りなどで暖めてあげることでヒートショックは防ぐことができます。

北海道では住宅が充分に暖かく造られているため、冬にお風呂で亡くなる方は少ないそうです。冬は、外が寒いからたくさんの方が亡くなってしまう、ということではないのです。

健康を保つ室温は21度

WHO(世界保健機関)では、健康な室温は21℃くらいであり、19℃以下になると健康リスクが現れるとしています。16℃以下になると、呼吸器疾患、心疾患などの深刻なリスクが現れ、0℃以下になると、ご高齢の方は低体温になってしまいます。ご高齢の方は、寒くても感じないことも多く、不快と言っていないから大丈夫というわけではないという認識を持たなければなりません。

もちろん、冬だけの話ではありません。夏はヒートアイランド現象で都市部を中心に日本全体が暑くなってきています。もはや、四季ではなく三季くらいになってしまっているのでは、と常々思っています(猛暑が終わって秋が来たかな、と思うと一瞬で冬の寒さが到来しますよね。秋、どこいっちゃったのでしょうか……)。

ここ10年で温度はもちろん、湿度も上がってきました。エアコンなしではなかなか過ごせず、毎年ニュースでは熱中症が話題にもなっています。熱中症というと、学校の校庭や運動中のシーンを想像されますが、実は住宅内での熱中症が一番多いのです。寒さ・暑さを感じにくくなっているご高齢の方にとっては、ヒートショックや熱中症になりやすい環境となってしまっているのだと思います。

住宅の建物外皮性能を高くし、断熱・冷暖房効率を上げてあげることで、健康リスクも防ぐことができるのではないでしょうか。

ZEH 省エネルギー住宅とは?

ZEH

外皮平均熱貫流率の基準例

※参考:国土交通省 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の定義

断熱性を上げ、住宅エネルギーの消費量を20%以上削減し、再生可能エネルギーでゼロにすると、ZEH(ゼロ・エネルギーハウス)の住宅としてマークをもらうことができます。具体的には、高断熱基準はそれぞれの地域で外皮性能のUA値(外皮平均熱貫流率)を守った住宅としていて、関東などの6地域では0.6W/(㎡・K)という値を守らなければいけません。

UA値とは、中と外の温度差が1度あるときに、家全体で窓や屋根、外壁などの屋外の空気に触れている部材1㎡あたり、どれくらいの熱が逃げるかを示したものです。数値は低いほうがいいとされています。

設備を効率化して、20%以上の省エネをしたら5つ星がもらえ、残りのエネルギーを再生可能エネルギーで相殺した住宅がZEHと呼ばれます。狭小敷地のため太陽光発電で使用電力がまかなえない場合など、削減が75%以上のものはNearly ZEH(ニアリーゼッチ)と呼ばれます。ただし、家電製品を含んではいません。家電製品を除いたエネルギー収支がゼロになるという定義です。

ZEH居住者の評判は上々!

ZEH居住者にアンケートを行うと、冬の室内については「快適だった」「やや快適だった」という結果が90%以上もあったそうです。断熱性能をきちんともたせると、快適な住宅に住めるのだということがわかります。ZEHは、エネルギー面が優れているだけではなく、夏は涼しく、冬は暖かい、快適な空間を実現するということができるようになっています。

少しでも快適な暮らしができるように、断熱性を上げるリフォームもだんだん増えてきているように思います。マンションでは内窓の取り付けや、フルリフォームの場合はその機会に断熱材の張り増しなどをする場合もあります。

もし、“ちょっと聞いてみたい”がありましたらお気軽にご相談くださいませ。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

この記事を執筆した
エージェントプロフィール

髙石 彩也子

ライフスタイルの変化に合わせた住みやすい空間をご提案

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