自宅マンションを売却に出そうと検討している方、売却に出してはいるけれどなかなか売れないで困っている方、3月は「不動産の繁忙期」といわれ最も取引が活発な時期です。この時期を逃がしてはいけません。売却のコツをしっかり押さえて、きっちり売り切ってしまいましょう!

 

マンション売却,価格設定
 

売り出し価格は最も重要なポイント!まずは査定から

 

買い物をするときに、価格が重要でない方はいないと思います。どんな商品でもその機能や特性、魅力に見合った価格が設定されて初めて買ってもらえるのです。一般人にとってマンションは一生に一度、買うことがあるかないかという高額なものです。価格にシビアになるのは当たり前。売れない最大の原因は、やはり価格が高いのです。相場に合わせた適正な価格で売り出すことは、マンション売却で失敗しない重要なポイントです。
 
そのためには、まず不動産会社に査定を依頼することから始めましょう。査定とは「不動産会社が3カ月以内に売れるであろうと予測する価格」を算出することです。あくまで査定した不動産会社の独自の予想であり、「買取を保証する価格」や「売却レベルを保証する価格」ではありません。
 
その価格で売れなくても不動産会社には責任がないため、不動産会社の中には売主が喜ぶような高めの額を査定価格として提出する会社もあります。ただ、査定価格は高ければいいというものではありません。逆に、適正な価格であれば買ってもらえたかもしれない機会を逃してしまうことになります。そうやって長期間にわたって売れないままでいると、「売れ残り物件」として市場や業者に認識されてしまい、最終的に相場よりもずっと安く売らざるを得ないことになりかねません。
 
一方で、相場よりも安すぎる査定をされたら困りますね。弱気すぎたり実績がなかったりする不動産会社の場合はそうしたことがありえます。
 
したがって、査定が適正かどうかを判断するためには、複数の結果を比較して、合理的な説明をしてもらうことが重要です。査定の依頼は無料でできます。不動産会社は、売買を仲介の契約後に売買を成立させて初めて仲介手数料を報酬としてもらうことができる仕組みからです。遠慮せずに複数の会社に依頼をしましょう。
 

売り出し価格の細かいテクニック

 

不動産会社との契約時には、査定価格とは別に、実際に売りに出す価格を決めなくてはいけません。この時に講じるひとつのテクニックとして、査定価格よりある程度の上乗せして売り出すことがあります。もちろん、その上乗せ価格で売れたら願ったり叶ったりですが、買主が値引き交渉に出た場合に応じることができるためです。
 
もうひとつが価格設定で端数を出すことです。というのも、最近はマンション購入者希望者がインターネットで物件を検索するのが一般的で、築年数やエリア、最寄り駅などの他に、価格帯を条件にしているからです。この際、4000万円の予算の購入希望者がいたとして、その方が「4000万円以下」という条件で検索した場合、「3980万円」ならばヒットしますが、「4050万円」では検索されません。たった70万円の差であれば、3980万円とした方が検索されやすい、ということです。「スーパーの安売りじゃああるまいし」、と思われるかもしれませんが、こういった値付けで問い合わせ数が格段に変わってくるのが現実です。
 

マンションの購入 決心するのは内覧次第!

 

居住用のマンションを購入する場合は、価格面をクリアした購入希望者は「内覧」に移ります。購入の決め手となったのは内覧時の印象が良かったからという方は多いものですが、印象はあまりよくなかったけれどスペックがいいから購入を決定したという方はほとんどいません。そのぐらい内覧は重要です。
 
買主が来る前に整理整頓をしておくことは当たり前です。空き室の場合は、ハウスクリーニングなどの実施も検討してはいかがでしょう。電気、照明、上下水道なども使用できる状態にしておいた方が印象は良くなります。玄関にはスリッパを用意し、トイレ・バスルーム・キッチンなどの水回りは特に注意深くみられるところですから、綺麗に見える小物や、消臭剤、お花などを配置するくらいの気配りは必要です。
 

売り出してもなかなか売れない場合には、思い切ってチェンジ!

 
売り出し価格などもこだわってみたけれど、なかなか売却が決まらない、と困っている方もいるでしょう。そうした場合の解決方法は2つあります。
 
一番有効なのが、思い切って価格を下げることです。当然ながら、価格を下げれば売れる可能性が上がります。市場で「売れ残り物件」とレッテルを張られる前に、今のような需要期の3月のうちに売り切るくらいの覚悟で値下げしてみましょう。
 
次は契約している不動産会社を変えることです。目安は3カ月以内に販売できなかった場合と覚えておきましょう。
 
不動産会社との媒介契約には、「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類の契約があります。一般媒介契約が他の不動産会社と契約することが可能なのに対し、専任媒介契約と専属専任媒介契約は、契約期間中は他の不動産会社とは契約できません。その期間は「3カ月間」と法律で定められており、依頼者からの意思表示が無ければ延長できません。3カ月も売却ができなければ、不動産会社を変えても良いのです。
 
売却依頼を受けた不動産会社が買主を自分で見つけることが出来ると、売主と買主の双方から仲介手数料をもらえます。そのため、他の不動産会社に売却情報を与えなかったり、問い合わせが来ても「もう売れた」などとウソをついて断ったりする悪質な業者もいます。これは大手を含め広く横行している「囲い込み」という手口であり、売却依頼を出した物件がなかなか売れない理由のひとつでもあります。
 
また、はっきり言ってそもそも売る力がない業者もいます。3ヵ月以上経っても売却できないという事実は、不動産会社を変えるのに十分な理由となります。
 
どうしても売却が進まないという時は、価格を下げるか、不動産会社を変える。もしくはその両方を実施するという決断をすることが重要になります。
 
そうした最悪の事態に陥らないためにも、査定の段階から不動産会社を吟味して媒介契約先を選ぶことが何よりも重要です。売却価格の設定や販売活動に対しても、不動産会社から進捗状況の報告を受けながら相談して、方向性を確認したり、修正したりというという作業をしていきましょう。そうした作業を気持ちよくできるよう、不動産会社との信頼関係を形成していくことも必要です。
 
早坂龍太(宅地建物取引士)
龍翔プランニング 代表取締役。1964年生まれ。1987年北海道大学法学部卒業。石油元売り会社勤務を経て、2015年から北海道で不動産の賃貸管理、売買・賃貸仲介、プランニング・コンサルティングを行う。
 

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