REDSエージェント、宅建士の菅野です。

 

前回の〈住宅ローン控除〉に続き、今回は〈すまい給付金〉を紹介したいと思います。

 

①より続く

 

住宅とお金

(写真はイメージです)

 

〈すまい給付金〉について国土交通省の説明はこうなっています。

 

「すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために創設した制度です。消費税率8%時は収入額の目安が510万円以下の方を対象に最大30万円、10%時は収入額の目安が775万円以下の方を対象に最大50万円を給付するものです」

 

まず、住宅ローン控除(住宅ローン減税)と比較してみます。住宅ローン控除は先日書いたとおり、所得が多く税金を払っている方ほどお得になる制度です。(ただ、税金を払っていないと減税も受けられないのでご注意を)

 

ぶっちゃけ、中~高所得層のための制度ですね。これに対して、所得はそれほど多くないけど頑張って家を買おうとする方のための制度が「すまい給付金」です。所得が低い人ほど、マイホームを買ったらたくさんお金がもらえる仕組みとなっています(結局、金持ち優遇じゃんって言われないように政府が考えたんでしょうね)。

 

ただ、このお金をもらうための物件の条件は、住宅ローン減税に比べて厳しくなっています。以下、3条件です。

 

① まず、購入する物件が「宅建業者が売主」であること(REDSなら仲介手数料無料?)
② 建物の登記簿面積が50㎡以上であること(これは住宅ローン減税と一緒)
③ 検査を受けて一定の品質が確認された物件

 

このうち③が最も厳しい条件となっているので詳しく説明します。

 

新築住宅の場合
(1)住宅瑕疵担保責任保険へ加入した住宅
(2)建設住宅性能表示を利用する住宅(建設住宅性能評価書というものが発行されます)
(3)住宅瑕疵担保責任保険法人により保険と同等の検査が実施された住宅(保険法人検査実施確認書というものが発行されますが、あまり見ません)

 

既存(中古)住宅の場合
(1)既存住宅売買瑕疵保険へ加入した住宅
(2)既存住宅性能表示制度を利用した住宅で、耐震等級1以上のもの(性能評価のための調査で、耐震等級1を満たさないことが判明したらダメです)
(3)建設後10年以内であって、住宅瑕疵担保責任保険に加入している住宅または建設住宅性能表示を利用している住宅

 

通常、販売チラシなどに「すまい給付金対象物件」などと記載がありますので、よく確認してみてください。

 

給付対象者はこうなっています。

 

・上記の条件に合致する住宅を買って所有し、そこに住んでいること
・目安で年収が775万円以下(これは給付額のところで説明します)
・住宅ローンを利用していること(50歳以上かつ年収650万円以下であれば住宅ローンを利用しなくとも可)

 

肝心の給付額は、「給付基礎額×不動産の持分)で決まります。まず「給付基礎額」は、「都道府県民税」の「所得割額」で決まるんです(ややこしいでしょ?)。

 

しかも「都道府県民税の所得割額」は、「政令指定都市」に住んでいる場合とそうでない場合とで金額が変わってくるのでさらにややこしいです。関東ですとさいたま市、千葉市、川崎市、横浜市、相模原市が政令指定都市です。さらにさらに、神奈川県は県民税に0.025%付加されるので、また金額が変わります(もうわけがわからなくなってきました)。

 

ということで、給付基礎額の表は以下のとおりです。

 

給付基礎額

 

年収(収入)はあくまで目安の額です。これは、所得割額が各種控除の金額で上下するためです。こちらの所得割額については、市区町村役場にて取得可能な「住民税課税証明書」で確認できます。

 

この給付基礎額に、不動産の持分を掛けた金額をもらうことができます。仮に、夫婦が二分の一ずつ共有して夫だけ申請した場合には、給付基礎額の半分しかもらえません。夫婦ともに申請して初めて満額になります。

 

最後に申請方法についてですが、用意する書類が多く、非常に煩雑です。ここで断念する人もいるかもしれませんが、お金をもらえるわけですから、ぜひ踏ん張ってほしいと思います。申請書は「すまい給付金」サイトにありますが、間違えないように書いていくしかありません。

 

販売業者によっては申請代行をしてくれるところもあります。申し訳ありませんが、REDSでは行っておりません。申請は物件の引渡し後1年以内(当面の間は1年3ヶ月以内)にすませる必要があります。

 

以上、すまい給付金について解説してきました。住宅ローン控除と違い、一般個人からの中古物件購入には使えず、新築やリノベーション物件でも厳しい条件がついてきます。ですので、かなり利用しにくい制度であるのですが、裏を返せば「厳しい条件」=「優良な住宅」という意味でもあります。しかも、なんといっても最大50万円の給付は非常に大きいですよね!

 

次回は、「住宅取得等資金の贈与税の非課税措置」についてご紹介します。

 

③に続く

 

菅野 洋充(REDSエージェント、080-6789-2788、hiromitsu@red-sys.jp)
北海道出身。所有資格は宅地建物取引士、宅建マイスター、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(個人資産相談業務)、ホームステージャー2級、競売不動産取扱主任者、ITパスポートなど。担当エリアは東京都内一円、埼玉県南部、南東部、神奈川県川崎市、横浜市。
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