こんにちは。REDSエージェント、宅建士の服部大地です。今回はフルリフォーム・リノベーション済み住宅を購入するケースと、中古住宅を購入後に自分でフルリフォーム・リノベーションするケース、それぞれのメリット・デメリットについての記事を掲載させていただきます。

私は、前職で中古マンションを仕入れて、フルリノベーションしたのち、再販する会社におりましたので知識も豊富です。

フルリフォーム・リノベーション、購入前と購入後の違いまとめ

フルリフォーム・リノベーション済みの住宅と、中古住宅を購入後に自分でフルリフォーム・リノベーションする場合のメリットとデメリットの概要は以下のとおりです。

●フルリフォーム・リノベーション済み住宅のメリット

• すでに完成済みのため、イメージが付きやすい
• 不動産会社の提携価格で工事をしているため価格が安価
• 物件引き渡し後、すぐの入居が可能

●フルリフォーム・リノベーション済み住宅のデメリット

• すでに完成済みのため、希望の間取り・内装に変更ができない
• 不動産会社の再販利益が乗せられている

●中古住宅を購入後にフルリフォーム・リノベーションするメリット

• ご自身の希望の間取り・内装・設備にすることが可能
• 再販物件よりも割安にて購入可能

●中古住宅を購入後にフルリフォーム・リノベーションするデメリット

• 工事が一般価格のため高価
• 引き渡し後の着工のため、入居が2か月ほど後ろ倒しになる

以下、詳しく見ていきましょう。

フルリフォーム・リノベーション済み住宅のメリット

すでに完成済みのため、イメージが付きやすい

実際に内見する際に、室内が新築同様か、生活感があふれているかであれば、新築同様のほうが当然イメージはいいですよね。実際の生活の動線や家具の配置もイメージできますので、検討しやすいと思います。最近では家具付きの物件もありますので、即決しやすいでしょう。

不動産会社の提携価格で工事をしているため価格が安価

意外と皆さんご存じないかもしれませんが、顧客が不動産会社と一般の方では、リフォームの代金に差があります。不動産会社は同じリフォーム業者に何件も依頼するので、提携価格で安くできますし、自社施工でも費用を抑えています。

現在のリフォーム費用の相場は不動産会社提携で1㎡15万円くらいです。65㎡の3LDKのフルリノベーションで約1,000万円になります。

物件引き渡し後、すぐの入居が可能

フルリノベーションには約2か月間の工期がかかりますが、当然リノベーション済みの物件はこの工期がありませんので、不動産の決済後にすぐの入居が可能です。入居を急がれている方にはおすすめですね。

フルリフォーム・リノベーション済み住宅のデメリット

すでに完成済みのため、希望の間取り・内装に変更ができない

内装や間取りの理想は人それぞれですので、ご自身の理想に合わず購入を断念される方は多くいらっしゃいます。最近では、リビングが広めのカウンターキッチンスタイルが人気で、間取りについては大きな差はないのですが、壁紙や建具についてはどのような素材を用いるかで印象は大きく異なりますので、重要な点となります。

不動産会社の再販利益が乗せられている

フルリフォーム・リノベーション済み住宅は基本的に売主が不動産会社になります。一般的な流れとしては、相場より安く不動産会社が仕入れ、自社で工事をしたうえで再販します。

上記のように基本的に不動産会社が仕入れる物件は相場よりも安い金額なので、再販価格が相場より絶対に高いということではありません。業者によって異なりますが、不動産会社の利益率は10～20％です。

例えば、5,000万円で仕入れて1,000万円のコストでリフォームをして→6,500万円で売却すると、利益率は10％ですね。不動産の登記簿謄本を取得するなどして不動産会社が仕入れた価格を推定することも可能です。

中古住宅を購入後にフルリフォーム・リノベーションするメリット

ご自身の希望の間取り・内装・設備にすることが可能

フルリフォーム・リノベーション済み住宅の逆ですが、全てをご自身の希望どおりの間取り・内装にできますので、自由度が非常に高いといえます。

再販物件よりも割安にて購入可能

再販物件には利益が乗せられていることを説明しましたが、一般の中古物件は売主が一般の方で、室内状況も損耗しているケースが多く、価値が下がっているため、その分リノベーション物件よりも安く売却されることが多いといえます。

ただ、状態の悪い室内からフルリノベーションしてピカピカの室内になることはなかなかイメージしづらいので、決断に少し時間を要される傾向にあります。また、リフォーム費用も住宅ローンに組み入れる必要があるので、リフォームの見積もりと住宅ローンの事前審査は必須となります。

中古住宅を購入後にフルリフォーム・リノベーションするデメリット

工事が一般価格のため高価

先ほどは不動産会社の提携価格で1㎡あたり15万円程度と説明しましたが、一般の方がリフォーム会社へ依頼するともう少し割高になります。リフォーム会社によって金額はピンキリですので相見積もりを取ることをおすすめします。

引き渡し後の着工のため、入居が2か月ほど後ろ倒しになる

ご自身で工事を行う場合、引き渡し後でないと着工できないので、入居時期が遅れることになります。もちろんそれまでは従前の住まいに継続して住むことで問題は解消できますが、その期間は新しい住宅ローンと従前の住宅ローンもしくは家賃が二重の支払いとなります。

まとめ

結論、時間と資金にゆとりのある方はご自身でフルリフォーム・リノベーションするのがおすすめで、早く入居してトータルコストを抑えたいという方は再販物件がおすすめになります。

弊社ではリフォームの部署があり、不動産を契約いただいたお客様は10％引きにて工事が可能ですので、中古物件を購入してリフォームを検討している方はぜひご利用ください。またリノベーション物件については売主が不動産業者の場合、仲介手数料が無料にてご案内可能となっておりますので、こちらも併せてご検討ください。

長文になりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。次回の記事も楽しみにしてください。